正田佐与の 愛するこの世界

神戸の1位マネジャー育成の研修講師・正田佐与が、「承認と職場」、「よのなかカフェ」などの日常を通じて日本人と仕事の幸福な関係を語ります。現役リーダーたちが「このブログを読んでいればマネジメントがわかる」と絶賛。 現在、心ならずも「アドラー心理学批判」と「『「学力」の経済学』批判」でアクセス急増中。コメントは承認制です

2012年05月

少し更新の間が空いてしまいました。

『「バカ」は性格か!?』(篠原菊紀著、ブックマン社)という本を読みました。


著者の篠原氏は、諏訪東京理科大学教授で脳科学者ですが、これまでの著書や書評をみるとあざといベストセラー狙いの本ばかりで、まじめな議論をする人にみえない。


ではありますが、本書では「バカ」にみえる人と、他人をそうみる人について統計解析をしていて、切り口がおもしろい。コーチングにもつかえる視点です。


時代による人格の変遷、のようなことも言っていて、このあたりは以前ブログでご紹介した『自己愛過剰社会』の続編として読むと興味深いです。


たとえば、こんなくだり―。


 たとえば、物質的にも精神的にも豊かな時代では比較的自由に生きることができますから、もともともっている気質が強く出てきます。もともとの気質をそのまま出しても、それが個性として認めてもらえる時代が豊かな時代です。

 一方で、厳しい時代では個性的に生きることは困難です。誰もが生きていくことで精いっぱいな時代では、みんなが同じような行動を取りがちです。同じように働き、楽しみも、楽しみ方も似たようなものだったりします。

 たとえば、戦後の復興を実現した日本人の多くはそうでした。

 勤勉でまじめ、一獲千金を狙うより、コツコツと努力して自ら道を切り開いていく――いわゆるかつての”日本人らしさ”の定番イメージと一致します。日本の復興といった大きな目標のもとで、自己超越性をもち、他人との協調性が高く、何かあっても自分にも責任の一端があると思う自己志向性の強い人間が育っていったのです。

 そして、そういった物質的にも精神的にも余裕のなかった時代と比べると、現代はずっと自由で豊かです。豊かになれば、環境によって抑圧されることが少なくなるため、生まれながらの気質のままに生きられるようになります。その結果、相変わらず地道に頑張る努力型の人がいる一方で、煩わしいことが苦手、手っ取り早く成果を得たい、うまくいかないのは自分以外の誰かのせい、と考えるような人も出てきます。

 良く言えば個性的、悪く言えばわがままで自己愛的

 そこでは自己志向性、協調性、自己超越性の性格に比べて、新奇探索性、損害回避性、報酬依存性、固執性の気質が強まるのです。簡単に言えば、現代社会は素のままの人間が多すぎる―いわば、ガキ化した社会です。(pp.102-103)



 この著者としては何気なく書いた一節なのかもしれませんが私的には大変ヒットしました。


 長年、「性格心理学」的なものをご紹介してきて目にしたもの、それは自己暗示による特定の気質の拡大、とりわけコミュニケーションの分野では歓迎されることの多い「新奇性探索」や「報酬依存性」の拡大による極端な人格形成であり、それらの持ち主の人の「自己愛過剰現象」でした。(どの気質の人にも持っている気質の拡大は起こり得ます)


 そうした「特定の気質の拡大」「自己愛化」は、決して人格的成長は意味しません。たとえば「報酬依存性」が過剰であれば、外的条件にやる気を左右されやすい情緒不安定な人になりますし、「新奇性探索」が過剰であれば、コロコロと気が変わりやすく軸のない人になります。長期的にものごとを達成し得ない人になります。

(もちろん、固執性や損害回避性が過剰でももっと始末のわるい人になります)


 ものごとを達成する人格、というのはもっと別の、うまれつきではなく社会の要請によって規定されるもので、後天的につくりあげる必要があります。

 
 というわけで本書で重視するクロニンジャーの性格理論には私もかなり同意です。

(ちなみにクロニンジャーのいうところの「自己志向性」「協調性」「自己超越性」という後天的性格は、畏友瓜生原葉子氏のいう「プロフェッショナリズム」の内容ともかなり近いような・・・)


 もうひとつ同意するのは、やはり豊かな社会による性格の「ガキ化(未熟化)」というところで、むかしの人が何でもかんでも偉かったというのもいかがかとは思いますが、このところ明治や昭和初期の人びとの書いたものに触れると、こういう教養の担い手がいてそれを受け止める読者層がいたことに思いをいたすのであります。


 ―『武士の娘』という本を先日秋田にいる娘に勧めてしまいました。読んでないだろうなどうせ。―


 豊かな自己愛時代から、貧しく厳しい時代への転換期には、「望ましい人格の転換」も、あるかもしれません。



 姫路師友会で、「河合寸翁(道臣)」という人のお勉強をしました。

 姫路藩における「上杉鷹山」のような、財政再建の立役者。

 姫路には藩校の「好古堂」のほかに、河合寸翁が興した仁寿山の私塾があり、ほかにもこの当時姫路藩周辺には101軒の私塾があったそうです。勉強が昔から盛んな藩だったんですね。



 ん〜、神戸はどうなんでしょう。・・・




 


 


お世話になっている皆様



 おはようございます。
 企業内コーチ育成協会の正田です。


 晴れ渡った関西の空。大きな金色の太陽が昇ってきました。


 そして…。


 「世紀の天体ショー」金環日食を、読者の皆様もご覧になりましたでしょうか。


 
 




 さて。本日の話題は:



■「このロジックで分かってもらえるんだろうか」
 信じて、投げるのみ。
 キックオフ『日本の企業をつながり力で変える』



■「100年後に誇れる人材育成を
  ―承認中心コーチングの有効性を学術的に解明へ」



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■「このロジックで分かってもらえるんだろうか」
 信じて、投げるのみ。
 キックオフ『日本の企業をつながり力で変える』




 先週、企業様での大型研修の「キックオフ」。


 ひとつの事業部とその関連会社の役員から部長、課長、若手リーダーまでの約30人が参加されました。

 
 10年以上にわたり、インディーズ中心でマネージャー教育をしてきた当協会では、過去の実績をご説明したあ

と、


「企業内研修は薬局で買える薬、オープンセミナーはお医者さんが出す薬。本当に良くなるにはこちらを飲んで

いただきたい。そのオープンセミナーで行うのと同じものを企業内研修として行います」


 このあとは、今年2月の「よのなかカフェ」でお伝えしたのと同じ「日本企業をつながり力で変える!」を、

間にディスカッション、質疑を挟みながらお送りしました。


「このロジックで本当に分かっていただけるんだろうか」


 不安はありましたが、過去にも非常に聡明な方々が同じ論法で気持ちよく納得して喜んでいただいたことを頼

みに、男性ばかり30人の場に信じて投げるのみ。


 結果は、

 関連会社の方が

「わが社からも研修に管理職を出そう」

と、本番の研修の参加者が増えたり、

論理性に厳しいことで知られる部長さんが


「わかりやすいなあ!」

とおっしゃられたり、と


どうやらご理解いただけたようです。


 全体会議後の夜、お疲れの状態にも関わらず温かくご参加いただいた皆様に、また会場、資料その他様々なご準備に労をとってくださった方々にこの場をお借りし感謝いたします。




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■「100年後に誇れる人材育成を
  ―承認中心コーチングの有効性を学術的に解明へ」



 2008年秋以来、4年間にわたって「帝国ニュース兵庫県版」誌に連載させていただいた巻頭コラム「企業内コ
ーチ育成のすすめ」。


 こういう業界としては他に例をみない長寿連載でしたが、このほど最終回を迎えました。


 最後の回をウェブ上に掲載(転載)しています。


「100年後に誇れる人材育成を
  ―承認中心コーチングの有効性を学術的に解明へ」

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa-column/archives/7263599.html

 
 4年前、当時の帝国データバンク社神戸支店の部長さんが設立認証前の当協会事務所へ来られて


「あなたがウェブ上に書かれていることを全部見た。すべて納得のいく、共感できるものだった。当誌に執筆し
てくれませんか。長寿連載にしましょう」


と言われ、意気に感じて始まった連載。ウェブへの転載もお許しいただき、お蔭様でこの間、受講生様、お客様
との信頼を新たにするツールともなってきました。


 お蔭様でこのたび、一旦ペンを置かせていただくことになりました。

 この間の編集部の方のご助力に心から感謝申し上げます。



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【NPO法人企業内コーチ育成協会 今後の公開講座】


★6月26日(火)・27日(水)
 企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースA
 〜コーチの眼・耳・心を身に着ける2日間〜
 各日10:00〜17:00
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 第34回よのなかカフェ「幸せな子どもをつくるには(仮題)」
 三宮・カフェ「アロアロ」


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ここまで読んでいただき、ありがとうございました!







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子どもの行っている学校でもよく先生方が「目標を持て!夢を持て!」と言われる。

私は、「目標」「夢」なるものをあまり信じてない人間で、

「そんなものは出会い次第だ」

と思っている。

自分の高校時代はその手の「目標をもて夢をもて」的なことを先生から言われたことがなかったように思う。


最近の先生方はNLP寄りのコーチング研修を受けてくるので、「目標達成はすばらしい。目標は人に力を与える」という発想になるのだろうか。


確かに、上の娘たちについては志望高校、志望大学が決まったときにガーッと勉強して、そのためには自分の苦手科目でさえ克服してしまったので、

「目標が定まったときに発揮する力はすごい」

というのは、知っているつもりである。


しかし、彼女らは「目標をもて夢をもて」と言われたからそうなったというわけではない。たまたま、ある大学や高校の校風や学風がすごくいいと思ってほれこんで、
(そのプロセスには一部親も裏で糸を引いたふしがあるが)

そうしてその学校の一員に自分もなりたいと思って、

そうしてその学校に受かることがその時点の目標になったのだ。


いつも言うのは、何の根拠もなく自然に目標や夢やビジョンを持てる人は日本人ではそう多くない。大半は、「今やってることを一生懸命やれればいい」という価値観型である。

「自分は目標を持ったからやってこれた」

という人に詳しい話をきくと、そもそもは学校の先生が自分のある分野の才能を認めてくれたからその才能の延長線上の目標を持った、という。

じゃあ、やっぱり人が人を認める力って大事ですね、とそういう話になる。


よく引き合いに出される、

「イチローは小学校の卒業文集に『自分はメジャーに行く』と書いた」

だから目標を持つことは大事だ、という話。

私なりの解釈は、

「イチローはもっと小さいころから野球を練習して自分を磨きあげてきて、お父さんも喜んで全面的に応援してくれていた。既に自分を磨きこんできたからこそその延長線上に目標を立てられたのだろう」

というものである。なんという天の邪鬼。

もちろん、目標を立てた後のイチローにとってはその目標は心の支えになっただろう。
だから、立てた後の人にはいいものなのだ、目標は。


あ、あとよく引用される、イリノイ大学かイエール大学かの卒業生が、
目標をもっていた人の方が年収が高かった、という調査。
あれは実在しないでっちあげ調査らしいです。
真実はむしろ逆で、目標をもった人がむしろ挫折している率が高いという調査結果があるそうです。

『その科学が成功を決める』という本だったと思います。



もともと目標や夢をもつ才能にめぐまれていない日本人が、

「目標を持て。夢を持て」

と言われても、嫌気がさすのではないかとおもう。自分の苦手なことを押しつけられるわけだから。


そう言う前に、

「君はこれこれが良くできるね」

「君はこの分野ではだれにも負けないね」

「君はこのことについて凄い努力をしているね」

そういう言葉を、変に打算をもたず事実として認識したとおり虚心坦懐に言ってあげたらどうだろうか。


まだあんまりまとまっていない項目です。
今後逆のことを言いだすかもしれません。

(でも、数年来同じようなことを言ってますね)



P.S.

ちなみに私自身が何に動機づけられているのかというと、
「夢」「希望」「目標」といった明るいものではありません。
名づけるなら、「暗い意志」とでもよぶものです。

「とにかくここまでやったんだから、前へ進むしかないか」
というような感覚です。


神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
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お世話になっている皆様



 おはようございます。
 企業内コーチ育成協会の正田です。



 今年も、「節電」がホットな話題になってきました。

 15%か、20%か―。

 「制限令」は勘弁してほしい、という企業様も多いことでしょう。


 
 5月にしては比較的肌寒い気候の今年、「冷夏」にもつい期待してしまいそうです。




さて本日の話題は:



■価値観を押しつける親、大人になるまで時間がかかりすぎる子ども、
 そして同僚間の学習が希薄になった教師―
 第33回よのなかカフェ「子どもたちが危ない!」(5/13)開催しました!
 


■人件費抑制時代のモチベーションとは。
 高業績を記録してきた「承認コーチング」有効性調査をリリースしました



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■価値観を押しつける親、大人になるまで時間がかかりすぎる子ども、
 そして同僚間の学習が希薄になった教師―
 第33回よのなかカフェ「子どもたちが危ない!」(5/13)開催しました!



 少子化の中、「かつてなく子どもが育ちにくくなった」との問題意識のもと、去る13日、よのなかカフェ「子どもたちが危ない!」を開催しました。


 和歌山大非常勤講師・間森誉司(まもりたかし)先生をはじめ、現役の教育関係者、学校を演奏で訪れることの多いフルート奏者、入社1年で鬱退社した若者代表など、多彩な顔ぶれが集まりました。



「若者世代のマニュアル思考、画一化。大人に対して期待値が高すぎる」

「日本の若者は大人になるまで時間がかかりすぎ」

「他の世代の価値観と触れ合う場がない」

「親はいい高校、いい大学などの価値観を押しつけすぎ。一方で叱らない」

「教師が相互に教え、学ぶ気風が希薄になった。ベテランの技術が伝承されない」


 
 評論ではなく、実体験に基づく真剣なご意見が出ました。

 活発にご意見が出た一方で、皆さんの発言マナーもすばらしく、常連の参加者さんからも、「過去最高のいい議論だったのではないか」との評価のお声をいただきました。


 
 今回の議論のもようは、こちらに文章+写真の記事でご紹介しています。よろしければお手すきのとき、ご覧ください:


「マニュアル思考×同僚に学び同僚に教える気風 よのなかカフェ『子どもたちが危ない!』開催しました」

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51804206.html


 ※上の記事は、当日のメモを基に作成したもので、正確な録音起こしではありません



 ユーストリーム(UST)で動画でもご覧いただけます:


http://www.ustream.tv/channel/%E3%82%88%E3%81%AE%E3%81%AA%E3%81%8B%E3%82%AB%E3%83%95%E3%82%A7-%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%8C%E5%8D%B1%E3%81%AA%E3%81%84 

 よのなかカフェ次回は7月5日(木)19:00〜 「幸せな子どもをつくるには(仮題)」です。


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■人件費抑制時代のモチベーションとは。
 高業績を記録してきた「承認コーチング」有効性調査をリリースしました




「使える生活費が少なくなった」

 実感される方も多いことでしょう。


 国税庁調査によれば、サラリーマン(男性)の平均年収は、461万円(平成12年)から412万円(同22年)と、最近10年間で約50万円減。しかし実感値としてはもっと減っている、とお感じになるかもしれません。


 人件費の抑制は残念ながら、どの企業にも至上命題。


 では、そんな中でどうやって高いレベルの仕事をしろというの?

 最近も、経費節減が深刻な品質問題につながる可能性のあることを当メールニュースでも取り上げました。

 
 私個人は「やる気」のような、子どもっぽい主観的な話をしたいとは思いません。(当メールニュースにも、「やる気」という単語がほとんど出てきていないことをお気づきの方もいらっしゃることでしょう。)


 問題にしたいのは、仕事への「コミットメント」、「成果への執着」、いわば「プロ意識」。それに加え、日本人特有の感情、「組織アタッチメント(愛着心)」というものの作用を重視したいと思っています。


 
 
 このほど当協会では、京大研究員・瓜生原葉子(うりゅうはら ようこ)氏のご協力を得て、「承認を中心としたコーチングの有効性に関する調査のお願い」という統計調査紙(アンケート)を作成しました。


 
 瓜生原氏はもともと脳死・臓器移植の専門家。病院内の「移植コーディネーター」の出す成果が、本人のプロ意識に起因するものであり、そのプロ意識は職場内の「承認」により上下すること、日本では「承認」が足りないためにプロ意識が低く、成果の数字も低くなっていることを膨大なデータをもとに立証しました。


 そして従来、受講生のマネージャー様方のもとで高い業績向上をもたらしてきた当協会の「承認中心コーチング」プログラムにも着眼され、同プログラムが従業員様にどのような意識変化をもたらし、その結果として成果を上げるかを、学術的に解明していただくことになりました。


 
 
 お蔭様で既に民間企業2社様、医療機関1か所様より、研修に伴いこの意識調査にご協力いただけることになっております




 従業員様の仕事上の成長ややりがい、良好な人間関係などを通じて「幸せな高業績」をもたらしてきた、当協会プログラム。いかに強い日本人・強い日本企業を作れるかの試金石だと思っております。今回の調査にできるだけ多くの方にご協力いただければ幸いに存じます。




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★7月5日(木)19:00〜20:30
 第34回よのなかカフェ「幸せな子どもをつくるには(仮題)」
 三宮・カフェ「アロアロ」


★8月7日(火)・8日(水)
 企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースB
 〜ハードなコミュニケーションと多様性の理解〜
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★以降は
 基礎コースA(10月下旬)、同C(2013年1月下旬)の予定です。


         


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ここまで読んでいただき、ありがとうございました!


皆様にとって素晴らしい1週間でありますよう。




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ブログ「コーチ・正田の 愛するこの世界」
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愛する日本を、人が元気になる国にしませんか。
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「企業内コーチ育成のすすめ」
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 ふと、小学校5・6年の時の担任のK先生(持ちあがり)を思い出した。

 
 短大を出て2年目の女の先生。進級する前の4年生の他のクラスを受け持ったのが新卒採用のときだったようだ。


 そんな若い女の先生だったが、クラスはよくまとまっていた。羨ましいと思っていたら、5年になってK先生にもっていただいた。


 K先生は、ややぽっちゃり体型の小柄な魅力的な女性で、体育は決して得意そうではなかったけどとにかく一生懸命子どもたちと一緒に走り、遊んだ。20分休みや昼休みはほとんど活発な子たちと一緒にグラウンドで一緒に遊んでくれた。


 そしてよく褒め、叱るときは全力で叱った。だれかが悪かったら、授業を丸々1時間潰して泣きながら怒ることも珍しくなかった。だれかをみんなの前で名指しで叱ることもあったが、それがあるからといって子どもたちの心が離れたかというと、そんなことはなかった。


 
 先日来何度も思い出してしまうのは、あるときクラスの悪戯好きの男の子―時々、少し度の過ぎる悪ふざけをする―が、しゃがんで何かしていたK先生に後ろから抱きつき、胸に触った。


 先生は立ち上がってそれをふりほどき、一瞬冗談であははと笑い飛ばすかと思ったが、そうではなくて、先生は顔を泣き腫らして泣いていた。


「○×君のしたことは、大人だったら犯罪なんだよ!先生女性としてものすごく嫌だったよ!」


 私たちはみんな立ちすくみ、その行為がどれほど大好きな先生の心を深く傷つけたか理解した。

 それはその持ち上がりのクラスが6年になった後だったと思う。以降はその手の性的ないたずらを先生にする子は出なかった。


 あのとき先生はたった1人で、女性として闘ったのだと思う。


 先生の闘い方が正しかったかどうかわからない。でも当時の私たちには”効いた”。


 それは、その男の子の単独犯だった。でも、と思う。もし今のようにネットやメールが発達していて、例えばある日を境に、何人もの男の子が先生を取り囲んでHサイトに載ってるような言葉を口々に言うようになったら。


 無力感で一杯だろうと思う。自分の性を子どもとはいえ大勢から否定されたら。


 上手にかわせばいい、という問題ではない。


 そういうとき本物の性教育をすればいい、というのはおそらく正しい解決法なのだろうけれど、それは渦中の女の先生にできることだろうか?とも思う。

 
 間森先生がされたように、それは男性の人生の先輩の役割なのではないだろうか。

 

 残念ながら、ネット世代特有の女性蔑視、というのは私はある、と思う。

 大人の男性たちはまた、それを見た時に義侠心を出して女性を助けるかというと案外そうでもない。中には尻馬に乗るという現象もあるようだ。


 

 K先生は私たちの代が卒業後、すぐ結婚し姓がかわった。しばらくするとご主人の転勤についていったのか、学校を辞められた。


 確か中2になったときK先生の最後に担任した子たちが後輩で入ってきたが、その子たちも直前まで受け持ってくれたK先生が大好きで、私はつい内心嫉妬してしまったものだ。


 そんなふうに「先生大好き」という感情は、今の子たちはあるんだろうか。

 
 
 つい、「先生」そして「女性」という言葉に引きずられて、記憶がぐるぐる回る。


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 第33回よのなかカフェ「子どもたちが危ない!」13日、アロアロにて開催しました。


 姫路から元小学校教諭で和歌山大臨時講師・間森誉司(まもりたかし)先生が参加、小学校の教室の現状を語られたほか、大学教授、高校教諭、塾経営者、親、企業の人事・採用担当者、演奏で学校を訪問することの多いフルート奏者、会社を辞めたばかりの若い人、と幅広い層が参加しました。


(おことわり:文中途中から敬称を略していますが、本来「先生」とお呼びする方々にも敬称を省略していますことを、お詫びいたします。とりわけ、お名前をアルファベット表記している方には随分失礼な感じの表記になっているな、と感じております)


6897




 「今日のテーマは3人の子をもつ親として非常に心配です。皆さんのお話から、親として何ができるかを探りたい」
と、ファシリテーターの山口裕史さん。


4249



 冒頭、いきなり正田から間森先生に質問。「学級崩壊のクラスがある学校は、なぜそうなるまでに学校内で助け合わなかったんでしょうか?」


4167



 間森先生(以下敬称略):「私が30代に経験した例で言うと、50代の女の先生が持った5年生のクラスが荒れていました。女の子は先生の指示に従わない、男の子は老婆老婆という。そのときは、通常5〜6年は当時持ち上がりになるんですが、クラス編成を替えないまま担任を学年の中で替えて乗り切ろうとした、と思います。学年団の中で助け合う、融通しあう、というのは昔からある。今も学級崩壊の進んだクラスは、ぼく以外にも3〜4人の臨時教員の先生が助けに入っている」


6844



 ―学級崩壊の定義は?暴力を振るう、ということではないんですか。

 間森:「立ち歩く、物を投げる、私語をする、と授業が成り立たない状態のことを言います」

 ―どんな学校に学級崩壊が起こりやすいのか。

 間森:「昔と比べると貧困家庭、母子家庭、ステップファミリー、が多い。家庭環境もかなり影響しているようです。

 去年の例ですが、今は多少クラスのサイズが縮小していますがそれでも30数人いるクラスで一斉授業している時、何人かが立ち歩いたらほかの子の学習権が保証できない。とくにADHDの子はみんなが静かに集中しだすと、耐えられない。騒ぎ出す。そういう子には本当にサポートの先生が必要です。


 中学に行くと、スケバンがいた学年、というのがあって、教室の後ろの黒板にいきなり『間森死ね』と書いてある。そういうきつい歓迎を受けた。学級崩壊も中学になるとパワーが違う。

 ただ中学以上は、クラスに教科の先生が入りますからほかの先生もつねに見ている。小学校は1人の先生が全部の教科を見ますから、廊下にドアのすきまから膿がのぞいたときにはもう中はドロドロ、という状態になる。


 学級崩壊を起こしている率は―、わかりません。文科省の公式の数字とそうでない数字がありますから。不登校もそうです、その予備軍みたいなのも合わせると。」


 ―先ほどの例で言うと、50代の先生というとベテランですよね。ベテランの先生のところでなぜそんな?


 間森:「子どもたちにきいたんですが、女の子が『あの先生はみんなの前でほめる。それをやめてほしいと言ったのにやめてくれなかった』と。また『叱るときもみんなの前で叱る』と。

 これも今はわれわれの常識で、高学年になると自意識が出るのでほめ方、叱り方を変えていかないといけないんです。叱るときは1人1人よんで膝つきあわせてじっくり叱る。ほめるときもさりげなくほめる。低学年ばかり持っていて、突然高学年を持った先生にそういう間違いが起こりやすいんです。子ども扱いしちゃう。


 それと子どもは敏感に、先生が子ども好きかそうでないかをすぐ見抜きますね。」



 北中:「最近、『嫌な上司』の第3位に『君に期待してるよ』といわれるとかちんとくる、というのをみました。その上司に1回叱られただけで鬱になってしまうという。人事の方はどう思われますか?」


 K(人事担当):「私は今入社6年目ですが、今の若い子、理想はすごく高い。求めているものが高すぎ、現実と合わない。大人になりきれていない、と感じます」

 北中:「そういう社会人が増えてきたことを人事の人が問題視しているようなんですが、学校教育の中でそのためにできることはないでしょうか」


 間森:「今小学校でも言われているのが、子どもたちの自尊感情をどう育てていくか。自分がすきだという感情をもてない、表現できない。

 荒れる子では学力がすごく低い。言葉の表現力が低い。家族の中でどういう子どもを育てていくのか。家庭教育、またゲーム脳の影響は私はあると思う」


 正田:「上司側の教育をする立場なので今のお話は大変由々しい問題だと思うんですが(笑)、若い子から上司への期待値が高すぎる面もありますね。ネットの2chとか見ると世代間の敵対関係をあおるような言葉があふれている。ババアとかアホ上司とか。そういうのに絡めとられている限り、大人側の視点は持てないだろうなと感じます」


 T(20代代表):「自分自身入社1年で鬱になって退社したが、学生時代は自分の世代、自分の価値観以外の人と出会う場がほとんどない。サークルに没頭したりするともう自分の世代だけの世界です。あとはゼミぐらいかな。

 一方、就活で入社説明会に行くと、その会社のトップクラスの優秀な方、同期の中でも一番頑張ってるほうの方が出てきて話をされる。いざ入ってみるとそうじゃなかったことに気づく。企業と学生、お互いすごく飾りあっている。

 今の大学生は自分と同じ価値観の人としか会う場がないので、こういう場でいろんな価値観の人と会うことが必要。」


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のりこ(塾):「親って自分の価値観を押しつける。親がフルコースの料理をいつも出すとうどんが美味しいっていうのがわからない。お母さんが情報に流されて、こうすれば幸せになれるのよって思ってしまっている」


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K(高校):「多様な価値観と言うと、芸術科の先生方からどうせぼくたちは関係ないからね、要らない教科だからねって愚痴が出てくる。でもオーケストラで他の楽器の音色を聴きあうでしょ?小中学校ではそういう勉強はしないんでしょうか」


間森:「今はデジカメが出てきましたが、観察日記のワークシートでもデジカメで撮った写真をはるのでは感性が育たない。ぼくは変化をよく見てスケッチすることを大事にしてきました。手で描くと、子どもって変化の目にとまったことを大きく描いたりするでしょ。それが感性を育てると思うんです」


北中:「音楽の時間が削られ、音楽が遊びの時間になっていますね」


間森:「貧富の差による体験の差もあると思います。母子家庭で母親が一日働いてきてクタクタ、ご飯を手作りする気も起きない、子どもの服のボタンがとれていてもつけてやる暇がないからほっておく、ぼくがつけてやらないといけない、というような。それでは子どもの体験が乏しくならざるを得ない。」


北中:「貧富の差は日本だけではなく普遍的に起きている問題です。

あと学校も価値観を押しつける。進学校では、東大、京大に何名合格するかが至上命題で、だから今一流大学で1年生の留年が40%にも上るといいます。工学部の子にきいても工学部の勉強をしたかったわけじゃない、学校で勧められたからという。学校の価値観の押し付けが今、そういう形で出てきている。

一方で、騒いでいる子を注意しないという問題。うちの国際大学連合の事務所の前で騒ぐ子どもたちがいて、ぼくが注意すると、翌日その子らのお母さんたちが、『変なおじさんに叱られるからやめなさい』と言ってる。それ教育でもなんでもないでしょ?

そういう、子どもの希望をよそに親の価値観は押しつける、一方で自信がないから叱れない、バランスの悪さを感じます」


奥田(フルート奏者):「やんちゃさんが多い学校に行くと、子どもが私語をしていても先生方が注意しないですね。一度、有名なひどい学校に行ったら、開演前に私語がまったくやまないのに『音楽が鳴り始めたら静かになると思います』と、幕を開けたからびっくりしました。結局聴く子は聴くし、騒いでる子はずっと騒いでるという状態でしたが。

あと何をしたいのかわからないっていうお子さんは多いです。学校講演では夢や目標について話しますが、事前アンケートで夢や目標をきくと、小学校の子でも 夢なんかないって言う」


(「う〜ん、そこは・・・日本人は根拠もなく「○○になりたい」っていうビジョン型は少なくて、「今やってることを一生懸命やれれば幸せ」という価値観型の方が多いって言われますが」と正田)


のりこ(塾):「最近塾のこどもにきかれて、私は子ども時代『スチュワーデスになりたい』と思っていたのを思い出しました。親が子どもに自分の子ども時代を語っていないのでは。ロールモデルになっていないのでは」


K(高校):「教師の教育力ってほっといてたらつかないです。それをさせるのはマネジメントのステイタス」


正田:「確かに。相互に学び合い、教え合いをさせるっていうのはマネジメントの仕事なんではないか、とずっと思っていました。民間企業でもやってるところやってないところありますが、努力してやってるところではちゃんと『学習する組織』というふうになります。先日来のインタビューを通じて、今は、学校は一部の優秀な先生の個人技に頼っているというところがあるのではないかと感じました」



北中:「日本の教育が詰め込み過ぎになり、一生懸命やるということを学ばせていない。立ち止まって考えさせていない。コンピューターやゲームは本当に害があると思います。コミュニケーション能力が育たない。しかし取り上げるのはむずかしい。ほんとの意味での夢、目標というのは、お母さん方も失っているんじゃないか」


T(20代代表):「ぼく自身もいい高校、いい大学という親の価値観を受け容れ従ってきた。でも母に対して、多様な価値観あるやん、というのは酷。子どもも親も自分から一歩踏み出す、外に出ることが大事。社会が変わっていく中で、これが幸せ、これが正解というのはなくなった。その中で夢や希望をもてというのは困難。自分がいる環境から一歩外に出る場を持たすようにすれば」



間森:「大学2回生は、テキストを基に授業すると、寝る、私語する、ケータイする。私はアナログ授業しますんで、大学に羽釜をもってきて、『これは何か知ってるか。ご飯を炊くのについ数十年前までこれを使っていた。昔はずっと火の番をしていたんだ。今はIH炊飯器だ。

そして、羽釜から炊飯器に変わったことで生活の何が大きく変わったか?と考えさす。実は、子どもが労働から解放されたんです。母親が解放されたばかりじゃない。

そういうことをすると、『先生の授業おもしろいな〜』と。寝ない。ケータイいじらない。いつ発言を指名されるかわかりませんから。


ぼくはそういう授業のやり方を先輩から学んだ。今の若い先生は研修研修で、でも先輩から学んでいない。


あと私語のことですが、参観日に何がうるさいかと言って、保護者のお母さん方のおしゃべりがうるさいんですよ。私は注意します。『今、子どもが発表してますから、教室に入って静かに聴いてください』と。教師も参観日のために授業を準備しますし、子どもたちも準備してますから。でもそれを注意しない教師が多い」



正田:「そこで仕事柄気になるのが、コーチング研修の功罪ってないでしょうか?大体自治体や教委のコーチング研修って1日で、80人とか100人の規模で、傾聴・承認・質問のメニューで行います、1日だから。でもそういう、優しい気持ちのいいコミュニケーションだけで人を伸ばす、指導する仕事ができると思ったら大いなる間違いなんです。でもそう誤解する人が多い。あと今年、某自治体から1日で「傾聴・承認・質問・叱り方」まで教えてくれというご依頼があったんですが、それは迷った末にお断りしました。発進から制動、車庫入れ…を全部1日でやって公道に出てくれというようなものですから。人間1日でそんなに学べるものではないです。[補足:コーチング研修で学ぶようなスキルは「作業記憶」といい、知識系の記憶とは違う脳の部位に入り、学習するのに時間がかかる]

でもそういう形骸化したというか、通り一遍の研修をすることによって、かえって周囲の先輩の体験から学ぶ力を失わせてしまっているのではないでしょうか」


間森:「その通りで、若い先生が持って荒れたクラスでベテランの先生が授業したら、一発で子どもたちが変わるんです。ベテランならではの細かい技術がある。そういう微に入り細をうがち伝承する、といことが今はすごく弱い。最近言われるのが『同僚性』っていう言葉。40代―50代の先生が若手に伝えてあげていない。団塊の世代はお人よしですから、なんでも分け与えるんですけど(笑)今はそれがなくなった」



北中:「今、英国の大学では高校を卒業してすぐ来るわけではなく、他の大学を辞めてくるんです。親や学校の言う通り前の大学を受けたが・・・、ある時点でほかにやりたいことがあると気づく。しかし、日本の場合あまりにも大人になるのに時間がかかる気がします。日本の大学の公開講座にくると、大学生がケータイを持ち込むのに驚く。また集中力が50分持たない。人間として大事なことを教えられておらず、点数さえとればいいという教育をしている」



のりこ:「答えが出ればいいというのは、こうやればいい大学に行けますよ、というのをキャッチフレーズにしている塾なら、すぐ答えを与える。だから小学校の子でも、『先生、答えを教えて』と来ます。計算問題はすごくできるけど、文章題はできないという子は、人から話を聴いてもその意味がわからない、気持ちがわからない、ということ。思考能力が低下していると感じます。だから今、私の塾でも思考力を高めるという授業をしています。

小学校の先生でも、マニュアルやノウハウを求める人が増えているのではないでしょうか」


K(高校):「そのコーチング研修を依頼した自治体の担当者は、マニュアルが頭にあったのではないでしょうか。知識としてインプットすればできるようになる、という。

私は最近、学校って機能でいいんだろうか?と感じるんです。村にいるのは、存在なんです。目的じゃないんです。そこにいるからいる。町は目的なんです。町の学校の子と村の学校の子、どちらが東大に行くかというと、これは村の学校の子なんだそうです。まあ、東大というのがいいのか、というのはありますが」


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K(人事):「採用面接の中で学校で何をがんばりましたか?ときくと、『勉強をがんばった』という学生が7割ぐらいいます。板書のノートを1文字漏らさずとりました。一番前の席で聴きました、と。それならその先生からもっと学びたいと思い、研究室まで行ったか?というと、それはない。

『私はA評価を9割もとったんです、すごいでしょ?だから御社に入れてください』という。尊敬する人は『親』とそろいもそろって答える。先生方もそういう教え方をされているんでしょうね。就活マニュアル。マニュアル以外を欲しいという子はいったいどこにいるのか」


奥田:「個性のない若い人が増えて、自分の魅力に気づけていないんだろうなと感じます。

私が音楽の道に入るきっかけになった小学校のときの先生に先日、30年ぶりに再会しました。『先生、音楽5つけてくれてありがとう』と言ったら、『あれは苦労したんやで』と。できる子から5を1つ貰ってもうひとつ苦労してる子に5をつけてあげた。そうしたらその子の今後につながるやろなーと。今はそんなことをする先生はいないんじゃないでしょうか?」



間森:「今もいますよ。


去年持った学年で、男の先生から『先生、一度授業して見せてください』と声をかけられた。その先生は『大学の教育学部の先生が授業してくれるなんてめったにないことやから、先生も君たちと一緒に学ぶからな』と子どもたちに言い、そして私の授業のあとは学級日誌に『自分の力不足を感じました』と書いた。そして『先生もう1度やってください』と。結局そのクラスのために3度授業をしました。

そういう謙虚な先生は、やっぱり子どもに対して優しいです。どの子もほめて、いいところを見て。

通信簿をつけていても子どもたちの顔を思い出して、心の痛みを感じるか。


大学にいつも教科書ノートを忘れてくる学生がいるんですが、かれが忘れないで済むようにちょっとした工夫をする。それで叱る回数を減らせる。『また忘れたのか!けしからん!』と言ったら終わりなんですが、ちょっとした親切でそれを減らせる。


教師はつねに、子どもの前で謙虚でないといけない。小学校も中学校も高校も大学も。ぼくはつねにそう意識して教壇に立っています」


T:「友人が沢山教員をやってるんですが、口をそろえて言うのが『時間がない』。生徒と向かい合う時間をどうやって作っていけるのか」


間森:「おっしゃる通り、教師の超過勤務ってすごいですね。過労死寸前です。若い先生が中学で部活をやっていると、部活未亡人って言って、ほとんど家にいない。

どこかを切り捨てなきゃいけない。私ぐらいの年になるとどこを切り捨てられるのか、わかってくるんですが、先ほども言った『同僚性』なんですよ。学年の中に私みたいのが1人いるとみんな助かるんです。


あと評価、市販テストに頼って点数をつけて評価をしていると、子どもの実像がみえないですね。中には市販テストをみて授業している人がいます。


学校の多忙化をどう解決するか、ほんとは教員定数増なんです。非常勤、臨時教員、今大阪府が一番多いですね。採用試験に通っていない人もいっぱいいます。


間森さん若い先生のために授業をやってみせてくれよ、でも謝礼は出ないよ、という。お金の問題が一番大きいと思います」


K(高校):「今、教員のポータルサイトを立ち上げようとしています。ノウハウを共有して、自分のほしい情報を書き込んでいる人がいたらその人にきけばいい、という。

その学校の教員が一つにならないと、とても難しいと思います」


北中:「まず日本は、クラスの人数が多すぎると思います。25,6人がいいんじゃないか。あと語学のクラスは15,6名でいいと思います。あと部活は、すべて勝とうとします。国体に出なければいけない、とか。もっと楽しむスポーツが必要です。

ぼくらが考え方を根本的に変えないといけないときにきています。

英国の大学は今すごい改革をして、ヨーロッパ全体でクレジットを統一しようとしています。

大学の教員も高校、学校の先生も社会人経験を積まないといけないのではないか。履歴社会を壊さないといけないのではないか。」


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・・・ここで、時間切れとなりました。非常にエキサイティングで、多様で、また皆さん発言マナーもすばらしく、いい議論でした。


ファシリテーター山口裕史氏より:

「親として、つい『早く』と言ってしまう。また『安く』と言ってしまいがちだが、今日のお話でそれではいけないんだな、と感じました。全体的な考え方を見直さないといけないんだな、と。

それと、授業そのものが楽しくないといけないんだな。ワクワクしないといけないんだな。間森先生のように本当に考え抜いている先生が必要なんだな。

間森先生の2012年刊の『社会科地域学習』は、ワクワクする授業、学習のエッセンスが詰まっています。」


間森先生から:

「崩壊している学級に行くと、学級文化がない。掲示物がない。エログロの発言をする。でも事実をきちっと受け止めて、写真集を使って本物の性を教える。

2年生の掛け算のプリントを与える。でも『先生、勉強するって楽しいなあ』という。充実した感じを担保してやること。ジュースを入れものに入れて体積を計算させて、計算が合ったら飲んでいいよ、と言ってやると喜ぶ。五感に訴える。

学生たちにそういうヒントを与えることで、暗記中心の授業をするのではない教師になってもらえるのなら。国立大学本当に薄給なんですけど、教えるために物を買ったら持ち出しなんですけど。未来の教師を育てるために役に立てば。」


正田から:

「学級崩壊のお話を聴いて、なぜそこまでなって何もできないの?と不思議でイメージできませんでしたが、今日若い人にマニュアル思考が蔓延しているのを伺って、やっとつながった気がします。マニュアルにないことには、手も足も出ないわけですね。(一同うなずく)

今ほど大人世代がパワーアップして、子どものことも若い世代の方のことも導かないといけない時代はないです。間森先生のような優れた現実認識をもった先生が1人でも増えますように、また先生だけでなく、私たち親、普通の大人も、正しい現実認識をもってものごとに対処できますように。

今日の議論は皆さん本当に素晴らしかったです。ありがとうございました」


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開催後に思ったこと:


子どもの世界で起きることは早晩大人の職場にも起きます。元々ずっとそういうことを念頭に置きながら先生方のインタビューもしていたのですが、想像以上に「答えを求める」「マニュアル思考」が蔓延していて、若い世代からわれわれの属する中年世代も含めて思考が硬直化している、学級崩壊を含め今目の前に問題が起きていても解決できない、そういう事態になっていることを痛感しました。

そんな中、今もいる優れた先生方の実践は、そのまま大人のリーダー・マネジャーの方々にもお手本になることでしょう。

「マニュアル思考」や「どこかで習ったことの絶対化」は、結局は「身近な人をリスペクトしない⇒先輩や生徒から学ばない」ということに帰結するように思います。

東京や外国や、どこかにいる偉い誰かの言ったこと決めたことが正しい、それ以外のことは無視していい、と思ってしまうことですから。


私個人は改めて、「現実から学ぶ」「目の前の人から学ぶ」思考法という性格をも持つものとして「コーチング(きく、みる/認める、質問する)」という軸をもちつづけたいな、と思ったことでした。



よのなかカフェ 次回は7月5日(木)19時より。
「幸せな子どもを作るには(仮題)」をお送りします。




神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp



































 
 
 




 


 教育者インタビューシリーズ 第三弾は、神戸市立渦が森小学校教頭・吉森 道保(よしもり・みちやす)先生(49)です。


 連休明けの小学校で、お話をうかがいました。


「息子がお世話になりました。吉森先生に2年間教わったことは、彼の大切な財産になっていると思います」


 吉森先生は、わが家の問題児(今でも)末っ子の長男の小学校5・6年当時の担任でした。

 高2の現在でも寝坊による遅刻やら風邪だか昼夜逆転だかによる欠席の多い、ちゃらんぽらん息子。積極的にすごく悪いことをするわけでもないが、吉森先生の担任当時はまだ、人を傷つける言葉を言ってしまうなど、自分を抑えられないところが目立ちました。


 吉森先生はそんなアホ息子に、時にはさとし時には叱り、しながら、やはり良いところを見つけて褒め、仕事を任せてやらせる中で自信をつけてくださいました。(その結果すばらしい人になりました、とはまだ言えないところが悲しい。)吉森先生の担任の2年間の終わりごろには見違えるように自信をつけ、クラスの友達に声をかけてまとめるような面もみせるようになっていました。(その後残念ながら紆余曲折ありそうした面は消失)


 さて、吉森先生のお話です:


「今いる渦が森小学校(神戸市東灘区北部)にはこの4月に赴任してきたばかりですが、教育熱心な地域ですね。歴史がありますので、保護者もここの(小学校の)出身という方がいらっしゃる。地域の自治会がしっかりしていて、地域の力というものがある。

 基本的生活習慣が良くできているなと感じます。言葉づかい、礼儀作法が1年生のうちからできている。職員室から出るときでも、

『お忙しいところ失礼しました』

という言葉が出るんですよ。子どもなのに。

 あとは町中で会ってもあいさつがしっかりできる、とかですね。家庭での教育なのかな。だからここでは、あまり危機感というものは抱かないんです。



 ぼくの教育ですが、ここに登場させてもらうような立派な教育とか理論は持っていないんですよ。

 基本的には1人1人を『個』として尊重する、というのは持ち続けていると思います。頭ごなしに押し付けるんではなく、納得して皆、動いてくれるように。

 人を傷つけるとか、いけないことをした時にはビシッと叱るんですけど。

 そうではないときは、『こうしたらええんちがうかな』と穏やかに話し、自分の口から『こうしよう』という言葉が出せるように。」


「吉森先生というと、うちの息子によく仕事を任せてくださったな、自信をつけてやってくださったなというのが思い出深いんですが」と私。


「はい、1人1人に存在感を持たせてやりたいなと思っています。自分の存在意義、自分がいるからこのクラスは成り立ってるんだ、という感覚。


 問題行動を起こす子は、自分を大切にしてないんですよね。

 そうじゃないんだよ、あなたは必要なんだよ、と伝えてあげる。人のために何かができたということが、満足感になる。

 高学年になると学校内の仕事としてやることは一杯あるんです。音楽会の準備、体育祭の準備。仕事というのは合体して全体の仕事になる。

『ここは任せるね。頼むね』と。

そうしてみてみると、意外と、任せられることはたくさんある。

これはキャリア教育の一環なんです。

ええ、もう小学校教育にもキャリア教育が入ってきて3−4年になります。もう本格導入されています。これは文科省だけでなく内閣から出ている方針なんで。

 
 中学にトライやるウィークがありますが、それの素地を小学校でつくりトライやるにつなげる。さらに高校では職業訓練につなげる。

 働くってどういうことか。人に喜んでもらう、額に汗する。ということを学んでもらう。


 
 以前ある学校の5年生で、非常に手のかかる子がいました。教室の掃除当番などの仕事を、その子は全然やらなかった。

 その子に、音楽会前の準備で、体育館前のガラス板を4枚分、

『これは君の仕事やと胸を張って言えるような仕事をしなさい。』

と言って、任せた。そのあとぼくは体育館の会場設営をみるので忙しく彼のことを見に行けなかったけれど、見に行くと、息をはーっと吐きかけて拭いていた。ガラスがそこにないかのように綺麗になっていた。


 心の底から凄いと思い、お世辞でもなんでもなくそれを伝えました。相手の子も満足そうでした。


 それ以来、彼は教室での普段の掃除もちゃんとやるようになりました。仕事を通じての満足感は色々なところに波及します。彼の子ども間のトラブルも減っていきました。


 普通はそういう行事の準備をグループ単位でするわけですが、グループの中で話し合いで仕事を割り振らせたらその子はしなかったと思います。それはぼくがさせた。彼の領分をほかの子がやってしまっても困る、と思ったし。


 その子は黒板担当になった時も、

『あなたはこの黒板消しで、黒板を拭いてぴかぴかにしてな』

と言うと、本当にぴかぴかにする。

『こんな綺麗な黒板に字を書くのはもったいないくらいだよね』

とみんなに言ってやる。

 そんな積み重ねで、だんだんとグループでも仕事をしてくれるようになった。」


 1人の子が仕事を通じて変わっていく、素晴らしいエピソード。

私:「え〜と、うちのアホ息子にもひょっとしてそんなエピソードがありましたでしょうか」


先生:「彼は賢いから、どこまで許されるか、鎌をかけてくるところがあるんですよ。『ダメ』とガンと言うと、引っ込める。一線を超えたのを見逃してると、恐らくおおごとになる。

 大事なのは、ぼくらがブレないということでしょうね。

『あの時ああ言ったのに今度は・・・』となると、どこに基準があるのかなーとなりますから。多分、どの子もそういうのは見てると思うんですが。


 一線を超えたら、もちろんビシッと叱る。

『あかんもんはあかんのや』

 普通はたいていのことは理由づけできますけどね、なぜあかんか。人を傷つけるのは、『あかんもんはあかん』の領域でしょうね。」


 ブレない、あかんもんはあかん。ちょっとした呼吸で、子どもが大きく道をそれるかそうでないかが変わってきてしまうかもしれません。

 
「吉森先生というと、息子からきいた話では

『先生はいじめは大嫌いです。皆さんがいじめをしたら、先生は体を張ってでも怒りますよ』

とおっしゃったとか」


「そう、それは必ず言います。ぼくは学年初めの学級開きのときに言います。

『いじめは許しません』

『先生が怒るときは、こんな時怒りますよ』

これは3つぐらい例を挙げるんですが、いじめた時、傷つけた時、あと『この学年にはたらかそう』と思ったのにさぼった時…。


『いじめに第三者なし』というのも必ず教えます。

 いじめる子、いじめられる子のほかに、知ってるけど傍観してる子もいる。その子らもいじめてるうち。また、いじめがあることを知らない子も、同じクラスでそういうことが起こってることを知らないのが罪。

 
 いじめる子は2、3人とか3,4人。いじめられる子は1人。1人じゃつらいから、先生はこの子の味方をしますよ。」


「・・・そういうやり方、おっしゃり方は、先生独自のものですか」

 れいの、「標準化、共有化してほしい」というやつであります。

 先生は過去のブログ記事もお読みになっていたので、予期したように言われました。


「『いじめに第三者なし』は、神戸市の標準の考え方ですよ。ぼくも先生に教わったし、若い先生にも『こんな方法ありますよ』と紹介したり。

 おっしゃるように、すべての先生が一律にされるようになったら、それは素晴らしいですけどね。

 どれだけ深刻に受け取るかは、教師としての成長かな。言葉の重みをどこまで持たせられるか。どれだけそれを話できるかは、個性の違いや年齢の違い、経験の違い。それなりの年齢になると、指導ができるんだろうし。

 (吉森先生はなぜ話せるのか?と問われて)ぼく自身は、深い意味はないですがなんか嫌なんですよね、こそこそっとしてるのが。」


私:「いじめに関しては、先生のような(いじめられる子は1人ぼっちだからぼくはこの子の味方をする、という)考え方をする先生ばかりとは限らなくて、多数決の考え方を持ってきてしまう場合もありますね。」

先生:「それはどういう?」

私:「えーと具体例で言うと、うちの娘が別室登校になったあと教室に戻れるか、となったとき、特別措置をとってもらう必要があった。具体的には、一番後ろの席にしてもらう必要があったんですが、ほかのお子さん方から『不公平や』という声が上がる。するとうちの娘は永遠に教室には戻れない、という」


先生:「あ、その例でしたら、ぼくのやり方は基本的には不公平やと思います。子どもは1人1人違う。跳び箱で背の低い子が4段跳んだ、意味が違うでしょ?

 人によって何かが違うんだから、違うのは当然。これは常日頃言ってるかな。

 勉強できる子が100点とるのと、できない子が50点とるのとでは、こっちの方が偉いとかね。

 不満の声が出るときもありますが、出たときに潰している。小さい声が出た時に。『違いがあって当たり前』と。


 3年生の国語の教科書に、『私と小鳥と鈴と』っていう金子みすずの詩があります。『みんな違って、みんないい』と。あれだよね、と言って納得させます。」


 一番印象的だったエピソードは?と問われて、


「ある小学校では『単級』つまり、1学年1クラスで、そのクラスも18人しかいなかったんです。6年になるまでの間に38人までなりましたが。

 何するにもクラス1つ。音楽会も運動会も一生懸命やり、卒業式の予行もピタッと決まった。しかし卒業式の本番、1人が泣き始めたら伝染し、全員泣いていた。仰げば尊しの伴奏がかかってもだれも歌えなかった。

 その子たちは30超えてよく同窓会をやってくれます。結構沢山きてくれて。

 同窓会をやってくれると、良かったなと思いますね。普通に担任してると毎日、闘いのようなものですが。


 大人になった時、『先生こんなこと言ってたな』と、振り返ってくれたら嬉しいですね」




神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
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お世話になっている皆様



おはようございます。
企業内コーチ育成協会の正田です。



 連休後半もよいお天気。
 5日の夜は、普段より面積で14%、明るさで30%明るいという「スーパームーン」を、神戸でもみることができました。

 皆様もご覧になれましたか。


 その「こどもの日」には、不肖わたくしのマンションの自治会で初開催のお祭りがあり、高校生の息子とともに屋台のお手伝いをしました。


 こんないいお天気の日に子連れのご家庭が家になどいるものか?と首を傾げましたが案に相違して、ちびちゃん達とその親御さんたちが三々五々集まってきて、ゲームを楽しみ、屋台で食べ、フリーマーケットを冷かして帰られました。お祭りとしては大成功。


 今どきの子どものいるご家庭ってお出かけしないんだなあ、というのと、やっぱり子どもさん方の喜ぶ顔をみるのは理屈抜きで楽しいですね。



 わが町では町単位の大規模なお祭りも行われますが、こうしたより小さい規模の地域のイベントには一層の味わいがあります。




さて本日の話題は:



■第33回よのなかカフェ「子どもたちが危ない!」(5/13)に、強力助っ人。
 「学級崩壊お助けマン」スーパー先生登場。



■企業内コーチ育成協会in姫路 「叱り方講座」は8月7・8日。




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■第33回よのなかカフェ「子どもたちが危ない!」(5/13)に、強力助っ人。
 「学級崩壊お助けマン」スーパー先生登場。



 さて、こどもの日に合わせて発表される15歳未満の子どもの推計人口は、前年比12万人減の1665万人でした。(総人口比も前年比0.1%減の13.0%。)


 ますます少なくなってきた「子ども」。その少ない子どもが、さらに育つうえでもかつてなく育ちにくい社会になっていないだろうか?


 そんな問題意識のもと、来る13日(日)に開催するよのなかカフェ。


 開催に先立ち、何人かの現役の教育関係者にインタビューし、その内容をブログに掲載しています。


 「不安だから、答えをもらいたい、言い切ってほしい―のりこ先生(塾経営)」
  http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51802360.html


 「『公平』は絶対的に大事なもの、しかしむずかしいもの―神戸市青少年補導センター・井上顕先生」
  http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51802377.html


 
 今週も引き続き、教育関係者インタビュー・ブログ掲載を行っていく予定です。皆様、お楽しみに!!


 さて、そんなさなか、よのなかカフェに姫路から「強力助っ人」が来てくださることになりました。



 間森 誉司(まもり・たかし)先生。和歌山大講師。たつの市や姫路市などで小学校教諭を務められもう62歳、定年後臨時教員になられていますが、姫路では「学級崩壊お助けマン」として知られています。


 学級崩壊に陥ったクラスがあると、小学校から請われて乗り込み建て直しをされます。


 それは、一体どんな手腕なのでしょうか…?


 自由な叱らないしつけ、モンスターペアレンツ、といった今日的な背景を背負った子どもたちが、心の奥底で求めているものは何なのか。

 間森先生の仕事ぶりを通じて、見えてくるものがありそうです。


 と、NHK「プロフェッショナル」みたいなノリになりましたが、よのなかカフェでは当然、間森先生のトークがきけるとともに、参加者全員でのフリートークの場。「質問」や「討論」を通じて、一方通行の講演会ではない、大きな発見をお持ち帰りいただけます。


 このほかよのなかカフェ常連メンバー・英国経験の長い北中寿先生(国際大学連合理事長)や、インタビューに登場された「のりこ先生」ほか現役の学校の先生方も参加。


 皆様、教育関係者の方も親御さん方も、是非いらしてください!!



 よのなかカフェ今回は日曜の午後3時スタートで2時間、お茶・ケーキ付で参加費2000円。

 詳細はこちらのページから ⇒ http://c-c-a.jp/cafe/



※当日はユーストリーム(UST)動画配信もあります!

 http://www.ustream.tv/channel/%E3%82%88%E3%81%AE%E3%81%AA%E3%81%8B%E3%82%AB%E3%83%95%E3%82%A7-%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%8C%E5%8D%B1%E3%81%AA%E3%81%84


 遠方でおいでになれない方は、上記のURLより動画を通じて応援してください!


 

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■企業内コーチ育成協会in姫路 「叱り方講座」は8月7・8日。



 当協会方式の「最強のリーダー育成講座」こと、「企業内コーチ育成講座」は今年、姫路で開催。


 「基礎コースA」で、「承認」をしっかり学んでいただいたリーダーの方々は、次の段階で「叱る」ということにチャレンジしていただきます。



 先月開催の「基礎コースA」の受講生様の講座後の「宿題」では、非常に素晴らしい実践を相互に披露していただき、「これなら、『叱る』を学んでい
ただいていいレベル」と、正田も太鼓判を押しました…


 と、大変にまたおこがましいことを言っております。「叱る」は、どこかでわざわざ学ばなくても、リーダーの皆様はリーダーになった時点から無意識にやっていたであろうもの。でも、無意識でやってきたことを再度、再構築していただく必要が、今の時代にはあるようなのです。


 また、若いリーダーの方では「叱れない」も、深刻な問題。どちらの経営者様の集まりでも、必ずおききする話題です。



 6月26日(火)・27日(水)には、先月と同じ「基礎コースA(入門編)」を開催。


 そして、


 8月7日(火)・8日(水)の2日間、いよいよ「叱り方」を含む「基礎コースB」を開催します。


 
 「基礎コースB」には、当協会の方針で「基礎A」および相当の講座・研修で学ばれ、宿題を提出していただいた方に受講資格があります。


 
 詳細とお申し込みはこちらから

  ⇒http://c-c-a.jp/info2/index.php?nw2=0



※このメールは、NPO法人企業内コーチ育成協会のスタッフ及び
代表理事・正田が、過去にお名刺を交換させていただいた方・
当協会のイベントやセミナーにご来場いただいた方に
お送りしています。

今後ご不要の方は、
空メールをご返信いただくか、こちらのページ

http://www.webcordial.com/bn/tk.html

より解除していただければ、
購読リストから外し、次回から送信されないようにいたします。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました!



連休明け、また多忙な日々がはじまります。皆様に良いことの起こる1週間でありますよう。






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神戸のコーチング講座
特定非営利活動法人企業内コーチ育成協会
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代表理事 正田 佐与
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さて、「言い切り/断定」「恫喝」の教育手法と受講生の意識変性にまつわるお話です。



以前、ある講師の先生(お名前と分野は秘す)をNPOの例会にお招きしたところ、

かなりきつい「断定口調」でものを言われ、
「逆らう者は悪」という口吻で語られ、
かつ論法の中にいささか強引なところが目についたわけです。

その当時、社会正義と思われていた(今ももちろんそうではある)分野の方でしたが。


その結果、参加者はどのような状態になったかというと、

威勢のいい、そして美しい女性の先生でしたが、
若い女性参加者ほど、
うっとり見上げる。

「社会正義」を代表して、「勝ち組」になっている先生、
にあこがれの念を抱く。
「この先生についていけば、私も勝ち組になれる」
と思うのかもしれない。


その状態になると、ロジックの中の強引さはあまり気にならないみたい。

むしろ少々強引なロジックを言ったほうが、
その先生の優越性を証明することになるかもしれない。
・・・しかし、おうちや職場に帰って自分が習ったことをうまく他の人に伝えられるんだろうか。


でも、多分いいんです。
その状態になった人たちは、
リアルの世界で出会った人々に首を傾げられると、
「パンピーはだから困るのよ。わからなくて」
っていうふうに思います。

カリスマの強引なロジックに巻き込まれた人は、
一般社会で出会う人とコミュニケーションがとれなくなります。
見下すようになります。


正田が、セミナー・研修の中でも普通の人っぽく語っているのは、
こういう理由があるというのを、
受講生さん方はわかっていただけるでしょうか。

(いえ、単に体力がないだけ、というのもあるんですけどね。
あと自己陶酔するのはヘタですね)



正田は、「語りの力/雄弁術」で納得していただくことは
しないようにしています。
できるだけ聴き手のかたが、「内容」に神経を集中して聴いてもらえるように。

時々、いかにもボイストレーニングを受けた美しい声のスピーカーもみますが、
実はあまりに美しい声、美しい語り口は、
聴き手の脳を「音楽鑑賞モード」にしてしまい、
内容を注意ぶかく吟味・咀嚼することはしない状態にしてしまいます。

「正田の語り口」は、
受講生様方が、穏やかな理性的な心の状態で、
聴いた話を何度でも咀嚼し、批判思考をし、
そのうえでとことん納得して受容してもらうことを意図しています。

研修のあとで何度思い返しても、
そのときのロジックを正確に再現することができ、
第三者にも話すことができ、
他で得た情報と照合しても矛盾がなく、
自分の行動指針にすることも抵抗なくできる、というもの。

有能なリーダー・マネジャーには、
そのレベルの品質のものが必要です。



しかし、「人前で話す」とか、「大人相手にものを教える」という立場になって、
強引なロジックでねじ伏せてしまいたい、
その場の思いつきで人々を引っ張り回したい、
という欲(煩悩)をもたないでいるのは、むずかしいことです。

「子どもは生まれたときにはみんな一緒なのよ!!」

そう言い切って、
聴き手が「ほ〜」となってくれるなら、
言い切ったほうがたのしいじゃないですか。
そして自分のことをすごい人だ、この人についていこう、
と思ってもらえるなら。



正田がこの仕事に入って11年、
これまで何度か他の研修講師の方と一緒にお仕事させていただく機会が
ありましたが、
残念ながら私のそんな基準をクリアしてくれた方は少数でした。
非常に高いレベルのごく一部の方々でした。
なので、最近は他の先生とご一緒にお仕事することは少なくなっています。


もし、正田とご一緒に「企業内コーチ育成講座」の講師をしたい、という方がいらしたら、
その場合人前で話をされる内容について厳密な管理をさせていただきますことを
ご了解いただきたいと思います。
私は、事務的なもろもろのことはそんなにうるさくないのですが、
こと「講師としての心のもちようや発言」については異様に厳しく、スパナで頭を殴るタイプの人になります。


去年、「人に教えるということ」という題の記事をこのブログに書きました:

http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51754001.html


この記事はその後、キヤノンの柏原さんが職場で配った、と言われていました。
職場でのOJT、ティーチング、に大いに役立つ考え方だ、なかなかここまでまとめて書いたものはない、と言っていただきました。「この通りすれば、みんな教え上手になるでしょうね」と柏原さんは言われました。



勝ち組になりさえすればいい、という人も沢山みるけれど。
それは、中長期の幸せは生みませんから。


数か月に1度、これに類することを言っている気がします。


あれです、
「ボールを見てボールを見てボールを見て、ナイスキャッチ!!」
というやつ。
受講生様方は、おわかりになりますね。



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

「今の子は、自分を認めてくれる人が欲しいんですねえ。
そのままの自分、今の自分を認めてくれる場や人が欲しい」


 そう話すのは、神戸市青少年補導センター指導主事の井上顕(あきら)先生(52)。


 井上先生は市内のいくつかの小学校で教頭を経験されたあと現職。街で補導活動をしたり、不登校の生徒をセンターで預かって指導したり、ということをされています。


「今の思春期の子はストレスが多い。それは、小学校にも素地があります。

 今の子は、環境がまず違う。核家族で、親御さんが1人1人連帯感がない。近所の親御さんと関係が薄い。相談できず、孤立している。

 昔だったら三世代同居で、おじいちゃんおばあちゃんも家にいたところ。

 共働きも多く、十分大人と関わってこなかった。


 そして子どもは、インターネットもある便利な時代。体験が少ない。自分でやって、失敗して、試行錯誤する機会が奪われている気がする。
 体験して大人たちとからみあって、人間関係を築いている。


 大人社会の変化、身の回りの便利さ。それにより力不足のまま思春期に入ってきている。どのお子さんも、そう。

 便利、裕福だが、機械に振り回されているような気がする。


 不登校の件数は、神戸市では10年前をピークに横ばい〜減っている。

 2000年前後までは、「登校拒否」といってたんですが。今の時代、だれにでも起こり得る。

 今の子は、目先には自分を認めてくれる場や人が欲しい。
 そのままの自分、今の自分を認められたい。

 中学生になると、将来への不安感がある。今、だれでも先が見えないでしょう。わからないから不安。そのために勉強しておこうか、学力をつけておこうか、となるのだが。
 将来の見通しがちょっとでもみえてきたら、安心。


 不登校の子にとっては、高校にいくことがまず目先のこと。高校に行けるだろうか、その先、社会に出てやっていけるんだろうか。

 一番つかんでほしいのは、自信。
 どんな自信かは、子どもたち1人1人違う。

 不登校になる子はいい子たちが多い。まじめ、やさしい、きちょうめん、頑張り屋。

 不登校になる子は、それが過度になりすぎる。まじめすぎる、やさしすぎる、きちょうめんすぎる。
 他の人と折り合いがつかなくて疲れてしまう。

 自信をもってほしい。
 大体、「挫折した、自分はダメな人間なんだ」と思う。
 しかしその子が不登校になった原因自体が長所なんですよ。

 ここ(センター)では、カードゲームや体験活動をしながら、「あなたこんないい面があるねえ」と教えてあげる。
 今の自分で持ってるんですよ。

 体験活動は、市の他の施設と連携してやります。市立博物館ですとか、西区神出教育園で農作業をしたり、田植えをしたり。このセンターの上にも卓球台があります。


 適度、ほどほど、ちゃらんぽらんというのが、人間関係をつくるうえで大切なことです。さじ加減をおぼえる。今の時代はTVゲームや一人遊びで、さじ加減を十分につくれないまま大きくなる子どもが増えている。

 正義感がつよすぎると衝突する。
 一方で器用につかいわけすぎるとあまり気持ちよくない。


 正田さんの著書『認めるミドルが会社を変える』の中に、『公平』という言葉が出てきましたが、大事なことですね。(注:書籍の中では『公正』という言葉) 公平は、ものすごくむずかしい。労力が要る。実は1人1人対応が違う。言い方が違う。

 公平は絶対大事です。1本筋が通っていること。(私、井上がそれができていた、と言われるのは)子どもが正直だからです。おかしかったらおかしい、うれしかったらうれしいと言ってくれる。


 もう教員生活30年になります。若いときは体を動かして走り回ってぶつかって反省して、だんだん考えることが多くなった。落ち着きが出てきたのかなあ」



 井上先生は、実は正田の上記の著書に仮名で登場されています。うちの上の娘達が小学校で担任していただいた、厳しいけれども子どもたちに人気のある、力量のある先生として。


 よく褒め、冗談を言って笑わす一方で、


 「廊下を走ったら危ないやないか!」

 カーン、と叱る技をもった先生でもあります。


 「叱れない風潮」について、井上先生におききしました:


「先生方に関しては、経験を積んでもらうしかないですね。

 親御さんも同じ。子どもが納得するかどうか。納得すれば、自分で考えてくれる。対話が必要。叱る前から。その素地があってこその『叱る』。

 関係というものができていれば。

 半分位は、叱る前の段階でできている。


 若いころは、『こんなふうに叱ったらいいか、あんなふうに叱ったらいいか』と試行錯誤していました。

 六アイ(小)でやっていたのは、クドクドは言わなかった。自分でわるいとわかっていたら、一言二言でわかる。でもわからない子もいる。そのときは『わからへんようやからわかるように話すね』と言う。」


 「ぼく、軽く叱っていただけなんですが」

 という井上先生に、


「いや〜、先生の『軽く』は普通の子にはインパクトがあったようですよ」

 と、笑って差し上げました。



 若い先生にそうした呼吸をどう伝承するかというお話にはなりませんでした。

 なんかそこで、「共有」「標準化」という作業をしてほしい、と思ったのは私のわがままでしょうか。




 久しぶりにお会いする井上先生はあくまで快活な笑顔で、また「公平」という話題でみせた食い入るような真摯さをみるとき、

「このひとは『個別化』という資質のある人かもしれないな」

とふと、思いました。

 1人1人の個性を素早く見抜き、対応を変えてしまう。こういう才能のある人がいう「公平」は、ない人の言う「公平」とは、少し種類の違うものです。

 
 でも結局それで子どもたちには納得感のある「公平」になるのです。



 さて、井上先生は残念ながら、13日の「よのなかカフェ」にはおいでになれないようです。

 代わりに、というか大物登場。

 姫路の「学級崩壊お助けマン」こと、間森誉司(まもり・たかし)先生が、よのなかカフェに出席していただけることになりました!


 間森先生は62歳、社会科の教育実践で有名な先生でもう定年ですが、今は和歌山大講師のかたわら、姫路市の「臨時教諭」として、学級崩壊に陥ったあちこちの小学校に入って立て直しをされているのだそうです。


 そのノウハウも知りたいし、それを通じて、今の子どもたちが心の奥底で何を求めているか?が、わかってくるのではないかと、正田は超・期待しています。


 連休の次の日曜、13日15-17時、三宮のカフェ「アロアロ」にて。「今」を見据える教育者たちと対話してみませんか。親御さん方のご参加、大歓迎。
 参加費2000円、お茶・ケーキ付です。

 詳細とお申込みは よのなかカフェページ にて。


 

神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

「今の親って、すっごい『不安』なんですよね」


快活な眼をきっ、として話すのは塾経営の「のりこ先生」(50代)。

のりこ先生は西宮市で個人塾を経営。塾では、幼児〜高校生の、あまり進学志向の強くない子どもさんを指導しています。土日は親御さんとの面談で大忙し。社会人となった2人のお子様のママ。

過去に「企業内コーチ育成講座 基礎コースA」および「応用コース」を受講されたことがあり、当協会方式の「コーチング」にもご理解の深いかたです。


「私たちが親だったときも不安は不安でした。でも質が違う気がする。不安にかられて教育している。

不安だから頼りたい、はっきり教えてほしい。教えてもらえると安心する。

例えば、お母さん方に”私学信仰”が強い。自分に核がない。

若いお母さんも不安だし、そろそろ子育て終わりかけてるお母さんも不安。

『先生、何か言い切ってくださいよ』

と、面談で期待されている。

言い切っているところは、商売が上手くいっているでしょうね。うちはそれをやりたくないので・・・、

その『答えが欲しい』という親御さんの姿勢は子どもさんにも伝染ります。今の子どもって答えをもらいたがる。でも子どもに責任がある場合って全くないの。親御さんなの。


親が求めてるものをこちらが与えてあげるのがいいことかというと、求めてるものを供給するのがビジネスでしょ?でもそれをすると、私の思ってる子どもは育たない。


どういう子どもであってほしいかというと、

何のために勉強してるの?―大人になる練習でしょ。

社会に出たら答えはないよ。正解をだれかが出してくれることなんてないよ。


自分で考えるってすごく難しいけど、考える時間が少なすぎる。与えてもらう情報量が多すぎて。

うちの娘は普通高校から通信制にかわって高卒で働いているし、上の子ももう社会人。自分で考えてやってるから、それでいいのかな。

考えられるようになったらOKなんだけど、しかし親はそれをみて別のことを求めたがる。

この2-3日のうちに4人ぐらい面談したんですけど、同じことを言いましたね。

『95点じゃなぜだめなの?』

って。

そのないほうの5点のことを言う前に、95点のほうをほめて受容してやれるでしょ?って。なんで100点とらないといけないの?


でも『くやしいと思ったら、次、100点とれるかもしれないじゃないですか』って言うんです、親御さんは。

うまくいってるときって、考えてもらえないじゃないですか。問題が起きて初めて考えてもらえる。だけどそのときは問題が大きくなって枝分かれしてるので、その枝ごとの対症療法しかできない。ほんとに根源的なところに取り組めない。


私はビジネスでは捉えられない、お母さん方のニーズに合わせたくない。だから自分が食べていく(収入)だけ。

子どもが家を出て、私何のために仕事してるのかなーって悩みましたけどね。


『挫折』ってキーワードですよね。子どもは挫折するというのはいけないことだと思っている。親は95点じゃダメって話になる。

『挫折してもいいのよ、今挫折しないでいつ挫折するんですか?』って、話すんです。でも理解できないみたいですね。

教育って、社会から独立してないじゃないですか。
私は勝ち組ではないよね、と思います。今の社会の中で勝ち組になりたくない。

親御さん方に不安があるとしたら、勝ち組になりたいのかも、あるいはマジョリティになりたいのかも。


あんまり外国の人って、年齢とか学歴とかこだわらないんでしょうか。

この間、イスラエルの23歳の女性と話しました。日本を旅していて、めっちゃしっかりしている。視野が広い。

私は子育てしてても他の人みたいになりたくないっていうのがありました。

幼稚園でお母さん同士べちゃべちゃしゃべるのが嫌だったから、子どもを保育園に入れちゃった。今はつるまないと不安なんですね。

今のお母さんは、情報源ってまわりだけなんでしょ。自分一人でどっかへ行って情報をとろうとか、本を買って読もうとか、しない気がしますね。

イスラエルの子は、ほんとにそういうの(人とつるみたいなど)が出なかった。
軍隊とかもあるからね、国を守る意識を植えつけられるから。
日本は平和なんかな。


はたらくお母さんが増えると子育てはどうなるでしょう?
いいことなんですけど、みるとこをみなくなるでしょ?
どこかへ預けてお金を払って。

しつけとか、話を聴いてあげるとか、本来しなきゃいけないことを十分にできないでしょうね。

ファミレスで子どもさんが走り回って親御さんが注意しないというのはよくみますね。

社会のルールを教えてない。叱らないといけないんじゃないか。
何割ぐらいの親が「叱る」をできてるだろうか。

私自身は、「人を傷つけない」「迷惑をかけない」といった、一番外枠のところだけを教えたつもり。

例えば自分がジャイアンの母だったら?
勢いの強い子、自分がやられたことがない子だと、相手の痛みがわからない。
やっぱり、相手の痛みをわからせるでしょうね。

それは、人目を気にしちゃうとできない。
自分の子どもの更生と自分の見栄とどっちが大事か、ということだけど、
人目を気にするのが現実ですけどね。
どなるからあかんと思うんですよ。
どこかに連れていってとことん叱るでしょうね。


前、親塾ってしてたんです。
傾聴とか大事ですよね、って話しても、『でもね』って納得してない。
2回目のとき、なんでおこるんですか?ときいたところ、
そこで自分の感情に気づいた。
『私、別のことで怒ったんですよね』と親御さん。EQですよね。


親の話を聴くことをしたいなーと思う。
親塾をやっていると、涙を流される方がいる。
『今から帰って子どもを抱きしめます』という方がいらっしゃる。

いいことやってるねって言われるけど、
宣伝してもなかなか人が集まらない。
うちは大丈夫ってみんな思うから。
つまづいたとき、個別の対応になる。
私、そういうのヘタなんです。広告ヘタ。」





「言い切るのがヘタ、広告するのがヘタ」

というのりこ先生。

「私、勝ち組になりたくはないし」という恬淡としたスタンスだからこそできること。

商業教育にならざるを得ない私塾の中で、こういう姿勢を維持する先生に出会えた親御さんは幸せです。



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旧知の教育関係者の中には、ヤンママを相手のビジネスを広げるなかで、非科学的な「言い切り」の話法を身につけた人もいらっしゃいました。

「子どもって生まれたときはみんな同じなのよ!!お母さん次第なのよ!!って話してやると、若いお母さん方はほ〜ってなるの」


・・・いや同じじゃないから、すべての子どもが個性的な脳、個性的な遺伝子をもって生まれてきてるから。病気とか障害とか発達遅れとか、何か起きたとき「自分の育て方が悪いんじゃないか」とお母さん方を追い詰めるもとです、「同じだ」とか言っちゃうと。


(そんなこと言ってるうちに大阪市の家庭教育支援条例が大変なことになってるようです。
 こちらのブログ記事をご参照ください http://michiaripsy.blogspot.jp/2012/05/blog-post.html?spref=tw 


少し前霊能力者と称する人の言いなりになるタレントの話題がワイドショーをさらい、「判断停止」する有名人、が話題になりました。他人に判断してほしい。「この色の服を着なさい」とか、「あの人と付き合ってはいけない」とか、言われたい。

でもその「判断停止」は多忙を極め、運不運に左右されストレスの高いタレントに限ったことではなく、普通の不安なお母さん方にも(ひょっとしたらお父さんにも)巣食っていて、そのお子さんたちに影響を与えるのです。


そのためにプロの教育者が恫喝とか言い切りの作法で自分を大きくみせようとしたら・・・、いや、ビジネス上手い人はそれをやるんでしょうけど。どのくらい今、蔓延してるんでしょうか。


のりこ先生は5月13日、よのなかカフェ「子どもたちが危ない!」にも出席してくださる予定。

歯に衣着せぬ(本当は品の良い美しい方です)のりこ先生のトークに触れたい方、是非いらしてくださいませ!

よのなかカフェ詳細とお申し込みは
http://c-c-a.jp/cafe/

神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp










お世話になっている皆様



おはようございます。
企業内コーチ育成協会の正田です。


お天気に恵まれた大型連休中の平日。
9連休だという方、カレンダー通り出勤だという方。
レジャー業の方々は書き入れ時。
輝くお客様の顔をみながら、ご自身は大忙しでいらっしゃることでしょう。



さて本日の話題は:



■「目が冴えて眠れなくなる」大人の階段を上る体験とは。
  ―巻き込み力・発信力・ビジョン構築力―初の姫路講座にて



■第33回よのなかカフェ「子どもたちが危ない!」(5/13)
 参加者募集中。



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■「目が冴えて眠れなくなる」大人の階段を上る体験とは。
  ―巻き込み力・発信力・ビジョン構築力―初の姫路講座にて



 現在発売中の「日経ビジネス」4月30日号では、「社長の発信力―『言葉の力』が企業を強くする」という特集を組み、メディアに登場する企業トップたちの「言葉力」を取り上げました。これはまた大変な労作の、新しい切り口の記事であると思います。


 さて、メディアに登場するかどうかはべつとして―。


 わが国では、語らない、察し合うことが美徳とされてきました。

 その文化の美学は認めつつも―。

 「巧言令色すくなし仁」と、「語らない」を良しとしてきたことで、「語る力」を鍛えることをおこたってきた側面も見逃せません。

 そして、グローバル化、ダイバーシティ、若者の価値観の多様化、などの環境変化により、「語れるリーダー」を作ることは待ったなしの課題です。



 さて、言い換えればリーダーの「説明能力」、これもコーチングのトレーニングの中で強化することができます。「話す」「聴く」トレーニングをふんだんに盛り込む中で、これまで話したことがないような自分の頭の中の事柄を相手にわかるように言語化して話すことに勇気が持てるのです。

 とりわけ相手の「ありたい姿=ビジョン」を十分に時間をとって聴いてもらうエクササイズは、そこに効果を発揮します。



 「コーチング」と言えば、「部下育成のことでしょ?」と、連想される向きもあると思いますが、実はそれは一面にすぎません。

 むしろ、「総合的なリーダー育成トレーニングのパッケージ」ととらえていただいた方がよいのです。

 前号でもお話した通り、当協会の「基礎コースA・B・C」の全6日間のコースは、人材育成先進企業、GEで行われるリーダーシッププログラムとよく似た構成になっています。


 
 お蔭様で姫路で初めて開催した「企業内コーチ育成講座 基礎コースA」(4/24・25)には、地域の企業様より7名のよりすぐりの優秀な管理職の皆様が参加されました。


 その模様をこちらに掲載させていただきました:


 「目が冴えて眠れませんでした。頭を使いました」―初の企業内コーチ育成講座in姫路 開催しました!

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51801346.html


 この講座の名物は「宿題(事後課題)」ですが、姫路講座の受講生様方からは、早くも「お見事!!!」と申し上げたいような「宿題」が届いてきております…。


 (宿題内容は、受講生様同士のみに公開させていただくことにしております)


 この「宿題」にみるような実践を受講生様方が今後も継続していただければ、その部署の活性化がすすみ、人々が喜びをもって頑張り続け、その先には従来、当協会プログラムの下で起きてきたような業績の向上や顧客からの評価の向上があることは間違いない、と確信できるものです。





 …神戸を離れて他地域で講座を開催させていただくというのは、当協会そしてわたくし自身にとっても初めての経験でした。

 受講生様方にもお話したことですが、初日の朝、神戸を出発するときには

「なんと、自分はおこがましいことをしに行くのか」

 と、足のすくむような感覚がありました。


 そしてこの「おこがましい事業」に温かいご理解を賜り、管理職の皆様に紹介してくださった、派遣してくださった上司・担当者ほかの方々のことを改めて思いました。


 この場をお借りして、本当にありがとうございました。
 

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■第33回よのなかカフェ「子どもたちが危ない!」参加者募集中。(5/13日)



 引き続き募集中です!


 5月といえば「こどもの日」。連休も一通り終わった5月13日(日)、三宮にて、「子ども」をテーマにし

たよのなかカフェを開催します。


 「今、親御さん方は『不安』なんですね。だから子どもに『答え』を押しつける。面談でも『答え』をすごく欲しがられます」

 と、ある塾の先生。


 時節柄仕方ないのでしょうか。でも未来を作ってくれるのは子どもたち。


 現役の先生、少年野球のコーチ、親御さんなど関係者同士、「今」に即してたっぷりと語り合いましょう。


 日曜日の15-17時、三宮のカフェ「アロアロ」にて。参加費2000円、お茶・ケーキ付。


 詳細とお申込みはこちらのページから


 http://c-c-a.jp/cafe/



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※このメールは、NPO法人企業内コーチ育成協会のスタッフ及び
代表理事・正田が、過去にお名刺を交換させていただいた方・
当協会のイベントやセミナーにご来場いただいた方に
お送りしています。

今後ご不要の方は、
空メールをご返信いただくか、こちらのページ

http://www.webcordial.com/bn/tk.html

より解除していただければ、
購読リストから外し、次回から送信されないようにいたします。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました!



連休後半も充実した日々になられますよう。






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神戸のコーチング講座
特定非営利活動法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp
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代表理事 正田 佐与
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ブログ「コーチ・正田の 愛するこの世界」
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に好評連載中
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