正田佐与の 愛するこの世界

神戸の1位マネジャー育成の研修講師・正田佐与が、「承認と職場」、「よのなかカフェ」などの日常を通じて日本人と仕事の幸福な関係を語ります。現役リーダーたちが「このブログを読んでいればマネジメントがわかる」と絶賛。 現在、心ならずも「アドラー心理学批判」と「『「学力」の経済学』批判」でアクセス急増中。コメントは承認制です

2010年02月


 子どもたちと外で食事。


 冗談でツッコミ、ツッコマれ、楽しい会話。


 何ということのない日常。普通に思いやりあう生活。


 幸せ。


 久しぶりにワインを飲んだ。



 
神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
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 (社)兵庫工業会主催の見学会で、島津製作所と川島織物セルコンへ。


 ご一緒の方々はものづくり企業の社長さんや経営幹部の方ばかり、
 さて正田は見てわかるのか?
 たぶんほとんどわからないと思いますが
 「見学」は「趣味」なのです。

 「趣味欄」にはこれから「工場見学」とかきたいと思います。

 工業会さんに感謝です。


 
 島津製作所の工場はきれいに整理されており、トヨタ方式を入れているとのことでした。


 また川島織物セルコンさんでは、明治期〜大正期につくられた豪華なつづれ織りのタペストリーをゆっくり説明を聴きながら見させていただき、

「工場見学」というより「美術鑑賞」のようだった。
 現在はこういう技術は劇場の緞帳づくりに活かされているそうです。
 「劇場の緞帳」は、日本だけのオリジナル文化だそうです。


 両社とも、案内の方々ありがとうございます。



 メルマガで、本『認めるミドルが会社を変える』の無料プレゼントの告知をしたところ、思いがけず旧知の方からご応募や励ましのメールをいただき…、


 工場見学のあいま、バスの中などで1通1通御返事していました。
 携帯転送が落ちてしまいお返事が遅れた方、ごめんなさい。


 とても嬉しかったです。




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 前の日記で、表題のふたつの病気についての本の読後感を書きましたが、


 
 その中で「私にも当てはまりそう」ということを書きました。


 「プロコーチ」がそういう自分の人格の欠点をさらすのも珍しいと思いますが、

 なぜわざわざそういうことを書くか。


 
 ご説明しておきたいと思います。



 こういった、人格障害などについて知識を仕入れておくのも、複数の人をまとめる仕事の人にとっては一定の意味のあることです。


 あるグループメンバーの人に対して一般的な指導法を定石どおり良心的にやっても通用しないときに、指導者が過剰に自責的にならずに、相手の障害に即したやり方をしてみよう、と考えることができます。


 一方で、「自責をふせぐはたらきのある」ものは、同時に、「他責を促進するはたらきがある」のです。


 必要以上に多くの人に障害の嫌疑をかけてしまったり、自分がほんとうにオーソドックスな指導法を定石通りやったといえるのかを内省する手続きを省いてしまったりします。


 「相手が悪い」のワナにはまってしまうのです。



 人格障害についてのお勉強も大事ですが、一方でリーダー、指導者は繰り返し「内省」をする必要があることには代わりはありません。


 他人に「障害」のレッテルを張るに際して、自分にもそれと同様の、あるいはそれに匹敵する人格的な偏りがないかどうか考える。


 また、自分が正しい手続きを踏みはずさずに指導したかどうかを考える。




 ちゃんとそういう回路をもっておかないといけません。

 人を指導するということは本来おこがましいこと。自分を繰り返し疑わないといけません。



 そういう含意をわからないで、正田が「あたしも人格障害かも〜」と言ってると、「あ、正田ってダメなヤツなんだな」と安心しちゃう人も多いですネ。


 もともと他責的・ディスカウント的な傾向のつよい人はそうだと思います。


 私は、自分を権威づけようとは思わないけれど、「謙虚なリーダー」を育てたいがために私が意識して振る舞っていることについて、自分には一点の曇りもないかのように権威ぶっているほかの先生より「下」にみられるのは勘弁してほしいし

(そういうのは、話している相手の発散する空気でわかる。だれかに義理立てして正田をそれより「下」に位置づけたい一心で会話している)、

当協会のプログラムをそれがために「下」にみられたくはない。

 




 また、当協会プログラムの著作権問題が発生。


 あたしが男だったら、こういうこと起こらないで済むかなあ〜。



 NPOの「講座お申し込みの注意事項」のページを更新しました。

  http://c-c-a.jp/koza/chuui.html



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『境界性パーソナリティー障害』と『アスペルガー症候群』をよみました。


 いずれも岡田尊司著、幻冬舎新書。



 いずれも、この著者として同じテーマで何冊目かの本だけに、さまざまな視点が網羅され完成度の高い本だとおもいます。



 2冊の本を読み終えておもったこと。


 ワタシ、どっちにも該当しそうだよな〜。



 とくに「アスペルガー」の方は、片付けが下手とか論理ずきのところが当てはまりそう…。


 これは身体の病気の本でも同じ、病気の本を読むときのつねで、自分も周りの人もぜんぶその病気のような気がしてくる。



 そういう読者の心理についてまではケアしてくれませんでした。



 この本によると境界性パーソナリティー障害やアスペルガー症候群の人は増えていて、


 何故かというと前者は現代の親が自己愛の人生を送って仕事や趣味に忙しく子どもに安定的な愛情を与えないことに起因し、


 また後者はIQの高い親同士が結婚することによりアスペルガー的遺伝子が強められるのではないかという。


 シリコンバレーでは全人口の1割がアスペルガーなのだそうです。理系の知的な職業とその子弟には多いようです。



 そして何人か何十人に1人の率で表れるこれらの人々に、普通の人は翻弄される運命にあり、みんなが対処法を知って受け止め、治癒に導いてあげないといけない、ということになる。



 うーん理不尽だ。


 ようするに「自己愛型社会」ではだめ、ということですね。



 どちらの障害も、教育力のある、一貫した愛情を注いでくれるパートナーや指導者に出会えれば、治癒したり症状が軽減し、幸せな人生を送れるようです。
  


 指導法には、「よい行動を強化する」「わるい行動には断固譲らない」といった、当協会のコーチングプログラムをひととおり学んだ人であれば可能なことも多いです。ようするにそれの応用編です。



 ただ、漫然と学んでちゃだめですよ。きっちりふだんの行動に身につけてくださいよ。

 
 あと具体的な個々の場面でどう対処すべきかは、こういう本を読んでこれらの障害の特性を頭に入れたうえで、おなじ障害といっても十人十色なので、


「さいごはその人をよく見て」


ということになります。



 がんばれ、上司。

 

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「それでも自己啓発本を信じますか?」と、刺激的なオビ。


 きのうに引き続き「疑似科学シリーズ」ということで、『その科学が成功を決める』(リチャード・ワイズマン著、文藝春秋刊、2010年1月)を読みました。



■自己啓発や成功哲学で言う、「成功した自分の姿を思い浮かべる」という手法は成功につながらない。むしろ挫折に弱い人間をつくる
■「能力や才能をほめる子育て」は、失敗を恐れる弱い子をつくる


など、従来の自己啓発やコーチングの常識を覆す内容がオンパレード。それぞれ、ちゃんとした実験で立証しています。


(じゃあ、子どもをほめるのは意味がないのかというと、努力をほめるのはよいのだそうです。努力をほめれば、努力をいとわず困難にチャレンジする子をつくります。わたしどもでいう「行動承認」ですね)


 割とショッキングだったのは、


「1950年代、イエール大学の学生で目標をもっていた学生、もっていなかった学生のその後を調べると、前者のほうが成功していた」


 という、感動的なエピソードの否定。実は、そういう実験をした形跡そのものがなく、「都市伝説」のようなものであろう、という。


 この話は自己啓発の世界でもコーチングでもワリと普通に信じられている。(私はある時期から使わなくなっていたけれど)


 で、数々の「常識のウソ」を暴いたあと、だれでも簡単に幸せになるやり方は何かといえば、


●自分の目標(現実的なもの)を人に話す
●笑顔で過ごす
●日記をつける
●感謝する
●弱点を最初にさらす
●犬を飼う
●クラシック音楽を聴く
・・・


などです。常識的ですね。
やっぱり、基本はだいじです。


 このほか、「みんなで話し合うと独創的なアイデアは生まれない」など、ブレストの効用の否定につながるものもあります。

 「衆知を集める」は、情報収集とか参画意識を高めるうえではいいけれど、徹底的に質の高いアイデアという面では良くないのかもしれない。


 「独創的なアイデアの産み方」を知りたい人にもお勧めです。


 
 著者、リチャード・ワイズマンは英国ハートフォードシャー大学教授で、厖大な被験者のデータを分析する科学的アプローチを得意とし、いわゆる超常体験、超自然現象を疑問視する研究によっても国際的に有名なのだそうです。


 なのでこの本もちゃんとした本だと思いますが、著者名がリチャード・ワイズマン「博士」になっているところがなんだかこけおどしっぽい…。
 この人の前職はプロマジシャンだったのだそうです。


 きのうの『代替医療のトリック』の著者、サイモン・シンの筆致がジャーナリストらしく、平易だけどまじめだったのに比べると、「トリッキー」なのが鼻についてしまったので星4つにしました。でも内容はまじめです。




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 『代替医療のトリック』(サイモン・シン、エツアート・エルンスト著、新潮社)を読みました。


 462ページにわたる分厚い本。アマゾンではしばらく品切れでしたが、古本で何とか入手できました。



 ホメオパシー、鍼、カイロプラクティック、ハーブ療法をはじめ、アロマセラピー、イヤーキャンドル、オステオパシー、結腸洗浄、指圧、スピリチュアル・ヒーリング、デトックス、マグネットセラピーなど、


 私たちのなじみのあるものから「えっ、そんなものあるの?!」というものまで、代表的な代替医療を、数百数千の大規模の症例数を含む科学的な臨床試験とそのメタアナリシスにより検証した本。


 結果、ほとんどのものに「効果なし(プラセボと同等の効果ありのものを含む)」と結論づけています。


 
 多くの代替医療ファンは抗議したくなるでしょう。


 私は「ホメオパシー」というものをこの本を読むまで全然知らなかったのでへ〜という感じなのですが、ヨーロッパでは正規の医療に位置付けている国もあるらしい。


 ホメオパシーとは、大量に摂取するとある症状を引き起こす物質をごく微量身体に入れるとその症状を改善するという考え方だそうで、しかし希釈すればするほどいいとされるので、有効成分を湖に1滴たらしたあと、その湖の水を飲むようなものだという。


 丸薬1個の中に有効成分が分子1個も入っていないというレベルだそうです。

 そりゃプラセボ効果だわな。


 でも、それが高額の医療になるのですって。



 続きを読む

 15日、異業種交流会「神戸フレッシュスタ★の会」でお話。「あなたの強みを活かしたチームビルディング」というお題。


 16日、企業研修。以前にした「承認研修」の続きで「フィードバック・叱り・怒り」がテーマ。



 れいによって涙と笑い(?)の3時間でしたが


 参加者の方々に何人か「コーチング研修経験者」のかたがおられ、


「以前のコーチング研修よりも、ずっとわかりやすくてロジカルで実践的だった」
「以前は、とにかく隣の人にわけもわからず話しかけてください、とか、とにかく認めてください、とかだった」


 ということを言っていただきました…。
 中にはかなり、「コーチングアレルギー」になっていた人もいたようです。

 色々思うところはありますが、この世界では同業者批判は「人格の悪い人がすること」とみなされるので割愛します。



 この企業さんは「今どきの若い衆」に大変、手を焼いておられましたが、それでも過去最高の「承認」の宿題を皆さんで提出していただき…。社長さん以下、大変優秀なリーダー陣でした。



「叱るとかフィードバックをするにも、お話がぐるっと回って最後は『承認が大事だよね』というお話になるのですよね」

「若い子のお父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃんを上回る育成の担い手に上司のみなさんがなれるとしたら、むずかしいですが道はあります。かれらを上回る『承認上手』になることです。

 あ、大丈夫です、向こう大したレベルじゃないですから。皆さんなら、ちょっと頑張れば勝てます」


 
 土、月、火とそれぞれ違うテーマでの「しゃべり」の仕事だったので本来超・内向的な性格の私はかなり疲れました…。


 最近の私のおきにいりの曲はサラ・ブライトマンの「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」


こちらから歌詞の日本語訳をみていただけます
 http://q.hatena.ne.jp/1160351670 
 

 
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 とうとう。
 コーチング講座・応用コースも最終回です。


 講師はわたくし、正田であります。



 各界のリーダーについて振り返りながら、


「リーダーは残酷なぐらい、人から欠点をほじくられる職業だ!」


 ということで、「涙の?謝罪会見」をやらされるやら、



安藤氏会見1


安藤氏会見4





 自分の欠点をかかされるやら・・・、


 つらい目にあわせてしまったのだけれど、


 受講生さんからは


「おもしろかった」


と、いっていただき・・・、


 すばらしい受講生さんにめぐまれ、しあわせでした。


 皆さん本当にありがとうございました。




安藤氏授与


大前氏授与


和也氏授与


正木氏授与



横山氏授与



 受講生さんがたは、「ひきつづき学びたい」と、自主勉強会をたちあげられるそうです。


「期をこえて交流したりいっしょに学びたい」と、オオマエさんはいっています。


 がんばれ、がんばれ。



 10日、上京。

 昼、著書を出版していただく五反田のカナリア書房さんにご挨拶。
 佐々木社長と、松本さん。装丁のデザイン案をみせていただいた。

 オビの字が

「悩める管理職を救う日本発コーチング革命!」

になるのだそうだ。


「『悩める』とか『救う』といったワードは、ふだんの私どもですと使わないんです。でもまあ、読者の方の出発点はこのへんなんでしょうね。すそ野を広げるためには仕方ないでしょうね」

 と、私。



 午後、渋谷の(株)ジェイフィール取締役の重光さんと管理統括マネージャーの片桐さん。

 重光さんはミンツバーグ教授の考案したマネージャー育成プログラム「リフレクション・ラウンドテーブル」(英語名は「コーチング・アワセルブズ」)を日本で広める活動をされている。
 (ちなみにジェイフィールは、『不機嫌な職場』『職場は感情で変わる』など、「職場」シリーズでおなじみのところです。)


 5月29日のNPO総会・例会で重光さんにスピーカーをしていただけることになった。


 ジェイフィールはサザンや福山雅治を擁する芸能プロダクションの(株)アミューズの中にある。

「今、吉高由里子が通りましたよ。この会議室の隣を控室にして着替えていたかもしれませんよ」


 …といってもわからない絵にかいたようなオバサン(^^;

 でも福山主演の『龍馬伝』のポスターがはってあったので辛うじてわかる世界だった。



 夜、ダイヤモンド社主催のセミナー「競合に勝ち抜く必勝プレゼン術」へ。


 「コーチング講座」とかやってるくせに自分はこういうのに行っているのだ^^

郵便局で売る「キットメール」―受験生用の必勝祈願お菓子「キットカット」を郵便局にプレゼンして売ったほか、数百のコンペを勝ち抜いたという関橋英作氏によるセミナー。「相手を知る」「相手が主役のプレゼン」など、基本的なのだがやっぱり大事なこと。


 とても面白かったけど、ただなあ〜、

 「相手」が「相手」のニーズを正しく代表していないときはどうするんだ、という管理職向け研修ベンダーの従来のモヤモヤは解消されない。

 とくにラインマネージャーのニーズ…。


 東京生まれ千葉育ちだけれど渋谷の街はさっぱりわからない。(じゃあどこならわかるんだ、というと今やどこもわからない気もする)ジェイフィールさんとダイヤモンドビルはちょうど渋谷駅の反対がわだった。ダイヤモンドビルの地図を重光さん片桐さんに見てもらって「ちなみに今どこにいるんですか?!」と間抜けな質問を発した。


 以前セミナーでご一緒した渋谷区の職員氏によると、永遠に終わらない開発開発で土地っ子でもわからなくて当然になってるそうだ。



 
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生瀬勝久だった。。がっかり。
でも「僕には言い訳などない!」っていう台詞は、いいですね。
リアリティにこだわった演出なのに最近現代風の台詞が多いです。あ、すみません『龍馬伝』の話です。

 以前、設備関係の会社で研修させていただいたときにきいた話。


 技術者には、「機械屋さん(機械工学)」と「電気屋さん(電気工学)」の2種類あって、大学時代から専門が完全に分かれている。


 
 そしてそれぞれ性格が違い、機械屋さんは機械の外形を決めるのだがアイデア豊富でポジティブ。ただし細かいところまで考えてない。


 電気屋さんはそれに比べて、電気回路を設計して機械が最後に動き出すところまで面倒をみるので、緻密。回路がちゃんと閉じてないといけない。設計しながら絶えず、「これでちゃんと動くのか?」と考える。そして、動かないような、あるいは動いてから問題が起きるような形状に設計した機械屋さんをなじる。



 …というのは、もちろん電気屋さんからきいた話。

 それをきいて私は、「私は同業者の中でも電気屋さんタイプだなあ」と思ったのだった。


 先日のトヨタの常務の会見は…、


 と、妙に「常務の会見」にコダワルけれど、結局あの会見が不十分で批判を招いたから、創業家の社長までが出てきたことになったのだ。


 常務さんの表情の動かし方をみていると、かなり「ポジティブ」な人だなあ、とみえた。


 たぶん機械ずき。機械のある分野に関しては恐ろしく詳しくしゃべれるのかもしれない。


 だが、使っている言葉が「運転者」「顧客」と、およそ生身のユーザーを想定していない言葉だった。


 ポジティブな人は、共感能力が低いことが多いのだ。経験上。



 豊田社長は翌日、


「顧客目線でないと言われたことはまことに遺憾」

と、言ってたけれど、「言われた」んじゃなくて、ホントに顧客目線が不在だったんですよ。そこにもお坊ちゃま性がみえかくれする。


 そこで身内をかばってはいけない。



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 今年はうちは受験生がだれもいません。


 去年の今ごろは、鬱・別室登校から立ち直った二女の高校受験まっただなか。


 その模様を、こちらのブログでご紹介しています。

「二女の文章修業日記」
  http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51457027.html


 推薦入試での合格で比較的早く決まったとはいえ、終わったときは親子ともどもホッ。


 受かった二女は殊勝にも、


「あたしが受かったせいで落ちた人がいたんだわ。あたしその人のぶんも頑張らなくちゃ」


 ということを言い、(たぶんまじめ責任感強い中高年型うつだったんだと思います。はい)


 入学後は簿記、英検をはじめワープロ検定、電卓検定、など各種検定を受け続けるのですが、彼女はここまでパーフェクト合格。中には100点満点で通ったものもあります。

 今日はちなみにマーケティング検定です。さすがに4週連続日曜に検定だったので本人かなりヨレヨレです。さあ、どうだったかな。



 この県立西宮高校国際経済科も、普通科に統合され単位制になるということで、OBの方々が熱心に統合見直しの署名活動をされていました。


 
 統合はほぼ本決まりで、今年募集の代が最後の代になるので、推薦の20人の枠に57名の応募があったそうです。


 国際経済科は、他科の先生方から「金もうけ学科」などと揶揄されながら、商業教育とともに掃除の励行など人格教育にも力を入れ、難関大学への合格率が高いほか、坂本直子(アテネ)・中村友梨香(北京)など、女子マラソンの五輪選手を輩出しています。

 
 …実はわたくしも、この科の売りの1つである月1回の「教養講座」に講師としてよんでいただいたことがあり…、
(他の講師陣としてはツマガリの社長さんとかキッザニアの事業部長さんとか。恐縮で光栄です)



 よい教育が消えてしまうのが、大変惜しまれます。

 娘には「あんた、滑り込みでいい教育受けられて、幸せだよ」と言っています。




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 娘2人が連れだって外食するというので、残された息子と2人でラーメンを食べに行く。


私「なあなあ、今日母ちゃんはまた市役所の職員を怒鳴っちゃったんだけどな。あんまりだらしない話し方してるもんだからさ」


息子「何それ。やる気ないの?」


私「うーん、やる気もないし頭も性格も悪いんだろうけど。


 あんた、このあいだトライやる・ウィークで阪九フェリーに行ってたでしょ。そのとき、ちゃんと『ですます』体で話しできた?」


息子「当り前じゃん」


私「ちゃんと、家で話すみたいじゃなくメリハリのある話し方できた?」


息子「当り前でしょ。だって、社会人の人と話すんだよ?」


私「だったらいいけど」




きのうみたトヨタの常務の会見でも、


「トヨタの人もついに『お坊ちゃま病』になったのかも」


と思ったのだった。


あの人の場合は、「話し方」じゃないけど、外からの批判にかたくなになって反論したり、居直ったり、どうかすると「顧客の錯覚」みたいな表現をする姿勢は一緒だった。
常務だけど、創業家ではないけれど、親の代からの生え抜きでお坊ちゃま感覚なのではないかと思う。


しかもメディアもそれをあまり批判しないのは、恐らく大広告主であるトヨタに遠慮があるからだ。それを見越して強気発言しているふしもある。


みんなお坊ちゃま化、相撲協会化。甘ったれている。



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 5日午前、某市役所で録音の受け取り。
 朝、「急用で遅れる」と電話すると、電話口に出た若い職員M(新規登場人物)がまた、だらしない応対。

 どんなふうにだらしないかというと、「アクアタイムズ」のボーカルのフトシみたいな発音というとわかっていただけるでしょうか。

 基本的にアイウエオが未分化。

 フトシは芸術表現(?)としてやっているのかしらんけど、仕事の場の話し方としてはおよそふさわしくない。不明瞭で何度もききかえさなければならず、不便きわまりない。不快感を誘う。


私「あなたは入庁何年ですか?」

M「××××」

私「は?何年ですって?」

M「××××」

私「は?」

M「そういうの、そっちこそ失礼じゃないですかぁ」

私「何が失礼ですか。あなたの発音が不明瞭なんでしょう。私は人の話を聴くのが専門ですが、あなたの発音は極端に聴き取りにくいです。私の言ってることは一言一言、聴きとれるでしょう。それは私が相手に聴きやすいように配慮して発音しているからです。ビジネスの話し方とはそういうものです」

M「…(沈黙しているがたぶん納得していない。「ぼくビジネスなんかやってないもん、市職員だもん」と居直っているふしあり)」

私「あなたさっき私が言ったことを復唱できますか?」

M「ああはい、『正田さんが15分遅れる』ということをEに伝えればいいんでしょう?」

私「伝えればいいんでしょうじゃなくて、『お伝えします』と言いなさい」

M「あなたにそんなこと言われる筋合いはないですよ」

私「何言ってんですか。あなたが叱られたことがないだけじゃないですか。仕事の場での話し方にはもっと緊張感を持ちなさいよ」

M「ああ、何とでも言ってくださいよ(捨て鉢な口調で)」

私「ええ言います。あなたは何と言われても仕方のない人です。あなたの話し方をきいてると、『あざぁ〜っす』とか言ってる中学生のレベルなんですよ。社会人になれてないんですよ。学生さんの意識のまま仕事してるなら、あなたは今のお給料もらってる資格はありません」

M「…(今回の沈黙は少しは「ささった」ふしあり)」



…というふうに、単に「15分遅れる」ということを伝えたいだけなのに、Mとの会話でやたらとexhaustしてしまった。


 役所に着くと、そもそもどこの部課に行くのかきかされていなかったので(でも接触すること自体が面倒くさいので問い合わせなかったのだ)24Fの彼らの部署に行くと、そこに居合わせた別のMという主査が「3階の市民情報サービス課です」という。

私「そうですか。担当のEさんからお電話いただいたとき、『どこに来るように』というご指定がなかったので、取りあえずここに参りました」

M主査「そうですか。ではご案内します」

私「ちょっと待ってください。『そうですか、ではご案内します』ではなくて、『そうですか、それは失礼いたしました。ではご案内します』と言いなさい」

M主査「ああそれは失礼いたしました(ふてくされた顔で。この人もかなりお坊ちゃん風の表情の動かし方だ)」


 エレベーターの中で、

「皆さんはほんとに職場の中でお互い叱ってないんですねえ」

と嫌味。


M主査「あ、そう見えますか(ふてくされた顔で)」


 あとできくとM主査は先ほどの担当Mの直属の上司らしい。
 「シュガーがシュガーを指導する」救いのない図である。

 この人たちは人間ではない。ギャグマンガの登場人物である。



 市民情報サービス課に行くと、E氏が待っていて、個室に案内されたが、向こうは市職員の男3人がいる。


私「3対1ですか?」

市民情報サービス課職員K氏「いえ、私は抜けますので、2人です」

私「2対1にして数で勝とうとしてるのが見え見えじゃないですか。こういうのが一瞬一瞬、税金の無駄づかいなんです。意味がないです。1対1にしてください」

K氏「わかりました」


というわけで、協働と参画担当課のE氏と私の2人になった。


失礼して、ICレコーダーで録音させてもらった。


まあ、その場では普通のやりとりで何事もなく…、


最後に朝のMの応対ぶりについて苦情を言った。


私「仕事をするっていうことは、おうちにいるのとは違います。自分の時間を切り売りすることでお金を頂戴するんです。緊張感持ってやらなあきません。彼にはその緊張感がない。不明瞭なだけでなく、不快感を誘います。あなたがた、私のことをモンスタークレーマーだとかモンスターレジデンスだとか、どうせ思ってるんでしょうけど、私の言ってるの当り前のことですよ」

E「わかりました。今おっしゃったことはその通りと思います。Mの上司のM主査に必ず伝えます」


 そもそも、今回の助成金審査がらみの問題も、市の委嘱した大学の先生方の「緊張感のない仕事」から出たことなのだ。委嘱した役所の側も、申請人と審査員の間の競合関係とかを精査しなかったという問題があった。


(ちなみに、「Mを叱るのはMの直属の上司の仕事だ」というE氏の考えも誤り。隣の係だろうが、気がついたことは叱るべきなのだ。E氏も悪い人間ではないが、役人独特の頭の悪さで頭の中に異常に強固なパーティションがある。そんなことを言ったらボランティアでMを叱っている市民の私はどうなるんだ)


・・・・・・・・


 市職員相手にこういうケンカをするのは今のところ、私だけなんだろうか。

 わが家には今や、市立学校に通って言わば「人質にとられて」いるのは中2の息子1人。ヤツの場合は先生に叱られても自業自得なのかもしれないが―、(でも、何かあったら「おかしい」と言いにいくのはやぶさかではないが)



 彼らは叱られると、例外なく「あなたにそんなこと言われる筋合いはありません」という言い方をする。すぐふくれる。


「あなたの上司が叱ってないのは知ってるから私が叱るんです」と言いたい。(次の機会にはほんとにそう言ってやろうと思う)


「市職員を叱る会」とか、立ち上げたい。



 これだけ組織全体で腐っていると、いっぺん全員解雇して入れ替えないといけないんじゃないだろうか。彼らの替えぐらい社会にいくらでも居そうだ。いつでも失業する可能性があるぐらいに思わないと、緊張感のある仕事なんてできないんじゃないかと思う。そういう、「全員解雇」ができるようなシステムはないのだろうか。


 アメリカの国家公務員は大統領が替わるたびに全員入れ替わるというけれど。



 市役所では過去に1人だけ、


「あなたは主査か。なら年収600万ぐらいか。年収200万のコンビニの店員さんがどんな仕事の仕方をしているか見たことがあるか。あなたはコンビニの店員さんよりましな仕事をしていると本当に言い切れるか」


と言ったら、そのあと話し方がぐっと引き締まって、事務処理や連絡をきっちりやってくれるようになった人がいた。
そういう、自省の回路のある人も中にはいる。
 


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 なんか忙しいです。
 いえ、私の要領が悪いだけです。


 ブログをおさぼりしていた期間何をしていたかというと…、


1月29日 
 自治体研修。「よりよい人間関係とリーダーシップを考える」というテーマ。
 当初「リーダーになりたくない人のためのリーダーシップ研修」というご依頼内容だったのでびっくりしたけれど、フタを開けてみると変な出世欲の匂いのしない、感じのいい人たちだった。皆さんいい表情で受講していただき、率直な質疑のやりとりがあり…、
 差し支えのなさそうな範囲で再現すると:

質問:「給与が下がる中でモチベーションを上げよと言われても今一つだが」
私:「大変正直なご質問結構だと思います。うちもサラリーマンの主人とNPO代表の私の共働きで、子どもが3人、来年には一番上が大学に行くというときです。なのでもらうものが伸びない、下がるということについての恐怖心とか不安というものはありますし、そのお気持ちはよくわかります。
 ただこういう、一方では派遣村にお住まいの方がいる、ネットカフェからお勤めに出る方がいる、という、社会全体で分配できる富の量が少なくなっているときです。こういう時代だけに、ある程度は共有しないと仕方ないんかな〜、右肩上がりでないとイヤ!というのはわがままなんかな〜と思ったりします」

 こうして字面にすると一見きびしいアゲンストなやりとりのようだけどお互いニコニコしながら、「正直」に話してたんであります。


 
1月31日
 日曜だけど朝から研修資料の印刷。
 昼、真ん中の娘とランチ。そのあと娘の高校の美術科展で原田の森美術館へ。アニメで「格ゲー」のようなものを作っていた女の子がいて、キャラの造形や動きがコミカルで面白かった。なんでもその子が小学校のときからオリジナルで作って育てているキャラなのだそうだ。色んな才能があるなぁ。
 3年生で漆の「蒔絵」の文机をつくっていた子がいて、娘が憧れていた。
 わが家に置くやつ作ってちょ。



2月1日
 友人K嬢とランチ。観察眼、思考力とも優れた聡明な人。
 K嬢曰く
「今は上司も部下も不幸な時代。上司はマネージャーになりきれないし部下の若い子も心をかたくなにしている」
 どちらにも原因があると思えることは多い。
 若い人の言動をみていると、親の世代の怠慢、「前工程」の手抜きを痛感させられることがある。親子間の愛着関係があって初めてできる教育というのはあるのだ。でも、「今さえ楽しければいい」という刹那的な気分で子どもの子ども時代をやり過ごしてしまうと、あとには必要な躾を受けないまま大人になった大人ができあがってしまう。
 その前工程のしわ寄せが上司に来る。上司にそこまでの役割を期待されても…、と思うが、上司は学校の先生以上に教育者にならないといけなくなっている。
 でもこの状況を打開できるのはだれかといえば、上司なのだ。
 この世代のところから、不幸な時代を変えていかないといけない。
 だからあえて、上司の方に高い要求を出したい。
 非常に狭いストライクゾーンだが、道はないわけではないのだ。



2月2日
 午前、企業研修。
 若い人の特徴で、特徴がない。突出したところがない。それは、小さい頃から「空気を読む」同質化圧力の中で育ったからかもしれない。
 「自分が何者か、ということがわからないと、モチベーションも持ちようがないんです。あえて積極的に強みを探してあげること、出る杭になってもいいんだよ、というメッセージを伝えることが大事ですね」
 こういうのも、後工程を上司が押しつけられているともいえるのである。
 幼稚園ママたちが毎日子づれでつるんでだらだらお茶してるような生活スタイルのつけが回っているかもしれないのだ。
「女は、母親は群れるのが正しい」
などと書いている子育て専門家がいたが、そういうのが社会にとんでもない禍根を残しているのではないか。
 お母さん方ももっと自立して1人1人キャラ立ちしてつるまないでも堂々と生きていけるほうが社会のためなのだ。

 午後、兵庫工業会での太田肇教授の講演に出席。
 ミニプレゼンもさせていただいた。

 
 夜、某助成金担当課から電話。
 昨年春に助成金の公開審査会での審査員の発言について、私が録音の公開を求めていた。公開請求が却下されたがあきらめず処分についての不服申し立てをした。(よくやるよ;;)今回録音を公開せよとの専門家委員会の答申が下りたため、録音を取りにくるようにという。正直言ってそういうやりとりのことももう忘れていた。考えるとエネルギー下がるようなことだったから。でもまあ、録音公開はちょっと画期的なことなのではと思う。実はたいした内容じゃなかったりして。
 


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