正田佐与の 愛するこの世界

神戸の1位マネジャー育成の研修講師・正田佐与が、「承認と職場」、「よのなかカフェ」などの日常を通じて日本人と仕事の幸福な関係を語ります。現役リーダーたちが「このブログを読んでいればマネジメントがわかる」と絶賛。 現在、心ならずも「アドラー心理学批判」と「『「学力」の経済学』批判」でアクセス急増中。コメントは承認制です

2008年08月



 各地の「ゲリラ豪雨」の被害にはまた、言葉もありません。

 亡くなられた方も、浸水被害に遭った方も。

 
 きょうも各地で雷や豪雨のおそれがあるそうです。

 
 浸水被害のお宅の掃除を手伝っているボランティアの方々をみていると、すこしほっとします。



「海と空は天然の巨大な蒸留装置といわれる。海面の温度が上昇すれば海水の蒸発する量は増え、その分、大気中の水蒸気が強い雨となって降りやすくなる理屈で、地球の温暖化をゲリラ豪雨の一因とみる専門家もいる」(30日付読売新聞)


 …と、「ゲリラ豪雨」は地球温暖化と因果関係があるだろう、と推測は成り立ちますが、、



 一方で原油高をよそに7−8月の電力消費量はここ10年でトップクラスだったとかで、

 それも責められない、というか、正田などはふだん自宅で仕事しているのでエアコン無しの扇風機だけで何とか乗り切りましたが、


 オフィスで冷房掛けなかったら皆さん機嫌が悪くてギスギスして生産性が下がってかなわないでしょう。


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 21日付の日経夕刊は不思議に読みどころが多くて、


 決してこの日だけ新聞を隅から隅まで眺めたわけでもないはずなのに。




「右脳に偏る現代人 竹岡俊樹さんに聞く」というコラムでは、


 旧石器ねつ造疑惑を発覚前から指摘しつづけた考古学者が、


「日本全体が感性に流されてしまっている。それを変えてゆくには、感じるものを言語化し、論理的に把握する訓練が必要です



「この人類の進化という観点からみれば、今後我々が行うべきことは、感性や感情に偏らず、自己と他者とを論理的に考えられる人間をつくることです」

(太字は正田)



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「プロフェッショナルたちの多くは皆、ある特殊な時間を共有しているのである。

10000時間。

いずれの世界でも彼ら彼女らは、幼少時を起点として少なくとも10000時間、例外なくそのことだけに集中し専心したゆまぬ努力をしているのだ」

 ――日経21日夕刊コラム「あすへの話題」(分子生物学者・福岡伸一氏)より


 「五輪」中継にしばらく圧倒され気味だった日々。

 上野の力投良かったですねえ〜!こらこら。

 このブログもひさびさに長くお休みしてしまいました。おゆるしください。


 書けば、おそらくアスリート達への素直な賛歌になったろうと思うのです。

 かれらが幼少時からある道を選び努力を続けたこと、またそれを支援した親御さんの日々に思いを馳せながら、凡人親子の代表として。


 
 上のコラムはこう続きます:


「DNAの中には、ピアニストの遺伝子も将棋の遺伝子も存在してはいない。DNAには、人を生かすための仕組みが書かれてはいるが、いかに活かすかについては一切記載はない。

 プロの子弟はしばしば同じ道を進むことが多く、それは一見、遺伝のように見える。けれどもおそらくそうではない。親はDNAではなく環境を与えているのだ」



 さあ、凡人のわれわれは、日々自分たちのできることについて、「プロ」になっていきましょう。



 「きょうも35度。うだるような暑さになりそうです」


 天気予報を告げるアナウンサーさん、言葉も声もちょっとお疲れ気味。


 この暑さの中、「疲れてない」ようにふるまうのはかえって無理があるかもしれません。


 しかし、お隣中国からは色彩の洪水。さすが。続きを読む



「これ面白いよ」と家人に渡し、「すげえ面白い!」と反応が返ってきたのが、


『こんな日本で良かったね―構造主義的日本論』(内田樹、バジリコ)。



 著者独特の人を食った口調が時折気になるものの、この文体でなければ表現できないこともあり、「胸のすく」本です。


 「不快という貨幣」の章では、

「学ばないこと」である種の有能感を獲得する若者が、学校からドロップアウトして今度は「働かない」ことで有能感や達成感を獲得する。


 どうしてそういうことが成り立つのか。


「現代の子どもがその人生の最初に学ぶ『不快感』とは何か?

それは他人のもたらす不快に耐えることである」(太字のところは原文傍点)


 ここはうちの中学生の息子の慢性的不機嫌顔に見事に重なって、笑ってしまいました。

 同様のお子様をお持ちのかたは、ぜひこの章全体をお読みください。


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『日本的人事管理論』(太田肇著、中央経済社)を読みました。


 この著者がしばらくシリーズとして続けていた「承認論」を少し離れ、過去の著作(『個人尊重の組織論』『「選別主義」を超えて』などを総合して人事管理全体を俯瞰したような本。


 大筋、「あいまい」な日本的人事管理の再評価を、と提言しています。



 個別におもしろかったのは、

 「日本型人材育成の再評価」の項で、

「ところが近年、組織的・体系的な教育訓練体制の導入によってそのような疑似師弟関係が薄れてきた。そこでは教える―教えられる(あるいは学ぶ)という関係がどうしても形式的になり、疑似師弟関係の中に存在した<教育と恩義の交換>といった社会的関係も薄れた。そのことによって、形式知化できない技能やノウハウの伝承を滞らせたり、親身になった助言やアドバイスが与えられなくなったりする問題が生じている。さらに、それが一因になったと思われる単純なミスや事故も散見される」


「…徒弟制の流れをくんだOJTにしても出向制度にしても、その背後にあるのは人と人、企業と企業を結びつける関係である。先輩と後輩、上司と部下の信頼と人間関係があったからこそ教える側は指導に骨身を惜しまず、苦労して身につけた勘所を披歴史、貴重な体験をさせることさえためらわなかったのである」

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 宮崎駿監督の『崖の上のポニョ』を家族で観に行きました。


 終って家路につきながら、


「おれ、2回泣いちゃったよ」

と家人。


「あー、あたしも」


 2回のうちの1回はポニョと宗介が再会したシーンで…、


 ネタバレはやめましょう。


「たいしたことないんじゃない」


と、先入観をもたれている方。実は私もそうだったんですが、超・おすすめです。続きを読む

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