正田佐与の 愛するこの世界

神戸の1位マネジャー育成の研修講師・正田佐与が、「承認と職場」、「よのなかカフェ」などの日常を通じて日本人と仕事の幸福な関係を語ります。現役リーダーたちが「このブログを読んでいればマネジメントがわかる」と絶賛。 現在、心ならずも「アドラー心理学批判」と「『「学力」の経済学』批判」でアクセス急増中。コメントは承認制です

2011年02月


お世話になっている皆様



おはようございます。


神戸は、久しぶりに雨模様の朝となりました。皆様、いかがお過ごしですか。


 京大、同志社大、立教大の入試で、問題の回答を求める投稿と回答、それに対するお礼がネット上でやりとりされていたという話。


「絶対やってほしくなかったですね」


 受験生たちのインタビューに答える姿が映し出され、


 実はわが家にも現実の受験生がいるのです(しかも2人)、だから、彼らがどれだけストイックに大みそかも元旦もなく塾に通い「自分のここが弱い、あそこが弱い」と、かつてなく「苦手潰し」に必死になっていたかを知ってるつもりなのですが、


 一方でそういうストイックな努力の世界のすぐ隣に、「シェア(共有、分かち合い)」をむねとするネット住人の世界があることも日々実感していることなのです。その世界では「答えを教え合う」ことは、恐らく「悪」ではないのです。



 当事者たちは恐らく、一瞬にして住んでいる世界がすり替わってしまっただけなのではないかな、「わからない入試問題」という現実を前にして、とつい、思ってしまうのであります。


 以前、拙著『認めるミドルが会社を変える』を読まれた中学の先生がおっしゃっていたこと、


「(顧問をしている)野球部では承認はほんとにききますね。野球はうそをつけませんから。承認をやると目の色がかわってきます。勉強の方の、宿題なんかでは人のを丸映ししたりいくらでもごまかしがききますから」



と、いう風景も、頭をよぎりました。




 いやいや「悪」は「悪」、憤らなければいけません。罪名としては「偽計業務妨害」が当たるのですね。まあ、カンニングですものね。


 すごく大騒ぎするようなことなのかなあ。なんだか私的には予想の範囲内。粛々と捜査していただければいいことなのでは。



 本日の内容は:



(1)「教育格差」をなんとかしたい!「みんなのやる気が上がる驚きの2時間パック」をお作りしました


(2)「ミドル」を力づける商品、PRしませんか?「第2回承認大賞」ご協賛のお願い


(3)いよいよ今週木曜。よのなかカフェ「教えて!時間管理」参加者募集中です♪



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(1)「教育格差」をなんとかしたい!「会社のみんなのやる気が上がる驚きの2時間パック」をお作りしました


http://c-c-a.jp/corporation/course01.html


 
 神戸・阪神間限定、年商10億円未満の事業所様(支店等を含む)に朗報です!


 長引く不況。販路を求めて動き回る会社の人々の顔にも疲れが見えてきて…、


「研修なんかで、業績が上がるわけないよ」

と思っていませんか?


 あなたの会社には、まだまだ眠っている人のチカラがあります。


 「承認(人の価値や行動を認めること)」をきっかけに、まだ知らなかったその人の実力が浮かび上がってくるのは驚くばかり。


 今の時代だからこそ、お使いください!


 また、昨年1年間「第1回承認大賞」を主催しつつ大企業様、中小〜個人事業者様を対象に研修をさせていただきましたが、正直、どちらの規模の事業所様でも、この手法は効果がありました。


 一方で、中小〜個人事業所様は、大企業様に比べて教育研修を全体で導入する機会というのは、なかなか少ないのです。それだけに、ドラマチックに「効いた」という例もめずらしくありません。


 頑張られている中小事業所様だからこそ。


 気になる料金は、29,800円のみ(2時間、講演+実習、事前打ち合わせ1回、交通費込み)。


 さまざまな企業での成功事例を集めた「承認大賞」に完全対応した研修内容。しっかり実践していただければ、かならず効果が出るものです。


 
 このメールニュースをお読みになっている読者様、またお知り合いの頑張っている中小企業様に、ぜひお勧めください!



「会社のみんなのやる気が上がる驚きの2時間パック」(略称:「みんなのやる気パック」)

http://c-c-a.jp/corporation/course01.html


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(2)「ミドル」を力づける商品、PRしませんか?「第2回承認大賞」ご協賛のお願い


 
 さて、今年も当協会は「部下を力づける言葉、伝えていますか?」として、「第2回承認大賞」を募集させていただきます。


 グローバル化、外国人、女性、と多様な人材を職場に受け入れる過渡期。企業の中核を担うマネージャーさん方には、一層の踏ん張り、人間的努力が求められる時代でもあります。


 今までの延長線では、マネジメントはできない。


 カタカナの新しい言葉は色々ありますが、「承認」素敵な言葉だと思いませんか?


 担い手になってほしいのはとりわけ、「ミドル」の方々。ミドルマネージャー、ミドルエイジ、両方の意味で。


 この層の人は従来、消費の主役にはなりにくいと言われてきました。ところが昨年あたりから、スマートフォン、携帯タブレット端末といった、ミドル層が牽引した消費という動向が生まれているようです。


 あなたの会社には「ミドル」を元気づける商品はありますか?


 よろしければ、「第2回承認大賞」に賞品としてご協賛ください。当協会のチラシ、ホームページ、ブログ、メールニュース、表彰式手元資料等で告知させていただきます




 お問い合わせは 当協会 info@c-c-a.jp まで。

 (このメールニュースへのご返信で結構です)
 



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(3)いよいよ今週木曜。よのなかカフェ「教えて!時間管理」参加者募集中です♪


http://c-c-a.jp/cafe/index.html


 このメールニュースを書いている最中。


 Facebookと連動したBadooというサービスから、メールが舞い込みました。


 どんなオソロシイ文面かというと―。


「約束は約束です

今日写真をアップロードすると、昨日私達と約束しました。
土下座してお願いしなきゃダメですか?

あなたの写真をアップロード;
(リンク先URL)

このメッセージにあるリンクが利用できない場合は、URLをブラウザのアドレスバーに

貼り付けてご利用下さい。

ご利用ありがとうございます。
Badooチーム」


 とほほ。

 さあ、わたしたちは「自分の時間をマネジメントできている」と、言えるのでしょうか。


 私自身にも切実な問いになってきました…!


 皆様にとっての大切な「時間」の話題。

 
 今週木曜、3日19:00より。神戸北野のレストラン「アロアロ」にて、話し合ってみませんか。


 ワンコインで参加できる大人の討論の場、「よのなかカフェ」。

 詳細・お申込みはこちらから


 http://c-c-a.jp/cafe/index.html



 皆様とお会いできることを、楽しみにしております!

 Twitter実況もあります。


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★帝国ニュース兵庫県版に連載「企業内コーチ育成のすすめ」最新記事を更新しました



「深刻化する職場うつ―『まず承認』というのにはわけがある」

http://c-c-a.jp/topics/index.php?tp=0



★本年春の当協会の「人づくりラインナップ」、
 講座、例会、よのなかカフェの日程が決まりました。

 下記でご確認ください。
 受講ご希望の方、大変お待たせいたしました。
 日程をぜひ、手帳にご記入ください!


※お申込みページはこちらです
 
 http://c-c-a.jp/contact2/index.php



 ◆NPO法人企業内コーチ育成協会 今後の予定◆




3月3日(木) 19:00〜20:30
◆第22回よのなかカフェ「教えて!時間管理術」
ファシリテーター:正田佐与(NPO法人企業内コーチ育成協会代表理事)
神戸北野のカフェ「アロアロ」にて
http://c-c-a.jp/cafe/index.html



4月7日(木) 19:00〜20:30
◆第23回よのなかカフェ「こんな会社で働きたい!」
ファシリテーター未定
会場「アロアロ」にて


4月23日(土) 13:30〜16:30
◆第10回例会
「情熱のマネージャー、営業所を変える〜認めること、『承認大賞』その後、現場でみ
た『今の若い子』」
スピーカー:永井博之氏(OA機器メーカーIT部門販売サービス業営業部長)
会場:ビジネスプラザひょうごホール(神戸三宮・サンパル7F)
詳細は http://c-c-a.jp/info2/index.php?nw2=1


5月15日(日) 15:00〜17:00
◆第24回よのなかカフェ「日本はスウェーデンを目指すべきか?」
ファシリテーター未定
会場「アロアロ」にて


5月21日(土)22日(日)各10:00〜17:00
◆企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースA
傾聴・承認・質問の3大スキルを2日間で身につけていただきます。
会場:ビジネスプラザひょうごホール
詳細 http://c-c-a.jp/info2/index.php?nw2=0


5月28日(土)
◆NPO法人企業内コーチ育成協会通常総会・第11回例会
会場:ビジネスプラザひょうごホール


6月26日(土)27日(日)各10:00〜17:00
◆企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースB
フィードバック・叱る・怒る・強みの活用・学習スタイルなど
会場:ビジネスプラザひょうご ITサポート室
詳細 http://c-c-a.jp/info2/index.php?nw2=0


8月6日(土)7日(日)各10:00〜17:00
◆企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースC
リーダーシップの内面の旅〜感情・価値観など
会場:ビジネスプラザひょうご ITサポート室
詳細 http://c-c-a.jp/info2/index.php?nw2=0


※詳細とお申込みはこちらから

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※このメールは、NPO法人企業内コーチ育成協会のスタッフ及び
代表理事・正田が、過去にお名刺を交換させていただいた方・
当協会のイベントやセミナーにご来場いただいた方に
お送りしています。

今後ご不要の方は、
空メールをご返信いただくか、こちらのページ

http://www.webcordial.com/bn/tk.html

より解除していただければ、
購読リストから外し、次回から送信されないようにいたします。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました!



今日1日があなたにとってすばらしい日でありますよう。




 
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神戸のコーチング講座


特定非営利活動法人 企業内コーチ育成協会

代表理事 正田 佐与

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部下を力づける言葉、伝えていますか?
「第1回承認大賞」受賞事例をご紹介します
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「企業内コーチ育成のすすめ」
(株)帝国データバンク社『帝国ニュース兵庫県版』
に好評連載中
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 「マネジャー論」の大御所ヘンリー・ミンツバーグの新刊が出ていました。

『マネジャーの実像―「管理職」はなぜ仕事に追われているのか』(日経BP社、2011年1月29日刊)


 この人の著作には何故か「なつかしい」「ほっとする」ものを感じてしまう、「ミンツバーガー」(なんだか美味しそう)の私。


 帯の文章は、


「私たちは、偉大なリーダーの
派手な成功(と失敗)のことは知っているが、
ごく普通のマネジャーの日常については何も知らない。
好ましいマネジャーとは、カリスマリーダーでも戦略家でもなく、
次々に降りかかる『いまいましい問題』とエンドレスに付き合える
タフな実務家にほかならない―。
透徹した観察眼で、マネジャーの実体と
あるべき姿を描いた出色の『マネジメント論』。」


 1970年代に、出世作『マネジャーの仕事』で5人の企業経営者に1週間密着して仕事ぶりを観察し、それをもとに「マネジャーとは何か」を解き明かしたミンツバーグ(エスノグラフィという手法です)。


 今回は、29人の異なる業種のマネジャーに1日ずつ密着して観察するということをしました。


 「マネジメントではサイエンスでもなければ、専門技術でもない。マネジメントは実践の行為であり、主として経験を通じて習得される。したがって、具体的な文脈と切り離すことができない」(p.14)


「マネジメントの方法論にマニュアル化できる部分はほとんどないが、暗黙知はたくさんある。しかし暗黙知という性格上、簡単にはその全容を把握できない。だからこそ、マネジメントは、徒弟制度やメンター(指導者)による導き、直接の経験などを通じて、実務の場で学ぶ以外にないのだ」(p.17)


 ミンツバーグによれは、マネジャーは一般にイメージされるような、立派なデスクの前に腰かけた企業の重役や、コンサートホールのステージでタクトを振るう指揮者とは180度違う。ドラッカーがマネジャーを指揮者に例えたが、ミンツバーグはそれは虚構だという。「現実のマネジャーたちは、いつも時間に追われていて、たびたび仕事を中断させられており、自分が主導してなにかを始めるよりも問題への対応を強いられることのほうが多い」。



「要するに、マネジメントとは、永遠に、一時たりとも解放されることのない仕事なのだ。マネジャーに仕事を忘れる自由はなく、仕事をすべて片づけたという解放感はたとえ一時的にでも味わえない」(p.31)



(マネジャーは自分の仕事に幻想をもたない方がいいようです。悠然と計画を立ててきぱきと指示を出すかっこいいマネジャー像が実在するともし思ってしまうと、自分の現実との落差に落ち込んだり問題ばかり起こす周囲にはらを立てやすくなることでしょう。)




 以前にこのブログで「『マネジャーの仕事』はいい仕事だったが現代のマネジャーは電子メールというツールを得てPCモニターの前にいる時間が長い。だから改めてマネジャーに関するエスノグラフィ―をやり直さないといけない」と書きましたが、


 本書ではその数カ月後に、ちゃんとその問題に対処してくれています。「2 マネジメントのダイナミクス―インターネットの影響」という項目を立てて考察しています。


「電子メールの落とし穴は、実際にはコンピュータのキーボードに手を触れているに過ぎないのに、人と触れあっていると思いこんでしまうことだ」とミンツバーグ。「組織の中でも外でも、インターネットはネットワークを強化するかもしれないが、コミュニティーを弱体化させるおそれがある。…今日の組織で独りよがりのヒーロー型リーダーが増加し、しばしば組織に悲惨な結果をもたらしている原因も、この点にあるのかもしれない」(pp.54-46)



 このほか、「マネジャーの仕事」についての箴言のかずかず…



「組織の文化を築いたり、いったん確立された文化を変えたりするのは、ときとして簡単でない。そのためには長い年月がかかるし、どんなに時間をかけてもそれが不可能な場合すらある。その反面、文化を破壊するのはいとも簡単だ。マネジャーが怠慢だと、組織の文化はあっけなく壊れてしまう。歴史ある組織のマネジャーの中には、組織文化の維持を最優先課題と位置付けている人もいる」(p.107)



「うまく機能する組織とは、たくさんのトラブルを発生させないだけでなく、思わぬトラブルが持ち上がったときにマネジャーが上手に対処する組織なのかもしれない」(p.131)



「マネジメントに関する(そして、それ以上にリーダーシップに関する)文献では、マネジャーの個人的なスタイルに大きな関心がはらわれてきた。それなのにどうして、私が観察したマネジャーの多くは、「なに」をするかに関して個人的なスタイルの影響をごくわずかしか受けていないように見えたのか。それは、環境の影響が強く作用するからだ。自分の仕事の内容を好き勝手に決めているマネジャーは、ほとんどいない。…マネジャーが「なに」をするかは、その人物がマネジメントをおこなう環境によっておおむね決まる。概して、人間が仕事に自分を合わせているのだ」(p.197)


(ここは、ドラッカーが「強み弱み、価値観や信念にかかわりなく、正しいことをせよ」というのと似ているかもしれません)



「マネジメントは、ためらいがちな姿勢で務まる仕事ではない。100%の姿勢で臨まなければ、好ましい結果は得られない。…不承不承のマネジャーがマネジメントをおこなうのは、一時的な状態に限られるべきなのかもしれない」(p.224)


(マネジャーであることを楽しめない人は、マネジャーにしない方がいいかもしれません)

(しかし、そこまでマネジャーの適性をもった人は、実際必要な数だけいるのでしょうか)



「『関与型』のマネジメントスタイルを取るマネジャーは、ほかの人たちを関わらせるために、自分が積極的に関わる。そのとき重要なのは、敬意をもつこと、信頼すること、配慮すること、鼓舞すること、そして言うまでもなく、聞くことだ。…同様に、マネジメントがとくにうまく機能しているのは、人々が本来もっているエネルギーを引き出すことに成功しているときのように思える。」(p.333)


(やはりコーチング研修はだいじ、というお話であります。リスペクト大事)



「マネジメントの質を大幅に高める処方箋があるとすれば、それは、マネジャーを内部昇格させる際に、候補者をよく知っている人たち、すなわち、その人物の部下に発言権を与えるというものだ。あるいは、外部の人物をマネジャーに迎える場合に、新マネジャーの部下になる予定の人達に事前に面接させて、感触をつかませている企業もある」(p.343)



(当NPOが「企業内コーチ」資格授与に「部下からのフィードバック」を重視する姿勢なのを思い出していただけますでしょうか)



「私たちは最近、リーダーシップの重要性をしきりに強調する。そのくせ、どういう人間なのかよくわかっていない人物に目をつけて、リーダーの資質をもっているときめつけるケースが非常に多い。たとえば、「ヤングリーダー」という言葉がある。私に言わせれば、矛盾した言葉だ。さまざまな試練を通じて真価を試される前に、ある人物を「リーダー」に指名することなど可能なのか。そんなに早々と、まだ表面にあらわれていない欠点を見抜けるのか。それどころか、ある人物がリーダーに指名されたがゆえに傲慢になり、本来であれば偉大なリーダーになれたかもしれないのに、その可能性の芽が摘まれてしまう危険もある。もう一度言っていこう。リーダーシップとは、人々の尊敬を得ることを通じて獲得する尊い信頼のことなのである」(p.345)



(コーチング研修を「新任マネジャー研修」に使うケースが多いけれど、「うちのNPO」内では、それはあまり有効でないと話し合っています。マネジャーになって数年たって、一通り痛い失敗を通じて謙虚さや人々から本当の尊敬をかちえることの必要性を痛感した時期のマネジャーに、もっとも有効なのです。)


「マネジャーがどの程度成功しているかを評価するためには、組織がどの程度成功しているかを評価することが欠かせない」(p.346)


(これも重要ポイントで、以前から企業内コーチについて、「1位マネジャーになった」等と、成果を強調することに異論も出るだろうと思います。しかし現在の不況下に数字的な成果が出るかどうかはべつにして、ある人が良いマネジャーかどうかを測るのに、「神業のようなコミュニケーションを操る」ことや「人当たりがいい」ことなどを指標にするわけにはいかないのであります。良いマネジャーかどうかは、あくまで組織を良い状態にしたかどうかで測るべきだということであります。それは売上に限らなくとも、丁寧に見ればほかに指標はいろいろあると思います)




 さあ、この書評を読んだあなたは、「自分もマネジャーになりたい」と思ったでしょうか…?



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp









お世話になっている皆様



おはようございます。


 チュニジア、エジプト、リビアで、そして中国でも・・・の民主化デモに続き、多数の死者・行方不明者を出したニュージーランドの地震で、ビジネス、交通、旅行業さまざまに影響を受けた方も多いことでしょう。


 ニュージーランドの惨事には、現地に行っている日本人がとりわけ「国際医療に貢献したい」と、よい志で滞在していた方々だけに、胸が痛みます。


「日本のマスメディアはおかしいですよ。そう思いませんか」


 行きつけの整体の院長先生が怒ってはります。リビアのデモ鎮圧のため政府軍が空爆を行ったというニュースが、パンダの到着のニュースに押しやられて隅っこになった、という日のこと。


 
 ・・・


 読者のせいかメディアのせいか、これはイタチごっこなのです。


 本日の内容は:



(1)「学び」に関心のある方、必見!

   「知がめぐり、人がつながる」
   「ラーニングバー」の中原准教授、今夜UST中継のお知らせ


(2)「第3回講師サミット」今年は5月に清里で!



(3)嬉しかった「最初のひと声」



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(1)「学び」に関心のある方、必見!

   「知がめぐり、人がつながる」
   「ラーニングバー」の中原准教授、今夜UST中継のお知らせ


■UST中継:NAKAHARA-LAB on UST(中原研究室 on UST)
http://www.ustream.tv/channel/nakaharalab



 「教育」と「経営」をつなげる独自の研究で今、注目を集めている中原淳・東大准教授。


 その中原氏の新刊、『知がめぐり、人がつながる場のデザイン〜働く大人が学び続ける”ラーニングバー”というしくみ』(英治出版)は、


 同氏が運営してきた「ラーニングバー」という「学びの場」がどんな風に、どんな意図で作られてきたか、という「バックステージ」を語った本です。



 正直、うらやましい〜。嫉妬。


 一例を挙げれば、たとえば「学び」と「食」の関係について。


 ラーニングバーでは、学びの場での人同士のつながり、ひいては「学びのレディネス」に、「食」は深く関係する、として、フードコーディネーターを招いたり、欧米産に負けない品質を目指している国産ワインを選ぶことで「挑戦」というメッセージを込めるなど、早くから「食」を学びに取り込んできました。


(実は…、よのなかカフェではこれまでアロアロさんのご協力を得て、「お茶」「軽食」をお出しする試みをしてきましたが、5月にはお昼の開催で「ケーキセット付き」を取り入れる予定です。ほんの小さな変革。汗)



 こうしたラーニングバーの取り組みは今や定員200人のところ800人の応募がある、という規模に。


 そうしたラーニングバーの参加者からは、また新たな「学びのプロデューサー」が生まれたり、仕事での協働が起こったり。



 今夜7時より、そのノウハウや今後の展望を「ゆるく」語る中継がUstreamで行われます。



 ご案内を引用しますと:

**********************************************


「ラーニングバー」を「たたき台」として
僕らの「明日の学び」をゆるく語る会

をUST上で開催します!

名付けて

"Ba" Design Talk Live(バ・デザイン・トークライブ)!!!

■UST中継:NAKAHARA-LAB on UST(中原研究室 on UST)
http://www.ustream.tv/channel/nakaharalab

"Ba" Design Talk Liveは、

研修、勉強会、朝活、ワークショップ、異業種交流会
インナーコミュニケーション、セミナー、フォーラム、
読書会、社内イベント、学術イベント、サイエンスカフェ
哲学カフェ・・・

などなど、

「人が出会い、つながり、知が生まれる場を生み出したい」
と願う方におすすめの内容です。そうした場に参加したい
興味をもっている、志ある方にもおすすめの内容かも?
しれません。

*************************************************

 ・・・ということです。


 読者の皆様、「きょうのきょう」ですが、金曜の夜を有意義に過ごしてみたい方、ご一緒に視聴してみませんか。



 USTですので、双方向でコメントをやり取りすることもできます。
 


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(2)「第三講師サミット」今年は5月に清里で!


第三回講師サミット 5月7日〜8日開催
http://www.koushi-ryoku.jp/event/summit_3rd.htm


 2008、2009年と、それぞれ300人、500人を集めて開催されてきた「講師サミット」。


 本間正人氏、箱田忠明氏、大谷由里子氏など、わが国を代表する研修講師が、ノウハウをシェアしあい交流する場になってきました。


 今年の第三回講師サミットは、5月7,8日、長野県清里で開催されます。


 今回はぐっと趣向を変え、参加者一人一人が「対話」し内面を深める場になる、とのことです。



 「対話」「場」はここでもキーワード。



「講師とは、人の成長をお手伝いする素晴らしい仕事」と、主催者のガイアモーレ株式会社代表取締役・須子はるかさん。


 プロの研修講師、社内講師を問わず、素晴らしい仲間とともにご自分の内面を掘り下げ、新しいステージに羽ばたいてみたい方。



 講師サミットをその機会にしてみませんか。


 詳細・お申込みはコチラから(現在、残席は50ほどだそうです)


http://www.koushi-ryoku.jp/event/summit_3rd.htm


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(3)嬉しかった「最初の一言」



 前の記事に登場するガイアモーレの須子はるかさんは、「講師力養成講座」を主催され、わたくし正田はそこで学ばせていただいたことがあるので、いわば私の「先生」。

(ただ、しゃべりの下手な私はどうしようもなく劣等生だったのですが)


 先日、その須子さんからメールをいただきました。


 
「さよさん、

お世話になっております、ガイアモーレ株式会社の須子はるかです。
お元気でやっていらっしゃいますか?
ツイッターで承認大賞の協賛企業を募集されていましたが、
何かお役にたてるかなぁと思ってご連絡をいたしました。
現物、現金のどちらがいいですか?」


 え〜〜!


 確かに以前、Twitterで「今年の承認大賞にご協賛を集めたいけれど、なかなか企業様が応じてくださらない・・」と、つぶやいた(ぼやいた)ことはあるのですが、


 もちろんそれは、何の当てもないTwitter特有の「ぼやき」の一種で・・・



 須子さんは、教育研修会社ガイアモーレ(旧称ジャストレード)の設立に当たり、かつてこんな体験を披露されていました。


「アメリカ滞在中、第三世界の人のために街頭で募金をした。裕福そうな人は足早に通り過ぎるばかりだった。しかし自分自身困っていそうな身なりの人や学生が、ポケットから1ドル2ドル、と出して募金してくれた。」



 いや、須子さんを「困っている人」と結びつけては失礼、というのはじゅうじゅうわかっているのですけど・・・。


 志をもつ人同士、「資金がない!でもどうしても社会のためにこれをやりたい!」という人の気持ちは、自然と通じるのでしょうか。


 あまりにありがたいお申し出。そして当方からは「できれば現金で」とお願いし、須子さんは、そのメールから数日後、当方からの「ご協賛依頼書」を受け取って即、協賛金を振りこんでくださったのでした。



 感謝を込めて、そして自分がちゃっかりふところに入れないよう自戒を込めて、ここに掲載させていただきます。


 須子さん、本当にありがとうございます!


 今年も「第2回承認大賞」がんばります!




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★兵庫県内在住の方、そして「産経新聞」をご購読の方へ・・。

 27日(日)朝刊に、当協会が広告出稿させていただくことになりました。
 約20cm × 20cmの、ちょっと大きな版です。

 わざわざコンビニで買われたりしなくても結構です。
 ご購読者の方は、「こそっ」と探してみてくださいませ。
 中の方の面になります。



★本年春の当協会の「人づくりラインナップ」、
 講座、例会、よのなかカフェの日程が決まりました。

 下記でご確認ください。
 受講ご希望の方、大変お待たせいたしました。
 日程をぜひ、手帳にご記入ください!


※お申込みページはこちらです
 
 http://c-c-a.jp/contact2/index.php


 ◆NPO法人企業内コーチ育成協会 今後の予定◆




3月3日(木) 19:00〜20:30
◆第22回よのなかカフェ「教えて!時間管理術」
ファシリテーター:正田佐与(NPO法人企業内コーチ育成協会代表理事)
神戸北野のカフェ「アロアロ」にて
http://c-c-a.jp/cafe/index.html


4月7日(木) 19:00〜20:30
◆第23回よのなかカフェ「こんな会社で働きたい!」
ファシリテーター未定
会場「アロアロ」にて


4月23日(土) 13:30〜16:30
◆第10回例会
「情熱のマネージャー、営業所を変える〜認めること、『承認大賞』その後、現場でみた『今の若い子』」
スピーカー:永井博之氏(OA機器メーカーIT部門販売サービス業営業部長)
会場:ビジネスプラザひょうごホール(神戸三宮・サンパル7F)


5月15日(日) 15:00〜17:00
◆第24回よのなかカフェ「日本はスウェーデンを目指すべきか?」
ファシリテーター未定
会場「アロアロ」にて


5月21日(土)22日(日)各10:00〜17:00
◆企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースA
傾聴・承認・質問の3大スキルを2日間で身につけていただきます。
会場:ビジネスプラザひょうごホール


5月28日(土)
◆NPO法人企業内コーチ育成協会通常総会・第11回例会
会場:ビジネスプラザひょうごホール


6月26日(土)27日(日)各10:00〜17:00
◆企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースB
フィードバック・叱る・怒る・強みの活用・学習スタイルなど
会場:ビジネスプラザひょうご ITサポート室


8月6日(土)7日(日)各10:00〜17:00
◆企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースC
リーダーシップの内面の旅〜感情・価値観など
会場:ビジネスプラザひょうご ITサポート室


※講座に関しては順次、ホームページ上にもUPしていきます。
 お申込みは今しばらくお待ちください。



※このメールは、NPO法人企業内コーチ育成協会のスタッフ及び
代表理事・正田が、過去にお名刺を交換させていただいた方・
当協会のイベントやセミナーにご来場いただいた方に
お送りしています。

今後ご不要の方は、
空メールをご返信いただくか、こちらのページ

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ここまで読んでいただき、ありがとうございました!



今日1日があなたにとってすばらしい日でありますよう。




 
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「第1回承認大賞」受賞事例をご紹介します
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お世話になっている皆様



おはようございます。


綺麗な青空になりました。皆様、新しい週の始まりを忙しく過ごされているのではないでしょうか。


 政権基盤が危うくなった管総理が「今は明治維新以来の変革の時だから」と発言。


 
 なんだか、このメルマガでも最近同様のフレーズを言ったような・・・と、赤面してしまいますが、


 ふと思うのは、


 管総理自身の資質は別にして、(この人には特に思い入れも恨みもありません)


 Facebookがエジプト・ムバラク政権を打倒した、と言われるような、IT、ネット時代の私たちの意識はどうあれば?と思ったりします。



 かつて、「砂のようにばらばら」と形容された近隣国家の人民と同様、よくいえば自立し、わるくいえばまとまりにくい、ばらけやすい意識が形成されているのではないか?


 とすると、「政権交代」の次の段階、「長期的なビジョンをもって困難な改革をやり続け、やり遂げる」というこの段階がだれが担当してもとてもむずかしいのでは・・



 その段階を可能にするには、強いリーダーの育成も大事ですし、一方でひょっとしたらネット的でない別の次元での市民の意識の成熟が必要なのでは・・・と、


 そこで「よのなかカフェ」主催者もがんばらなきゃな、と自分を励ましたりするのです。我田引水です。また、この文章は決して特定政党にくみするものではありません。



 さて、前置きが長くなりましたが本日の内容は:



(1)「日本の企業は日本の大学に失望している!」
「考える力」と「ディスプリン」、コミュニティの永続性



(2)現代人の忙しさは何からつくられる?よのなかカフェ「教えて!時間管理術」



(3)嬉しいお便りをいただきました!「究極の個別対応マネジメント」の記事に、ひょうご仕事と生活センター北条センター長より


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(1)「考える力」と「ディスプリン」、コミュニティの永続性


 昨20日、神戸で(社)日本青少年育成協会主催の教育講演会に参加しました。


 第一部:浅野昭人氏(立命館大学キャリアセンター次長)講演
 第二部:対談「これからの社会に求められる人材と教育」
     藤原和博氏×宮崎哲弥氏、コーディネーター樫野孝人氏


 と、豪華な顔ぶれ。


 「写真撮影、録音はかたくお断りします。今日は本音トークで」ということで、差しさわりのなさそうな範囲で内容をご紹介いたします。


 浅野氏の講演によると、


「日本の企業はもはや日本の大学教育に期待していない」、


 パナソニック、ファーストリテイリングをはじめ大手企業が軒並み外国人採用率を高め、パナソニックはなんと80%。


 10人採ったら8人外国人、残り20%の枠も外国人留学生を積極採用するとか。
 

 ちょっと凄いことですね。


 日本人と中国人、韓国人のビジネスパーソンが3人寄って話すと、日本人は話についていけない。


 これは、「考える力」が育っていないからで、その原因を突き詰めるとそれぞれの専攻の学問での「ディスプリン」がきっちり身についていないので、仕事についてから応用でほかのことを考えることもできない。


 
 語学力もさることながら、「考える力」、これは、ビジネススクールでロジカルシンキングなどを教えますが、それ以前にやはり大学教育の専攻できっちりものごとを仮説検証、論証する技術とか習慣を身につけないといけない、としょうだも思います。



 どうも、「あいつは理屈っぽい」ときらわれる風潮が日本ではあるんだけれど。



 また後半の藤原氏×宮崎氏の対談では、宮崎氏のこのフレーズが印象的でした:


「グローバル化は必要なことだが、日本はこの15年ぐらいに抱え込んだ色々な問題を解決しなければよい形でのグローバル化はできない。デフレ状況が15年も観察されたということは経済史上もきわめて異例。日本はその間、社会、経済、政治、とたまりにたまった『おり』を抱え込んでしまった。


 この間に地域経済が崩壊しているところがいっぱいある。社会をどうするか、子ども、地域全体の永続性をどうするかということを考える余裕がなくなった。目先のことしか考えられない。近視眼的になってしまった。


 かつては長期的なことを考えることが自然に可能だったが、その伝統が失われてしまった。


 それを新しいものにしない限り、グローバル化は非常に危険なこと」



 ふだんTVに出まくっている宮崎氏なので、ひょっとしたらTVでも何度も言われていることなのかもしれませんが―、TVをあまりみないわたくしには新鮮だったのでした。

 

 このほかは割愛しますがともあれ、「ぎょっ」とするような変革が静かに進行している今。

 新聞で読んだつもりでも、うっかりすると素通りになっています。


 読者の皆様も、内向きになっている暇はありません。こまめに情報はとりに行きましょう。



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(2)現代人の忙しさは何からつくられる?3月3日よのなかカフェ「教えて!時間管理術」


 Twitter、Facebookと、矢継ぎ早に出てくる「ソーシャル・ネットワーク」。


 わたくし正田47歳も、年に1こ程度のペースでヨレヨレになりながら覚えています。が、画面をみていると何かべつのものをおざなりにしているような気もしてきて、すごく熱心にはなれない、というダメダメユーザー。


 そんなときによのなかカフェメンバーの山口裕史氏が出してきたテーマは

「教えて!時間管理術」。


 山口氏曰く:

「頼まれた仕事はなかなか断れない私。
そんな気の弱い性分が災いして、時間に追いまくられ、仕事をこなすだけの生活になっていた、なんてこともしばしば。もう少し時間を有効に使えないものかと日々悩んでいます。」。

お勤めの方、個人事業主を問わず、似たような経験をお持ちの方も多いはず。
みなさんは、限られた24時間をどのようにマネジメントしていますか?
あなたの知恵、是非おきかせください!



【日時】
2011年3月3日(木)19:00〜20:30

【会場】
カフェレストラン「アロアロ」 http://aloaro.net/
神戸市中央区加納町3−13−3 松本ビル1F  電話 & FAX : 078-230-7388  
JR・阪神・阪急・地下鉄三宮駅よりフラワーロードを山側へ徒歩7分。
加納町交差点の北西角、キムチラーメン「麺蔵」隣

【対象】
すべての社会人、学生、主婦の方。お子様も歓迎です。(注:中学生以下は保護者の方

同伴のこと)

【ファシリテーター】
山口 裕史(やまぐち・ひろし)氏(フリージャーナリスト)

【主催】
特定非営利活動法人企業内コーチ育成協会

【参加費】
おひとり500円 (別途ワンドリンク以上ご注文ください)

【お申込み方法】
 TEL 078-857-7055 メールinfo@c-c-a.jp まで、
・お名前・ご職業・e-mailアドレス を添えてお申込みください。締め切りは前日2日です


よのなかカフェ今後の予定:

4月7日「こんな会社で働きたい!」
5月15日「日本はスウェーデンを目指すべきか?」



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(3)嬉しいお便りをいただきました!「究極の個別対応マネジメント」の記事に、ひょうご仕事と生活センター北条センター長より


 18日に前回のメールニュースを発行したところ、さっそく北条勝利・ひょうご仕事と生活センター長より、メールのお便りをいただきました。


 ご了承いただいて、ご紹介させていただきます:



「正田先生、こんにちは。大変御無沙汰をしてしまいました。『障害者雇用の職場を訪ねる』を見ました。

素晴らしい・人に優しい・本当に均等社会の先端を歩まれる事例です。全ての企業・事業所が、考えて欲しいと思います。この世に生を受けて、一人の人生を全ての人が全う

していく。その人生を充実出来るように、法律的には整備をされていたとしても、現実の世界・社会では、まだまだ差別的な状況は無くならない。まさにこの事例は、ダイバシティの多様性を活かし、障害者の皆さんが持ち得る能力を引き出し、人生に意欲・活力・励みを持ち企業・事業所に貢献しながら人生を歩むお手本だと強く感じました。こうした情報は、本当に有り難いです。

私ども「ひょうご仕事と生活センター」の事業推進におけるこれからの事業推進においても、十分に考えていかねばならない大事な課題・テーマで有ると思います。
なんだか、今日は凄い事に「気付き」をさせていただきました。正田先生、いつも本当に有り難うございます。

(略)」



 北条様、有難うございます。 こちらこそひょうご仕事と生活センター様のワークライフバランス・ダイバーシティ推進のお取り組みにはいつも敬意をもって拝見させていただいています。


 障害者の雇用については、私も本当にお恥ずかしいほど無知でした。今回、(株)リクルートオフィスサポート社をご訪問させていただき、初めて従来の福祉作業所とは異なり、障害をもつ人の職域を広げるとともに健常者と対等なレベルの生産性を実現する取り組みをしているところがあるんだ、と学びになりました。


 私どもNPO法人企業内コーチ育成協会は、団体ミッションで「企業内コーチの育成を通じ、活き活きした人の創出と経済活性化に努めます」とうたっています。


 このとき「活き活きした人」のうちには、「女性」ももちろんそうですし、「障害をもっている人」、また「外国人」も自然と入るようになることが願いです。


 ただ分野によっては、不勉強だなあと改めて感じるのですが・・・、


 手前味噌で恐縮ですが、北条センター長より絶賛いただいた記事はこちらをご参照ください


「普通の会社を目指しています」―障害者雇用の現場を訪ねる (株)リクルートオフィスサポート見学記


http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51688403.html



★本年前半の講座、例会、よのなかカフェの日程が決まりました。
 下記でご確認ください。
 受講ご希望の方、大変お待たせいたしました。
 日程をぜひ、手帳にご記入ください!


※お申込みページはこちらです
 
 http://c-c-a.jp/contact2/index.php


 ◆NPO法人企業内コーチ育成協会 今後の予定◆




3月3日(木) 19:00〜20:30
◆第22回よのなかカフェ「教えて!時間管理術」
ファシリテーター:正田佐与(NPO法人企業内コーチ育成協会代表理事)
神戸北野のカフェ「アロアロ」にて
http://c-c-a.jp/cafe/index.html


4月7日(木) 19:00〜20:30
◆第23回よのなかカフェ「こんな会社で働きたい!」
ファシリテーター未定
会場「アロアロ」にて


4月23日(土) 13:30〜16:30
◆第10回例会
「情熱のマネージャー、営業所を変える〜認めること、『承認大賞』その後、現場でみ

た『今の若い子』」
スピーカー:永井博之氏(OA機器メーカーIT部門販売サービス業営業部長)
会場:ビジネスプラザひょうごホール(神戸三宮・サンパル7F)


5月15日(日) 15:00〜17:00
◆第24回よのなかカフェ「日本はスウェーデンを目指すべきか?」
ファシリテーター未定
会場「アロアロ」にて


5月21日(土)22日(日)各10:00〜17:00
◆企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースA
傾聴・承認・質問の3大スキルを2日間で身につけていただきます。
会場:ビジネスプラザひょうごホール


5月28日(土)
◆NPO法人企業内コーチ育成協会通常総会・第11回例会
会場:ビジネスプラザひょうごホール


6月26日(土)27日(日)各10:00〜17:00
◆企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースB
フィードバック・叱る・怒る・強みの活用・学習スタイルなど
会場:ビジネスプラザひょうご ITサポート室


8月6日(土)7日(日)各10:00〜17:00
◆企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースC
リーダーシップの内面の旅〜感情・価値観など
会場:ビジネスプラザひょうご ITサポート室


※講座に関しては順次、ホームページ上にもUPしていきます。
 お申込みは今しばらくお待ちください。



※このメールは、NPO法人企業内コーチ育成協会のスタッフ及び
代表理事・正田が、過去にお名刺を交換させていただいた方・
当協会のイベントやセミナーにご来場いただいた方に
お送りしています。

今後ご不要の方は、
空メールをご返信いただくか、こちらのページ

http://www.webcordial.com/bn/tk.html

より解除していただければ、
購読リストから外し、次回から送信されないようにいたします。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました!



今日1日があなたにとってすばらしい日でありますよう。




 
■□
□■―――――――――――――――――――


神戸のコーチング講座


特定非営利活動法人 企業内コーチ育成協会

代表理事 正田 佐与

e-mail:
info@c-c-a.jp
sshoda@officesherpa.com


NPO法人企業内コーチ育成協会(CCA)

URL: http://c-c-a.jp/


ツイッターもしています
アカウント名:@sayoshoda


ブログ「コーチ・正田の 愛するこの世界」
http://blog.livedoor.jp/officesherpa/


部下を力づける言葉、伝えていますか?
「第1回承認大賞」受賞事例をご紹介します
http://c-c-a.jp/kyoukai/jyusyo2010.html


「企業内コーチ育成のすすめ」
(株)帝国データバンク社『帝国ニュース兵庫県版』
に好評連載中
http://c-c-a.jp/topics/archive.php?page=1


「もう泣きたい。しばらく話しかけないで。ごめん」


 受験生の長女がソファーであっちを向いて突っ伏しています。


 何があったのかというと、

「生クリームのホイップに砂糖でなく塩を入れてしまった」

という、ベタな失敗をしたのであります。



 我が家ではときどき、日曜の朝昼兼用ごはんに「クレープ、煮りんご、バナナ、ホイップクリーム」というご馳走バージョン(わがや的には)をします。


 それで、「生クリーム泡だてて」と、きのう長女を起こして頼んだところ、見事に塩を入れてしまったというわけ。


「えー!クリーム全部だめになっちゃったじゃない。300円の高いやつ買ったのに。植物性脂肪じゃないいいのを」


「ごめん・・・」


 力が抜けたようにソファーにくたくた座る娘。


「ま、まあいいよ。あんたに頼んだお母さん悪かったし。寝てたのを起こしたから、頭働かなかったんだろうし。いっぺんこういうこと失敗したら、次からはしないと思うし」


 クレープを焼きながら気をとりなおしていう私。


「あんたには感謝してんねん。きのうあの本棚あんた無しではお母さん一人では組み立てられなかったやろうし。板のサイズがずれてたところ、中心からずれたところにネジ打って強度がおかしくなったかもしれないし。あんたもきのうあれやって疲れたやろね。お母さんも疲れたけど」


(言い忘れましたがこの長女は昨日私が事務所の本棚を買ってきて組み立てたとき、クラフト専攻を活かして手伝ってくれ、「なにこのサイズの大雑把なのは。ダボは強度がよわくてあんまり使うメリットないんだよ。うちの高校のヤスダ先生がこれ見たら怒るよ」とぶつくさ言いながら、板のサイズが悪くてかみあわないところを丁寧に印つけして削ってくれたり、大活躍のすえ、見事組み上がったのでした)


 しかしフォローもむなしく、冒頭のような娘の応答。



「・・・あんたのそういうマトモに落ち込む性格、お母さん好きだよ」


 そのうち、妹も起きてきて落ち込んだねえちゃんをからかう、からかう。


「うわ〜、ネタみたいなことホントにやる人がいるんだ(笑)」

「うっるさい。あたしもまさかこんなことリアルにやってまうとは(怒)」


「あ〜、思い出した。冷蔵庫にクリームチーズがあるでしょ。クレープにクリームチーズ入れても美味しいと思うんだわ。それを出して、適当に切ってクレープに入れやすい形にしてくれる?ねえちゃんあんたやって」


と私。


 それをきくと「今話しかけないで」と言っていた「ねえちゃん」が「はい」と起きあがって台所に向かう。


 マトモに落ち込むあなたがすきだ。それから起きあがるあなたも。


「こわさ」は、リアルに失敗してみないとわからないのかもしれない。なにごとも。


 まあ、「ねえちゃん」はこれから一生、料理をするたびに「塩じゃないよ。砂糖だよ(笑)」と言われつづけることであろう。



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp


 日経ビジネスで、『任天堂の突破力』の特集。


 「『3DS』はスマートフォンを超えるか」とサブタイトルがついて、開発&マーケティング物語をつづっています。


 最近このブログでは雑誌記事をとりあげるということをしていませんが、今回はその中に気になるフレーズ。


 もの作りにおける「目利き力」について述べたものです。


 ・・・すなわち「目利き力」こそが、要素技術を持たない任天堂の強さの根幹なのだ。目利き力は黎明期から、技術資産を持たない企業としてゲーム産業を切り開いてきた社内に暗黙知として形成されてきた。この無形の強みがあるからこそ、適切なタイミングで3D技術を採用できたといえる。


 だが、ここで1つ問題が出てくる。暗黙知はマニュアル化できないからこそ、暗黙知なのだ。つまり、経験に裏打ちされた属人的なもので、人から人への継承が極めて難しい。

 岩田社長は「数人が引退すると任天堂が任天堂でなくなってしまうとしたら、それは企業ではない。若い人に感性の筋がいいと感じる人はいる」と言う。だが、若い社員が黎明期からの経験をもう一度積むのは不可能だ。ならば、後は「のたうち回って苦しんで考える姿を見せて、どこで判断しているかを学んでもらうしかない」(岩田社長)。

(日経ビジネス2011年2月21日号「こだわりのモノ作り哲学―最初は3Dでなかった」p.28)




 「のたうち回って苦しんで考える姿を見せて」、


 大変、共感する泥臭いフレーズ。


 わたしども教育研修機関でもそういうプロセスがあります。無数にある心理学、脳科学、コミュニケーション、マネジメント論、などの中からどの筋を選択するか。


 単にどこかで「みつけてきたから」「提案されたから」というだけで採用することはできません。


 そう、考えることは時には苦しい。苦しいほど考えるには、ただ考える力というだけでなく、仕事や社会的意義やお客様に対する高いコミットメントも必要。



 そして、「どこで判断しているかを学んでもらうしかない」、これは以前にもこのブログで書いた気がしますが、


 やはり「徒弟制」のようなプロセスになり、「時間・空間を共有する」ということが必要でしょう。


 ものづくりと違って、だめなものを作ってしまったからといって「人が死ぬわけではない」、

このブログにしょっちゅう登場するフレーズ、

「教育は間違っても人は死なない・・・」(あくまで逆説のつもりで言っています、はい)

ではありますが。


 ああまた生意気な可愛げのないことを書いてしまった。



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

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お世話になっている皆様



おはようございます。


 今日の神戸は最高気温10度・・と、つい予想気温に目がいく日々。

 皆様、いかがお過ごしですか。


 八百長問題などで揺れる相撲協会の特別委員会答申は、理事会改革や部屋数を20ほど減らすことなどに言及し、協会の抜本的改革をうながしました。



 八百長問題の解決が先か、組織の抜本改革が先か。


 今、ひょっとしたら明治維新、終戦直後以来の「変革」を求められているわが国のひとつのモデルケースになるのかも・・・?などということを思いました。



 本日の内容は:


(1)障害者に対する「マネジメント」とは (株)リクルートオフィスサポートを訪ねて


(2)ものづくり企業様の成長に 「経営幹部のための企業内コーチングセミナー」35名が来場されました


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(1)障害者に対する「マネジメント」とは (株)リクルートオフィスサポートを訪ねて


 8日、東京・勝どきにある、(株)リクルートオフィスサポート社をご訪問しました。


 たまたま肉親や身近に障害をもつ者がいなかった私には、一から教えていただく機会になりました。


 従来健常者の仕事だったことも、比較的定型的な仕事なら、分業・細分化することでハンディキャップをもった人が互いの機能を補いながらこなせるようになり、専門性を高めることで生産性も上げられるようになる。


 工夫次第で、障害をもつ人の職域とはこんなに設計できるんだ、と学びになったのでした。


「究極の個別対応」、普通のマネジメントの大変さを何倍かに拡大したような仕事ではありますが・・・、


 基本の精神の部分では、多くのマネージャーさんにも学びになることかもしれません。



 解説してくださった岸さん、ありがとうございました!


 詳しくはこちらの記事にご紹介していますので、ご覧ください。


「普通の会社を目指しています」―障害者雇用の現場を訪ねる (株)リクルートオフィスサポート訪問記
 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51688403.html

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(2)ものづくり企業様の成長に 「企業内コーチングセミナー」
   35名が来場されました




 そして15日は、(社)兵庫工業会様主催・「厳しい時代を生き抜く部下指導・育成法!!経営幹部のためのコーチングセミナー」の講師を担当させていただきました。


 兵庫県全域、遠く揖保郡・淡路島からもものづくり企業の経営者・幹部のかたが来場され、


 2時間の中で「製造業様のお悩み」「企業内コーチング」「承認」を駆け足でお伝えしました。


 皆様熱心に聴いてくださったほか、思いのほか前向きな質疑が出・・。


 
 セミナーの後も、


「『承認の種類』さっそく机の引き出しに入れました!」

「早速、部門内の管理職には『承認』を勧めております。
当日いただいた先生の本も順次回覧していくつもりです。」


といった嬉しいご反応をメールでいただきました。


 詳しくは、こちらの記事でご覧ください:


 兵庫に春よ来い 工業会様で「企業内コーチングセミナー」

http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51688386.html


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★今回は、メールニュース発行の間が随分空いてしまいました。
 いつも読んでくださっている方にはご心配をお掛けしてしまいました。
 大変申し訳ありませんでした。
 温かいお声掛けをいただき、ありがとうございました。


★本年前半の講座、例会、よのなかカフェの日程が決まりました。
 下記でご確認ください。
 受講ご希望の方、大変お待たせいたしました。
 日程をぜひ、手帳にご記入ください!



 ◆NPO法人企業内コーチ育成協会 今後の予定◆




3月3日(木) 19:00〜20:30
◆第22回よのなかカフェ「教えて!時間管理術」
ファシリテーター:正田佐与(NPO法人企業内コーチ育成協会代表理事)
神戸北野のカフェ「アロアロ」にて
http://c-c-a.jp/cafe/index.html


4月7日(木) 19:00〜20:30
◆第23回よのなかカフェ「こんな会社で働きたい!」
ファシリテーター未定
会場「アロアロ」にて


4月23日(土) 13:30〜16:30
◆第10回例会
「情熱のマネージャー、営業所を変える〜認めること、『承認大賞』その後、現場でみた『今の若い子』」
スピーカー:永井博之氏(OA機器メーカーIT部門販売サービス業営業部長)
会場:ビジネスプラザひょうごホール(神戸三宮・サンパル7F)


5月15日(日) 15:00〜17:00
◆第24回よのなかカフェ「日本はスウェーデンを目指すべきか?」
ファシリテーター未定
会場「アロアロ」にて


5月21日(土)22日(日)各10:00〜17:00
◆企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースA
傾聴・承認・質問の3大スキルを2日間で身につけていただきます。
会場:ビジネスプラザひょうごホール


5月28日(土)
◆NPO法人企業内コーチ育成協会通常総会・第11回例会
会場:ビジネスプラザひょうごホール


6月26日(土)27日(日)各10:00〜17:00
◆企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースB
フィードバック・叱る・怒る・強みの活用・学習スタイルなど
会場:ビジネスプラザひょうご ITサポート室


8月6日(土)7日(日)各10:00〜17:00
◆企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースC
リーダーシップの内面の旅〜感情・価値観など
会場:ビジネスプラザひょうご ITサポート室


※講座に関しては順次、ホームページ上にもUPしていきます。
 お申込みは今しばらくお待ちください。



※このメールは、NPO法人企業内コーチ育成協会のスタッフ及び
代表理事・正田が、過去にお名刺を交換させていただいた方・
当協会のイベントやセミナーにご来場いただいた方に
お送りしています。

今後ご不要の方は、
空メールをご返信いただくか、こちらのページ

http://www.webcordial.com/bn/tk.html

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購読リストから外し、次回から送信されないようにいたします。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました!



今日1日があなたにとってすばらしい日でありますよう。




 
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代表理事 正田 佐与

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部下を力づける言葉、伝えていますか?
「第1回承認大賞」受賞事例をご紹介します
http://c-c-a.jp/kyoukai/jyusyo2010.html


「企業内コーチ育成のすすめ」
(株)帝国データバンク社『帝国ニュース兵庫県版』
に好評連載中
http://c-c-a.jp/topics/archive.php?page=1

ちょっと日付が前後しますが、
8日午前、リクルートオフィスサポート社のオフィスを御訪問させていただきました!



肉親や身近にもそれほど障害のある人がおらず、この分野にはずぶの素人の正田、障害者雇用について、まったく一から教えていただく見学体験になりました。


ROS社は1990年に設立された、リクルートとリクルートグループ3社の特例子会社。
で、特例子会社とはそもそも何ぞや?という疑問がわきました。


ナビゲータの岸さんから、懇切丁寧なご説明。


岸さん3




障害者雇用促進法では54人以上の企業に対して、雇用する労働者の1.8%に相当する障害者を雇用することを義務付けています。特例として、会社の事業主が障害者のための特別な配慮をした子会社を設立し、一定の要件を満たす場合には、その子会社に雇用されている障害者を親会社や企業グループ全体で雇用されているものとして算定できる制度があります。これが特例子会社です。

現在全国には281社(平成22年4月現在)ほどあり、ROSは34番目に設立されました。現在でも年間20-30社のペースで増えています。


ROS社が設立されたのは、1988年のリクルート事件がきっかけです。世間を騒がせた事件を真摯に受け止め、社会的責任を果たす企業になろう、障害者雇用にも力を入れていくことになりました。


当時6500名ほどのリクルート社員のうち、障害者はわずか7名、雇用率にして0.12%。当時の法定雇用率、1.6%にはるかに及ばない数字でした。ご存じのとおりリクルートは営業や制作・編集といった業務が中心なため、ハンディキャップを持った人が同じように働くのは困難だろうとのことで、新たな職域を開拓するところからスタートしました。


このため、まずは、週刊で出していたB5版8pの社内報の印刷をROS社が請け負いました。毎週定期的にあり、印刷量が決まっている社内報印刷の仕事。決まった量が決まった時期にあるタイプの仕事は、業務調整が可能であり、体調管理が行いやすいことから、障害を持つ人には職域として非常にふさわしいのだとか。


昨今は社内報もWEBにとって代わり、印刷事業からは昨年撤退しましたが、このようにオフィス内で発生する各種事務業務を集約し、定型化して分業化することで職域を創出してきました。


現在、ROS社はリクルートとリクルートグループ各社の総務業務、経理事務、個人情報管理業務などを一手に引き受けています。現在ROSでは重度74名を含む136名が従事し、雇用統合4社(リクルート、リクルートエージェント、リクルートHRマーケティング、ROS)での雇用率は2.694%に達します。(平成22年10月1日現在)


業務は、例えば契約書の管理―。
リクルートは営業活動を行う会社なので、商談が成立すると契約書が発生します。かつては事業部ごとに契約書の管理を行っていましたが、大量の契約書の管理はなかなか煩雑な業務です。これをROSに一括して寄託し、文書のデータ化(PDF化)、更新時のクリーニングなどの業務を行うようになりました。現在、ROSに寄託されている契約書は約20万通に及びます。


あるいは、健康診断のとき。
社員の受診票、結果票をそれぞれの部署の本人に送りますが、人事異動の激しい会社のため異動先をチェックして正しい異動先に送る作業が必要になります。従業員のプライバシーを守る重要な業務になっています。


「採用や配属にあたっては障害の部位よりもその人の能力ややる気、コミュニケーション力といったパーソナリティを重視しています。結果として様々な障害を持つ人が同じ部門に集まって、互いに助け合いながら仕事を進めています。」

と岸さん。資料によれば、ROS社の全従業員232名のうち障害者は138名で約6割。うち重度の人78名、中軽度の人60名。障害部位は聴覚、視覚、下肢、上肢、内部(内臓)、知的・精神、とさまざま。(平成22年10月1日現在)


名刺の印刷もROS社の仕事。申請書のチェックや記載内容のチェックは聴覚障害や内部障害ののメンバーが行い、A4-16枚切りに印刷された名刺を裁断して箱詰めにする仕事は、重度の知的障害のメンバーが行います。

名刺の裁断



「私たちの業務の特徴は、リクルート社内に点在している仕事を集め、定形化し、分業化することで専門性を発揮してきました。また分業化することで、障害部位にも対応することができます。聴覚障害を持つ人は電話応対はできないけれど、電子メールでのやりとりは可能ですし、下肢障害を持つ人は機械の操作や荷物の運搬は苦手でも、パソコンを使ったデータ作成などは遜色なく行えます。」


知的障害のある経営企画の男性メンバーは、月初に封筒に請求書を折って入れる仕事を行います。中の請求書のことはわからないが、折って入れることはだれよりも正確で早く、得意。


かといってずっと同じ仕事にとどまっていいわけではなく、きのう10できたことを今日11できるように、とその人なりの成長の角度はあっても成長は求めています。

その人その人に合わせて仕事を設計していく。究極の個別対応マネジメント。

「普通のマネージャーさんの大変さを何倍かに拡大したようなお仕事ですね」と正田。


「私たちは普通の会社を目指しています」と岸さんは繰り返し言います。仕事はほぼ100%リ社の内部需要ですが、他社と相見積もりをとられて仕事を貰えないときもある。メンバーに成長を求める厳しさもやはり必要です。障害によるハンデは制度や設備を準備するなどできる限り会社が埋める努力をしますがそこから先は自分の責任。障害のせいにしないで頑張ることを求めています。



動線を広く取る関係でスペースも必要になります。定期通院など一定の割合で稼働できないメンバーの業務調整を行うため人員を多めに配置したりと高コスト体質なのは否めず、収支は良いとはいえない。しかし「赤字を垂れ流していていいわけではない。生産性を上げて収支が改善したらサービスで返したい。特例子会社はどこもそう思っています」と岸さん。


お話に続いて、ROS社が入っているビルの3Fを岸さんに案内していただきました。

オフィスの間隔

間隔1.9Mのオフィスの通路


社内はバリアフリーのため様々に工夫がこらされています。
フラットな床はもちろんのこと、オフィス内の人々が背中合わせに座っている机と机の間の間隔が通常は1.5M程度のところ、ここでは車いすが楽に通れるよう1.9Mの間隔に。


照明のスイッチも車椅子対応で床上80cmのところに設置。インターホンの置いてある受付カウンターも二段になり、立位(健常者)と車椅子両方に対応しています。


従業員に合わせた机


従業員に合わせた二段階の高さの机


その他ドアやキャビネット類の扉もほとんど引き戸。コピー機も低い位置に操作パネルのある仕様。

事務用品の置き場は、5Sの徹底した工場のようにのり、マジック、と品物のイラストが引き出しの底に描いてあり、だれかがそれを取っていったらすぐわかり知的障害のメンバーが定期的にみて補充するようになっています。

文房具


広々としたオフィスは、ぱっと見て障害者とわからない人ばかりですが、よく見ると車椅子だったり上肢障害で握力がほとんどない人だったりします。全従業員の6割が障害者、残りは健常者とのことでしたが実は健常者はリクルートグループの経理業務に従事している兼務出向者が多いこともあり、ここのオフィスにいる人の8割は障害者のメンバーだとか。


廊下の一角には「コの字」の形になった高さ80cmぐらいのマットが。車椅子の人はずっとじょくそうと言って床ずれのような症状を起こしやすくなります。それを防ぐため、車椅子から降りて横になって休憩するためのスペースを用意しています。コの字の凹みのところに自分でバックで車椅子を入れ、そこからごろんとマットの上に移ります。


車椅子用休憩台



廊下の床と接したラインから30cmほどには緩衝材のボードが横に長く張ってあり、これも車椅子の車輪が破損しないための工夫だそうです。


今回は約1時間15分の駆け足の見学。次の予定のことも心配してくださいながら、初心者の私にとても懇切丁寧に説明してくださった岸さん、ありがとうございました!



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
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雪のバレンタインデーの翌15日。
(社)兵庫工業会人材育成委員会イベント部会でセミナー講師をさせていただきました。


題して「厳しい時代を生き抜く部下育成・指導法!!経営幹部のための企業内コーチングセミナー」。

人材育成委員の方々を含め会員企業から35名もの方が来場されました。


お客様



会場を埋めつくしたお客様。中には「私も1963年生まれです!」と名刺交換くださる方も。ワークも楽しく取り組んでいただきました


説明 4


説明 3



説明 1



2時間の中で、

「製造業様でのお悩み」
「企業内コーチングとは」
「承認」

について、かなり駆け足でお伝えしましたが、
皆様からは
「今まできいたコーチングの説明の中で一番わかりやすかった」
と、好意的なご反応・・・。感謝。



質疑の時間にも沢山の前向きなご質問が出・・・。


質疑 2


質疑 1




例えば、こんな質疑…。


Q「結果が出せない、出張費ばかり使う営業にはどうアプローチしたら?」
A「一生懸命やっておられるのに結果が出せないわけですね。もし客先から、『御社の○×くん訪問して一生懸命色々提案してくれたけど、いや〜うちも今仕事ないんだよ。すまんねえ』なんて情報が入ったとしたら、それを『お客様がこうおっしゃっていたよ』と、第三者メッセージで伝えてあげてはどうでしょうか」


Q「ボロボロになった状態の管理職の事例というのはありますか」
A「残念、こちらの門戸はそういう方は叩いてくれません。メンタルヘルスの方に、行くとしたら行かれると思います。コーチングの方に来られるのは、『自分が頑張って部署を何とかしよう』という、比較的元気な方が多いです。ただそういう(ボロボロの)方は多いと思います」


Q「女性に対してはほめ方を変えたほうがいいんでしょうか」
A「最近、東京の方の会社で『女性のほめ方講座』をやっていたというのですが、『きれいだね』みたいなポイントをほめてもそんなに響かない。響くのは、『この資料よくできてるね。わかりやすいよ』みたいな、男性と同じポイントです。ほめ方を変えないほうがいいみたいです。これは私どもの経験でも同じで、『結局嬉しいのは行動承認だよね』などと言います」


そしてやはり女性活用の話題…。


Q「うちの会社でも女性活用をしたいと、女性社員を会議に参加させようとしますが、男性管理職の中にはまだそれを快く思っていない者がいます。意識を変えてほしいと思うのですが、女性から変わるべきでしょうか、男性から変わるべきでしょうか」


「なるほど、鶏が先か卵が先かですよねえ」と私。


周囲の人からは「親子丼でいこう(笑)」という声が出る中で、

人材育成委員会の方から

「今、女性に切実に働いてもらわなならん時代。御社の男性管理職はそれは、けしからんですよ」。


嬉しかったですネ。

わが兵庫でも時代はそうなってきているのだ・・!
心ある人たちの思惑と現実のギャップはまだまだあるにせよ。


お声掛けくださり、当日も温かくサポートくださった兵庫工業会の事務局の皆様、ご参加くださった皆様、どうもありがとうございました!


(事務局の山口次長からは、翌日「『承認の種類』早速机の引き出しに入れました」とメールいただきました^^)


あっ、それから当日言い忘れましたが・・・、

皆様、今年の「第二回承認大賞」に、応募してくださいね!(^o^)


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 7・8日と上京の日程は、7日夕方、NECの中島英幸さんと面談。そのあと正面向かいのオリックスでJICCCさん例会。続いて懇親会。


 8日午前は、(株)リクルートオフィスサポート様で障害者雇用の現場を見学。1月のPARTYstreamでご一緒した岸智子さんにナビゲーターになっていただいた。(この模様は後日詳しくレポートします)そのあと当協会講座受講生で東京転勤になった中川雅章さんとランチ。


 8日午後の飛行機で帰る予定だったがスカイマーク便が整備不良か何かで突然欠航になり、慌てて新幹線に振りかえた。新神戸駅から地下鉄とポートライナーを乗り継いで空港に行き、そこで精算して駐車していた車をピックアップして帰った。慌ただしい2日間だった。



 NECの中島さんも忙しいスケジュールの合間を縫って1時間ほどお話する時間を確保してくださったが、その中でJR西日本の安全労働研究所の話になった。


 JR西日本は福知山の脱線事故のあと、コーチング的なモチベーションに関する研究を行った。

 その結果、


「部下は、自分の好きな(信頼する)上司にほめられると仕事の責任感を高めるが、逆に嫌いな上司からほめられるとやる気を低下させることがわかっている」。


 上司からみると理不尽な話だが、「だれがほめてくれたのか」が結果を左右するのだ。


「そこで、部下が上司を好きとか嫌いを分けるのは何でしょうね。何だと思います?」


 中島さんは腕組みしておっしゃる。その場その場の話題にすごいフットワークでついていき、的確に質問をされる方である。


「・・・一貫性とか、二面性のなさ、ではないかと思います」と私。


「お友達と違って、面白いとか調子がいいだけでは、部下は上司を好きになれない。『この人は裏切らない』という感覚が大事なのではないかと」


「なるほどね、ただ気が合うからといって上司のことを好きにはならないもんなあ」


と中島さん。





 翌日の中川さんとの話の中では、先ごろ第一号が誕生した企業内コーチ資格の話になり、


「CCA(当NPOのことです)の資格認定では、人前でコーチングのデモンストレーションをやるんですか」


ときかれた。


 答えは、やらないのでした。他研修機関ではやるみたいだ。


 ライブの会話を審査しない代わり、部下からのフィードバックはかなりうるさく見る。あと場合によっては、これまで受講した特定の講座を再受講してくださいとリクエストしたりもする。


 ライブのコーチングカンバセーションより部下からのフィードバックを重視するのは、結局、


「その場の会話をスキルフルに上手く操ったからといって、部下からの長期的な信頼をかちえるわけではない」


と、私が思っていることが大きい。


 私自身がそんなに会話の運動神経のいい人ではないからかもしれない。その場の会話を神業のように上手くこなすより、少し長い期間一貫した姿勢を見せ、いわば「背中を見せている」ことによって作る信頼感が大事だ、と思っている。


 そう、コーチングはコミュニケーショントレーニングを入口で行うけれど、私の考える「企業内コーチング」とは、最終的にはコミュニケーションではなく、「マネジメント思想」なのだ、と思う。それも、きちんと行えば、ドラッカーにも野中経営学にも、その他代表的ないくつかの経営学に自然と行きつくような、汎用性の高い。そのためにも「企業内コーチング」は、必要以上に心理学に偏らない、骨太のものでなければならない。



 また生意気な可愛げのないことを言っている。この記事は自分が自分の考えをわすれないための覚書のようなものです。




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 7日、東京・田町のオリックス本社で行われた、企業内コーチコミュニティ(JICCC)の例会へ。

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 いつも会員企業の会議室で回り持ちで開催するそう。今回は、20人ほどが集まりました。


 うち男性13名、女性8名ほど。東京は女性(管理職)率高いな〜。



今回のテーマは第一部「JICCCの会員としての目的、目標は?」第二部「オリックスでの社内コーチング普及の事例報告」でした。



 見学者のしょうだも第一部でさっそくグループワークに参加させていただき・・・皆さんは「会社で語り合いの場所を作りたい」「社内のみんなをあおぎたい」とおっしゃっている中、会社員でないしょうだは「承認大賞」の巨大なトロフィーと日本地図を描いて浮いていました。



 第二部では、オリックスの85年入社営業一筋25年の「おまっちゃん」が「愛するオリックス」のために、過去の社内コーチング研修導入からリーマン・ショックで予算を削られ研修打ち切りになったあと、自力でコーチングを勉強し人事にも働きかけてJICCCの研修を導入した軌跡を紹介されました。感動的でした。

 


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さすがオリックス、イチロー選手のバットが飾ってあります。構えてポーズを決めてくれる会員さん。



西の企業内コーチ育成NPOのしょうだ、初めて東の活動に参加させていただき、感動にうちふるえた日でございます。



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 3つほど前のブログ「道徳観を学ぶのに臨界期はあるか?」で、幼児期の「愛着関係」(Attatchment)の大事さを言っていますが、


(ここでのブルーム氏の応答は質疑に応えてということもあり、やや雑であります)



 
 この「愛着」というものに正面からとりくんだのが『「脳」を変える「心」』(シャロン・ベグリー著、バジリコ)。



 「アタッチメント理論」は、20世紀中ごろに不幸、不安、怒り、非行の原因を幼児期にさかのぼって探ることを考えた英国の精神科医、ジョン・ボウルビィによって提唱されました。


 その後の数十年の研究で、人はその養育者との関係によって3つの型―「安心型」「不安型」「回避型」に分けられると考えられました。



 養育者から安定した保護を与えられた子どもは、情緒的安心感をもっており、人生に楽観的で、少々の問題は自分で解決できると思うようになります。




 
情緒的安心感をもっている人は妥当な根拠に裏打ちされた高い自尊心をもち、少々の運の善し悪しに影響されることがなく、自己保身のために他者を攻撃せず、自尊心を保持できる。(「8 幼少期の経験がすべてを決定する?慈悲の心のための再配線」p.275



 しかし、身近な人に安定した愛情や応答を与えてもらえなかった子どもは、身近にいる人は養育者として当てにできないと学習し、世界に安全な避難場所はなく、信頼できる他者はいないらしいと思うようになります。


こうした「不安型」の人は明らかに親密さを求め、それでいて、結局、手に入らないのではないか、今にも失うのではないかといつも心配している。(同 p.276)




そして愛着関係の3つ目のタイプが「回避型」の人。このタイプの人は、他者の愛情や気遣いに安心感を抱けないという点では「不安型」と同じですが、しがみつこうという「不安型」とことなり、情緒的にも心理的にも他者に見切りをつけるというパターンです。



 こうした不安型や回避型の人のパターンは一生引きずるものなのか?脳のかたちを変える「神経可塑性」はそこにあるのか?



 もう1つ、「幸福のセットポイント」という問題。


 人の情動の型はそれぞれネガティブ、ポジティブ固有の型があるといいます。例えば配偶者が亡くなるなどの大きなイベントを経験した時、情動は大きくネガティブに振れますが、数年後にはその人の基準の情動に戻るといわれます。


 そして、左前頭前野の活動が右前頭前野のそれより活発な人のほうが、幸福感をおぼえやすいということもわかってきました。



(デヴィッドソンは)左前頭前野の活動が右よりつねに著しく活発な人々は、頭がさえて、活力や熱意、喜びに満ちた気分になり、人生を楽しむことができ、充足感が大きくなると述べている。簡単に言えば、幸福感を覚えやすいということだ。右前頭前野の活動が左より活発な人は、不安、心配、悲しみなどのネガティブな情動を感じると述べている。この人たちは人生に対する不満を頻繁に口にし、高揚感や喜びを感じることはめったにない。(「9 情動の再形成―幸福のセットポイントに挑む」p.326)



 
 この「幸福のセットポイント」にも「神経可塑性」はあるのでしょうか。配線のつなぎかえは起こるのでしょうか。


 
 チベット仏教の僧が多数参加した実験では、とりわけ「慈悲」の心で名高い僧が「慈悲の瞑想」をおこなったときの脳のはたらきをみたとき、「ガンマ波」の脳波パターンが顕著に現れました。ガンマ波は「わかった!」とひらめくときに現れるものです(「アハ体験」とよばれるものでしょうか)



「僧侶の方々のほとんどにガンマ波の大幅な増加が見られ、なかには神経科学史上例を見ないほどのデータを示された方もいらっしゃいました。『わかった!』とひらめく瞬間が絶え間なく続いているような状態でした」(実験者の言葉、同、p.339)



 メンタルトレーニングの力が知覚、問題解決、意識に関連する脳の状態を高めることがわかったようです。



 さらに、fMRIを使った実験では、「慈悲の瞑想」で純粋な思いやりの心が生じている間は、すべての被験者で情動を調整し、行動を計画し、幸福感などのポジティブな情動を起こす脳の領域が活動状態になっていました。


 不幸感や不安などのネガティブな情動が生じているときに活性化する領域も、活動が低下しました。


 一方で、


 だが、瞑想中の脳は中立の状態の脳より、苦痛の声に対して高い活動を示した。慈愛で満たされている脳のほうが他者の苦しみに敏感なのだ。・・・(瞑想)熟達者が慈悲の瞑想をしているときに、脳の計画された動きをつかさどる領域に活動の増加が見られたのも、驚くべき結果の一つだった。あたかも、脳が苦しむ人を助けにいきたくてうずうずしているかのようだった。(同、pp.342-343)




また、瞑想熟達者の脳は瞑想中、幸福感に関連する左前頭前野の活動が通常考えられないぐらい活発になりました。


 
 こうした脳の働きはトレーニング可能なものだ、と実験者のデヴィッドソンは説明します。




 
 さて、これらの知見を読んでしょうだが思うことは―、



1)「愛着関係」と「幸福感」との関連、それに「楽観的に自信をもって問題解決にあたる態度」との関連、は大変興味ぶかいです。
コーチングもまた「愛着関係」に似たはたらきをするので、コーチングの間にクライアントがとる前向きな行動は、コーチングセッションで話題にしたかどうかにかかわりなく、また企業内の上司―部下関係かパーソナルコーチングの関係かを問わず、コーチ役との間の人間的信頼関係がもたらしたもの、と考えることができるでしょう。


2)脳はつくりかえることができるか?神経可塑性、それにメンタルトレーニングの話題も大変興味ぶかいです。そこでしょうだが興味あるのは、
「慈悲の瞑想」だけでなく、「承認」のトレーニングもまた、思いやりの心をはぐくむだけでなく、その人自身の幸福感を高めたり自信や問題解決能力を高めたりする働きがある、いわば「慈悲の瞑想」と似た作用があるのではないだろうか?と、経験上おもうのです。
だれかそういうことに興味をもって研究してくれないかな。



3)訓練による脳のつくりかえ、は前向きな方向のテーマですが、一方で人工的に脳をネガティブにしてしまうものもあるだろう、と思います。
それは昔からあるネット依存、テクノ依存とか、アルコール依存とか・・。

そうしたことが横溢する時代だからこそ、正しい方向の訓練の重要性、は増すことでしょう。

社会に慈愛がみちあふれることを、しょうだも願います。




4)とても平凡なリアクションで恐縮ですが、「神経可塑性」に言及すると、やっぱりロボトミー手術みたいな発想、「あいつをつくりかえたい」「お前が変われ」的な発想も出てくるかもしれません。出るだろうなぁ。

人が人に「変われ」ということは、どれだけ傲慢なことでしょうか。やはり、本人自身の「よりよく変わりたい(成長したい)」という願いから出発しなければならないのです。
平凡だけど、やっぱり重要な釘さし。




 最後に少し長い引用―、


 デヴィドソンは述べた。「・・・これから数年のうちに、神経可塑性が心理学をつくり直すことになるでしょう。今までは、行動や人柄、そして心の状態を強く形づくる、固定され、決められたプログラムが脳で進行するという考え方が心理学の多くの領域で受け入れられてきましたが、この状況は神経可塑性の発見によって覆されました。神経可塑性は、決定論的な考え方(遺伝子の短い鎖に行動が宿っていると考える)に対抗するものになるでしょう。私が自身の研究から皆さんにお伝えしたいのは、反応のしかたには選択の余地があり、その人が何者であるかは本人の選択によって決まるのですから、本人の責任であるということです」(同、pp.349-350)




 「その人が何者であるかは本人の選択によって決まるのですから、本人の責任である」


 いい言葉ですね。



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
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お世話になっている皆様



おはようございます。


 2月の始まりです。今日は少し寒さがゆるんだような・・・、


 皆様、いかがお過ごしですか。


 さて、前回このメールニュースで「3人の石工」のお話をご紹介したところ、さっそく読者のかたからお便りをいただきました。


 ご了解をいただいて、ご紹介させていただきます:
 




「 特定非営利活動法人 企業内コーチ育成協会

代表理事 正田 佐与 様



こんにちは、××社のKTでございます。

__での正田先生の研修を受講させていただいて随分と日が経ちましたが

覚えていらっしゃいますでしょうか?

いつもメールを興味深く拝読いたしております。

 本日の第二の石工のお話、ハット目が覚める思いがしました。

私は専門家などと呼んでいただける仕事ではないです。

ほんの少し、その領域に足を踏み入れているぐらいですが、

  専門家  それは全体のニーズとの関連においてでなければならない

  個々人の専門能力は組織の目的に沿うものでなければならない

まさに そうだったんだ!と 感じました。

私は、日頃 つい、自分の精度を高めることが目的になってしまっていたのでは?

と反省しました。

ありがとうございます。実に的外れなメールかも知れませんが・・・

いつも 失礼とは思いながら、無言で読んでいる 読者ですが

感謝いたします。

まだまだ寒い日が続きますが お身体にお気をつけられて

益々のご活躍をお祈り申し上げます。」






 KTさん、丁寧なメールをいただきありがとうございます。


 こうして読んでいただいていると思うと、嬉しいですネ。


 ちなみにKTさんは企業の人財育成担当の方ですが、セミナーでは後ろの方に座り、でもワークは1つ1つ真剣に取り組まれ、しっかりその場に心の入った感想を述べられる、聡明な人でした。


 やはりドラッカーの重視する「真摯さ」は、短い時間の発言にも、またこうしたメールの中にも感じられる方。


「自分の精度を高めることが目的になっていたのでは?」


 そうした人ゆえの気づきなのかもしれません。実は、こうして書いている私自身も自分に向けなければならない問いなのですが―。



 KTさんはじめ、このメールを読んでくださっているすべての方々に、あらためて感謝の思いをもちます。ありがとうございます。


※「3人の石工」のお話の内容はこちらのページでご紹介しています

「有名なあのエピソード、出典はあの人?」

http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51675639.html
 

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★帝国ニュース兵庫県版記事を更新しました。今回は、

「隠れた感情を知ることで怒りをコントロールする」
http://c-c-a.jp/topics/index.php?tp=0



★一昨日〜昨朝と、当協会ホームページのデザインが壊れ、アクセスしてくださった皆様には大変なご迷惑をお掛けしました。壊したのはちなみにわたくしで、ファイルをアップロードするソフトをうっかり誤操作してしまったのでした。週明け、制作会社の担当者のかたは外出されていましたが中にいるスタッフの方がすぐ直してくださいました。チームスピリットに感謝!


 ◆NPO法人企業内コーチ育成協会 今後の予定◆




2月15日(火) 15:00〜17:00
◆(社)兵庫工業会人財育成委員会イベント部会様で正田がお話させていただくことになりました。
「経営幹部のための企業内コーチング実践セミナー」
http://www.hyogo-ia.or.jp/info-pdf/seminer2.15.pdf


3月3日(木) 19:00〜20:30
◆第22回よのなかカフェ「教えて!時間管理術」
ファシリテーター:山口 裕史氏(フリージャーナリスト)
神戸北野のカフェ「アロアロ」にて
http://c-c-a.jp/cafe/index.html



※このメールは、NPO法人企業内コーチ育成協会のスタッフ及び
代表理事・正田が、過去にお名刺を交換させていただいた方・
当協会のイベントやセミナーにご来場いただいた方に
お送りしています。

今後ご不要の方は、
空メールをご返信いただくか、こちらのページ

http://www.webcordial.com/bn/tk.html

より解除していただければ、
購読リストから外し、次回から送信されないようにいたします。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました!



今日1日があなたにとってすばらしい日でありますよう。




 
■□
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神戸のコーチング講座


特定非営利活動法人 企業内コーチ育成協会

代表理事 正田 佐与

e-mail:
info@c-c-a.jp


NPO法人企業内コーチ育成協会(CCA)

URL: http://c-c-a.jp/


ツイッターもしています
アカウント名:@sayoshoda


ブログ「コーチ・正田の 愛するこの世界」
http://blog.livedoor.jp/officesherpa/


部下を力づける言葉、伝えていますか?
「第1回承認大賞」受賞事例をご紹介します
http://c-c-a.jp/kyoukai/jyusyo2010.html

「企業内コーチ育成のすすめ」
(株)帝国データバンク社『帝国ニュース兵庫県版』
に好評連載中


 『江戸時代の思想空間』(前田勉、ぺりかん社)という本を読みました。


 この本では、江戸時代に「会読」という名の読書会が、「ハーバード白熱教室」のような「対話型コミュニケーション」で行われていたことをあきらかにしています。



 ・・・定期的に「多人数が寄り集まって書物を読み研究する」(『国史大辞典』)会読は近世藩校の学習方法の一つとして、教育史研究では注目されてきた。

 素読・講釈が主に過給者の学習方法であったのにたいして、会読は、それらを修得した上級者が「一室に集って、所定の経典の、所定の章句を中心として、互いに問題を持ち出したり、意見を闘わせたりして、集団研究をする共同学習の方式」であると定義され、その自己啓発的な学習方法が高く評価されている。(第一章 近世日本の公共空間 第一編 思想空間の成立 p.14、改行筆者)




 「会読」の創始者は、荻生徂徠ら18世紀の朱子学者だったようです。蘭学の有名な訳書「解体新書」も杉田玄白らの「会読」の産物だったといわれます。


 
 その当時の「議論のマナー」のような注意書きがあって、おもしろい。加賀藩明倫堂に条文があります。原文は古文なので適当に現代文にしてみますと、


 「会読という手法は、真理を探究し明らかにするために、互いに「虚心」の状態で討論をするという趣旨のものである。」




 「虚心」このことばは徂徠ら学者がそれぞれの意味で使っていますが、「虚心坦懐に読書する」というときの虚心と、議論の場でニュートラルである、虚心に耳を傾ける、という意味があるようです。


 このあと、沢山の「戒め」が入ります。



 「中には自我へのこだわりが入り込み、勝ち負けの場にしないではいられないという気持ちが強くなり、弁舌を争うばかりで、ものごとを深く問うたり内省したりする心がなく、やたらと自分は正しく他人は間違っているとする気持ちがみられるのは、見苦しいことである。


 それに、自分一人が物知りだからと勝ち誇った様子をすること、他人の抜け漏れを突いて物笑いの種にすること。自分の間違いをごまかしたり他人の意見に付和雷同すること。わかったふりをして他人の意見を表面的に聞くこと。自分が正しいとして疑いをもたないこと。疑わしいことがあっても自分にまかせてやすんすること(?)。人に手間をとらせるのを遠慮して質問をしないこと。未熟さを恥じて発言しないこと。上記のようなことが1つでもあっては上達の道はないので、自分を省察し堅く慎むべきである。」




 ・・・と、懇切丁寧な指導。昔もやっぱり議論の場の作法にツイテイケナイで黙ってしまう人とか、競争心があばれだして自らをたのみ人をこきおろす人、わかったふりをして付和雷同する人、などがいたようです。


 そういうふうでは上達できないよ、と学問の心得として議論の作法を教えるのです。





 会読は、年齢・学歴・身分にかかわりなく、卑しい身分の人でも対等に議論できるリベラルな場でした。

 本居宣長と門人の間にも、討議ともいいうる意見の交換がなされていて、「師である宣長の説もまた門人の説と同様に、討議の対象になるべきもの」であり、秘事秘伝を否定し学問の公開性のもとで「師の説」をも乗り越えよ、と説いた宣長のリベラルな学問・教育論の本質がある、としています。



 一方で、徹底した実力主義は、やはり競争社会をも生みます。そこで上記のような「競争心」「オレがオレが」への戒めは、いたるところに出てきています。


 一方で「会読」が競争心のようなマイナスばかり生み出すわけではなく、議論の過程のなかで、それに参加する人々の精神・思考のあり方を問うことになるのだ、と、人間形成、社会性の育成という効用も指摘されています。


 公開で議論・討論することは「民主主義の精神」「社会的知性」を養うものだという視点はすでに「会読」の主催者たちに芽生えていたらしく、「昌平黌」の儒官の中村敬宇という人は、ミルの『自由論』を訳しています。



 会読は議論・討論の伝統のない日本史の中ではきわめて異質な空間でしたが、18世紀にはじまり、幕末期には長州藩、薩摩藩のそれぞれの藩士に深く根を下ろし、「処士横議」のような横断的なコミュニケーションに発展し、「維新の精神」にもつながったのでした。




 ・・・さて、とくに「オチ」をつけずにこの記事はおわりたいと思います・・・



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