正田佐与の 愛するこの世界

神戸の1位マネジャー育成の研修講師・正田佐与が、「承認と職場」、「よのなかカフェ」などの日常を通じて日本人と仕事の幸福な関係を語ります。現役リーダーたちが「このブログを読んでいればマネジメントがわかる」と絶賛。 現在、心ならずも「アドラー心理学批判」と「『「学力」の経済学』批判」でアクセス急増中。コメントは承認制です

2010年05月


 NPO法人企業内コーチ育成協会の総会。

 社員16名中、委任状10名、出席者5名でした。

 (お1人は直前まで参加予定だったが体調不良のため当日欠席)

 
 


 「型通りの総会」⇒「例会」⇒「ディスカッション」という日程で、


 例会では、フリーライター山口裕史氏による「ミドルのための文章講座・添削講座」。


 各地で文章講座を担当しながら「教えることは決して好きではない」という山口氏、


 (そう言いながらものすごく生徒に慕われる先生なのである)

 
 ミドル向けのオリジナル演習教材を前日に準備してくださり…、


 うるさ方のミドル受講生たちも大満足でした。

 
「…これってすごく価値あったよねえ。宣伝してあげなきゃですねえ」

「いや、ご本人が喜ぶかどうか…」


 さて総会およびディスカッションはというと、
 
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 iPad発売前日の5月27日。

 第14回よのなかカフェは、「最新ITとのハッピーな関係!何からやる?何に気をつける?」


 主催者3名と、お客様10名と。賑やかな会になりました。


 さてどんなご意見が出たかというと…?


◆クラウドコンピューティングを導入したらという意見が出ている。クラウドの定義は?
(その場の説明では、PCに何もかも入れるのではなく、サーバーにアプリやデータがあり、その都度そこにアクセスしてデータをやりとりする。グーグルカレンダーによるスケジュール共有などがそれ)

◆ツイッターをしている、していないで時間感覚、スピード感覚が違う。まずやってみましょう。やり方は身近な詳しい人にききましょう

◆ツイッターは大好き。仕事の息抜きにもしている。横の人に話しかける感覚。140文字なのでかえってその人の本当の思いが見える気がし、人柄がわかる。

◆そんなに慌てて情報をとりに行く必要があるのかな?海外出張に行ってもWi-fiでメールの送受信ができるが、追いかけられているような気もする

◆組合なので、電話がかかってくるのは困っている時。困っている人とは、メールではやりとりできない。目を見、話を聴かないと。

◆自分は今45歳。ITはあくまでツール。なのに新しいのが出るたびに習得に時間をとられる。こんなに時間をとられてええんか?と思う。

◆ツイッターの積極的な使い方としては、例えば「イクメン」という言葉で検索をかけて、フォロワーか否か関係なく600万人口の使っているつぶやきを検索できる。使われているシーンがわかる

◆同、姫路在住で、地元の気になる起業家支援団体やNPOを検索して、グルーピングする。

◆とにかくやってみる。やると階段を一段一段上がるように、見えるものが違ってくる

◆グーグルストリートビューでは、家の玄関から表札までばっちり映るのが怖い。自分はメールで3回クレームを言って削除してもらった

◆ストリートビューは、鑑定士さんなど不動産をやっている人にはものすごく便利。事前イメージをもって現地に行ける

◆ITとワークライフバランス(WLB)の関係。ITによってサテライトオフィスも設けられる。育児や介護中の人も恩恵を受ける。

◆Face to faceが大事とは言うが、世の中が忙しくなり、いつも会っていないといけないということが制約にもなりえる。会えないからツイッターで会話する、会えないからグーグルカレンダーでスケジュールを見るというふうに、情報の取り方も変わってくるのではないか

◆iPhoneが出たとき周囲から「どう?」ときかれた。携帯としては使いづらいけれど使いたいアプリがあるから自分は使う、と答えた。自分に合っているかどうかが大事だと思う

◆ツイッターについて、まずはやってみましょうと言うが、私は同世代の人(50代)にはそんなことやめとけ、という。まずはニーズがはっきりしてから。


 途中、会場に設置した大型ディスプレイ(藤井氏持参)で、

「ツイッターの画面はこういうものですよ」
「フォロー、フォロワーとはこういうことですよ」

とレクチャーの場面。



 会社員、経営者、組合関係者、ワークライフバランス関係者…と顔ぶれが広がり、大変多彩な意見が出て盛り上がりました。

 

 皆さん、どうもありがとうございました。


 1時間半の議論では、決してすべての視点をカバーできたとはいえません。また、ITの議論につきものの、「温度差」の問題がやっぱり出ました。


 しかしITに決して「強い」とはいえない、50代以上の参加者のかたも多く、あえて一緒の土俵で議論したことに大きな意味があったようにも思います。



 閉会時には、こうべイクメン大賞実行委員長の藤井淳史氏から、

「イクメンエピソード100人集まりました!」

と、ご報告があり、大きな拍手がわきました。


 
 次回は、「草食系男子」がテーマ。6月24日(木)19:00〜メーカー勤務の「としくん」のファシリテーションにより行います。



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp


 5月22日・23日、コーチング講座・基礎コースAを開催。


 意識の高い受講生さん方が来られ…、


 たっぷりの対話をまじえた講義とワークの末、しっかり「納得」の表情で帰られました。


「自分も承認されて嬉しいんだな、ということがわかった」


 何人かの方からそういうお声がきかれ、

 そして1人の方は初日の後に承認した相手の方(取引先)から2日目のお昼に電話がかかってくるというお土産つき。


 「承認」は福を呼びますねぇ!なんて、スピリチュアルではないんですけど^^


 途中、まじめに

「発生から初動が遅れるという事態が相次ぎました。コミュニケーション(と、判断力、決断力)の問題であろうと理解しています。こういう現状について教育研修の側から何ができるのだろうか、その要請にお応えできるのは、私はコーチング研修だろうと思っています」


 と、正田から講義というより決意表明みたいなものもあり…。



 参加された皆さんがこれからの実践によって、人生が開けていくことをお祈りします。


 素晴らしい受講生さん方に、感謝。


 それでは恒例、アンケートのご紹介です。


 「掲載可」と回答された方の内容のみご紹介しています。


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◆良かった・非常にわかりやすかった・面白かった
最も役立ったこと:質問集 最初は型があった方が良い
傾聴のワークは難しかったが、役立ったと思う
すぐにやってみたいこと:メールによる承認、宿題
わかりにくかった点はありません。コーチに適性はあるか?あるとすればどのようなことか?
次回以降の講座に参加してみたい。
(全農クミックス 取締役 阿部義明様)


◆非常に良かった・わかりやすかった・非常に面白かった
最も役立ったこと:「承認」、パターンの分類
すぐにやってみたいこと:子どもたちへの承認
わかりにくかった点:実践してみてから…
次回以降の講座に参加してみたい
最後に一言:やっと社会人(大人)になるアイテムのようなものを与えて頂けたように思います。感謝します
(Y・I様)


◆非常に良かった・非常にわかりやすかった・非常に面白かった
最も役立ったこと:人数は少なかったですが、コミュニケーションを図りながらコーチングについて学ぶことができてよかったです。目標達成の質問の事例等、実際にスキルを使ったワークが役に立ちそうです。
すぐにやってみたいこと:職場の直属上司や仲間に対して、傾聴・承認のスキルを中心に活用して信頼できる関係をつくりたいと思います。
次回以降の講座に参加してみたい・コーチングスキルを体系的に学んでみたい
最後に一言:是非、基礎B以降も受講したいと思います
(Y・N様)


お世話になっている皆様




 おはようございます!

 NPO法人企業内コーチ育成協会の正田です。

 やっと、季節相応の気温になってきました。


 今日の神戸は、暑くも寒くもなく過ごしやすい気候。
 
 半袖でちょうどいいと感じる季節が、個人的には一番好きですね。

 皆様、いかがお過ごしですか。



さて、本日の内容は:
 

 ★もういちど「災害心理学」と「間違ったポジティブ」〜宮崎口蹄疫にみる〜


 ★「ボスの日」の起源、ご存知ですか?


 ★第14回よのなかカフェ(5月27日)、テーマは「ITとのハッピーな付き合い方」
  

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★もういちど「災害心理学」と「間違ったポジティブ」〜宮崎口蹄疫にみる〜



 この場であらためて取り上げるのも憚られる「宮崎口蹄疫」。昨日は、発生地から半径10キロ圏内で、感染していないすべての牛や豚を殺処分することなどを決めました。


 その数、20万5千頭。


 殺処分され埋められる牛の映像をみるたび、農家の方々の心情を思い胸が締めつけられるようになります。


 こうした事態を招いてしまったもの―政府の初動対応の遅れ―に批判が集まっています。


 個別の決定権者について瞬間瞬間でどんなやりとりがなされ、どう行動したのか、情報が少ないので指摘を控えたいのですが、


 以前にこのメルマガで「災害心理学」の中の、私たちの判断を誤らせるもののお話をしました。
(4月14日号)


・迷ったときは周囲の人の動きを探りながら同じ行動をとることが安全と考える「多数派同調バイアス」
・非常時には「こんなことは起こるはずがない」と捉え、現実ではなくヴァーチャルではないかと考える「正常性バイアス」
・専門家が指示するとそれを疑わず信じてしまう「エキスパート・エラー」


 
 このほか、最近は「ポジティブ思考」の弊害を指摘する声もあります。


「ポジティブ思考が絶対に正しいと思いこむあまり、『完璧主義』『自慢話』『傷つきたくない』などの現実逃避的な『間違ったポジティブ』が出てきている」


 と、精神科医の最上悠氏は指摘します。


 最上氏によると、ポジティブ思考の本家はアメリカですが、そのアメリカでは男性が人に弱みを見せられないあまりアルコール依存やカウンセリングに頼る傾向があること。逆に日本ではもののあはれ、わびさびなど、ネガティブ文化が伝統的にあり、ポジティブ思考は本来根づきにくいことが考えられます。

 
 また、健康な人、軽いうつの人、重いうつの人にコインの表裏を当てさせる実験では、最もよい成績を収めたのは軽いうつの人だった、という実験結果にも触れ、


「多少ネガティブな心理状態のほうが現実を直視できる」と述べています。



 ネガティブな現実を逃げずに見つめ、すぐ必要な行動をとる。

 不愉快な情報に「えっ」と驚き、「まずい!」と感じる。
 
 大きなところを変えることはできなくても、私たちの身近なことで始めてみませんか。


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★「ボスの日」(10月16日)の起源、ご存知ですか。


 Wikipediaによれば―。


 1958年に、アメリカのパトリシア・ベイ・ハロスキ(Patricia Bays Haroski)が、会社を経営していた父のために、経営者と部下の関係を円滑にする日として提唱し、アメリカ商業会議所に登録されたことが始まり。
 アメリカではこの日に、ボスを昼食に招待したりプレゼントを贈ったりして日頃の労をねぎらう。
 日本でも1988年からデパート業界が実施している。


 とのことです。日本ではまだマイナーな感じですが、アメリカでは、バレンタインデー並みに浸透しているのだそうです。


 経営者と部下の関係を円滑にするためにボスをねぎらう、というのが、今ひとつ


「どうして、そうつながるの?」


 と、ツッコミが入りそうです…。


 部下をねぎらうためには「秘書の日」というのが別にあるんですが、う〜んみんなが「秘書」なわけではないから、ちょっとぴんとこないなぁ。



 そこで、勝手ながら「ボスの日」の解釈を変えて、

「よいボスであろうと努力しているボスを表彰する日」

ということにしてみました!


 私たちNPO法人企業内コーチ育成協会は、今年10月16日に、
「第1回承認大賞」を企画しています!


 部下を力づける上司の言葉。

 きっと、素敵なエピソードが一杯あるはず。

 また、そういう言葉を沢山出すことのできる上司の下では、業績も上がっています。


 表面的なニオイのする「ほめる」ではなく、あえて「承認=人を認めること」に焦点を当ててみました。相手の力を信じて、あえて「叱る」ことも、「承認」のうちに入ります。


 よいボスを増やして、職場を幸せな場に。


 「承認大賞」の動きも、これからこのメール配信でお伝えしていきます。


 どうぞ、お楽しみに!!
 

(第0回承認大賞の事例はこちらをご覧ください
  http://c-c-a.jp/award/index.html 


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★第14回よのなかカフェ。
 今回のお題は

 「最新ITとのハッピーな関係!何からやる?何に気をつける?」


 「IT化」は、もう止まらない流れ。

 ここ数年ではクラウド・コンピューティング、そしてツイッターも
無視できないツールになりつつあります。


 かくいう正田も、ツイッターで入ってくる情報の量とスピードに
やっと慣れつつある今日このごろ…。


 そういう時代に、何をどうフォローしていくべきか。

 企業のワークライフバランス関係者も注目する、ITの賢い活用法。

 一方で「気をつけたいこと」にも十分に目配りしながら、
ディスカッションしてみませんか。


 開催日は、5月27日(木)の19:00〜20:30.

 詳細とお申込みは、こちらから

 http://c-c-a.jp/koza/yononaka1005.html
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★ビッグニュースが飛び込んできました。


 「強み(strength)」について国内で約6000例の事例を扱い、文句ないわが国第一人者、森川里美コーチが、神戸で1日セミナーをしてくださることになりました。


 10月2日の10:00〜17:00、会場は神戸サンボーホール(予定)。

 参加費は3000円(予定)。

 勝間和代さんや、金井壽宏・神大教授の『人勢塾』などで再び脚光を浴びた、人の34の強みをみる「ストレングス・ファインダー(強み診断ツール)」ですが、

 実は本には載っていない、非常に様々の深層の解釈ができます。


 森川コーチのご厚意で、信頼できるたっぷりの情報量の1日セミナーにしてくださる予定。


 ぜひ、今から手帳にご記入ください!!



 
 ◆NPO法人企業内コーチ育成協会 今後の予定◆




5月22日(土)・23日(日)各10:00〜17:00
企業内コーチ育成講座(コーチング講座) 基礎コースA 第6期
内容:傾聴/承認/質問
http://c-c-a.jp/koza/100522.html
★人の学習や成長を促すコミュニケーション、「コーチング」の入門編2日間。
 当協会オリジナルの「日本人に適した国産コーチング」「マネージャー向けに
アレンジしたコーチング」のエッセンスを学べます。
 もちろん、お子様をお持ちの方、学校の先生、塾講師の方など
指導する相手をお持ちの方ならどなたでも、役に立つ内容です。


5月27日(木)19:00〜20:30
第14回よのなかカフェ
「最新ITとのハッピーな関係!何からやる?何に気をつける?〜」
☆ツイッター、YouTube、Ustream、ドロップボックス、ブログ、mixi…
あなたはどこまでついていけてますか?
三宮のカフェレストラン「アロアロ」にて。
詳細はこちらから⇒http://c-c-a.jp/koza/yononaka1005.html

5月29日(土)13:30〜16:00
NPO法人企業内コーチ育成協会第2回通常総会・第7回例会
★例会講師、テーマが決まりました!
 『ミドルのための文書作成・文書添削講座』
 (講師・山口裕史氏)



6月26日(土)・27日(日)各10:00〜17:00
企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースB 第3期
内容:アサーション/事実と感情/フィードバック・叱り・怒り
強みを見つけ、活かす/学習スタイル/ビジュアライゼーション
会場:(財)ひょうご産業活性化センター(サンパル)6階 ビジネスプラザひょうご
http://c-c-a.jp/koza/100619.html
「今どきの若手社員」傾向と対策、CCA流「叱り方」。
 この講座は当協会の「基礎コースA」を受講済みの方が対象です


7月24日(土)・25日(日)各10:00〜17:00
企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースA 第7期


8月21日(土)・22日(日)各10:00〜17:00
企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースC 第2期





※このメールは、NPO法人企業内コーチ育成協会のスタッフ及び
代表理事・正田が、過去にお名刺を交換させていただいた方・
当協会のイベントやセミナーにご来場いただいた方に
お送りしています。

今後ご不要の方は、
空メールをご返信いただくか、こちらのページ

http://www.webcordial.com/bn/tk.html

より解除していただければ、
購読リストから外し、次回から送信されないようにいたします。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました!


今日1日があなたにとってすばらしい日でありますよう。


 
■□
□■―――――――――――――――――――

神戸・三宮で常設コーチング講座を開講しています!

特定非営利活動法人 企業内コーチ育成協会

代表理事 正田 佐与

e-mail:
info@c-c-a.jp
sshoda@officesherpa.com


NPO法人企業内コーチ育成協会(CCA)

URL: http://c-c-a.jp/


ツイッターもしています
アカウント名:@sayoshoda


ブログ「コーチ・正田の 愛するこの世界」
http://blog.livedoor.jp/officesherpa/

「企業内コーチ育成のすすめ」
(株)帝国データバンク社『帝国ニュース兵庫県版』
に好評連載中!

一気に職場に活力が溢れます
「承認カード」1冊200円 5冊1000円にてお分けします!
お申込みはメールsshoda@officesherpa.com
までどうぞ。


 お母様向けの2度目の研修。


 今回は「承認」です。


 前日、大人向けの資料を慌ててつくりなおす。ソーシャルスタイルを「げんき/えがおちゃん」「おもいやりちゃん」「まけずぎらいちゃん」「りくつちゃん」という名前にして、顔アイコンもつけた。それに大人向けの資料も一緒につけてあげた。


 「承認の種類」も、「こどものための承認の種類」にアレンジ。

 (こどものための「存在承認」には、「スキンシップ」も含めるべきだったな〜と、あとで反省)


 
 細かい情景描写ははぶいて。。


 途中、「『承認』が大事なのはわかったけど『叱る』のはどうなんですか?」のお声が相次ぎ、急遽「叱る」にも触れることになり。


 それが自然な感情だとおもう。「叱る」は緊急性がある。叱る側の感情も大きく動くイベント。


 だから簡単に「反抗期の接し方」なども入れて「叱る」に触れる。


「この時期の子どもさんには、ルールを提示してやってください。ルール違反に対しては叱ってかまいません」


「『道徳的に絶対許せないこと』というのもありますよね。そういう時は、(肩をつかんでゆさぶる動作をして)『なんでそんなことするのよ!』というような、叱り方でもいいと私は思うんです。お母さんの本気が伝わりますから。子どもはそういう体験を通じて、『やっていいこと、悪いこと』をおぼえていきますから」



 そのうえで「ほめる・叱るは4:1ですよ」と言ってあげると、お母さん方はほっとした顔になる。




 うん。こういう子育て講座、世間にはなかなかないと思うよ。


 お母さん方の発言もたっぷりあり、「こういう場が必要なんだなぁ」と実感。



 主催者の幼児教室プティマミーの代表、藤本小百合さんから


「この年齢のときは、とにかく勉強嫌いにしないことが大事ですよ」


とお話があって、こういう点で意見が一致している主催者さんだとありがたい。


 ワイズアカデミーの代表、横山紀子さんとも久しぶりにご一緒でき、楽しい会でした。

 藤本さん、ありがとうございました。



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

「報酬系」に興味をもつようになりました。


 いっぱんに「ほめると伸びる」という現象は、この報酬系を活性化させることをしているのですが、


 報酬系が過剰にはたらくと起こること。


 「承認欲求」の亢進。


 嫉妬。自己顕示欲。などからくる攻撃性。足のひっぱりあい。


 長々とした話。


 リーダーでいうと、他人の提案を採用しない。自分の案に固執する。


 うーん身につまされるなあ。



 まだちょっと研究の余地がありそうです。



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

 



 NPOの社員A氏と話をした。


私「1か月前、御社の人事部長にあてたメールの文案を私書いたけど、送ってくれたかな?」


A氏「あれは、文が長すぎると思ってまだ送れてないよ」


私「長すぎるなら削るぐらい一瞬でできるでしょう」


A氏「…」


私「じゃあ、私が御社の人事部長に直接送っていい?メルアドは知ってるから」


A氏「いいと思うよ。あんまり、攻撃的な文章にするのは感心しないな」


(ここでA氏の「上から目線」が出てくる)


私「何それ。本来あなたがやるべきことでしょう。あなたの先にいる人にアプローチするのに、あなたに任せることがどうしてできないんですか。なんで私が全部やらなきゃいけないんですか。

 『私が自分で書くよ』って言ったら、『わかった、オレが書くよ。すぐできるから』って言うのが普通でしょう」


A氏「オレも毎日忙しいんだぞ」


私「忙しいっていうけどじゃあ、あなたの毎日のTo Do リストには何項目載ってるんですか。私が毎日何項目処理してるか知ってますか。私がやってることのうち1つか2つぐらい分担してよ、っていうのがどこが悪いんですか。


私が毎日、早回しみたいな動作で仕事処理してるの目の前で見てないから知らないだけでしょ。Uさんは知ってるよ、見てるから」


A氏「はいはい」


私「今の会話でわかったよ。あなたは、うちのNPOやうちの家ではリーダーは私で自分はフォロワーだ、っていうのを勘違いして、上司目線になっちゃってるんだ。


私はNPOでの仕事の分担をお願いするためにこちらがどんなに大変か背景説明してるのに、カウンセリング気分で『大変だねえ』って言って、コーチング気分で『じゃあ、あなたはどうする?』って言って、自分は何もしないで私を支援してる気分になってるんだ。そして私のToDoリストの項目をまた増やそうとするんだ。

本当は、あなた自身が私の手足になって動かなきゃいけないんだよ。

私自身がもう限界、いっぱいいっぱいだからわざわざ忙しい合間に電話してきてるのに、何を勘違いしてるんだか。


(注:決してうちのNPOに限ったことではなく、ミドルの方はご家庭での言動にお気をつけください。「上司目線」は封印して、奥様の良いフォロワーになってあげてください)


1か月前に私から送ったメールを添削して今すぐ送ってください、人事部長に」


A氏「でも人事部長には去年秋の就任時にもメール書いたし、

あんたの本を出版したときにも送ってそれにはお礼のメールが来たけど、それ以来梨のつぶてだから…。

あの人は結局あれだけの人なんじゃないかなあ。

それに今のオレの地位で部長級にものを言うのは、はばかられるし」


私「あのね、私が月5回のペースでメール配信してるでしょ。同じことをずうっと、手を変え品を変え登場人物を変えたりしながら訴えつづけてるでしょ。

 あれで、1年送り続けて初めてメールを寄こして、『今回のは面白かったです』とか『考えさせられました』とか、いうんだよ。


 基本的に同じことを訴え続けながら、同時にコモンセンス、幅広い視野とか思考力も提示していくことで、

『この人は狂人でも洗脳されてるのでもないかもしれない、実は本当のことを言ってるのかもしれない』

と、思いはじめるんじゃん。


 それは、私は女でしかもNPO代表で、社会的地位のすごく低いところから発信していて、相手の見方が『おやっ、これはすごく知的に高度なことなのではないか』と変わるまでに、どれだけ労力も時間も要るかわからない。


 あなたはそれに比べるとずっと社会的地位の高い、人が話を聴いてくれやすいところにいる。なぜ、ほんのちょっとの労力を私に代わって使おうと思ってくれないんですか」


A氏「それはわかるよ。われわれが名刺を出すと、人々が先を争って名刺交換に来てくれたりするからな。大したことしてないのに」


私「このあいだもある公的機関の長の人が、『組織を正常な姿に戻すのに10年かかる。10年先のことだが、今からやっていかないといけない』と言ったけど、あなた今すぐ効果があると期待できなくても、2年後か4年後のために言い続けてくださいよ。月に1度か、2か月に1度は言ってくださいよ」


A氏「わかった。前任地もそうだったし今のオレの2か所目の任地ももう、見違えるようにいい雰囲気になってる。それはアンタに習ったことを使ってるからや。これで大きな案件が飛び出したりすればはっきり成果だと誇れると思うけど」


私「ガガーンと大きな案件があるかどうかだけを指標にしないでくださいね。それは運不運のものなんだろうから。ほかにも指標はいっぱいあるんだろうから」



 ほんとはもっと長いやりとりだったけど。要点をかいつまんでいうと、こういう感じです。


 そして、A氏はその日のうちにメールの添削案を書き、自社の人事部長に送ったそうである。


 私は、もうこれ以上歴史が停滞するのを見たくないのだ。


 ひとりひとりが「自社を良くしたい」と真剣に願って、願うだけでなく行動しないと、ものごとは良くならない。ただ願っているだけならだれにでもできる。


「ほかのだれかがやってくれるだろう」
「正田さんは一生懸命やってるから、やってもらえばいいだろう」


なんて思っていたら、正田のところも既にボトルネックを起こしているし、解決しない。



 たぶん、一人一人の心の中に「びびり」が住んでいて、そこへ非営利で一生懸命やっている正田の姿が目にはいると、


「この人がやってくれるんだろう。主婦なんだからヒマなんだろうし

(なんで「主婦なんだからヒマ」だと思えるのかわからないが、そういうステロタイプの思考はよく感じる。私がたとえば原稿の締め切りを遅らさないのは、ヒマだからではなく書くのが速いからである)」


と、思っちゃう。そして、自分の力を出し惜しみし、結果的に自分が当然やれることをやらなかった卑怯者になっちゃう。


 いつか、私が糖尿病や脳溢血で倒れたら、「正田さんは本当にオーバーワークなんだ」とだれか(徳島在住の人とかも)気がついてくれるだろうか。


 いつか、私が死んだ何年かあとには、私のやってきたことは正当に評価されるだろうか。


 一生、「悲劇のコーチキャラ」が、私には似合いなんだろうか。


 A氏の会社名を伏せたうえで、問題のメールを公開しようと思う。


 ああ、なぜ私が人をほんのちょっと動かすのは、こんなに労力がかかるのだろう。


 「うちの団体」の商品力が高いにもかかわらず普及がすすまない七不思議は、一人一人のこういうちょっとした「勇気のなさ」「甘え」「想像力欠如」「やり続ける筋力のなさ」からきているのだ。―一部に例外的に泥をかぶってくれる人もいるけれど―




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 コーチングの中にエグゼクティブ・コーチングというジャンルというかサービスがある。経営者・経営幹部をプロコーチが契約でコーチするというもの。



 実は、私も以前これを主力商品にしていたことがある。


 某経営者団体(S塾ではありません、念のため)に所属していると、その支部の経営者さん同士紹介しあって次々クライアントになってくださった。


 で、言われたのが


「正田マジック」。


 とにかく仕事がサクサク進む。「こんなことが必要かも?」と、次の行動アイデアが頭をよぎった瞬間、もう行動に移している。単位時間あたりの行動量では2倍ぐらいになってるんではないだろうか。


 いわゆる「PDCAが回る」というやつ。


 しかも、経営者が何かを決断して実際に動かすばあいは組織を動かさなければならないんだけど、コーチングを定期的に受けている影響で部下に対するコミュニケーションも穏やかで優しい。それで組織もわりあいサクサク動く。


 いいことずくめのようなんだけど、困ったことがあった。


 中小企業の経営者さんというのは、


 それが魅力でもあり欠点でもあるんだけど、


「あきっぽい」。「新しいもん好き」。


 そして、3か月か6か月のコーチング契約期間が終了するときには、もう新しい別の経営手法にとびついている。


「コーチングはもう終わった」とばかりに、新しいコンサルさんを連れてきたり、便所掃除をしたり、自己啓発セミナーに行ったり。


(ちなみに自己啓発セミナーの総本山が大阪にあるが、そこに行って帰ってきた経営者さんというのはカンカンエネルギーレベルが高く、「自分はすばらしい」と思いこんでおり、周囲を見下し傲慢に振る舞う、攻撃的な、はた迷惑な存在であった。よほどテストステロン値が上昇するようなセミナーだったのだろう。経営者のモチベーションが高いというのは、はた迷惑なことなのだ)


 すぐ別の手法に飛びつきたがる、というのは、コーチング特有の効果というのを評価しようとせず、


「コーチングでこういう効果があるならほかの手法、ほかの先生ならもっとすばらしいことが起こるに違いない」


と、思い込むのではないかと思う。


 本当は、正田という名コーチに当たったから成果が出たんだよん、と私は内心つぶやくのであるが。ブログは自分のメディアなので許してください、何言っても。


 それは冗談として、私の考えでは、「コーチング」というのは実にスグレモノのパッケージで、例えば部下育成術・問題解決術・目標達成法・ファシリテーション・リーダーシップ・ナレッジマネジメントなど、多数のビジネススキルに直結している。主軸としてコーチングをきちんとやっておけば、軸足をちょっとずらすだけでワンフローでそれらに行ける。

 だから、ほかのどの経営手法をもってきても、あるいは心理学的手法をもってきても、コーチングと同じ効果を生めるなどということは、恐らくありえない。


「コーチングである会社や部門がなぜ上手くいくのか?」を正確に解析しない限り、「次の手法」にいくことなどできない、と思うのだが。



 ともあれそういうことをしばらく繰り返し経験してから、私はエグゼクティブ・コーチングをするのが怖くなった。最後に残ったクライアントさんは最終的に2年4か月コーチングを受け、その間新店舗をリアル3店舗と楽天に出店した。(ちゃんと計画的にリーダーを育成しながら出店したので、どこもうまくいっていた)そのクライアントさんと一緒にその経営者団体をやめた。


 コーチングが流行りすたりで採用されたりすると、従業員にとっては天国から地獄へつきおとされるようなことになる。


 希望を与えてから奪うのは、残酷なことなのだ。普天間をみればわかる。


 
 そうして、私は


「経営者より管理職のほうが飽きっぽくなく、何年も取り組み、指導するに値する人種だ」
 

 と、結論づけた。


 指導する、というとき、パーソナルコーチングというより、講座や勉強会でスキルを学んでもらう、そのちょっとした合間に個別の相談をきく、という形が、結果的に長続きし、成果に結び付くようだ、ということも。


 個別のコーチングより勉強会のほうが長続きするようなのは、スキルを学ぶことが成果に直結しやすいこと、費用負担がすくないのと同質の人のコミュニティ、という魅力があるからではないかと思う。


 と、いうわけで正田は自分個人は儲からない路線を歩んでいる。


 
 エグゼクティブ・コーチングは――、


 たとえばホリエモンが成功哲学系のコーチのコーチングを受けていたのは有名な話。また元柔道の石井慧はスポーツメンタルコーチのコーチングを受けていた。


 どちらも、人格の中の極端な部分がコーチングによってますます増幅されていたようにみえる。


 それは、幸せといえるのだろうか。

 本人が主観的に幸せでも、はた迷惑ではないのだろうか。


(私は実は根拠はないけど、某首相はだれかポジティブ思考系のコーチのコーチングを受けているんではないか、と疑ってるんだけど。そうでないとあの変な現実軽視やコロコロブレやすさはとても理解できない)


 こんなことを言ってると日本コーチ協会を除名されてしまうかも。そしたら「コーチング業界の談志」みたいになるかな。



 とりわけ経営者に対するエグゼクティブ・コーチングが上手くいくとしたら、出発点の本人さんの人格に大きな偏りがないこと、自ら「コーチ」となるようコミュニケーションスキルの習得に熱心であること、などが条件になるだろう。




 講座、研修受講などとセットになることが望ましい。


 最近の正田は「講座運営」にばかり熱心なのでエグゼクティブ・コーチングばかりしていた時期もあったなんていう話は新鮮なんじゃないだろうか。




神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp
 


新神戸オリエンタル劇場で行われた「春風亭小朝独演会」へ。


 コーチに「今週末は正田さん自分のための時間をとってください」と言われていたのだ。


 前座に「春風亭ぽっぽ」という女の噺家さんが出てきて、この人が小朝の3番弟子なのだそうだ。


 女性の声質は落語には不利だ、と思う。この人はやや甲高いほうの通る声で、元気良い第一声で前座をはじめ、冒頭に自分の高座名をネタに何度か笑いをとった。


 みんな、頑張っている。そういう人だからこそ残っているのかもしれない。



 小朝師匠はやっぱり熟達のワザだ。


 「朝青竜あの人はやめてくれて正解だった。日本の伝統文化なんて『だから何?』っていうものばかりですよ。『古池やかわず飛び込む水の音』ほら、『だから何?』っていう世界でしょう(笑)」



 大真面目に論を立てるとみせて、だんだん笑いの方に話をずらしていく、面白さ。


 こういう芸があたしにあればなあ〜(ため息)

 
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b1a1219a.jpg大盛りにしていただきました。
剣先イカ、うなぎ、ワタリガニなどゴージャスな具。
フラワーロード、新神戸方面から布引方向に5分ほど歩いた右手です。


 仙人のような人に会った。


「あなたのホームページ、ブログを一通り拝見しました。感心しました」


と語り、


自身がかつて誰にも理解できないレベルの専門職の仕事をする部下を持った経験を語り、

去って行った。


「はみだし者を束ね、そのプロジェクトをやったからといって会社から正当に報われるわけでもないプロジェクトを、ただ一生懸命やり抜いた」


 団塊の世代の人。


 ただそれを伝えるためにだけ、目の前に現れたようだった。


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「境界性パーソナリティー障害」と思われるうつの事例に遭った。


 生まれた家庭のゆがみを背負って生きている20代の人。
 上司の手には余り、会社として復職を強く働きかける方針ではないとのこと。


 再発防止には…、


 良い家庭観、良い子育て観を社会全体で普及させることが一番なのだ。


 幼時に受けた心の傷を社会人になってから癒すのは大変なこと。上司の手には余るというのも理解できなくはない。


 じゃあ、次の世代のために何をしてあげるか。



 自社さえ良ければいい、という考え方はもう捨ててほしい。



 今週は、そんなこんなでちょっと疲れている。

 


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 今日の息子は7時32分、朝練(7時40分開始)に間に合う時間に家を出ました!


 何か月ぶりでしょう。


 ゆうべ、


「あんた、明日こそ遅刻しないために今夜じゅうに必要な着替えそろえときなさいよ。いつも朝、探すのに時間かかってるよ。ワイシャツとシャツとパンツと靴下の4点セットでしょ」


「わかったよ。もう口出ししないでお母さん」


という会話をしたところ。


 一応前夜のうちに着替えをそろえ、「これ以上何も言わないでねお母さん」と偉そうに言った。


 そして今朝は、目ざましが鳴るより10分ほど早く起き(びっくり)、シャワーを浴びにいった。


 そして無事定刻に出て行った。



 これだけだと、

「なんだ着替えをそろえればすむ話じゃないか」


と思われるかもしれないけれど、これにも伏線があり、


 3日前の今週の月曜、例によってだらだら身支度して定刻過ぎても家から出ない息子に私がキレて、


「お母さんは遅刻するあんたがイヤでイヤで仕方ないの!

あんたはどうして平気なの?どうしてあんた自身が『遅刻は悪いことだ』『遅刻する自分を許せない』って、思えないの?」


 と、言ったのである。



 その時はさすがにしおらしく、「わかった、ごめんなさい」と言ってすこし急ぎ目に身支度して出ていった息子。


 
 それで心を入れ替えるかと思っていると、火曜も水曜もやはり、だらだら。


 特に「着替えをそろえる」動作の途中で思考が止まっているらしい。


 そこで水曜の夜、思い立って「夜のうちに着替えをそろえろ」という話になったという次第。


 
 着替えをそろえる、というようなノウハウの前に意識づけをしないといけない。

 決して、ノウハウだけで「すっ」と納得するわけではない。



 さあ、息子クンは今後改善するでしょうか…


 彼の父親によると


「オレも中学の間は母親に怒鳴られまくってたんだよな〜。ほんと一日じゅう。オレの母親はまあ、専業主婦だったから」


 遺伝かよ〜(泣)


 ほんとはしょうだ母は体力低下のため夜、あんまり頑張りがきかない。

 息子が塾から帰る時刻(10時半ごろ)には寝ていることも多い。


 なので息子に夜のうちに意識づけさせる役は夜型の父親にやってほしいんだけどなあ。



 ああ疲れる。



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 母校の同窓会で大阪へ。


 母校は、今年2月の「週刊ダイヤモンド」の特集で「研究力5位」「教育力3位」にランクされ健闘しているけれど、


 学長によれば、交付金で歴代冷遇されてきた。


「今日は衝撃的なカミングアウトがあります」


 学長の今年の講演は、概算要求に関する官僚との丁丁発止のやりとりを全部日付入りでドキュメントし…、


「われわれはなんでこんなに冷遇されなきゃいけないんですか!」


「スパコンの230分の2、2億円出すだけで、世界一の言語教育機関ができるんですよ!」


 ロシア文学者でロマンチスト風の学長だけどそう言って繰り返しかみついたそうである。


 
 で、「たった2億円で世界一の言語教育機関」が心を動かしたらしく、今年2月を境に大きな改革へのうねりが…、


 その内容はまだ秘密、とのことでした。


 官僚から有利な言質をとった!と思うとすぐ大学へ電話し、「あす理事会を招集してくれ」「大学改革案をとりまとめてくれ」と、映画みたい。




 こういう「方針発表」もあるんだな。


 学長、若いなあ。このノリ、好き。



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「私のネガティブエピソード」をひとつ。


 数年前、自治体の管理職向け研修を引き受けた同じ年、別の市の市営プールで小学生が排水口に吸い込まれ死亡する事故が起きた。


 運営主体のずさん管理が原因。


 数日後、私は夜中に飛び起き、泣いた。


「私のする研修のせいで公務員が甘ったれになって雑な仕事して人が死んだらいやだよう」


 …まあ、コーチング研修があろうとなかろうと、公務員は甘ったれだと思うけど。


 ふだんでもこのブログに何か月かに1回、

「教育は間違っても人は死なない…」

と、逆説的でネクラなことを書く私であります。


 
 そんな私だから、たぶん一緒に仕事する人のことは「スパナで頭を殴る」と思う。


 うちのNPOで講師業をしたい人は、ろくに謝金は払われない、しかもスパナで殴られる、のを覚悟しないといけない。


 
 ちなみにうちの経理のUさんは私に殴られたりしたことはありません。どちらかというと私のほうが怒られて謝ってます。


 
 できれば、「この団体」がどうやったら今後も回っていけるのか、ちゃんと想像を巡らせることのできる人。雑用と営業の価値がわかる人をリクルートしたいなあ。


 雑用係から上がってきて講師になるっていうのが理想。Uさんが土日動ける人だったらとっくにリクルートしてるのに。



 週に何時間かでも一緒に雑用をしていれば、私が「なぜこれをやり」、「なぜこれをやらないか」自然とわかってくると思うねんけど。



 
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 TV東京7日夜10時からの「たけしのニッポンのミカタ」。


 わざわざ録画して、しかもメモをとりながら観てしまいました。


 話題は「ネガティブとポジティブ」。


 ポジティブ思考のすすめが全盛ですが、この番組では「間違ったポジティブ思考が広まっている」と憂慮します。


 その「間違ったポジティブ思考」とは:


1)理想型ポジティブ  (自分は倒れるわけがないと思いこむ、オーバーワークになりやすい)

2)強がり型ポジティブ  (ネガティブな自分を見せられない、ために人と信頼関係が築けない)

3)瞬間型ポジティブ  (「気にしない主義」。都合の悪い時、重大な局面で思考が停止する。問題解決能力が極端に低い)


 そして、

「ネガティブ思考には重要な意味があり、後悔すればするほど脳は活性化する。後悔のできない人は様々な問題があることがわかっている」


と、番組では言います。

 被験者が後悔するような状況をつくり、脳をモニタリングすると、脳内血流が増加したことがわかりました。


(ちなみにこの実験をしたのは元北大の脳科学の先生です)


 大阪府堺市の「太陽パーツ(株)」という会社では、会社に大損をさせた社員に「大失敗賞」として、金一封を出すのだとか。




 また、わざわざ本当に失敗しなくても、後悔している人の話を見たり聴いたりすることによって、脳が活性化されるそうです。(共鳴現象)


 広告表現でもネガティブ表現がヒットしたり、

(「殺人バーガー」「つれないつり堀」「日本一まずいラーメン」等)、


 人間関係でも、「非モテSNS」というサイトがあり、そこでは会員は「彼女いない歴25年会社員です」などと自己紹介し、そのノリでオフ会もする。

 そうして自分の弱点をさらけだしあう人間関係をつくることによって、

「人を本当に信頼できるようになった」

といい、人を好きになり彼女にアタックできた、というのです。


 
 「自分は落ち込まない」と街の人が胸を張ってインタビューに答えていますが、「これは危険な考え方」と精神科医の先生。


「悲しみなどの、自分の中のネガティブな感情を否定しすぎずに、解決はポジティブに」。


 いいですね〜。とゆうか、正田が「基礎コースC」でゆってることと一緒ですね。


 ネガティブの再評価は、業界随一のスーパーネガティブ人間の私には福音であります。


 実はこのブログでも「ポジティブ」のマイナス面を繰り返し指摘してきています


たとえば「ポジティブ考」http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51298500.html


 
 関連で、私もセリグマンの「ポジティブ心理学」の主張はとても正しいと思うけれども、

内容はともかく、タイトルの「ポジティブ」という言葉が誤解を生みそうで、表立っては採用していません。

冒頭に挙げた「間違ったポジティブ」を正当化してしまう人が出てきそうな気がします。


 こういう思考法がネガティブ人間なんだけど。


 代わりに、「レジリエンス=へこたれなさとか、打たれ強さ、回復力」や、「強さとしなやかさ」という言葉を使っています。




 
 また、ポジティブが例えば「システム思考」をはじめとする各種思考法の障害にもなりえるだろう、とはかねがね思っていることで、

 つまり「事実を虚心にみる態度」とりわけ不愉快な事実をありのままに認める態度がおろそかになるので、思考法の素材になる事実の抽出・評価が正しくできない。


 システム思考の有名な事例、

「渋滞を緩和しようとして車線を増やしたらかえって車の量が増えた」⇒「パークアンドライドシステムを採用して解決した」

についても、「かえって車の量が増えた」と、当初の解決方法の意図と逆の不愉快な結果が生まれたことを認めたくないで問題を長引かせる態度、というのがありえるわけです。「ポジティブ」すぎると。



 
 ネガティブか、ポジティブか。



 あ、一応正田の本『認めるミドルが会社を変える』にも、「後悔が学習を促す」という趣旨のことは触れてあります。


 脳科学としてはかなり新しいほうの知見で、これが出るまでは人をほめるとか快感を与えるしか人を伸ばす方法がないみたいに言われてた。「強化学習」の先生によれば。



何のことはない後悔させることも立派な教育だ、と、昔からあるものの再評価になるわけであります。



 ともあれ、「ポジティブだけが素晴らしい」という、自己啓発や成功哲学の本やセミナーが、罪作りなことは確かです。





 「後悔(リグレット)」と、最近マネージャー教育や教育工学の分野でいわれる「内省(リフレクション)」は、どう違うんでしょ。





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経営者さん「社員にいいところがなくて、ほめられないんですよ」


私「そうですか?脳科学では、叱られてばかりいると脳をオフにしてやり過ごそうとするので、社員の頭を悪くしてしまっているのかもしれませんよ。冬眠状態みたいなものですよ」


経営者さん「もう10年ぐらい冬眠状態なのかもしれません。ポカミスが多いです。叱っても叱っても、そのときはやりすごしてまたミスをします。いいところは全くないです」


私「人は、認められていないと思うとやる気を失いますし、問題行動も増えるものです。
その人は、ちゃんと出勤はされているんですか?無断欠勤、遅刻は?」


経営者さん「遅刻、欠勤はしないですね。休みもとりませんね」


私「そうですか。凄いじゃないですか。病気をしないのも1つの才能ですよ。皆勤賞じゃないですか」



 しばらくして、この経営者さんは「1日1個くらいほめたらいいんでしょうか?」ときいてきた。


私「心理学ではほめ4:叱り1の割合が人を伸ばすとされています。貯金だと思って4回くらいほめてから叱ったらいかがですか」


経営者さん「そうですか。なるべく、ほめてみます」



この話の前、経営者さんは


「稲盛さんの若い頃は猛烈に叱る人だった。当時を知る人からそれをきいている」


と、おっしゃるので、


「稲盛さんの場合自伝を読んでも確かに叱ったエピソードが多いですね。でも、松下幸之助さんなんかは、叱るのもすごかったがほめる時はすごくほめていたそうですよ。あと叱った後フォローしていたそうですよ」


 

 叱られたエピソードばかりが多く伝わりやすいのにはこれも理由があって、以前にもブログに書いたと思うが、人は生存本能で、マイナスの体験を強く記憶する性質がある。


 だから「記憶に残った行為」と「観察に基づいたある行為の頻度」が一致しているとは限らない。


 語り伝える人の性格によっては、叱られた記憶しか残らないことが大いにあり得るのです。



 ダメですよ、あんまり上ばっかり見てあごの角度が上がってると。


 ん〜、もどかしい。


 ところで正田は?というと、


 意外にスパナで頭殴るタイプだったりして…。



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(全7回の対談を終えて)

 杖をつきながら、血色の良いお顔、フレンドリーな口調で次々と知見を繰り出される加護野教授。「JFAアカデミー福島おもしろいな」と身を乗り出されるところなど、「開かれた知性」「開かれた好奇心」を感じさせる方であります。


 今の日本の若者には厳しさが必要だ。
 誰もがうすうす気づいている。
 しかしその処方箋がわからない。


 「ほめる研修」「コーチング」と、職場の鬱などメンタルヘルス状況、そしてハラスメント(現実にもあり、厳しい規制もある)の狭間で「叱る」という行為は挟撃されて、身をすくませている感がある。

 
 「叱る」という行為を正当に再評価し、位置づけてあげることが必要だ。


 それは、企業のトップリーダーからミドルに対する「企業精神」の表現としての「叱り」であったり、ミドルや先輩から新人、先生や親から子どもたちへの矯正・制止・反省を促す教育としての「叱り」であったり。



 一方で、5Sはともかく、「徴兵制」「イニシエーション」「便所掃除」…と、「厳しさ」を象徴するキーワードにはとかくエキセントリックさ過激さがつきまとう。過去には行き過ぎた指導で死者を出したフリースクールもあった。



 「叱り」の担い手に対しても、前提として「承認」を求めたいのが私の立場であります。スキルとしても、また自分より未熟な相手に対する「無条件の畏敬と尊重」(武田建・関学名誉教授)という精神としても。


 
 お話の後半はどんどん私の苦手分野に入っていった。

(「うちの息子」はしょっちゅう私のブログやツイッターでいわれない中傷をされているが、ここでも欠席裁判をされてしまっている。ごめんよ、○○○。)


 さて、「素手での便所掃除」への抵抗がなかなかとれない私だが、そのことにはどんなプラスの意味があるのだろうか。
 ざっと思いつくまま挙げてみると、


・リアルの手触り。五感の中の「体感覚(触覚)」をフル動員する機会。
・自分の体から排泄されたものを汚い物として見ない、単なる物質として差別なくみる
・転じて自分も自然の循環の一部だと謙虚な気分になれる
(ITがつくり出すヴァーチャルな気分や根拠のないプライドを打ち壊す働きがある?)
・きれいになると、明らかに手触りが変わってくる。達成感が得られる。
・努力と報酬がシンプルに相関することから、真摯さが生まれる。
・目でみてきれいでも、裏側などの汚れも手触りでわかり、落とせる。凡事徹底がわかる
・単純作業を夢中になってやっていると脳内快楽物質のエンドルフィンが出る
・元に戻す(復原する)ということの訓練になる


 大まかに言って、いわば素直さ謙虚さ真摯さが身につくかもしれない。
 「素直、謙虚、真摯」であると、周囲の情報のとりこむ量が違ってくる。お客様からのクレーム、上司からの叱責など、不快情報にも耳を傾けられるようになってくる。

 素直さや謙虚さ真摯さは、若手に限らずミドルでもトップリーダーでも大事なことだ。ただ、やはりミドル以上だとそれだけではダメではないかとも思う。個別の物事への地道な真摯な対応から一歩進んで、物事の根本原因を考えるようなシステム思考的な思考法、あるいは未来のあるべき姿を考えるAI的な思考法など、一段階飛躍をする思考法が要る。

 永守氏の日本電産では、便所掃除は新入社員の1年間限定らしい。



 ところで、「素手での掃除道」の伝道者はなぜか関西に多いことにも気がついた。

 関西の「お笑い文化」「ノリツッコミ文化」の土壌にあっては、真摯にものごとに向き合う姿勢を植えつけるのに思い切った手法が必要になるのではないか?と、また妄想が先に進んだ。


 妄想ついでにもう1つ。

 便所掃除指導は、六甲学院中学・高校のようなエリート教育の文脈と、全国から元不良・暴走族を受け入れるお好み焼きの「千房」など、「悪い子矯正教育」の文脈の両方にみられる。

 エリートと元ヤンキー。実は、いずれもテストステロン(男性ホルモン)レベルの高い人たち、というくくり方ができるのではないか?

 テストステロンがもたらす特有の性格、傲慢さを抑えるはたらきが、便所掃除にはあるのではないか?

 そうだとすると、エリートでもヤンキーでもない、普通の子たちには便所掃除は「利く」のだろうか?

 加えて、教育の受け手の動機づけの問題として、上昇志向の強いエリートにも「更生を求めるヤンキー」にも、他より強い動機づけがあることが考えられる。

 そうした動機づけのない普通の子たちには、果たして?
 

 「コーチングの前に5Sと便所掃除をしたら」

 加護野先生の言葉に、

「コーチングも王道なんですとくにうちのは」

とつい口をとがらせたくなった正田だが、のちにはっと

「これは加護野先生が『1つ上の軸で考えなさい』と言われているのではないか?」

と、悟りの境地になった(?)。

 コーチング単体では成し遂げられないものがある、というとき、コーチングの「前工程」の教育としての5Sと便所掃除があるのでは?

 いや5Sと便所掃除の効用を明らかにできれば、それに代替する有効な「前工程」も見えてくるのでは。

 あくまで「5Sと便所掃除」から逃げ腰の私であった。

 さあ、正田は本当に5S便所掃除をするのだろうか…。


 ご多忙な中、「町のコーチング屋」からのインタビューのお願いに応じてくださったことに加え、上記のようなもろもろの「ぼやき」を含めたひねくれたインタビュー原稿を連休中、こころよく校正してくださった加護野先生の懐の深さに改めて感謝申し上げたいと思います。ありがとうございました。


 4月19日に行われた、加護野忠男・神戸大学経営研究科教授のインタビューを、全7回に分けてご紹介しています。


 いよいよ最終回の第7回は:


「ある年齢で『厳しさ』が必要」


■海軍兵学校、パブリックスクール

■徴兵制の復活、5S、凡事徹底

■言語技術教育の目指すもの

■「コーチングの前に5Sと便所掃除をしたら」(加護野)


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 加護野忠男・神戸大学経営研究科教授へのインタビュー全7回。


 
 第6回の今回は


「人の質の劣化が心配」(正田)「会社がしっかりしてれば大丈夫」(加護野)


■目的追求が上手なシスメックス

■人の質の劣化が起こっている(正田)会社がしっかりしていたら大丈夫(加護野)



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 4月19日に行われた、加護野忠男・神戸大学経営研究科教授との対談。


 お待たせしました!全7回の後半戦です。


 第5回は、


「価値の軸を1つ上の軸へ」


■紹介営業とクレーム、景観の向上に力を入れた積水ハウス

■サラリーマン社長が「大局観」をもつとき


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 連休中。

 手近な「企業内コーチ」の1人に、


「あなたは何のために良いリーダーをやっているのか?」

 
と、きいてみた。


 4月からの新しい赴任先は、社内でも有名な人間関係の悪い職場だったが、個別面談で原因がわかり、現在は全員が機嫌よく働いているという。


 「人格障害みたいな特殊な人はいないからね。むしろ恵まれているよ」


 と、本人。


 冒頭の問いについては、


「人の役に立ちたい、喜ばれたいからだろうね。それは入社以来、ずっと熟成されてきたもの」


「『人』とは?」


「目の前にいる人。今だったら部下。昔だったら上司。いい仕事をすれば本社からほめられて、上司も喜んでくれたから」


 
 ― 彼は、私からみると「視覚系の知性」の強い人なので、「目の前の人」が笑顔かどうかが重要なのはよくわかる ―



 「志をつくるセミナー」というのは、不可能ではない。


 ただ、長年非営利で「企業内コーチ」に寄り添った仕事をしてきた身からすると、


「ミドルの志をつくる1日セミナー!」


というのを、パッケージ化してネーミングして売る、というのはあまり気がすすまない。


 中年期に入ったリーダーたちが、本来長年にわたって熟成してきたはずの「志」を、1日で抽出して精製できますよ、というのはどこか失礼な気がする。



 現在、当協会で提供しているオープンセミナー、基礎コースA・B・Cと応用コース、の中では、


 「ソーシャル・スタイル」(基礎A)「強み」(同B)「学習スタイル」(同)「感情」(同C)「価値観」(同)という、何通りかの人間理解と自己理解のものさしに触れ、実際にやってもらい、


 そして「ビジュアライゼーション」(B)で自分個人の「ビジョン」を描き、「ビジョンマッピング」(応用)では自分の「ビジョン」と組織のビジョンを接続するという作業をしてもらい、


 「システム思考」(応用)によって、大きなもの(組織、環境)の一部としての自分、という考え方に触れてもらい、


 そして全体を通じて「承認」という作業や概念に繰り返し触れてもらう。



 そうして、繰り返しあちらからもこちらからも既存の自分観を探求したり世界観に揺さぶりをかけたり、しながら、


「長年にわたり熟成されてきた志」


を、確認する作業にもなっていると思います。ほぼ1年間にわたり。


 決して1年でそれが完了するのが良い、というものではなく、2年がかり、3年がかりでするのも良いかもしれません。



 それを「志セミナー」とネーミングするかというと…、


 だれのためのセミナーか、会社のためか自分のためか、と、受講する人の足が止まってしまいそうな気がして、ついそれを声高には謳えない私であります。




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 4月19日に行われた、加護野忠男・神戸大学経営研究科教授へのインタビュー。


 第4回は、


「ミドルに志を持ってもらうのは難しいね。志セミナーでもでけへんか」

■コーチングでもリーダーの志ありき

■カリスマリーダーはミドルの教育に有益か?

■経営者が叱るからミドルが育つ



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 4月19日に行われた、加護野忠男・神戸大学経営研究科教授へのインタビュー。


 第3回は、

(3)「ダブルループ学習」が生まれればトヨタは変わる

■なぜ出番がなかった「戦艦大和」

■目的追求が苦手なトヨタ


■組織の学習を促すリーダーは志に立ち戻らなければならない


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 4月19日に行われた、加護野忠男・神戸大学経営研究科教授へのインタビュー。


 第2回は、

「豊田社長のあの顔、良かったね」


■パラダイムに合わないことが起こっていた

■豊田社長のあの顔、良かったね

■トヨタはパラダイムを変えられるか


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 去る4月19日、加護野忠男・神戸大学大学院経営研究科教授と正田が対談させていただきました。

 加護野教授の新著『経営の精神―われわれが捨ててしまったものは何か』(日本生産性出版)を読んで正田が感動。ぜひにとお願いして対談が実現したものです。

 上記の本は『叱る』という行為について触れています。経営者の「企業精神」の発現としての「叱り」。

 「今、叱れるリーダーが少なくなっていますよね」(加護野教授)

 「少々の言葉の行き過ぎは本当は許されていいと思うのですが、今はハラスメントと言って厳しくとられる傾向がありますね」(正田)

 というやりとりから、対談ははじまりました。


 さあ、どんな話題が出るでしょうか…。7回に分けて、ご紹介いたします!



 第1回は、「プライド」から生まれたシャープの戦略


■「精神」に理由をつけるのは難しい

■シャープの亀山工場売却は


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 連休中の贅沢は、少しゆっくりペースで仕事をして、本を読むこと。



 『人間らしさとはなにか?人間のユニークさを明かす科学の最前線』(マイケル・S・ガザニガ著、インターシフト)を読んでいます。


 たくさんの洞察。


 これまでの脳科学本に登場して、「脳」を説明するのに欠かせないと思われてきた代表的なエピソード群(たとえば、善良な性格だった人が脳を鉄パイプが貫通する事故のあと人格が変容した、など)が、ここにも登場するもののやや後方に追いやられる。


 それに匹敵する新しいエピソードが大量に出現した結果、「群盲象を撫でる」―断片的な知見がすべてを代表するかのような錯覚―から、少し脱した気がする。全体像に近づいた感じがする。


 もちろん、真の全体像からは「まだまだ」なのでしょうけど。


 あまりにも沢山のことが書いてあるのでここではご紹介しきれないけれど、


 「ネガティブ優先のバイアス」

 「人間の脳は今も狩猟採集時代を前提としている」

 
 などのフレーズが、ゆうべ寝る前の読書の中で印象に残っている。


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 息子が「夏休みの塾のキャンプに参加したい」と言い出した。


 5泊6日で、勉強だけでなく生活指導も厳しく躾けてくれるらしい。


 一も二もなくokした私たち。


 この子の父親のように自衛隊の高校に行くという道もなくはないが、本人が希望していないのだから仕方がない。


 できればそういうところで、「女性への敬意」も教えてほしいものだ。


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 ツイッターであることでぼやいていたら、親切な知人が入れ知恵してくださり、目からウロコだったことがあった。


 日経ビジネスアソシエ的な仕事術の話。


 ぼやくといいことがあるものだ。私も親切な人になろう。



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「こうべイクメン大賞 100人のイクメン」
http://www.kobeikumen.com/


応募フォーム公開しました!
http://www.kobeikumen.com/form.html


身近な「イクメン」=子育てに関わる男性 について、どしどしご応募ください!
自薦、他薦どちらもOKです。



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 NPOの総会資料をきのう(30日)お昼、送りました。

 われながら早回しのような動作でした。


 総会準備は田植えのようなものだ!


 来年以降は、郵送で送るのは議案書本体だけにし、それ以外の決算報告書などの添付資料は圧縮してメールで送ろうと思います。


 議案書と年会費振替用紙だけ送る。すっきり。


 
 
 最近、「イニシエーション」にやたらとこっている私。


 『ぼくのイニシエーション体験』(マリドマ・P・ソメ著、築地書館)は、アフリカのブルキナファソの男性が、人類学者やジャーナリストではなく、イニシエーションを受けた「当事者」として書いた本。


 著者マリドマは、白人宣教師によってさらわれ15年間西洋教育を受け、そのあと脱走して生まれた村に戻ってきたが、西洋文化を身につけていたため部族社会に受け入れられない。


 そこで、部族のイニシエーションを受ける年齢をだいぶ過ぎていたが若い子たちにまじって受けることに。


 西洋式の認識方法や言葉の体系を持ったあと、受けるイニシエーションは、この人しか語れないかもしれない。



 この部族のイニシエーションは約1カ月間。


 周辺の部族から40人ほどの10代の男の子が集められ、まず「樹」を見つめ続けよ、と課題が出されます。


 じりじりと陽に灼かれながら何も見えない著者は、ついウソをつき、長老たちに笑われ、その後…。



 4人の還らぬ人になった参加者を出しながら、1カ月にわたる苛酷なイニシエーションは終了します。



 これを通じて、著者たちは自然界の生命の循環とそこにこもる慈愛、精霊たちの意思、を感じ取ることができるようになり、ひいては家族や地域に対する大きな愛情を抱いて家に戻り、家族たちから祝福を受けるのです。

 
 
 
 こうした未開社会にあった「男性の成長プロセス」を、現代にはどうやって再現できるのか。


 
 不完全な日本の14歳の男の子をまぢかに見ながら、このところ私がしきりに頭の中でつぶやいているのはそのことであります。



 この本の前半では、著者は西洋式の寄宿舎の学校に籍を置き、そこで上級生のいじめや神父からの性的虐待を受けています。


 実は「厳しさ」を再現するというとき、つねに問題になる可能性があるのはそこで、厳しい統制のもとでは教育や管理の担い手による虐待や、学生・新兵の間のいじめなどが絶えず起こるのであります。


 (最近も宝塚音楽学校で訴訟ざたになってましたっけ)



 だから、この問題に関してエキセントリックなことはあまり言いたくないのであります正田は。
 

 
 土俗的だからよい、ということでもないと思う。



 ただ上記のような、生命や愛に急激に目を開かれる体験というのは、おそらく現代の男性の中にも無意識に欲している部分があるのだろうと思います。


 過去に「承認研修」をした中年男性の受講生さんの中でも



「研修を受けて職場に戻ったら、今まで無能で精気がないと思っていた部下たちの顔が輝いてみえた」


という人がいます。


(ちなみに「わが社」の「承認研修」というのは、ほんとうに本(『認めるミドルが会社を変える』)に書いたやり方につきるので、宗教的な要素というのは一切ないのですが)



 その人にとっては、「承認研修」が「イニシエーション」の代わりになったかもしれません。欲している人にとってはそういうことが起こるのだろうと思います。



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