正田佐与の 愛するこの世界

神戸の1位マネジャー育成の研修講師・正田佐与が、「承認と職場」、「よのなかカフェ」などの日常を通じて日本人と仕事の幸福な関係を語ります。現役リーダーたちが「このブログを読んでいればマネジメントがわかる」と絶賛。 現在、心ならずも「アドラー心理学批判」と「『「学力」の経済学』批判」でアクセス急増中。コメントは承認制です

2012年07月

お世話になっている皆様



 おはようございます。
 企業内コーチ育成協会の正田です。


ロンドン五輪は熱戦が続いています。

 水泳、男子体操、柔道―と、「日本のお家芸」が続くと、ついついTVの画面に釘づけに―。
 そんな週末を過ごされた方は多いのではないでしょうか。


 週明け、「きのうまで夏休みでした」というメールを頂いたり、「今日から夏休み」とフェイスブックで友人の書き込みを見たり。

 さまざまなタイミングでとられるようになったこの夏、このメールを送らせていただきます。



※このメールは、NPO法人企業内コーチ育成協会のスタッフ及び代表理事・正田が、過去にお名刺を交換させていただいた方・当協会のイベントやセミナーにご来場いただいた方にお送りしています。ご不要の方は、メール末尾にありますURLより解除いただくか、このメールに直接「不要」とご返信ください。




 本日の話題は、

「若者の就労をどうしたらいいかと思って―」と、いうご相談からはじまります。




■イベント開催予定
  第35回よのなかカフェ(姫路開催第2回・8月17日)
 「たくましい若者の作り方―獨協大生にガッツを!!」残席僅かとなりました


■今後の講座予定
 企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースA(10月23日、24日)


----------------------------------------------------------------


■イベント開催予定
  第35回よのなかカフェ(姫路開催第2回・8月17日)
  「たくましい若者の作り方―獨協大生にガッツを!!」残席僅かとなりました


「若者の就労をどうしたらいいんだろうと思って」

 ある日、ご相談を受けました。


「ほう。若者の就労?もう少し詳しくお聞かせいただけますか」


「ええ、これからの社会づくりにとって大事なことですよね。就活とかフリーター・引きこもりの就労とか、色々な側面はあるんですけどね。


 昔の子どもはもっと仕事をしていたんです。米とぎ、ご飯の火加減をみる、田んぼの人に時間を知らせる、近所にお使いをする…、自然に役割を持って、仕事をしていた。今はそういうのないでしょ?


…しかし今考えているのは具体的には姫路獨協大のことなんですよ。ここ数年、レベル低下とか定員割れとか色んなことが言われている。なんとかそこから、企業社会でたくましくやっていける若い人を育てたい。

 少々頭が賢い、小賢しいよりは、職場に入ってから色んなことに自分から食らいついていける、そういうガッツのある子が必要なはずなんですよね」


「なるほど、よく、わかります。でも何故、姫路獨協大様にそこまで肩入れを?」


「いえ、獨協大は、姫路財界、市民を挙げて誘致した大学なんです。だから、姫路としても責任がある。私も実は獨協大の評議委員なんです」


 そう語ったのは、姫路経営者協会の村瀬専務理事。

 そこから地域の心ある方々にご相談したところ、自然に話が回り、中には早くも「企画書」を作ってくださる方も現れ…、


 姫路は、温かい土地です。

 また、地方大学の凋落は全国あちこちでみられる現象で、活性化策も言われていますが、こうして地域が「一緒に考えよう」と乗りだされるのは、やはりこの土地ならでは。


 そんな「考える」ための場に「よのなかカフェ」を活用していただくというのは、大変光栄なことです。


 「8月17日夜」に設定させていただきました、今回のよのなかカフェ。

 既に、獨協大の先生お2人を含め、8名の方が手を挙げてくださり、あと残席僅かです。

 「参加してみようかな?」という方、是非お急ぎください。


 詳細・お申し込みはこちらのよのなかカフェページから


 http://c-c-a.jp/cafe/

----------------------------------------------------------------



■今後の講座予定
 企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースA(10月23日、24日)



 引き続き、現代の諸問題を解決する力のある優れたリーダーを創る「企業内コーチ育成講座」を、姫路にて開講いたします。

 下記をご参照いただくほか、もし「私の町で開催してほしい」というご要望がありましたら、極力お応えしたいと思います。その場合は info@c-c-a.jp まで、メールでお知らせください。




★10月23日(火)・24日(水)
 企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースA
 〜コーチの眼・耳・心を身につける2日間〜
 各日10:00〜17:30
 姫路・じばさんビル会議室
 受講料42,000円
 詳細とお申し込みは ⇒ http://c-c-a.jp/info2/index.php?nw2=0

 「承認」「傾聴」「質問」と、基本の3大スキルを実習を交えてじっくり学べ、
 これだけで職場のコーチングは十分こなしていただけます。
 中でも「承認」は一般的なビジネスパーソンの常識を覆す学びとなることでしょう。
 しかしこれが、「業績」「メンタルヘルス」「安全」「CS」「組織の躾」など、複雑な課題を背負った現代のマネジメントの突破口になります。
 すべての管理者、経営者、部下・後輩をもつ立場の人にお勧め。


 皆様のご参加をお待ちしております!!


----------------------------------------------------------------



※このメールは、NPO法人企業内コーチ育成協会のスタッフ及び
代表理事・正田が、過去にお名刺を交換させていただいた方・
当協会のイベントやセミナーにご来場いただいた方に
お送りしています。

今後ご不要の方は、
空メールをご返信いただくか、こちらのページ

http://www.webcordial.com/bn/tk.html

より解除していただければ、
購読リストから外し、次回から送信されないようにいたします。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

猛暑の中、しっかり水分と栄養をとって活力を保ってくださいませ。



*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*
神戸のコーチング講座
特定非営利活動法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
代表理事 正田 佐与
----------------------------------------
Email:info@c-c-a.jp
TEL: 078-857-7055 FAX: 078-857-6875
Post:〒658-0032 神戸市東灘区向洋町中1-4-124-205

ツイッターアカウント: @sayoshoda

フェイスブックページ: http://www.facebook.com/sayo.shoda

ブログ「コーチ・正田の 愛するこの世界」
http://blog.livedoor.jp/officesherpa/

愛する日本を、人が元気になる国にしませんか。
「承認大賞2011プロジェクト」
http://.shounintaishou.jp

「企業内コーチ育成のすすめ」
(株)帝国データバンク社『帝国ニュース兵庫県版』
2008年〜2012年 長期連載このほど完結
http://blog.livedoor.jp/officesherpa-column/
*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*



 「道徳」が人と人を隔てることがある。


 『NVC―人と人との関係にいのちを吹き込む法』(マーシャル・B・ローゼンバーグ、日本経済新聞出版社)という本によれば、

(ちなみにNVCはNonviolent Communication 非暴力コミュニケーションの略です)

道徳を持ち出す


 心の底からの訴えを遠ざけてしまうコミュニケーションにはいろいろあるが、そのひとつが道徳をふりかざして人を裁くというものだ。自分の価値観にそぐわないふるまいをする相手が悪いとか、まちがっているとほのめかすやり方だ。そうした判断は言葉にあらわれる。「あまりにも自分勝手なところが、あなたの問題だ」「彼女は怠惰だ」「彼らは偏見に満ちている」「それは不適切だ」など。非難、侮蔑、こきおろし、烙印を押す、批判、比較、分析はすべて、形を変えた裁きなのだ。
(p.40)


 「評価・判断しない」


 このこと自体をどう判断するか、むずかしいことです。リーダーシップでは、「判断を保留」することが問題を大きくしてしまうことの弊害も無視できず、むしろ「即判断」が求められる場面も多いのです。

 ここで心理学をとるべきか、倫理・道徳的判断をとるべきか。


 わたしは日頃は「倫理道徳は先発ピッチャー、心理学はリリーフピッチャー。心理学は倫理道徳の限界を埋めるもの」という言い方を良くしています。

 しかし、倫理・道徳的判断に限界はおのずとあること、とくにこんにちのように「ゆとり社員」や従来の働き手と違う人種が入ってきて従来の基準が当てはまらないこと、まずは自分のモノサシを捨て「理解」に努めなければならない場合があることを考慮すると、その限界を知ることは以前よりはるかに重要性を増しているかもしれません。

 
 歯切れがわるいですが。


 ひとつの例でいうと、ある活動体で先日出た話。

「あの人(スタッフ)、日本人じゃないみたいね」

 ヒソヒソ話が出ました。

 スタッフの荷物置き場に、彼女は自分の勤務時間を過ぎても荷物を起き、リーダー格の人から「それは困ります。勤務時間を過ぎたら荷物をもって出てください」と言われてもそのまま置いていた。しかも自分の家族にも声をかけてそこへ連れ込み、荷物を置かせていたという。

 そういう規範意識の違いが、「日本人じゃないみたい」というせりふになったのです。

 つまり、「ルール感覚がない。けしからん」とみなすことが適切でない相手、自分たちの常識とは違う種類の規範意識をもった相手らしい、ということ。


 さて、ではこういう異なる規範意識の人にはそのまま荷物を置かせておいていいよ、というべきか、

 ここで思考停止してしまうのだけれど・・・。

 次の一節、

 
 
そして、くれぐれも「価値観にもとづいた判断」と「道徳にもとづいた判断」を混同しないように。わたしたちはみな、大切にしている価値観を基準にしてものごとを判断する。率直さや自由、平和など、何に価値を置くかは人それぞれ。価値観にもとづく判断は、どうすれば人生をすばらしいものにできるかという信念を反映している。だが相手がそれに応じず、こちらの価値観に反するふるまいに出ると、とたんに「道徳にもとづいた判断」を下す。たとえば、「暴力は悪いこと。人を殺す人は邪悪だ」などと。もしも相手を思いやる言葉を使うように育てられていれば、満足できない場面で暗に相手に指摘するのではなく、自分の価値観や自分が必要としていることを明確に述べることを学んでいただろう。
(pp.42-43)


 道徳ではなく自分の価値観で伝える。
例えば先ほどの「スタッフの荷物」の件だったらリーダーはなんといえばいいだろう。

 
「私は、ボランティアスタッフがみんなにとってわかりやすいルールで行動することが、お互い疑ったりいやな気持にならないですむために大切だと思っていて、この場をそういう場にしたいんだ。
それでいうと、あなたが自分の仕事を終わってからもここに荷物を置いたり、ご家族の分も荷物を置いているのは、困るなあと思う」


 うーん、これで確実に通じるだろうか。

 アサーションでは、事実+自分の感情 という順序で伝えるとかならず通じる、というふうに教え、現実にはその通りいかないことが多くてあたふたすることになる。相手には相手の言い分があり、感情(・・・しているつもり)があって、想定外のそういうのが出てくるのだ。


 この場合は、「荷物を置きっぱなしにする」といういわば「微罪」に関することなので、「価値観」をもってきても今ひとつ反応が薄そうだ、ともいえる。なんでそんな大仰な言い方するの?ときょとんとされるかもしれない。

 やっぱり、「いじめは先生は大嫌いです」とか、「お客様のために真剣・誠実に仕事しよう」とか、ちょっと大きな枠組みのことで使ったほうが説得力あるかもしれない。


 とにかくこういう解決方法もある、と憶えておくのはいいことだろう。


 
言葉と暴力の関係については、コロラド大学のO・J・ハーヴィー教授が心理学的な研究をしている。ハーヴィー教授は、世界の多数の国の文学から無作為にサンプルを抽出し、人を裁いたり分類したりする言葉が出てくる頻度を表にした。その結果、そのような言葉の使用と暴力の発生には高い相関関係があることがわかった。人が何を求めているのかを考える文化と、「いい」か「悪い」かというレッテルを貼り、「悪い」人間は罰を受けて当然と考える文化を比べれば、前者のほうが暴力ははるかに少ないのも無理はない、とわたしは考える。
(p.43)


 だそうです。


評価・判断する倫理学と、評価・判断しないのを良しとする心理学。

 人と人、それぞれ個別性があって、摩擦が起きる。自分のものさしを絶対だと思っていると、相手を理解する、ゆるすことがむずかしくなる。そこで、自分のものさしに「倫理・道徳」という錦の御旗をなるべく最後までつけないで、「自分の価値観」に照らして、あるいはできる限り相手を理解しようと努めて、問題解決を図ろう。

 そういう話なんだと思う。


 倫理は万能ではない。正田はほんとは倫理びいきだけれど。

でも判断すべきときは「すきっ」と判断しようね。ああ歯切れがわるい。

最近のわたしは倫理の学びにわりあいすすんで近づいているので、そこで一応こういう歯止めももっておいたほうがいいと思っている。

 このお話はここまでといたします。


 この本に出てくる、「観察」という事柄に関する言葉は美しい。


 
インドの哲学者、J・クリシュナムルティはかつて、評価をまじえずに観察することは人間の知性として最高のかたちであると述べている。
(p.61)




神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

 ロンドン五輪の開幕式。

 やはり見入ってしまう。

 私がこの仕事(コーチング)に入って、夏冬合わせて6回目のオリンピック。


 毎回これがめぐってくると、身体能力の高い人たちが自分の限界を破る姿、そのビジュアルな姿に「ひたむきの力」「突破する力」というものを改めて思わされる。

 
 そして、ミラーニューロンの作用だろうか、身体をあまり動かさない私もダイナミックなエネルギーを身にまとったように錯覚する。

 
 2006年トリノ冬季五輪では、日本勢が次々とメダルを逃し、最後の最後に女子フィギュア荒川静香選手がやっと金メダルを獲得し、日本の唯一のメダルとなった。荒川選手の精神力も技量も見事だったけれど、それ以外の日本勢の「空気を読む」(?)残念なミスの連鎖、不調の連鎖が印象的だった。


 今回はサッカー日本代表女子、男子と相次いで強豪相手に緒戦勝利して、良かったですね。





 「承認大賞」の林義記さんから、レポートを頂きました。

 こちらは、京都の施設長の方が講師となられた研修でのもの。レポート全体の末尾部分を、ご許可をいただいて転載させていただきます。林さん、感謝。


 最後に、「業務で研修に行っている意味とは何でしょう」との問いかけがありました。昨日であれば、2時間座っているだけで、残業代が出ているわけです。●●先生の施設では、研修に行っても学びや気付き、行動変容につながらない者は、研修に行かせないそうです。研修に行けなければ、役職者にもなっていけない、そういうキャリアパスを構築されているそうです。「学ばない者はそれまで、そこまで」ということのようです。

 一言で言えば、「優しさと厳しさ」ということだと捉えました。この姿勢は、私たちの施設にも求められているように感じました。ただ、そのベースには、利用者の援助とも共通する、相手を一人の価値ある存在として捉え、向き合いながら、関わりを持ち続けること、私たち自身が人を相手をどう捉えているか、姿勢が問われているように感じました。



 「学ぶ」ということ。

 このブログで繰り返し出てくるから、教えるしごとの人の自己満足の話なのかというと、決してそうではありません。

 「学ぶ」は、あらゆる仕事の人にとって成長する、意識を成熟させる、スキルを向上させるために必要不可欠のこと。そして職場内教育(OJT)ではむずかしい部分は集合研修をする。


 集合的意識変容というか、上司部下、先輩後輩の間の1対1の関係では伝えにくいことが、集団の「場」の力を借り、なおかつ外部講師の力を借りてはじめて学習できることがある。


 その構造は今後もかわらない。(そこで「外部講師」の役割は何か、というお話はここでは省く。)


 このたびの研修では、「リーダーは行動変容し続ける人」「コミュニケーションを切らさない人」という、重要な学びがあったようです。こうした、リーダーの意識の成熟を図るといった内容は、やはりOJTではむずかしい部分。


 そして先の引用文。


「研修に行っても学びや気付き、行動変容につながらない者は、研修に行かせないそうです。研修に行けなければ、役職者にもなっていけない、そういうキャリアパスを構築されているそうです。「学ばない者はそれまで、そこまで」ということのようです。」

 
 日頃、「研修」が遊び半分の意識で、
2日間研修のあとでさえも、

「いやあ、1週間もすれば忘れますよ」
「クレーム電話1本かかれば忘れますよ」

などと言っている風景を目にすると、こうした組織の側の厳しい姿勢は必要だとつくづく感じます。
 
 
 良い組織、優秀な組織づくりのために研修を通じた教育が不可欠なとき、その研修を「本気」モードで受けるよう義務づける、というのは。


 
 しかし一方でここでも但し書きが入ります。1つ前の記事で触れたような、研修の本来の意図とは裏腹に妙な”副作用”(躁的な早口とか雑なコミュニケーションとか上から口調とか自己愛化とか、突発に対応できない杓子定規な時間の観念とか)が目立つ研修というのがあった場合、

「そこで学んだことを石にかじりついてもやり通せ」

というと、大変困ったことが起きてしまいます。実際にあちこちで起きているだろうと思います。


「学んだことを絶対にやれ」

というのは、

学ぶ先の「研修」を徹底的に吟味し厳選することと不可分なのです。


 
一方で、やはり上記の組織の態度は立派だと思います。
何故ならマネージャー研修をしていてつくづく思うのです、マネージャーの意識を成熟させるということはなんと困難な作業だろうと。ひとりの成熟した意識のマネージャーをつくるというのは、このせかせかした現代において。

そのためには、こちらがその作業を意図してつくっている研修を、吸い取り紙のように吸収する素直な感性を、研修会場にもってきてもらわなければなりません。

また、学んだことを即実践し、継続する覚悟をもってもらわないといけません。脳の変容は、学んだそのときではなく、新しい習慣を取り入れ継続することによって初めてなされます。



同じ内容の研修を2回も3回もひとりの人に受けてもらうわけにいかないのですから。


本気モードの澄んだ眼の受講生さんと出会えたら、嬉しい。きっと出会えるだろう。




ローワン・アトキンソンを久しぶりに観て大笑いした。英国―アイルランドの芸能人といえば、あの人は出ないの?と疑問も湧いたが閉会式のお楽しみなのだろうか。

英国生まれのファンタジーの登場人物たちが出る一幕、「ハリー・ポッター」の悪役、ヴォルデモート卿の大きな人形が出てきた。ハリポタが好きだったという亡くなった少年のことを思い一瞬胸を突かれた。


 
神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

 ひとつ腑に落ちた。


 このところ出会う、妙に追い立てられるように早口の人々。


「ワークライフバランス教」の信者の方々なんだと思う。


 この感覚は、そういう人と出会ったことのある実体験をもった人でないとなかなかわかっていただきにくい。


 この分野の講師の先生は、独特の猛烈な早口でしゃべる。いかにも頭良さそうに、2時間か2時間半の間に、ありとあらゆることにささっと触れながらしゃべる。頭もそうだし身体能力もすごいと思う。


 この件には以前にもブログで触れたことがある:

「ワークライフバランスの人はみんな早口♪」(2010年12月)

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51537683.html


 
 これまでの私の観察によると、これらの早口の人々は会話を短時間で終わらすことを何よりも大切なことと考え、早口のあまりハイテンションで人を傷つけたり、「言ったつもり」「伝えたつもり」で仕事のロスができることにあまり頓着しない。

 ほんとうはもっと落ち着いてしゃべったほうが仕事のロスが少なくて、効率がいいんじゃないの、などという見方は受け付けない。だって講師の先生はあんなに早口なんだから。


 あと早口で自分の頭の良さに自信を持っていて、相手の反応にあまり関心をもたず自分の頭の中でストーリーを作ってしゃべる傾向があるので、「ひとりよがり」気味でもある。相手を黙らせてしまう。その場では、「勝った」ことになる。


 こういうのは本来のワークライフバランスのあり方ではなく、それの「布教方法」の問題なのだと思う。


 対話は大事、わかり合うことは大事。情報を正確に受け渡すことは大事。相手がちゃんと受け取ったか確認することは大事。複数の人で仕事してるんだから。受け渡しに失敗することが事故につながることだってある。

 「U理論」などでは2日も3日もかけて延々と対話することを推奨するから、WLBとは真正面からぶつかり合うといえる。

 よのなかカフェのような「対話(=リアル会議)」の形式を、WLBの分野の人が批判した文章をみたこともある。


 WLBの先生は早口なうえに結構「上から口調」でしゃべって「偉そう」でもあるので、コーチングの先生なんかより社会的地位が上っぽい。


 ひとつの新しい教えに出会ったとき、それにどの程度手放しで「かぶれる」かは、教養の問題だ。


 心痛む実話のエピソードをひとつ言うと、かつて一緒に仕事をしたある女性が、急に言動がおかしくなり、れいの「取り憑かれたような躁的な早口」をともなった。WLBの講師の方の話をききにいって「かぶれた」のと、もう1つアメリカ人の学者の話をきいてやはり影響を受けたという、これは話を総合すると「自己愛のすすめ」のようなものだったのではないかと思うが、私をさんざん罵って一緒にしていた仕事を辞めた。

 この人は起業家のはずだったが、その後数年経って検索してもほとんど名前が出てこない。同姓同名の人ばかりだ。おそらくあまり成功しなかったろう。

 「病的な早口」と「自己愛のこころの構え」は、仕事にいい影響をもたらすはずがない。

 だが、大企業の人事などにいると、現場・末端で仕事にどう影響を与えるか、想像が働かないと思う。



 WLBの本場アメリカでも、WLBは結構ナルシシスト社員の食い物になって、真面目な働き手がその割を食う現象があるらしいのだ。

 たしかにWLBがすきなひとって、本当の育児とか介護の必要がある人というよりは自己愛っぽい。

 「仕事も趣味も大事にする、人生欲張りな僕・わたし」が大好き。

 どうかすると、「趣味に生き、仕事は片手間な僕・わたし」に傾く。




 あと前のブログとも重なるけど「最上志向」「自我」あたりがあると、早口な人が偉いようにみえるみたいだ。

 彼ら・彼女らには、

「早口=賢い・優れている・偉い・地位が上」

「ゆっくりな話し方=愚か・劣っている・地位が低い」

という、誤った信念がある。

 以前にも言ったように、「人は、自分のもともとある好みを強化するような情報に暴露したがる」のであり、もともと早口傾向の人は、「そうか、早口は正しいことなんだ」と信じ込むと、際限なくそっち方向に行く、まるで不毛な競争をしているように。(こういう人達は、たまたま幸運にも「承認研修」を受けたとしても、そのあとまた「早口研修を受ければ、すぐまた見下しに満ちた人間に戻る)


 ほんとは、あらゆる可能性を考えながらしゃべる「戦略性」の人だと、話し方がゆっくりになったりするんだけどね。大人の経営者などはそうですね。

 不肖正田などは、「早口でぺらぺらしゃべれるのは、早口でならすべての可能性を想定しカバーできると信じているだけで、本当はあまり良く考えてない。考えが浅い」などとやっかみを込めて思う。

 いや、もっと正直なわたしの言葉をいうと、

「早口でしゃべる身体能力を競ってるだけで、頭悪い。バカらしい。見落としがいっぱいある。巻き込まれたくない」

のである。

 れいの「教育研修は間違っても人は死なない・・・(反語)」で言うと、

 「早口のすすめWLB研修」は、人を死なせる種類の研修かもしれない。「雑なコミュニケーション」や、「時間管理至上主義」(=重要な問題を見なかったふりをして処理しないで帰ってしまう。割とよくある)によって、人を死なせるぐらいなら、WLBなんかしないほうがいいのである。


 このブーム、いつか終わるのかなあ。「教」じゃなくて本当の意味のWLBはあっていいと思う。去年よのなかカフェにきた、スウェーデン流マネジメントのイケア神戸の女性たちは別にそんなに早口じゃなかった。わかりやすくしゃべってくれた。彼女たちはとても自立した人格をみせてくれていた。


 私がよく引き合いに出す、コーチングを使って「定時退社」をなしとげた人たちは、話好きではあるけど「病的な早口」ではない。普通に時間の区切りの感覚をもち、意見を引き出し、承認によって部門内の協力行動を引き出した結果時短になった。変な研修によって植え込まれた人工的なものでなかったので、彼らの体験談は好感が持てた。

 個人的に好きなWLB分野の方も、熱く語る方ではあるが早口ではない。
 「この人の人柄が好きだから、この人からWLBを語ってほしい」というファンが私の周囲にもいる。




 当協会の非リアル会議、臨時総会の開催事後報告のメールをお出ししたところ、何人かの会員さんから返信いただき、温かいものが流れた。
 リアル招集じゃない選択をしたとしても、人と人、尊重し合ったり思いやり合ったりすることは大事だと思う。

 それにしても、承認コーチングを身につけることがますます困難な世の中になりつつある・・・

 

神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp


 

「教え方」について、なぜ正田の「教え方」はこうなのか。


 このブログでは何度も出ている話題で、

「人に教えるということ」という記事も一度書いて職場で回覧してくださった方もいるし、

北中教授との対談本『最高のプロの2日間の授業』にも出ている話題ですが、少しずつ違う表現方法で何度も出さないといけないようなので。


 「男は『地位』『優位性』が好き、女は『和合』『手助けしてあげる』のが好き」


 これが、『わかりあえる理由(わけ) わかりあえない理由(わけ)』(デボラ・タネン著、講談社+α文庫、2003年)の主題です。

 コミュニケーションの世界ではよく引用される本であります。


 この観点からみると―。


 「たとえば、女は〈和合〉を重視するから、自分のもっている情報をできるだけわかりやすい形で相手にも提供し、それを共有することで、お互いの格差を少しでも早く縮めようと努めるだろう。そのときの話し方には、相手を見下したようなところはなく、『私はあなたを手助けしているのよ』というメタメッセージが読み取れる。


 一方、〈地位〉を重視する男性の場合は、相手のもっていない情報や知識や技術をもっている者のほうが一段上だという意識があるので、そんな姿勢が言葉の端々に出ることもある。しかも、わざと説明を難しくしている場合すらあるようだ。相手が理解できないことで、自分の優位性がそれだけ高められるような快感を楽しんでいるのかとも思える。何しろ、相手がひとつ理解するたびに、自分との格差はそれだけ縮まっていくのだから。


 同僚の男性からは、こんな話を聞かせてもらった。某学会で研究発表をしたひとりの女性学者は、ときどき話を中断しては、聞いている人たちに向かって「ここまでの話はおわかりになりましたでしょうか」と尋ねていたそうだ。

 
 つまり、彼女の一番の関心は、聞いている人たちが自分の話を理解してくれているかどうかにあったといえる。しかし同僚が言うには、自分が発表をする段になって、いったい何をいちばん気にかけたかといえば、聞いている人たちからバカにされたり、見下されたりすることがないかという点だったそうだ(そしてほかの男性研究者たちも、この点はたぶん同じだっただろうという)。


 こうした視点に立ってみると、もし自分の説明をわざとわかりにくくするのが、人からの攻撃を避けるためだとすれば、それも男性が自分を守るための一手段だといえるのかもしれない。」(pp.88-89、太字・下線正田)




 「男性」「女性」というくくりを使っているので抵抗を感じるかもしれないが、私の知っている優秀なマネージャーたちは、男性でも、ここでいう「女性」のやるような親切な説明の仕方を身につけていた。そのほうが部下が伸びるのだ。


 
 それでいえば実は正田も、脳科学者から「すごく男性的な脳」と言われた人なので、自分のことを女性的だとはあまり思っていない。

 でも10年ほど教えてくるうちにこのスタイルが身についた。もとは素でモタモタしたしゃべり方だったのだろうし、やっているうちに「受講生さんの『習得』のためにはこういう説明の仕方がいい。と体得した。

 つまり、ゆっくりめに、間をとって、途中で「ここまでわかりますか?」と問いを発したり、わざわざ付箋を配って「このロジックは正しいかどうかわかりませんよ。すこしでも疑問に思ったら質問してくださいね〜」といったりする。


 中年期の受講生さんにとって、「承認」のようなこれまでの常識と逆のものが「沁みる」のは、大変な”事件”であり、時間がかかる。それは一定質量の物体に化学実験を行うように、正確に時間を見切らねばならない。



 大量の知識を早口で与える必要などない。(必要だと思う受講生さんは、ちゃんとこのブログを探してみてくれる)


 受講生さんの「習得」は、もっともだいじなものなので、そのためには自分が少々バカだと思われるぐらい大したことではないのである。

 そこは、未熟な男性陣のまねをして自分は賢いとひけらかす必要などない。


「コーチは選手にわかる言葉で話せ」と言ったのは、禿頭の武田建氏。関学アメフトの10数人いるコーチ陣にそれを徹底させていた。


 ただ、そうした「正田研修」の価値をほんとにわかってくれるのは、やはり自分自身マネジャーで、チームを率いる大変さを背負い、また情報が自分の心に沁みるスピードもよくわかっている中高年のラインマネジャーたちだ。

 
 若い人、部下をもった経験がすくない人には、残念ながらわからない。往々にして、

「早口で大量の知識を注入してくれるのが良い研修」

と思っておられる。そういう人が教育担当者だったら、(往々にしてそうなのだが)残念ながらお別れである。


(まあ、「最上志向」や「自我」あたりが強い人だとそうなりやすいと思う。無駄にレベル高いものを見栄で欲しがる)




 最近、研修によんでくれた友人との打ち合わせで正田がいったこと:


「この研修で変わらなかったらこの人は一生変われない、という思いでやっている」


 なんと傲慢な言葉のようだが、

「承認研修」を行ったあとでその人の部下にメンタル疾患が出たら、どんなに悔いを残すことだろう。そして一度いい加減にやってしまったら、わるい形で免疫がついて、にどとその人は「承認」を真摯に学ばないのも確かなのだ。

 しかし世間にはそんな研修はごまんとある。私はそういうのの片棒担ぎはしないつもりだ。



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp


 


 第35回よのなかカフェ(姫路開催第2回)の開催が決まりました!


【テーマ】「たくましい若者の作り方―獨協大生にガッツを!!」

【日時】 8月17日(金)19:00〜20:30(21:00まで延長の可能性あり)

【会場】ノマドワーキングカフェ「ロバスト」姫路じばさんビル2F

【参加費】1,000円

【定員】10名(定員に達し次第締め切ります)

【主催】NPO法人企業内コーチ育成協会


●「定員割れ」「レベル低下」がいわれて久しい姫路獨協大。
誘致した姫路っ子の意地にかけて、「獨協大を再生させたい」
そんな思いで開催する今回のカフェ。
企業社会で強く生きていける、「たくましい若者」とは、
どうしたら作れるのか。
特定の大学にとどまらず、現代に広く通じる問いを投げかけます。
「全寮制の共同生活だ」「いや、農作業だ」
事前に早くも議論がヒートアップ。
「たくましい獨協大生をつくるには」
あなたも議論に参加しませんか!?



お申し込みは、メールinfo@c-c-a.jp まで。


「後世」を視野に入れて、熱い志をよのなかカフェに託してくださいました、
姫路の皆様、ありがとうございます!!

皆様のご参加をお待ちしております!




神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

NPO法人企業内コーチ育成協会 社員の皆様


大変お世話になっております。正田です。
今日も暑い暑い1日でした。
皆様、お元気でお過ごしでしょうか。

先日来お騒がせしておりました、当協会の「理事不在問題」は、
お蔭様をもちまして、昨25日無事臨時総会が成立し、
山口・大前・正田の3理事を選出しました。
また直後に理事会を開催し、
理事互選により正田を代表理事に選出、
その日のうちに登記も済ませました。

皆様の温かいご協力に心からお礼申し上げます。
いかにも稚拙なミスでしたが、助けの手を差し伸べてくださったお蔭で
短期間のトラブルで済みました。
今後はこのようなことがないよう、万全の態勢で
団体運営に努めたく思います。

何かの折に一度会員の皆様で集まれる機会をもちたいですね。
通常総会の時は、いつも他の団体の総会と重なってしまいますので
お会いするのがむずかしいと感じています。

何かよいお知恵がありましたら、ご教示くださいませ。

まずは、皆様に心からの感謝を、
またご自身の場にしっかりと立って活躍しておられる
皆様にエールを贈らせていただきます。

ほんとうにありがとうございました!

‥‥…━━…‥‥…━━…‥‥…━━…‥‥

 いつもありがとうございます
  NPO法人企業内コーチ育成協会 
   正田 佐与(しょうだ さよ)
  〒658-0032
  神戸市東灘区向洋町中1-4-124-205
  TEL: 078-857-7055 FAX: 078-857-6875
  E-mail info@c-c-a.jp  URL: http://c-c-a.jp

‥‥…━━…‥‥…━━…‥‥…━━…‥‥

 中小企業の経営者さんに関するご相談で、よく出るのが

「説明不足」

というお悩み。


 ごく短い言葉だけしか言わない、結論だけしか言わない、それだけで自分の意図が相手(部下)に伝わったと思っている。部下は戸惑い、どこまでやっていいのか手足が縮こまり、期待される仕事の何割かしかやらない。あとでわかってどやされる。あるいはお客様からクレームになる。


 どういう資質がそこに関わっているかというと、恐らく「ポジティブ」だと思う。


「ここまで言わないでも、わかってもらえるだろう」


という、無根拠の期待感。それで、「言ったつもり」「伝えたつもり」の事故が起きる。


(このほか「男は言葉が短いほうがかっこいい」と思っているとしたら、「ナルシシズム」も関係しているかもしれない)


 ポジティブという資質は、このブログにも何度か出てきているが、高い地位の人だとトップ5にはそんなに出てこない。

 「回復志向」がトップのある事業部長さんは、「昔は私もポジティブでしたよ。経験を重ねるうちにそれが下がってきて」と言われた。

 
 気を付けないと自分を含めて人はミスをするものだし、部下を持つようになれば部下全員がミスをしないように気を配らなければならない。でないとものづくり企業で言えば、重大事故になりお客様を死なせてしまうかもしれない。

 元々ポジティブが強かったとすれば、「気をつける人」に転換するのは難行、苦行であったろう。

 でも普通は拠点の長などを務めるうちにポジティブが下がり、責任感とか、リスクマネジメント系の資質が上がる。

 その転換ができていない人は、あまり高い地位に上がらないほうがいいと思う。


「分かりやすさは送り手側の責任範囲のとらえ方にある」(2008年3月、藤沢晃治さん講演)

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51309688.html


 という記事なども参照していただけるといいです。

 ・・・なんだか、過去記事の引用が多くなってるなあ。



 
 このブログの少し前の「決める人とそうでない人―聡明なリーダーの陥る『決断依存』のワナ」

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51814400.html


 という記事。
 
 今日もメールニュースの中でご紹介させてもらった。


 この記事の最後は、「さて、あなたの会社・組織で、「改革」をやり遂げるには、何が必要なのでしょうか…?」で終わっているけれど、

 この問いの答えは、なんだと思いますか。


 色々ある。
 この記事は決して「トップダウン」が即悪い、と言っているわけではなくて、トップダウンで決めなければならないことも多々ある。「臣下」の者が既得権益を手放したがらないときなど多いだろう。

 ただ、「説明」を尽くさねばならない。「説明」しないまま、「こういう風に変えたら良くなると、みんなはわかってくれるだろう」と期待するのは、虫がいい、甘い。

 さらに、ものの性質によっては込み入った説明が必要になるが、一方的に長々と説明するときいてもらえないので、飽きさせないように色々な表現方法、媒体、それに「参加型」「ワークショップ」形式の中で、あるいはディスカッションを挟みながら説明するとか、テクニックが必要になる。


 それとやはり「ぶれない」のも大事です。


 正田は著書『認めるミドルが会社を変える』の中で、「大人に教える16か条」というのを書いていて、受講生様方が高いレベルで学習してもらうために何をしてあげたらいいか、という話を書いている。もしご興味があればご覧ください。「ぶれない」のもその中の1つです。


 ところで「学習」には、残念ながら先日ならった「敬」というのも大事です。
 
 それは私自身がモルモットになってみて、自分の中に「敬」という心をもっていた方が、よりよく学べるのがわかる。


 目に見えるもの何もかもを見下しているような反抗期の子どもなどは、可哀想に非常に学習能力が低い人だといえます。


 受講生さん方に「私を尊敬しなさい」ということは、残念ながらできない。それは、あくまで出会いのもの、受講生さんの中に自発的に芽生えるものです。


 ただ、「敬」を損なう環境条件というのはやはりあるので、今後出会う受講生さんに関してなるべくそういうものが排除されているといい、と願うばかりです。


 心穏やかな時が戻ってきた。

 良い感情に満たされて日々を送りたい。




神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

お世話になっている皆様



 おはようございます。
 企業内コーチ育成協会の正田です。


なでしこジャパン、決めてくれましたね。
 ロンドン五輪開幕初戦カナダとの対戦、両チームとも緊張したはずですが、澤―大野―川澄 と「後ろに目があるの!?」と驚くようなパスとランニングの連携、おみごと。
 福島のある市では職員がなでしこのユニホーム姿で仕事するという、日本全国共通で応援し喜び合えるなでしこの活躍です。
 さあ、本日の男子「U-23」はどんな活躍をみせてくれるでしょうか。


※このメールは、NPO法人企業内コーチ育成協会のスタッフ及び代表理事・正田が、過去にお名刺を交換させていただいた方・当協会のイベントやセミナーにご来場いただいた方にお送りしています。ご不要の方は、メール末尾にありますURLより解除いただくか、このメールに直接「不要」とご返信ください。

 

 さて、本日はちょっと残念なお知らせからはじまります:




 本日の話題は:


■【お詫び】当協会の「理事不在状態」につきまして
 

■「いじめは先生次第」学術的に考察すると


■イベント開催予定
  第35回よのなかカフェ(姫路開催第2回)調整がすすんでいます。
  テーマは「〇〇〇〇をどう活性化させるか」


■今後の講座予定
 企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースA(10月23日、24日)


----------------------------------------------------------------

■【お詫び】当協会の「理事不在状態」につきまして
  

 既に一部のお客様、関係者様にお知らせしておりますが、当協会の手続きの不備により「理事不在状態」が発生しておりました。

 2011年5月の社員総会の時点で、わたくし正田を含む3名の理事が任期満了を迎えたため改選をしなければならなかったところそれを怠ったため、当協会は「理事不在」となっておりました。最近法務局で指摘を受け、急ぎ是正措置をとり、昨25日には臨時総会・理事会を開き、回復しております。

 この間、2011年5月〜今年7月25日の間は、わたくしの「代表理事」の肩書も不正確だったことになり、関係者の皆様にはひらにお詫び申し上げます。


 今後このようなことのないよう、万全の態勢で団体運営に当たりたく存じます。

 何卒今後ともご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。


----------------------------------------------------------------


■「いじめは先生次第」学術的に考察すると



 前回のこのメールニュースで、「いじめを起こさない先生とは」と題して、実際に見聞きした優れた現役の先生方へのインタビューをご紹介しました。


 それは、あくまで私の狭い体験の範囲内にとどまるものですが、こうしたいわば「熱血先生」のもとでいじめが起こらないことに関する学術的考察が、ちゃんとありました。


 『心でっかちな日本人―集団主義文化という幻想』(山岸俊男、ちくま文庫、2010年2月)という本です。


 こちらにその内容をご紹介しています:

 「いじめは頻度依存行動にして先生次第―『心でっかちな日本人』をよむ」

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51817459.html


 大津のいじめでの胸つぶれるような報道や、つい昨日も奈良で中学生がいじめで逮捕、などの現象をみていますと、昨今のいじめは短期間にエスカレートし、暴力性や、精神的にもとことん追い詰める悪質性が強いことを感じます。


 早急にテコ入れしなければ、というとき、「学校か、家庭か」という非生産的な堂々めぐりをやめ、「まずは学校」に注力していただきたいものです。


 また、今の若い人―と言っても30代や、下手すると40代も含む年代層ですが、子ども時代から陰湿な「いじめ」を見聞きしながら育っていること、「出る杭は打たれる」を信条として育っていること、を職場の指導者層の方々も肝に銘じていただきたいと思います。


 やや希望的観測を言うなら、職場の倫理性を十分に保てば、この年代の人を伸ばせられるかもしれない、ということです。



----------------------------------------------------------------


■イベント開催予定
  第35回よのなかカフェ(姫路開催第2回)調整がすすんでいます。
  テーマは「〇〇〇〇をどう活性化させるか」


 引き続き、姫路で第2回の開催となる「よのなかカフェ」について調整中です。

 テーマは「あの大学」をどう活性化させるか。姫路財界、市民が総力で誘致した―というと、「ピン」とくる方もいらっしゃるでしょう。


 既に具体的な企画をお持ちくださった方もおられ、議論は白熱しそうです。


 「後世」を見据えた皆様の熱い志を「よのなかカフェ」に託してくださいますことに深く感謝申し上げます。



----------------------------------------------------------------



■今後の講座予定
 企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースA(10月23日、24日)



 引き続き、現代の諸問題を解決する力のある優れたリーダーを創る「企業内コーチ育成講座」を、姫路にて開講いたします。

 下記をご参照いただくほか、もし「私の町で開催してほしい」というご要望がありましたら、極力お応えしたいと思います。その場合は info@c-c-a.jp まで、メールでお知らせください。




★10月23日(火)・24日(水)
 企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースA
 〜コーチの眼・耳・心を身につける2日間〜
 各日10:00〜17:30
 姫路・じばさんビル会議室
 受講料42,000円
 詳細とお申し込みは ⇒ http://c-c-a.jp/info2/index.php?nw2=0 


「承認」「傾聴」「質問」と、基本の3大スキルを実習を交えてじっくり学べ、これだけで職場のコーチングは十分こなしていただけます。
 中でも「承認」は一般的なビジネスパーソンの常識を覆す学びとなることでしょう。
 すべての管理者、経営者、部下・後輩をもつ立場の人にお勧め。


 皆様のご参加をお待ちしております!!


----------------------------------------------------------------


★兵庫県中小企業団体中央会の情報誌・月刊「O!(オー)」に不定期連載中「誌上コーチングセミナー」第5回をWEB上に掲載させていただきました:


「決める人とそうでない人―聡明なリーダーの陥る『決断依存』のワナ」

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51814400.html


 本稿は姫路師友会6月例会での学びに大きく負うものです。同会ならびに河田尚子先生に厚く御礼申し上げます。また毎回WEB掲載をこころよくご許可くださいます中央会様にも感謝申し上げます。




※このメールは、NPO法人企業内コーチ育成協会のスタッフ及び
代表理事・正田が、過去にお名刺を交換させていただいた方・
当協会のイベントやセミナーにご来場いただいた方に
お送りしています。

今後ご不要の方は、
空メールをご返信いただくか、こちらのページ

http://www.webcordial.com/bn/tk.html

より解除していただければ、
購読リストから外し、次回から送信されないようにいたします。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

猛暑の中、しっかり水分と栄養をとって活力を保ってくださいませ。



*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*
神戸のコーチング講座
特定非営利活動法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
代表理事 正田 佐与
----------------------------------------
Email:info@c-c-a.jp
TEL: 078-857-7055 FAX: 078-857-6875
Post:〒658-0032 神戸市東灘区向洋町中1-4-124-205

ツイッターアカウント: @sayoshoda

フェイスブックページ: http://www.facebook.com/sayo.shoda

ブログ「コーチ・正田の 愛するこの世界」
http://blog.livedoor.jp/officesherpa/

愛する日本を、人が元気になる国にしませんか。
「承認大賞2011プロジェクト」
http://.shounintaishou.jp


「企業内コーチ育成のすすめ」
(株)帝国データバンク社『帝国ニュース兵庫県版』
2008年〜2012年 長期連載このほど完結
http://blog.livedoor.jp/officesherpa-column/

*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*



 このたびの「理事不在問題」について、
ぶじNPO臨時総会を終わり、理事会も終わりました。


 ご協力くださった社員(正会員)の皆様、ならびに理事の山口さん、大前さん、ありがとうございます。


 早速法務局に行って登記の手続きをした。

 窓口で大量の法人印を書類に追加で押すよう指示された。

 (良くしたもので、不思議と法務局窓口にある朱肉はきれいに印影が出るようになっているのだ)


 
 理事会で、会社役員で元コンサルだった大前さん-この人ももう不惑になる-などは


「これ(改選忘れ)、普通の法人でもよくあることですよ。書類にちゃちゃっとハンコついて、外に公表なんかしないで終わりにしますよ」


と笑われたが、


私:「コソコソするのって嫌なんですよね。社員さんの中にもお客さんがいますし、変なルートで耳に入った時嫌〜な気持ちになる、それぐらいだったらこちらから公表しちゃったほうがいいと思う。それに隠し事していると、ほかのコミュニケーションも全部おかしくなる気がするし」


 本当はほかにも理由があって、

 どこで読んだか忘れたが


「『自己愛』は『ありがとう』と『ごめんなさい』が言えない」


(今年初めから自己愛性人格障害関連の文献を読みまくっているので正確にどこで読んだか定かでないのだ)


 プライドが高すぎる「自己愛」の人は、プライドが邪魔して他人に感謝することもできないし、自分の非を認めて謝るということもできない。


 研修講師という職業は、ナルシシストになりやすい。人前でしゃべるという行為は、ナルシだと比較的容易にできるし、元々そうでなかった人でも自分の心をナルシ気味のモードにすると、迷ったときでもそれを隠して鉄面皮に言い切りの口調でしゃべったりしやすい。


 そうなるのが嫌なので、


「自己顕示欲から発してものを言ってはいけません」

と、かねがね言ってるわけであるが、

さて私自身が本当にそうなっていないか?はなはだ疑問だ。最近よく自分の写真を人に撮ってもらったりもしているし。


 さらに、よくこのブログにも書く文言、


「教育は間違っても人は死なない・・・」

 これはもちろん反語で、実際に間違った教育で回りまわって人を死なせてしまっているケースもあるのではないかと思う。教育によってつくられた頭の中のおかしな固定観念のせいで目の前の現実を正しく評価することができなくて。


 しかしそこに因果関係がある、という指摘はほとんどの場合出てこない。

「あなたのしたおかしな教育のせいで人が死にました」

とクレームを浴びることなどほとんどない。


 いい加減な教育は溢れている。本気のクレームを突き付けられるなんてことはない。製造物責任を問われるなんてことはない。

 
 だから、研修講師はめったに「謝る」ことのない職業だ。


 だから、今回の場合はあえて謝りたかった。
 自分の48歳のくだらない面子をへし折りたかった。


 おおむね、お電話した先のお客様方は笑って許してくださって、有難いことです。



 なお「隠し事」を好んでする心理、というのは女性より男性のほうに多くあって、デボラ・タネンなどによれば男性は自分が情報を人より多く持つことで優位に立てるかどうかに関心がある。優位に立つためにはくだらない隠し事を喜んでする。

 自分の中の「隠し事をして、優位に立ちたい」という心理に気づいたら、そのくだらなさ浅はかさに気づき、なるべく捨てていきましょう。それは「承認」―ここでは他者をリスペクトする、謙虚である―に反すること。




神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

 大津の「いじめ自殺」事件について、まだ散発的に報道が続く。


 みていると去年の夏休み明けに急速にいじめ行為がエスカレートし、10月の連休明けに自殺に至った、ということであり、短期間にそこまで急速にエスカレートすることに戦慄を憶える。ネット・SNS・メール世代の特徴だろうか。

 そして担任の先生の言動を報道でみる限り、
「いじめではなくけんかだ」
「喧嘩したのか、いいことだ」
などという発言があるようであり、

「喧嘩はいいことだ」

という、無責任な一面的な教育をどこかで受けて信奉したのであろう、と想像してしまう。

 以前からこのブログで言うように、人は、自分の好む種類の刺激(学びを含め)をすすんで受けたがる、という性質があり、この先生の以前からあるポジティブな信念を強化するような教育をどこかで受けた、とこれもあくまで想像なのだが。



 さて、いじめについて、私はこのところブログに書いたり発言させていただいている。


 基本的に学校でのいじめは学校や先生の責任、ということを言っているのだが、家庭教育の側で責任放棄したいからだ、とみられなくもないと思う。


 ところが、「いじめは先生の責任」・・・とまでいかないが先生により大きく左右される、という社会心理学的知見というか考察がちゃんとあった。


『心でっかちな日本人―集団主義文化という幻想』(山岸俊男、ちくま文庫、2010年2月)という本。


 いじめは個人個人の倫理観の問題なのか?という問いに、この本はNOを言います。


 具体的にはベトナム戦争のさなかに起きたアメリカ軍による1つの村の大量虐殺、それに暴力団風の男たちに取り囲まれた女性を目撃したとき1人で助けに行くか、という例を取り上げ、


 
ソンミ村のアメリカ兵の行動、あるいは男たちをまえにしたあなたの行動は、頻度依存行動です。つまり、殺さないでくれと懇願している村人をまえにした1人の兵士が上官に抗議するかどうか、あるいはあなたが男たちに立ち向かうかどうかは、ほかの人たちがどう行動するかに依存しているということです。

(中略)

 これと同じような意味で、いじめに直面した子どもたちの行動も、頻度依存的な行動であると筆者は考えています。
pp.53-54



ここでは筆者は「頻度依存行動」、「限界質量」、「相補均衡(ナッシュ均衡と同じ意味)」といった概念を用いて数ページにわたって説明していますが、


 要は、

「いじめは許さない」という「熱血先生」のもとでは、たとえば「いじめ阻止行動」という「正しい行動」に向かう生徒の初期値が5人分増えたため、それまで「15人がいじめ阻止行動に向かえば自分もいじめ阻止に加わろう」と考えていたいわば浮動票が、「10人のいじめ阻止行動で自分も加わろう」と態度を変化させるため、クラス全体が最終的には「いじめ阻止」に回る。

 そのうえで、じゃあ熱血先生が「普通先生」に代わったらどうなるか、「頼りなし先生」に代わったらどうなるか、という考察もついていておもしろいのだけれど、

 ようは、先生が交代にともなって「先生はいじめは大嫌いです。いじめは許しません」と断固として言うことは、集団に一定のインパクトを与え、集団の中の個々の行動を、とりわけ他人の行動に左右されやすいいじめのような「頻度依存行動」を変える力をもつ、と言っているのです。


(いじめと違って純粋に個人の嗜好に基づく行動はそれとまた違います。たとえば「生のセロリを好きか、食べられるか」といった問題は他人がどうあれ先生がどうあれ、あまり左右されません。)


 これは単にいじめの問題にとどまらず、経営者・管理者が自社や自部門で
「こうありたい・こうあるべきだ(理念・ビジョン)」
を発信し続ける行為に通じますね。もちろん、ぶれてはいけませんし本人が矛盾する行動をとってはいけません。


 いじめにどうストップをかけるか、というとき、やはりこうした考察はより多くの人に知っていただきたい、と思います。
 人は「場」次第で良くも悪くもなる存在であり、「場」をどういう性格に保つか、は場の主宰者次第です。

 ともすれば「家庭」「母親」「主婦」を責めて終わりにする風潮があります。

しかし、それでは永遠に問題は解決しないだろう、ということです。


 なおこの本は「日本人は集団主義的」という従来の見方を否定するが、いっぽうで私がよく引用する1990年代の北山忍らの研究はきちんと評価してくれていて、ほっとしました。欧米人とアジア人の心は違う、というやつです。




 「企業内コーチ育成講座 基礎コースB」(8月7日、8日姫路開講予定)は、残念ながら開講中止となりました。早々にお申込みくださったお客様には、わたくしどもの力不足にて大変申し訳ないことをいたしました。ここにお詫び申し上げます。


 
神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

 

今日はお客様に謝罪電話や謝罪メールの1日。

 ホームページにも「お詫び」を「新着情報」の中に掲示しました。


 おおむね、たとえば「理事空白期間中」に正田のセミナーを主催してくださったお客様もご了解くださったのだけど、

 ご連絡がつかずメールのみになったお客様も多くいらっしゃいました。


 さて、この恥ずかしい「チョンボ」をやった平成23年の通常総会というのは、何をやっていた時かというと、ブログでみるとそれなりにおもしろい。


 ちょっと懐古趣味のようですが、

 
 会員の皆様も「1年前」をふりかえってみてください。


・例会「今、なぜ『承認大賞』か(1)NPO理念と歴史、日本の組織と教育の現状

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51737286.html 


・例会「今、なぜ『承認大賞』か」(2)正田のルーツ、教育の特徴、1位マネージャーになるのはどんな人たちか

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51737299.html


・例会「今、なぜ『承認大賞』か」(3)ディスカッションより

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51737303.html

 
意外とおもしろい、というか、今年やってる「日本の企業の『つながり力』で変える!」のプロトタイプみたいなことをやっていますね。

 「承認をしていると、決断スピードが上がる。日々の仕事のスピードが上がる」

なんていう、会員さんの言葉もあります。こういうのは、言ったその人も最近「承認」を学んだ人も、しっかり憶えておいてほしいと思う。


 ちなみに、ここでまた姫路師友会での学びを引き合いに出すと、


「2025年には二宮尊徳翁の考えでいけ」

と、森信三先生がおっしゃったのだそう。


 これは、先日大室一郎先生に確認させていただいたところ、『森信三先生随聞記』という本の中の一節だ、と教えていただいたのでひもといてみると、ありました。


「哲人尊徳翁

 森先生は平成4年(1992年)97歳をもって、一代の「生」を了えられましたが、その前に、21世紀の展望のいったんを予言せられました。

 それは、日本の立ち直るのは、2025年からだろう。そしてそれは、二宮尊徳先生のお教えに準拠せねばならぬでしょう。そして世界が、日本の立ち直りを認め出すのは、2050年だろうと、先見の明を示されました。また『二宮翁夜話』こそは、日本人の論語とすべきものですと。」(
p.50)



 ここには根拠が示されていないのだけれど、大室先生によると「バブルの40年後、ということでしょう」とか。


 考えてみると森先生はバブル崩壊の直後に亡くなられたことになりますね。


 そしてその時点で、「立ち直りは32年後」と言っているのだから、なんと息の長い。


 2012年の今ここでやっている努力もむなしく日本は2025年の「底」に向かっていることになります。

 ちょうど、日本の労働人口減少により2030年には先進国から脱落の恐れも、という経団連の予測が出てきたところです。

 しかしそうかもしれない、と思うのは、あるひとつの正しいことが普及するのが信じられないぐらい遅いからです。情報を入手するのが容易な情報化社会は、またばらけやすく、信念の続かない社会でもあります。


 
 もうひとつ懐古趣味で過去のブログ紹介。


・もしドラ女子高生、OGになる(2010年7月)
 
 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51615804.html

 
 ちょうど2年前の私のこの暗い企業観。ごく最近も的中した。2年でまったく進歩がないのだ。



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

 姫路師友会での新しい学び。


 毎回、コーチングの世界にはない、先人の思索のかずかずとの出会い。そして講師の先生方の力のこもった講義。


 今回は、江戸初期の思想家「熊沢蕃山」について、竹原俊三先生からの講義があった。


 その資料提供の仕方たるや、

 ご想像つくだろうか、


 参加者1人1人にクリアファイルを購入し、そこに様々な文献から拾った資料1−13、各1pから最大6pのものをクリアポケットにセットした形で提供してくださったのである。

 どれほど時間がかかったことだろう。


 通常は、1回の例会で頂いた資料を姫路師友会全体のクリアファイルの1つのポケットにまとめて入れてしまうから、あとで見ると全部でどういう資料があったかわからない。


 熊沢蕃山については、竹原先生のこのご労力のお蔭で忘れようがないのである。これもイノベーションといえる。


 今回はまた格別だけれど、毎回先生方は負けず劣らず力のこもった資料作りをしてくださり、教育のプロのはずの正田も恥ずかしくなるぐらいなのだ。

 姫路師友会でのこの学びのお蔭で、「業界標準」という縛りから自由になれる。学び手のかたに対してできること、をまごころで考えられる。



 さてその盛りだくさんの学びの内容についてお伝えしたいところですが今回は内証・・・。

 嫌味になるといけないですからね。


と、思いましたが最後のくだり、竹原先生が「私見ですが」と断られた部分を再録させていただこうと思う:


「バブル後に『清貧の思想』という本が出たが、
生活レベルをもう1つ2つ下げてみんなが暮らせる社会にすべきでは。

第二次産業で生きてきた私が言うのもなんですが、
第一次産業中心の社会にすべきでは。

宍粟郡、神河町あたりの田園風景を大事に、
そこでとれる農作物を外国に売れるように。」



 先日のNPOの集まりで

「ご夫婦ともNPO」
「1つのNPO(教育系)の中で出産・子育てラッシュ」

という人達の姿をみたとき、大いに感じるものがあったのだった。

 その感慨と通じるような気がした。


 正田は、前回の河田尚子先生の講義内容を原稿にかいてしまったことについて言い訳めいた挨拶をした。




 
 例会のあと姫路で予定している「よのなかカフェ」について、田中昭夫先生主催で(?)昼食をいただきながら作戦会議。

 
 テーマについて、皆さん早々と構想をめぐらせてくださり、中には資料を既に作ってくださったかたも。(でも、提案者は不在なのだが)


 優れた方々がすぐに”乗って”くださる、姫路は温かい土地だと思う。


 やらなきゃいけませんね。



 
 師友会や「十八史略をよむ会」で冒頭によく朗読する「聞学起請文」の最初の一節がすきです。



 是の如く我れ聞く、或は一国に生まれ、或は一郡に住み、或は一県に処り、或は一村に処り、一樹の下に宿り、一河の流を汲み、一夜の同宿、一日の夫婦、一所の聴聞、暫時の同道、半時の戯笑、一言の会釈、一坐の飲酒、同杯同酒、一時の同車、同畳同坐、同牀一臥、軽重異るあるも、親疎別有るも、皆是れ先世の結縁なり。(説法明眼論)


 

 だれが本当の生徒でだれが偽りの生徒だなど考えるのはけちくさいことだ、と自分を戒めて思う。たとえかりそめの縁でも縁は縁。「なかった」ことにする必要はない。



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp
 


 徳島にいる二女から電話がかかってきた。

 模試の成績がジワジワ上がってきた、といつもより太い、力強い声で。

 神戸でも秋田でもない地方の国立大を志望校にしているという。

 頑張りや。




 長女とのメールのやりとり。


私;「よー、いつ帰るん?」

長女:「8月後半の数日かな〜。

   ところであたしらの部屋、無事?」


私:「…天井と床とベッドはあるよ」

長女:「大体状況把握した。

   いっとくけど掃除はしないからね!寮の掃除だけで疲れてるんだから」

私:「…わかった(^^; 1日ぐらいサイゼかリスタカフェつきあってちょー」




 NPOの「メール表決」に関して、これも自分がチョンボして会員諸兄姉のお手を煩わせた立場で言うのもはばかられるが、ややお説教めいたお話。

 昨年「承認大賞」の審査のときも話題にしたが、

 「メール表決」で解決できることをメールで済ます、というのは、無駄なリアル招集を減らすための重要な手続き。

 構成員がそれをわかっていないとすぐ、無駄なリアル招集の多い非効率的な非営利組織になってしまう。


 私は最近ある「無駄なリアル招集の多い非効率的な非営利組織」から抜けてしまった。

「顔を合わせることが共感し合うための大切なプロセス」であることは確かだが、電車を乗り継いで行くような、地理的に近くはない組織で、顔を合わせることにこだわるとメリットもデメリットもある。招集が月3−4回になると、ダメですね。


 構成員がちゃんとメールリテラシーをもち、すぐ返事すれば済むことにはすぐ返事する、というのは、地理的に離れた、でも人一倍聡明な会員同士でつながっている組織に属し、そこに誇りや力の源泉を感じるのであれば大事なことでしょう。


 …と、繰り返しになりますが自分のチョンボを棚に上げて、でもやはり時々お伝えしたいこと。

 これは多分会社組織でも同じで、会議を減らすのであれば、それと引きかえに構成員がメールとか社内システムの連絡に対して感度を良くしなければならない。


 いつも温かく協力してくださる会員諸兄姉に感謝。



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp
 

 NPO法人企業内コーチ育成協会に「理事不在状態」が発生しております。


 お客様、関係者様方には多大なご迷惑をお掛けしたことをお詫びするとともに、経過をご報告させていただきます。


 昨23年の通常総会で、わたくし正田を含め、3名の理事が任期満了を迎えたため「改選」をしないといけなかったのですが、

 それを議案に入れることを怠ったため、理事職を喪失してしまったのでした。


 最近神戸地方法務局に行ってそれを指摘され、本来理事が総会を招集するのに理事不在のためやや特殊な臨時総会の形式になりましたがそのための書式もいただいて臨時総会の招集をかけました。


 19日夜にその「招集」のメールを社員諸兄姉にお出ししたところ、きのう20日のうちに過半数を超える9名の方から「投票」あるいは「委任状」をいただき、臨時総会は成立する運びとなりました。

 社員の皆様の温かいご理解に厚く御礼申し上げます。


 ただし、総会は5日前に招集するという規定があるため、実際の開催は25日。総会で理事3名を選出したあと、すぐに理事会を開き、理事同士の互選で代表理事を選ぶ、ということになります。


 
 この間、つまり23年5月から今年7月25日までは当協会は「理事不在」の状態となり、正田が代表理事を名乗っていたのも厳密に言えば「詐称」ということになります。


 わたくしどもの未熟さゆえ起きた事故で、
 ご縁のあったお客様には多大なご迷惑をおかけし、心からお詫び申し上げます。


 真摯に反省し、今後このようなことの再発しないよう万全の態勢で団体運営を行いたく思います。


 何卒今後ともどうぞよろしくお願いいたします。



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp


 

 今日は妙に言葉が出てきて4度目の更新。


 ひとにご迷惑をかけるわけではないのでお許しください。


 少し古い話題だけれど今週の月曜日(祝)16日の日経新聞の朝刊に「人材育成注目大学ランキングで国際教養大学首位」の記事が載った。


 恩師が創設者だったり家族が学生だったりと、ご縁浅からぬこの大学についてはブログでも何度か取り上げているが、こちらの記事。


「日本人は世界に生き残る民族たり得るか―国際教養大学の成功に思う」

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51709151.html



 この記事の後半で「ある意味クレージーな信念」「狂信性の共有」ということについて書いている。


------------------------------------------------------------------


 教育機関においての「建学の理念」、そして「建学の祖」という存在。例えば早稲田の大隈重信、慶応の福沢諭吉、同志社の新島襄といった。


 なぜ、「建学の祖」が、動かせない存在なのか。

 それは結局、それぞれの混迷する時代背景の中で、ある教育理念やメソッドを提唱した人がいて、それが成功を収めるには相当に強烈な、ある意味クレージーな信念、情熱と継続期間が要り、またそれに高いレベルでコミットした、いわば言葉は悪いが「狂信性を共有」した人々の集団があって、新しい教育ははじめて成り立つし、あとに残るものになる。


 そのとき、あるひとつの「10点レベルの正しさの信念A」を貫くときには、それと似て非なるすべてのもの、7か8程度の正しさをもった他の選択肢を捨てる覚悟が要り、それらを捨てて初めて「信念A」はパワーをもつ。信念Aを実効性とパワーのあるものにするために、周囲の人々も、その「捨てる」作業を受け入れなければならない。


 往々にして、「Aをやる!」と一つの路線を打ち出したときに、「いや正しいのはほんとにそれだけか。BもCもいいじゃん」と、ほかの選択肢に目移りしたくなるのが人間のさがであります。情報量の多い現代ならば一層。しかし反発したり目移りしたくなるのをこらえて、打ち出した1つの路線でまとまってやり続けなければならない。


 教育はとくに、成果を出すまでに「時間」の要る作業であります。その「時間」のあいだ、反発や不満をこらえなければならない。(というか、そもそも反発や不満をおぼえるぐらいならともに行動しない方がいいのでしょう。)


--------------------------------------------------------------


 成功した教育の実践に対して「クレージー」とか「狂信」とか、失礼なことを言ってるものだなあと思う。


 恩師だからというわけではないが、私には想像できる気がする。この偉大な試みの草創期に、どれほど多くの「捨てる」作業があったことか。似て非なるものを選別する作業があったことか。

 ―たとえばの話、中嶋氏と似たポジションの右系評論家とか中国政治学者とか・・・、よく考えたら、「なんでこの人は入らないの?」っていうのはいっぱいあるはず。でも当事者にとっては、その人たちが入らないのは自明の理なのだ。―

 それは、恐らくこの大学の成功が広く知られるようになった現在には必要なくなった作業かもしれません。



 さて、「うちの団体」はもう10年も「草創期」をやり続け知名度もなく、真摯な一部の受講生さんと出会ったほかは、あまりいい思い出がない。積み重ねがあとに残らない仕事だ。

 頑健な恩師と違って私はもう大分体にガタがきているのだけれど、いつになったらトンネルを抜けられるのだろう。このまま抜けられないで終わるのかな。

 これまでの良いお出会いに感謝。



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

 このところ「いじめ」について続けて書いている。


 もちろん、自分の子どもたちを通じて学校でのいじめの不愉快さを思い知らされているのもあるし、実は「今時の社員さん」についても、ある予感がある。


 彼らは「いじめ・いじめられ世代」なのだ、と。


 子どもの頃から周囲にだれかがいじめられている光景をみてきた、あるいは自分自身がいじめられる側になった。もちろんいじめ加害者になった場合もあるだろう。


 子どもの世界のそうした過去にもまして陰湿な「パワー・ゲーム」に多かれ少なかれ巻き込まれてきた、それが今の、少なくとも30代から下の人たち。下手したら40代もそう。


 そこで「出る杭は打たれる」を身をもって経験してきた。


 実際、以前研究開発職の管理職の長期研修をしていると、少し親しくなったマネジャーは、ほぼ一様に「いじめられた経験がある」と打ち明けてきた。

(たぶん、私が自分や自分の子どもの「いじめられ経験」についてオープンに話しているから、話しやすいのだと思う)


 そこで、私はまたある仮説をもっている。


 いじめられる子の特徴として、「責任感」があるのではないかと。

 
 マネジャーになるぐらいの人たちは、おおむね間違いなくその資質をもっている。そして、いじめる側からみると、「責任感」のある、いわば芯のつよい、逃げない真面目なタイプの子は、いじめたくなる。いじめたい衝動を刺激する。


 だから、

 
 「いじめられる子は自分が悪い。考えてない」

 
 なんていうのは大いなる勘違いだ。いじめられる子ほど、本来もっとも大事に育てるべき価値観をもっている人、未来のリーダー候補なのだ。


 それを、面白がってよってたかって食いつぶすのが学校というところだ。


(実はこれは職場でも同じで、ハラスメント被害者になるのは責任感の高い、優秀な働き手であることが多いのだ。”逃げない”人は”殴りやすい”のだ)


 だから、いじめは倫理として良くないだけではなく、全体のパフォーマンスを下げる。「いじめは許さない」と言っていた先生方は、同時にまたクラスを優秀に引き上げる人たちでもあった。彼らはもともと人を伸ばすことが上手な人たちで、その一環として、いじめがあると子どもたちが安心して頑張れないことを本能的に知っていたのだ。


 以前ある新聞記事で見かけた、これも保存しなかったのが残念なのだけれど、ある学校で「道徳教育」を徹底したところ生徒たちの学力が上がった、という記事。人間関係のストレスが減り、いじめもなくなると、生徒たちは安心して本来の使命に打ち込むことができたのだ。


 だから―、とこの先は言葉を飲み込む。


 自分の会社の社員のパフォーマンスを本気で上げたい人は、自分で考えればいいことだ。



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

 二代目経営者さんの集まりというところ。
 青年会議所(JC)あたりが代表だろうけれど、貧乏な正田はそういうところには基本的にご縁がない。


 かつて足を運んだ経営者の会には、かなり「JCOB」の匂いがした。


 どんな匂いかというと、あそび上手で酒席上手で、洒落た会話上手で。羽目を外しすぎない程度のちょっとした宴会芸をよく知っていた。

 スピーチなどしても、とっさによくあんなに気が利いたことが言えるなあ、と思うようなことを言う。


 ああいう世界に育った人の匂い。中高、下手したら幼稚園からお金持ちの行く私学に通い、その世界独特のハイソな会話方法、泥臭くない会話方法を身につけた人たち。


 彼らには、「真摯であれ」「ひたむきであれ」なんて言ってもおそらく無理なのだ。彼らの美学に反するから。


 いや彼らが軽薄だとか、表面的だとか言いたいわけじゃないですよ。そう見えますか。


 いくら偉い経営者の主催する勉強会に通って世話人などになっていても、こどものころから叩き込まれたその「美学」のほうが根っこにあって、強い。かつ、現在のその人たちの楽しい「おつきあい」の中のロジックにもそれがある。


 
 「ひたむき」ということについて昔、記事を書いた。

 「コーチング屋ではあるけれど・・・」(2007年1月)

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51054423.html


 
 だからといって、「ひたむき」でさえあれば考えなくて良い、というわけではなくて、「ひたむき」がエクスキューズにならない場面もあるけれど。

 
 
******************


 きのう「十八史略をよむ会」に出て、「敬」という言葉をならった。

 『激動に生きる 強さの活学「十八史略」』上 安岡正篤 

 引用すると、



 
人間と動物とを区別するぎりぎり決着のボーダーラインは何かと申しますと、これは先哲が解明しておるのでありますが、「敬する」という心です。

 (中略)

 敬するという心はつまり、これからますます人間の生というものが開けてゆく、進歩向上してゆく、その高きもの、尊きもの、大いなるものの感覚、近くです。そういうものを我々が悟る時、我々の心に敬う、敬するという心が出てくる。・・・敬するということがありますと、これは相待的な、相待つ、レシプロカル[reciprocal]なものですから、必ず今度は内に省みてそこに恥ずるという心が生ずる。だから敬する、敬う心と、恥ずるという心とが、人の人たる所以のぎりぎり決着の問題です。

 (中略)

 昔の日本人は皆「たてまつる」とか「さむらう」「候」とか、皆そういう(正田注・「敬」の)精神が豊かだったことがわかる。これは非常に人間味豊かな、西洋流にいうと、宗教味に溢れた言葉です。
  


 
 「敬」と「恥」とは、表裏一体のもの。

 昔の日本人の精神には「敬」が溢れていた・・・でも武士階級だけかもしれないけれど。


 
 はい。「承認教育」の中でも「無条件の畏敬と尊重」という、行動理論の武田建氏の言葉を引用したり、「リスペクト」ということを繰り返し言います。単なる「ほめる教育」とはそこで一線を画すと思っています。

 
 また、昔の日本人の中には自然とあったもの、そして今失われているもの、を補う役割を、ある教育が果たすことができるとしたら、そういう性格をもたざるを得ないだろう、とも。



 そういう意味合いからしても、その上にあるような「二代目経営者さんの社交界」の流儀などは、「承認教育」とは相いれないものです。



 ただ、安岡師のこの文章の中には


「だから敬することを知らず、恥ずることを知らない者は人間ではない」


というフレーズも出てくるんだけど、それはどうかなあ?と思わざるを得ない。


 敬することも恥ずることもできない「小人」は、いっぱいいます。その人たちを「人間ではない」とよぶことはできない。

 「小人」をどう救済するか・・・朱子学の祖、朱熹などはそこに腐心したようです。それはまた、べつの読書日記で。


******************


 以前、ある若手経営者の会に招かれ、そこでは「承認」の話をストレートにはせず、野中郁次郎氏らの著書を題材に読書会+カフェのようなことをした。


 まともに「承認」の話をしなかったのは、今だからいうけれど、場の「成熟度」が事前にはわからなかったからだ。

 成熟度のひくい人の集まる場で下手に「承認」の話をして、吊るし上げを食い火だるまになるようなことがあったら、以前にもそういう経験をしているのだけれど、「承認」という決定的に大切なものに汚点を残すことになってしまう。

(余談だが私は女だてらに「承認」の講師をやっていると、「吊るし上げ」「火だるま」の経験は普通の講師より多い。だから、そういう経験をまったくしていない人、たとえば「社内講師」の人たちに承認の講師をやってほしくない、という気持ちはある。くだらないこだわりかもしれないけれど。)

 
 野中氏やその著書が非難を浴びるのはべつにかまわないのである。


 案の定、その題材の本の中のフレーズ「体格より体質」(規模より人の質、の意)に対する反発が出て、

「そうは言っても体格がノドから手が出るほど欲しいよなあ」

と、社員15人ほどの規模の中小企業の社長さんがぶつぶつ言っておられたが、私や「承認」が攻撃を受けたわけではないので適当に流した。


 ちゃんと野中氏・遠藤氏にテキスト使用のご許可をとったし、本の中に出てくる仙台のサンドビック系の工場の社長さんにもメールで取材させていただいたりして、手抜き勉強会ではなかったんだけどね。


 成熟度のひくい人は、どんなまっとうなことを言っても反発したいし、周囲に賛同者を募って反目したいのだ。


 これまでの私の経験では、ベンチャー経営者の場や若手経営者の場は、そういうことが起きやすい。かれらは、いかにも偉そうな男性の経営者やコンサルの先生が「上から口調」でものを言うと、何も反論せずに喜んで言うことをきく人種である。

 そういうところでは「承認」の話はしないに限る。


*******************

 
 コンプラ問題を是正するための「臨時総会」のメールを回したところ、昨夜深夜のうちに1名、今朝早朝のうちの2名、理事以外のかたから「投票・委任状」のメールを返送いただいた。有難いことです。


 すぐ下さったこの方々は、共通点があるとすれば「一国一城の主」の方々。自分自身なにか非営利の団体や教育機関を主宰しておられる方々。

 
 そういう人達の「これは重大なことだ」という直感と「すぐ行動」の習慣はすごい、と改めて。


*******************


 身近にご不幸の話をきく昨今。

 この天候が身体弱者のかたには堪えるかもしれない。


 皆様くれぐれも水分を十分にとってご自愛ください。

 


神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

 うちの団体が、なんと「コンプラ問題」を起こしてしまいました。

 
 早急に是正せねば。・・・ということで「臨時総会」の招集をかけています。

(幸い、うちの団体は定款変更して、「メール議決」で良いことになっています)


 NPOってこういうことよくあるのかなあ。いや、うちだけかなあ。


 お客様にはどれくらいご迷惑をかけたことになるのでしょう。


 
 次のメルマガで発表することにいたします。

 正田、「カネの問題に弱い」だけでなく「手続きにも弱い」ことがばれてしまった。

 こら、反省してるのか。



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

 梅雨明け宣言とともに、強烈な暑さが襲ってきた。


 手元に届く営業支援のコンサルの方のメルマガが、気がつくとこのところ十数回にわたり「アクノリッジメント(承認)」について書いている。


 このコンサルの先生のセミナーは今年の初め東京にききに行った。スパルタ式で、

「部下なんかこうしてああしてこうすればいいんですよー」

という語り口だったので

「これでは故障者続出だろうな・・・」

と思って帰ったところあれよあれよと有名になり、日経ビジネスの講師などになられた。

 と思ったらこのところは「アクノリッジメント(承認)」のオンパレードである。


 やはり故障者続出、という現実と向き合ったのか、などと私などは想像してしまう。

 そういう事態になる前に予測ができればいいのに。自己啓発セミナーのたぐいも同じだ。

 ありとあらゆる失敗を実際にしてみてから真理にたどり着く、ということができるほど、時間やお金の余裕があればいいが。




 私の仕事でごくまれに訪れる幸せな瞬間。

 工業会女性会事務局の和田さんからお電話をいただき、

「(先輩女性経営者の)皆さんすごく喜んでおられましたよ。『こういうお話がききたかった』って」



 研修後の会社をご訪問したところ、ある受講生のかたが私の本を職場で回し読みしていてくださり、本を読まれたという女性職員のかたからご挨拶いただいた。

 でもそういう風景が今もあるかはもう定かではない。


 
 
 ある学校では、きのう先生が

「お前らの進路がどうなろうとわれわれは全く責任はねえんだ!!」

と、生徒に凄んだという。


 ちょうどきのうの報道で、大津市教委などが自殺した生徒の親に対し、自殺といじめの因果関係を認め和解の方向、と報じられたところ。


「学校で起きたことは学校の責任」

ということに被害者意識をもち、生徒相手に荒れたのだろうか。

 だとしたら、被害者意識を向ける先が違う。

 暑さのせいもあるかもしれない。



 自己責任の感覚は大事なもの。しかし、それを植えつけるためにヤクザが因縁をつけるような口調でものを言ってはいけない。

 なんでもそうで、「絶対に大切なもの」を教えるときは、大切なものとして、心に語りかけるように話すものだ。

 それをすることに失敗したら、その大事なものは反発を買い根づかなくなってしまう。



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp
 


お世話になっている皆様



 おはようございます。
 企業内コーチ育成協会の正田です。


九州・福岡、熊本、大分の豪雨では死者・行方不明者が32人に上りました。 
 亡くなられた方々やそのご遺族、また住まいを奪われた方々に心からのお悔やみとお見舞いを申し上げます。



※このメールは、NPO法人企業内コーチ育成協会のスタッフ及び代表理事・正田が、過去にお名刺を交換させていただいた方・当協会のイベントやセミナーにご来場いただいた方にお送りしています。ご不要の方は、メール末尾にありますURLより解除いただくか、このメールに直接「不要」とご返信ください。

 

 しばらくこのメールのご送付が滞ってしまいました。

 その間、個人的には沢山の皆様とお会いすることができ、感謝しております。

 一方でご報告したいことも重なりましたので、このたびのメールは長文になりますことをご容赦ください。




 本日の話題は:


■「いじめ」ご家族で話していますか。
  
 いじめを起こさない先生とはどんな先生か。起こさない心構えとは。
 家族の対話、女性不在の議論


■イベント開催報告-1

 よのなかカフェ「幸せな子どもをつくるには」(7月5日)


■イベント開催報告-2

 企業内コーチ育成講座 基礎コースA in姫路(6月26-27日)


■講演・セミナー報告
 ひょうご産業活性化センター「成長期待企業の会」様、
 兵庫工業会女性会(win-win)様、
 NPO会計担当者ネットワーク様


■今後の講座予定
 基礎コースB(8月7日、8日)
 基礎コースA(10月23日、24日)


----------------------------------------------------------------

■「いじめ」ご家族で話していますか。
  
 いじめを起こさない先生とはどんな先生か。起こさない心構えとは。
 家族の対話、女性不在の議論


 
 大津市立中学校での「いじめ」と「自殺」。やっと、このところ両者に「因果関係あり」と学校、教委が認めるようになりました。これが常識的な判断といえましょう。

 亡くなられたお子さんの経験したであろう苦しみ、そしてご家族の無念さは、察するにあまりあります。


 さて、いじめは家庭が悪いのか学校が悪いのか社会が悪いのか。

 堂々巡りになりそうな議論です。ただ、悲憤慷慨するだけで終わりにするのは、現役世代としては無責任なやりかただ、とわたくしは考えます。

 今年、当協会では5月に開催したよのなかカフェ「子どもたちが危ない!」に関連して「教育者連続インタビュー」を行いました。

 限られた経験の中ではありますが、子どもたちから実際に慕われ、かつ毅然とした態度で教室の秩序を保っている優れた現役の先生方に、ご経験や見解をうかがったものです。


 その中のお1人、神戸市立渦が森小教頭の吉森道保先生のインタビューをご紹介します:

 
◆子どもには仕事を任せる。一線を超えたら叱る。人を傷つけたら叱る―吉森道保先生(渦が森小学校教頭)

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51803263.html



 この記事はここ数日アクセス数が上がっています。とくに宣伝めいたことはしていませんでしたがやはり、大津のいじめとの絡みでしょうか。

 「いじめは許さない」
 「先生は身体を張ってでも止めますよ」
 「先生はいじめられている子の味方です」

 先生の毅然とした態度が自然と子どもたちに伝わります。

 こういうことは単なるノウハウではなく、そのひとの信念や価値観から出た、全身全霊のことばだから、伝わるのでしょうね。

 ただ、やはり多くの先生が学んでほしい、見習ってほしいことです。


 こうした、「先生同士の学習のすすめ」および「学級崩壊」「いじめ」について、5月の第33回よのなかカフェで取り上げました:


◆マニュアル思考×同僚に教え同僚から学ぶ気風―よのなかカフェ「子どもたちが危ない!」開催しました

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51804206.html

 
 さて、いじめは人災ですが、比較してしまうのもどうかと思いますが「激甚災害」よりもはるかに頻繁に起こる災害です。人の世に強者と弱者がいる限り、あるいは集団を頼みに強い側に身を置きたい心理がある限り、ちょっとした力関係のきっかけで起きます。


 そういうものだという前提で、ご家庭でもつねに話題にすることが大事でしょう。


 
 大津のいじめに関しては最近あちこちで話題になりますが、その議論が「女性不在」だとどうなるか。

 身近に体験をいたしました。


◆さらば女性不在の議論―いじめ問題、わるいのはだれか

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51815730.html


 この記事の中では、わたくし正田が個人的に体験した子どものいじめ、不登校への対処法、それに自分の家庭の中で「いじめ」についてどう話題にしてきたか、にも触れています。

 よろしければご覧ください。
 



----------------------------------------------------------------


■イベント開催報告-1

 よのなかカフェ「幸せな子どもをつくるには」




 去る7月5日、三宮にて、第34回よのなかカフェ「幸せな子どもをつくるには」を開催しました。


◆「今も『子育てがしたい』という若い世代に救い―第34回よのなかカフェ『幸せな子どもをつくるには』開催

しました!」

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51813645.html


 「ご近所の関わり合いをみんな心の底では求めている。少し昔に戻ったほうがいいのでは」

 「少年野球チームなどが地域づくりの核になることがある」

 
 など、この場ならではの議論と対話が交わされました。

 よろしければ、ご覧ください。




 2009年春より足かけ4年にわたり開催し、その間「日本人と仕事」「日本はスウェーデンを目指すべきか?」と、日本人の働き方、社会のあり方を問うこころみや、
「神戸のオンナは働きたがらないは本当か」「男のプライド」など、女性活用を阻むものについてもメスを入れてきた「よのなかカフェ」。


 前回の人数が少なかったため、「しばらくよのなかカフェをお休みします」とブログの中でお伝えしておりましたが、幸い神戸以外の他地域でご関心をお持ちいただき、開催に向けて動き出しています。


 もう少ししましたらこのメールでもお知らせできるかと思いますので、ご期待ください。


----------------------------------------------------------------


■イベント開催報告-2

企業内コーチ育成講座 基礎コースA in姫路



 去る6月26日・27日の両日、姫路・じばさんビルにて、「企業内コーチ育成講座 第12期」を開催しました。


◆大消耗戦時代を勝ち抜くすべは―企業内コーチ育成講座基礎コースA 第12期を開催しました

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51812219.html



 部下育成に強い効果のある「承認」のほか、自己理解・他者理解の手法、情報共有のための必須スキル「傾聴」、またリーダーの精神活動として重要な「ビジョンをもつ・ビジョンを描く」そして行動促進の技術としての「質問」などを盛り込んだ2日間となりました。


 限られた資源をどう活用するか。こうしたリーダーシップ技術の学びは、さほどコストを必要とせず、真剣に取り組めば他のどの方策、制度改革やIT技術よりも最大限の効果を上げます。


 歴史上の「谷間の時代」を生きているというわたくしの自覚を、受講生様方が共有して下さることを願うばかりです。


 幸いにして、このたびも非常にレベルの高い宿題をご提出いただきましたので、このままご努力を続けていただけますように。
 


----------------------------------------------------------------


■講演・セミナー報告
 ひょうご産業活性化センター「成長期待企業の会」様
 兵庫工業会女性会(win-win)様
 NPO会計担当者ネットワーク様



 このほか6〜7月にいくつかの団体様にお招きいただきました:


◆成長期待企業・グローバルの会様でお話をさせていただきました(6月11日)

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51809438.html


◆「スカートを踏む」という目からウロコの新しい学び―工業会女性会様でお話をさせていただきました(7月13日)

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51815327.html


◆素敵なNPO空間 会計担当者ネットワーク様でお話をさせていただきました(同14日)

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51815593.html



 各団体様、設営・資料配布など大変お手数をお掛けいたしました。
 ご参加者様の今後のお仕事と人生にお役に立てれば大変うれしく思います。
 


----------------------------------------------------------------


■今後の講座予定
 基礎コースB(8月7日、8日)
 基礎コースA(10月23日、24日)



 引き続き、現代の諸問題を解決する力のある優れたリーダーを創る「企業内コーチ育成講座」を、姫路にて開講いたします。

 下記をご参照いただくほか、もし「私の町で開催してほしい」というご要望がありましたら、極力お応えしたいと思います。その場合は info@c-c-a.jp まで、メールでお知らせください。



★8月7日(火)・8日(水)
 企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースB
 〜ハードなコミュニケーションと多様性の理解〜
 各日10:00〜17:00
 姫路・じばさんビル会議室
 受講料41,680円(教材費込)
 詳細とお申し込みは ⇒ http://c-c-a.jp/info2/index.php?nw2=0 

 「基礎コースA」で「承認」の宿題をご提出いただいた方が対象の、
 「叱り方」を含む一歩進んだコーチング技術。
 この講座を受講されるには、まず「基礎コースA」をご受講ください。



★10月23日(火)・24日(水)
 企業内コーチ育成講座(コーチング講座)基礎コースA
 〜コーチの眼・耳・心を身につける2日間〜
 各日10:00〜17:30
 姫路・じばさんビル会議室
 受講料42,000円
 詳細とお申し込みは ⇒ http://c-c-a.jp/info2/index.php?nw2=0

 「承認」「傾聴」「質問」と、基本の3大スキルを実習を交えてじっくり学べ、これだけで職場のコーチングは十分こなしていただけます。
 中でも「承認」は一般的なビジネスパーソンの常識を覆す学びとなることでしょう。
 すべての管理者、経営者、部下・後輩をもつ立場の人にお勧め。


 皆様のご参加をお待ちしております!!






※このメールは、NPO法人企業内コーチ育成協会のスタッフ及び
代表理事・正田が、過去にお名刺を交換させていただいた方・
当協会のイベントやセミナーにご来場いただいた方に
お送りしています。

今後ご不要の方は、
空メールをご返信いただくか、こちらのページ

http://www.webcordial.com/bn/tk.html

より解除していただければ、
購読リストから外し、次回から送信されないようにいたします。


 ここまで読んでいただき、ありがとうございました!



 本日も暑くなりそうです。くれぐれも熱中症にはお気をつけて。
 皆様に良いことの起こる1週間でありますよう。






*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*
神戸のコーチング講座
特定非営利活動法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
代表理事 正田 佐与
----------------------------------------
Email:info@c-c-a.jp
TEL: 078-857-7055 FAX: 078-857-6875
Post:〒658-0032 神戸市東灘区向洋町中1-4-124-205

ツイッターアカウント: @sayoshoda

フェイスブックページ: http://www.facebook.com/sayo.shoda

ブログ「コーチ・正田の 愛するこの世界」
http://blog.livedoor.jp/officesherpa/

愛する日本を、人が元気になる国にしませんか。
「承認大賞2011プロジェクト」
http://.shounintaishou.jp

「企業内コーチ育成のすすめ」
(株)帝国データバンク社『帝国ニュース兵庫県版』
に好評連載中
http://blog.livedoor.jp/officesherpa-column
*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*…*



「女性不在だと、議論はとんでもないことになる」

という事例に遭った。



ある席で、大津のいじめ事件が話題になった。

誰がわるいと思う?

という問いに、その場の講師の先生は、


「いじめられた子が悪い、その親が悪い。すぐ学校のせいとか教育委員会のせいにするが、今時の親は共働きだったりお父さんが遅くまで働いたりして、子どもの異変に気付かない。いじめられる子にはそうなる原因があるものです。考える力が弱い」


ではあなたがその子の親で、いじめを(自殺の)事前に察知したらどうするか?との問いには、

「私が親だったら子を叱ります。そんなことに負けるなと。それだけでなく十分に話し込みをしますが」


別の人は自分の子がいじめられたことがわかったら加害者の家に行き相手の親子ともぶん殴った、という。そしてやはり、いじめられる子は弱い、というので、


私はたまりかねて発言した。ここの会で発言するのは初めて。


「うちの真ん中の子は中学、高校と2回、いじめが原因で不登校から別室登校になり、どちらもやっとの思いで卒業しました。うちでは親子の会話は密で、『この娘さんがここまで回復したのは親御さんの支えがあったからだ』というのは学校側も知っていてくれてます。

 でも、親が全力を尽くしても学校がダメならやはりダメ。別室登校は、本人の勉強が遅れマイナスになります。教室に戻さなければならない。

 今は、先生方が叱ってないんです。変なほめる教育が普及し、叱ることを位置づけていない。

 私は『こういう先生のもとではいじめが起こらない』という先生方をピックアップして最近『教育者連続インタビュー』というのをしました。そこでは、学級びらきのときに『先生はいじめは大嫌いです。君たちがいじめをしたら、先生は体を張ってでも止めますよ』という先生が登場します」


これに対して、

「そんな先生いるんですか。うちの息子がいじめられた時学校の先生がうちに来ましたが、『どうしましょうか?』でしたよ」

と男性参加者。


さらに子どもが学校に戻るまでの経過を問われて、


「子どもが戻るまでの経過は中学、高校それぞれ一様ではありませんでしたが、中学の2年のときの先生が弱腰の、典型的な学級崩壊を起こすタイプの先生でした。『この先生の間はしゃあない』と、別室登校を続けさせました。その間、先生方の手違いでうちの子がほかのお子さん方の攻撃をまた受けるようなことが起こり、そのときは『なんていうことをしてくれたんだ。やっと良くなってきたのに』と学校に怒鳴り込みました。

 その学年末、校長先生とも話し合いをもちまして、『叱ることは大事なんじゃないですか』ということを伝えたり、『ダメなものはダメ』ということを言える先生の下につけてやってください、と要望して、実際にそういう先生にもっていただきました。

 3年生の担任の先生は、『正田さん(=うちの娘)はやっとの思いで教室に戻ってこられたんだ。何か言うことは先生が許さない』と、みんなに言ってくれました。その先生のもとでは1年を通じてほぼ学校に通うことができ、希望の高校にも行けました。」


さらに、


「大津のいじめ事件は、学校で起きていたことです。学校が把握していないほうがおかしいです」


と、論理の大逆転。それに対してその場では反論はとうとう出なかった。


 (父親が長野県人だったせいか、「ちがう」と思うことはすぐ「ちがう」と言って議論しちゃうのだ)



 (これも決して私は何もかも学校に転嫁したいわけではないが、自分のささやかな子育て経験から言っても、子どもが集団に入ったときどんな行動をとるか、家庭では予測ができない部分がある。姉2人の弟として育ったうちの末っ子も、男の子集団に入ると予測もつかない行動をとり、唖然としたものである。)


 (いじめに関して、わが家での教育は、3人いるので2対1の構図はしょっちゅう起きたが、その都度「今のはあんたら、いじめやで。どんな理由があってもそれは卑怯や。お母さん許さへんで」と言った。いじめ加害者の脳には「快感回路」があるが、それをその都度遮断し、痛みを味わわせる。うちの子らに関しては[そうは言っても末っ子あたりはわからないが]「いじめは憎むべきもの」という価値観は植えつけることに成功したと思う。
 その結果長女はいじめられた友達を自分のグループに引き入れて助ける、ということを小学校からしていたし、いじめられる側になった二女は、他人同士のいじめを見ていることは我慢できない、という感性のもちぬしだった。それで孤立しているうちいじめられる側になった)




「いじめ」に関して身近なことを題材にしたブログ記事


「あたし、陰キャラやねん」
http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51003350.html

⇒残念ながらこの記事で「わが道を行く」路線を示した娘が、その後いじめの標的になった


「すべて経験することに意味のないことはないのだ」
http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51140516.html

⇒二女の別室登校をカミングアウト。この時点では「他人同士のいじめを見ているのがつらかった」と告白していた娘。実際には本人もいじめに遭っていたことがあとでわかった


「あたしって傍観者だしい」
http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51069205.html

⇒長女へのいじめ解決指南の話


「文化の違い」
http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51309221.html

⇒二女の別室問題を解決したときの校長先生との対話


 
 などなど。


 高校での別室問題については、まだあまりブログには出していません。実はこれもかなりな修羅場があったことは確か。いずれ時効になったときお出しできるでしょう。


 いじめは、「ある」ということを前提にしないと解決することはできません。

「いじめは許さない」と生徒に伝えた先生は、人の心は弱いもので、自然に任せておいたらいじめは起こってしまうのだ、ということをいやというほど知っていたのでしょう。

 学校現場や教委は、往々にして生徒たちがいじめ公表によって不利益をこうむることをおもんぱかるあまり、把握や公表をしたがらない体質があることも、肝に銘ずるべきでしょう。

 でも、それが「人を殺し」ます。メタファーではなく本当に。


 勇気をもって問題と向き合うこと。越直美市長には、きっとできることでしょう。




 あと蛇足ですが・・・、


「子どもが不登校になると父親も気に病んで鬱になる」

 わが家で起きたことはわりあいよその家でも起きることなんだそうで、

(不名誉だからって、「なかった」ことにしちゃいけませんぜ)、

 知人のそのまた知人の家では、同じように3人の子がいるご家庭でそのような状況でお父さんが自殺してしまった、という痛ましい話もききました。

 それぐらい、男の人って弱いんです。しんどい状況に向き合って闘い続けられないんです。なのでこういう分野のまともな発言は女にしかできない、と思っていいんじゃないかと思います。相手を殴って問題解決すれば世話はありません。



 
神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

14日夜、「全国NPO会計担当者ネットワーク」様主催のセミナーでお話。


 阪急園田駅近くにある障害者支援の団体「NPO法人サニーサイド」が会場になり、NPOの経理担当者ほかスタッフの方々16名が集まり盛況な会でした。中には姫路、泉大津と遠方からお越しいただいた方も・・・。


 NPOスタッフのコミュニケーションのお悩みを解消しよう、という趣旨で、3時間の枠で「強み」の簡易版と「傾聴8本ノック」の実習を入れながらお話しました。


 比較的若手、20〜30代のNPOスタッフの方々は、人柄もよく、おおむね、気持ちよく取り組んでいただきました。阪神大震災後に立ち上がったNPOの人を「第一世代」とすると、「NPO第二、第三世代」の方々というべきか。正田、NPO関係者の集まりでお話しするのは実は初めて。最近ちょっと芸域が広がっています。


 しかし、最後に「ケーススタディー」として2人の方々のお悩みを聴くコーナーではいきなり行き詰まり・・・。


 改めてこのセクターの方々の人材・リーダーシップの問題の深刻さを感じました。当事者の方々は大変な思いをされていることを知りました。


(正田はちょっと賢くなったので、「ごめんなさいね、歯切れわるくて。変なこと残したくないもんだから」と言い訳しながら、お話を聴いていました)


 大企業はそれに比べると、スクリーニングをしていれば楽かもしれない。

(だから大企業様からは謝金をしっかり頂きます。それが社会貢献だと思ってください。)

 
 詳しい状況は出せませんがその場ではしんどいお話を聴かせていただくだけにとどめ、あとでご参考になればと、メールでこのブログの1つ前の林義記さんの記事をご紹介しました。


 「承認・応用バージョン」。

 とはいえ、林さんは最初に「承認」と出会ってからもう1年8か月、その間に林さんの中でどんどん進化してきてこれだけのことができるようになっています。

 だから初学者のかたに同じことをしてみては、というのはかなり「酷」かもしれない。


 セミナー後、同じ会場で「ささやかな」懇親会。NPO法人サニーサイドさんで普段障害者のかたが作っているという、唐揚げやチーズケーキ、サーターアンダギーなどをおつまみに乾杯しました。


 写真が残っていない残念・・・。手作りのとてもさわやかな空間でした。


 お声がけいただいた、NPO会計担当者ネットワークの荻野俊子さん、ご準備を担当されたNPO法人月と風との太田豊湖さん、NPO法人サニーサイドの松村史邦さん、そしてご参加の皆様、かけがえのないひとときをありがとうございました!


 また、NPOの方にお役に立てたらいいな。(←ひとりごと)


※※※※


 九州や京都では記録的な大雨だというのに、神戸は晴天。


 青空に私がひどく傷つけた人のことを思いました。
 どれほどの痛みだったことだろう。


 沢山の美しいもの、善いもの、真のものが傍にあり癒しを与えてくれますように。
 


神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp


 13日夜は、昨年度「承認大賞」の林義記さんとお食事。


 神戸市西部の介護福祉施設にお勤めの33歳、2児のパパです。


 昨年の「承認大賞2011プロジェクト」は、受賞者の名前などがベタ記事で地元紙の経済面に載ったのみだったけれど、


 林さんの旧友がそれに気づいて切り抜き、お手紙をつけて送ってくれたそう。

 嬉しいプレゼントだったそうです。


 また「大賞」の題材になった2年目の若手介護士クンは、その後も元気に働いており、先輩の林さんに対して感謝を欠かさない。

「林さんがあのときこう言ってくれたから、ぼくはこういうことができるようになった」

ということをつねづね言ってくれる。

 そして、「林さんのセンスはやっぱりすごい」と言い、(でも本人も非常にセンスが良く、年数からすると非常に高度なことができるそうだ)

 最近では自分で探してきたセミナーに自主的に行くようになったのだそう。

 ものすごい順調な成長ぶりですね。



 林さんの施設で来月研修をするにあたり、過去のレジュメなどをお渡しして検討していましたが、

 それをぱらぱら見て、

「ああ、『強み』の考え方はいいですね。(介護職の)みんなに知ってほしいです」


 何かというと、例えば利用者さん(高齢者さん)の問題行動に目をとめて規制しようとする考え方が、介護職の人には強い。

 そうではない、その問題行動はその人の何らかの強みの表れではないのか、それがわかればその強みを何か別のことに使ってもらえるのではないか。と、林さん。

 一例として、ほかの利用者さんに関わりたい、お手伝いをしたいという気持ちで身体を動かしてしまう利用者さんがいる。しかしご本人の身体の状況からすると、そのように動くのは危ない。だから職員は止めようとする。

 しかし、この人のご家族に聞き取りをすると、この人(女性)は若いころボランティアをして人助けをしていた。阪神大震災前の、日本ではまだボランティアが一般的でなかったころです。

 そうすると、人を助けたい、関わりたいという気持ちがこの人は人一倍強いはず。そこで、「(手を出して手伝うのではなく)あの人が悩んでいるようだから、話を聴いてあげて」と促すと、喜んでそうしてくれるようになったという。


「それはすごい。前々から『強み』は高齢者援助に使ってもらえると思っていました。脳のはたらき全体が衰えてきているが、自分の強みの部分は残っていることが多い。そこを刺激してあげれば、脳機能全体の回復につながるのではないかと」

と私。

「それと恐らく、介護職の人で『回復志向』(なおしたい)という強みを持っている人は多いと思うんです。一種のやさしさでもあるんですけど。相手の問題をなおしたくてしょうがない、という。そのために利用者さんの問題行動にばかり目をとめてしまう、というのもあると思うんですよね」



 また、「クレーマーさん」を承認してあげることで、改善した例というのもあるそうです。

 ある利用者さんの娘さんが、大変なクレーマーで訪問のたびに介護のここが悪い、あそこが悪いと指摘されていた。職員は困り果て、普通はこういう場合「そんなにクレームばかり言うなら援助できません、お別れです」と、施設と利用者の関係ではなることが多いという。

 しかし林さんは相手を承認できるところはないかと考えた。

「まず決まった日時にきちんきちんと訪問されている。お母さんのためを一生懸命考えて必要な届け物などもされている。お母さんのためを考えるからこそ文句が出る」


 そして訪問のたびにそれを言ってあげることにしました。

 すると、クレームは激減しました。担当の職員も、「最近ようすが違いますね・・・(クレームを言わなくなりましたね)」と、言うようになりました。


 さらに、

「お母さんにお役に立つためにわれわれ施設で何かできることはありませんか?」

ときくと、ウーンと考えてくれました。

 そこから、利用者さんご本人、その(元クレーマーの)娘さん、そして施設職員2人の4人で、「外でお食事する」ということが実現しました。


 そこは結婚式場にもなるレストランでした。向こうにきれいな花嫁さんがいますよ、と指さすと、90歳になるその利用者さんは娘に、「あんたが結婚したときはピンクのウェディングドレスだったねえ」と話しだしたのです。

 その娘さんはもう70近いお歳。自分のお母さんが、自分のピンクのウェディングドレス姿をおぼえていてくれた。どんなに嬉しかったことでしょう。


 ・・・と、いうのが「クレーマーさんを承認する」というお話の顛末です。


 
 ほかにも「承認」がらみの楽しいお話がいっぱい出て・・・、

 毎日、生身の人相手で問題発生はひきも切らないお仕事のはずですが、折にふれて林さんは「承認」を駆使してくれ、そして

「林さんと仕事すると楽しい」

と言われ、

「そう、その秘密はね」

・・・と、今度私を施設に研修によんでくださるようになった、というわけです。


 その人の人柄に触れると楽しい、という人がいます。

 私にとって林さんは確かにそういう人です。


(世の中には、1人の悪い人に触れるとそのストレスを解消するために5人の良い人に会わないといけない、とかいうデータもあるんですが。グーグルのお話がらみでしたか)



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

 13日、公益社団法人兵庫工業会の女性会(win-win)の第2回例会でお話。


 会場は神戸市須磨区須磨離宮公園のそばにある邸宅レストラン「ル・アン」。元・神戸迎賓館という大正時代の建築。

 重厚で優雅、「えーっこんなとこに入らせていただいていいの?!」とドギマギするようなところです。


 昼食前に承認大賞の事例と実習、それに後半で「女性はリーダーに向かないって本当?」というディスカッションを入れる予定でしたが、前半でほぼ1時間かかってしまい、予定の時間を使い切ってしまいました。

 (正田、自分のラップタイムを知らなかった;;)


 急遽ディスカッションをあきらめ、残りのわずかな時間を質疑の時間としました。前半への質疑だけでなく、「女性活用」についてのご質問ご意見も沢山出、この問題へのご関心の高さをうかがわせました。

 このときのやりとりが大変おもしろかったのでこちらで再現いたします。


問い:大学関係者によると、大学院の段階で研究者を褒めて育てると、その人が助手や助教になったとき、下を抑えつけるひどい上司になるというが。


正田:それは初めてききました。でもあり得ることだと思います。今年『自己愛過剰社会』という分厚い本が出ましたが、それによるとアメリカの「自己愛性人格障害」と診断を受けた人は16人に1人、大学生だけをとると10人に1人の高率だといいます。向こうは褒める文化の社会、そして現代はセレブ信仰とか、「自分を愛しなさい」というメッセージが溢れている。そういう中で育った人は自己愛になりやすい。自己愛は、要するに自分だけが素晴らしくて他人はカス、というような考え方ですから。おっしゃるように上司になったら下を抑えつけるひどい上司になると思います。

 ですから処方箋として、助手とか助教とかになり人の上に立つようになったら、「人の上に立ったらこうであれ」と、厳しい教育を義務づけるか―、ただ一旦自己愛になってしまった人はそういう教育を受け付けないですね。ですからアメリカでは、部下からのフィードバックがひどい、いわばパワハラ的なリーダーは降格するか、辞めてもらうかします。自己愛はなってしまうと、簡単には治らないんです。

 また、わたくしどもで「ほめる研修」と言わずに「承認研修」という言い方をしているのも、理由はそこにあります。やや欲張りですが、ほめることも厳しいことを言うことも両方入っている教育、バランスよくミックスした教育をしたいからなんです。「君ほどの人が、こういうことをするのは許されないぞ」といった、認めるというニュアンスの入った叱り方というのがあります。承認は、簡単には普及しない言葉ですが―。


問い:ディスカッションの「女性はリーダーに向かないって本当?」これはどこかでやったことがあるのか。もう何らかの結論は出ているのか。


正田:いえ、今回初めてです。皆様のお知恵をお借りしたかったからなんです。

(手元資料には、諸外国―オーストラリア、フィリピン、マレーシアなど―で急速に女性管理職比率が伸びるいっぽう、日本と韓国では伸びが鈍いという資料や、企業が女性管理職を登用しない理由として、「資質を満たしている女性が少ない」と答えている資料などを入れている)

 現状として、女性が入社してくる、多くの場合男性管理職の下につくわけですが、男性が女性を甘やかしますね。「この難しい仕事はさせられない、こっちの男性にやってもらおう」という振り方ばかりしてしまっていると、そうやって育った女性はある年齢になっても、管理職を担えるだけの強さが育っていない。

 わたしどもは「承認」をお伝えするとき、「男性でも女性でも隔てなく『行動承認』をしてください。行動に応じて認めてください」と言います。そうすると、やる気のある女性にとっては嬉しいはずです。やればやっただけ上司が認めてくれる、というのは。そうやってたくましく育った女性であれば、ちゃんと管理職にもなれるはずなんです。
(注:「はず」ばかりついているが、これまでコーチングを導入してもらったところでの業績向上例には、女性の成長が大きく寄与している。銀行で金融商品をお勧めするナンバーワンの女性パートとか。ただ管理職になるまでフォローできたところはない)

 コーチング教育以外に社会人が時事問題を語る「よのなかカフェ」というのをやっていまして、そこでは「男のプライド」(一同笑)、男性の競争心や見栄で判断を誤る現象とか、「神戸のオンナは働きたがらないは本当か」(一同笑)、これはデータとしてあるんです。政令指定都市の中で神戸がお恥ずかしいことに一番専業主婦率が高い、また女性が実際に「働きたくない」と答える。うちの団体は女性活用わりとうるさいんです。


問い:現実に「スカートを踏む」っていうことありますよね。女性が高い地位になればなるほど妨害に遭うって、田中真紀子さんが。

正田:よろしければその「スカートを踏む」ということについて詳しく・・・。


別の人:うちの息子が嫁に働かさないのよ。すごい高い条件をつけて、これとこれをクリアしないと働いちゃだめ、っていう。それじゃ働けないですよね。


工業会事務局の男性部長:神戸は男性が女性を抑えつけてる土地なんでしょうかねえ・・・



・・・ここへきて大変白熱しましたが、レストランの方でも昼食のお時間になったためお開き。

 あえて先輩女性経営者の皆様にぶつけてみて良かった、と思う正田であります。実はふたを開けるまで、前日も眠れなかったぐらい緊張したんですが。

 このあとはレストラン「ル・アン」の中を案内していただき、2F大広間のダイニングなどを見学しました。

 美しい手入れのゆきとどいた芝生庭園、秋には紅葉の見える部屋もあるそうです。


 超・緊張したあとの「ル・アン」のお食事は大変おいしゅうございました・・・。



 「わかりやすかった」と言ってくださったご参加の皆様、工業会事務局の皆様、女性会リーダー・サブリーダーの皆様、そして「ル・アン」の皆様、ありがとうございました。


 井上リーダー、社員旅行の熊本には無事行かれたんでしょうか。


 
神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp
 
 

羽田にある全日空オフィスをご訪問させていただきました。


2202



全日空客室本部長の河本さん(中央右)、副本部長の水田さん(右端)とともに。
(左端は撮影スタッフ田村クン)


ご訪問の用件は・・・近日発表します。お楽しみに



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

公益社団法人兵庫工業会で9月に講師を務めさせていただくにあたり、

 当協会の(瓜生原氏作成)効果測定調査票(アンケート)も、ご希望される企業様には使っていただけることになった。

 管理監督者大会では、時間枠を6時間とって承認だけ教えてよい、という贅沢な時間のかけ方をさせていただける。ので、受講生様にはかなりしっかり学び、それについて思考をめぐらしたりもしていただけるのではないかと思う。


 ただ過去にはそういうアンケートの例がなかったそうで、事業推進部の福田部長は

「う〜ん、受講生本人と部下までが対象なんですか。本人対象に事前アンケートというのは例があるんですが・・・」


と、首をひねっておられたが、


「ご本人様が真摯に学ばれると、職場の人材育成の担い手になり若い部下の方まで全員力が引き上げられる、というのが承認コーチングの波及効果の大きさなんです。そこの波及効果を実感していただければ。

 また、3か月後、6か月後とアンケートをとることで受講生ご本人様の”学ぶ責任感”もアップしていただけるのではないかと」


と、ご説明すると、

「わかりました、やってみましょう。企業の人事担当者に話してみましょう」

と言ってくださった。



 ここでのターゲットは中小製造業さん。

 限りある資源の中で、いかに最大の学びをして強い人、考える人、能力の高い人をつくっていただくか。

 そのカギは現場の管理職の力量にあり、そのための教育研修は1つ1つ大切に学んでほしい。

 製造業様だと、その「1つ1つ大切に」というところは、していただけるのではないかと思う。



 こういうのも、

「生きている間に後世のためのことをどれだけできるか」

自分に課している。し、工業会様もよく応えてくださる。感謝。


 
 なお福田さん曰く


「正田先生は神戸では受けがわるいそうですが、何故なんでしょうねえ・・・口調が優しすぎるんじゃないですか?」

「えへへ・・・そうでしょうか;;」


 たしかに、以前からいうように一般的な研修講師のノウハウとして

「断定する」
「言い切る」

というのがあるようなんですが。

 それをやると予後がどうなるか、というのも体験的に知っているので・・・


(現実にヒューマンスキル系で万人に当てはまる、言い切れることなどほとんどない。そして受講生さんもそのことを良く知っているので、断定口調でいうとその場の収まりはいいが、あとあと「結局研修なんて適当なこと言うよなあ」ということになりがち)

 



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

 兵庫県中小企業団体中央会の機関誌「O(オー)」に不定期連載中のコラム「誌上コーチングセミナー」。


 新装第2回は、中国・宋の時代を題材にした「改革者」のお話です。同会編集部のご了承をいただき、こちらに転載させていただきます:


――――――――――――――――――――――――


「決める人とそうでない人――聡明なリーダーが陥りやすい『決断依存』のワナ」


 気付かないうちに「人」の問題が起きて、成長の足かせになっている…そんな現象があなたの会社にもありませんか?「人」の問題によく効くクスリ、「コミュニケーション」「リーダーシップ」の観点から解決法をお伝えします。



 司馬光と王安石。11世紀の中国・北宋の時代に、ふたりの優れた政治家がいました。

 何故いま北宋時代?と思われそうですが、現代に当てはめて考えるとなかなか面白いのです。

 王安石は、バリバリの改革者。この時代の宋は、軍事費の増大、無駄な官職の増大(冗官)、貧富の差の拡大により、ドラスティックな改革は待ったなしの情勢でした。

 そこへ登場したのが、下級官僚出身で「新法派」の王安石です。1067年に即位した若き皇帝・神宗の下で皇帝の側近である翰林学士に、また2年後には副宰相となり、実質的な政治実務のトップとして辣腕を振るいます。

 王安石の下では、農業改革として「青苗法」「募役法」「農田水利法」など、商業改革として「均輸法」「市易法」、軍事改革として「保甲法」、「保馬法」その他科挙改革や官僚改革にもさまざまな立法や制度改革を行いました。趣旨としてそれらは大変正しいものでした。

 ところが…。善い目的のために制定された法が正しく運用されない、ということが起こってきます。例えば「青苗法」は農民が地主から高利で種を買う金を貸しつけられ、奴隷化していくことを防ぐため政府が低利で融資する法ですが、実際の運用では現場の官僚が制度の趣旨を正しく理解しておらず、「貸せと言われたから貸す」、強制的に貸し付けを行い農民の恨みを買ってしまうのです。

 こうして王安石の新法改革に異を唱えた代表的人物が保守派の司馬光でした。史書『資治通鑑』の編者でもあるかれは、一言で言うと「制度より人事だ」という考え方でした。良い官僚、誠実で有能な官僚を登用せよ。あるとき、神宗皇帝が「干ばつで首都開封に難民が流入している。どうしたらいいか」と司馬光に問いかけたところ、司馬光は「その地域に良い官僚を配置することです」と答えた、といいます。これは「そんな迂遠な」と採用されなかったそうですが、司馬光の考え方をよく表しています。そして人君の「三徳」、すなわち仁・明・武、そして臣下に対する働きかけとしての「御臣(ぎょしん)」、すなわち任官・信賞・必罰、などの政治理念を提唱。

 王安石の失脚後、民衆から大の歓迎を受け政界復帰した司馬光も、王安石の制定した多くの新法を廃止はしたもののその後の改革に着手することなく死去。

 さて、こうした北宋の出来事からは、私たちは何を学べるでしょうか。

 まず、制度改革にかならず伴う運用の問題。現場で「運用」にかかわる人ひとりひとりに、制度のもつ精神が深く「はら落ち」しなければ、ものごとは本当には動きません。善い意図のもとに設計された制度でも、それは然りです。

 あまりに性急な改革をしますと、人はついていけない。このことには、脳のメカニズムも恐らくかかわっているでしょう。諸制度改革の決断をする人の脳では、決断のたびに快楽物質のドーパミンが分泌されます。いわば「楽しい」のです。一方で、他人の決めた改革に従う大多数の人には、その現象は起こりません。その人達にとっては、せっかく自分が習熟し愛着のある現行制度を取り上げられ新しいものに習熟しなければならないのですから、当面はストレスになるばかりです。例え善い意図のものであっても。

 もう1つは、やはり実務を担うフォロワー、臣下たちの「質」の問題。かれらの新しいものに慣れるストレスに配慮したとしても、やはりフォロワーの側も、改革の意図を理解し共感するようなまっとうな倫理観をもたなければなりません。「自分がらくをしたい」「既得権益をむさぼりたい」というような卑しい心をもっていてはダメなのです。王安石はそれを「処罰」によって防ごうとしたのですが、ムチだけでは人の心を善くできないことも明らかです。

 北宋の改革は、結局末代の徽宗皇帝の時代までもつれ込み、金による侵攻を招きます。さて、あなたの会社・組織で、「改革」をやり遂げるには、何が必要なのでしょうか…?


※本稿執筆にあたり姫路師友会、安岡正篤師の孫である河田尚子先生のご講義よりご教示をいただきました。ここに御礼申し上げます。



筆者プロフィール・NPO法人企業内コーチ育成協会代表理事。1963年生まれ。
通信社記者、医薬翻訳者を経て2001年、ビジネスコーチ開始。特に管理職育成を得意とし、非営利のマネージャー教育により全国1位、社内1位といった「トップマネージャー」を輩出。
2008年より現職。よのなかカフェ、承認大賞といった社会人教育のイベントも主催する。
著書に『認めるミドルが会社を変える』(カナリア書房)など。
NPO法人企業内コーチ育成協会
URL:http://c-c-a.jp
電 話:078−857−7055
メールアドレス:info@c-c-a.jp



【月刊中央会「O!(オー)」2012年7月号 所載



人君の「三徳」、すなわち仁・明・武、
そして臣下に対する働きかけとしての「御臣(ぎょしん)」、すなわち任官・信賞・必罰
―。


私はこれら全部を包含するような欲張った考え方として、「承認」をいおうとしてるかもしれない。

なんでもインスタントな現代向きかも。




神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp



 正田は、今年は某県の研修所の研修を断ってしまったりしたが、自治体研修が安いからきらいだというわけではない。


 過去には某市の課長級への6回シリーズ研修を2年連続で受注したこともある。当時は

「公務員さん方のお役に立てば、彼らががんばってくれて市民のためにいい働きをしてくれて市民生活が幸せになって」

と健気に考えてやっていたのだが、


 また現場の課長級にも「スーパー公務員」級の凄い人が確かにいて、その人たちががんばって局所的にとんでもない偉業をなしとげてくれたりしたんだけど、


 事務局はやっぱり安い謝金で業者を馬車馬のように働かせるとか、ボランティアさせることばかり考えていて、

 
 かつ中途半端にいい大学出て見栄っ張りなもんだから総花的にあれも、これもと研修スケジュールを組む。


 6回研修は、もちろん簡単には身につかない、でも重要なことだから6回研修にしているんだけど、

その真っ最中に他のしょうもない類似のテーマの1日研修が入って受講メンバーがかぶっていて、

しかもあちらでは市長がじきじきに冒頭あいさつをしたがために、こちらの研修が「格落ち」扱いになってしまい、受講生が私をみる目が白々しくなる、みたいなことは何度か経験した。


 見栄っ張りな事務局はごめんだ。


 世間では「変える」がもてはやされて、なんでも変えればいいと思われがちだが、研修講師も10年選手にもなると、「変える」はごく入口の段階で、そのあとの"settlement" 据え付けとか、そのあと安定して稼働するか、脆弱性がないか、というところまで計算するようになる。そこまで考えてやっと「プロ」、お客様のためを誠心誠意思った仕事、ということになる。私的にはだけど。


 そういう「計算した仕事」を、よく考えてないで見栄だけ気にする事務局は簡単に打ち崩してくれる。


 とくに自治体、近所の市だと職員数が1万数千人規模になるが、そこの研修はあれもこれもとメニューが詰め込まれて緻密な計算とか立てようがない。


 計算できないというのは、つまり下手に変化を創りだせないということにつながる。変化を起こせばかならず何らかの副作用が起き、つぶしていかなければならない、その「副作用をつぶす」という作業まで考えてる研修業者は少数だが。


 ―これについては以前、白井市長時代の尼崎市で、研修について問いあわせると「研修は3年契約で一業者に包括的に委託している、3年後に入札する」という答えが返ってきたので驚いた。

 その後それについて詳しく調べてないので詳しいことをご存知の方はぜひご教示ください。

 さすが人材育成畑出身の市長、この世界の発注や購買の悪弊について良く知ってるな、とそのときは思った。蛇の道はへび。自分の私腹を肥やしたいとかではないだろう、

私の推測では要するに自然に任せてしまうと事務局というところは見栄で総花的に色んな業者に色んなメニューを発注しようとする、それで階層毎にちぐはぐな整合性のない研修をやってしまい、何の効果も残らなかったり弊害だけが残ってしまったりする。効果測定もなあなあになる。何のための研修か、ということになる。そんなことしてるより全体視野のある人が包括的な設計をしたほうがよく、それをする能力を事務局に求めるのは無理なのでよい業者を選んで任せてしまう、しかも3年と一貫性をもたせて、という発想だと思う。

べつに私がそうしてもらいたいとまでは言わない、でもそれは聡明な選択肢の1つとしてあるのであり、決して狂信的だとか思考放棄だとは限らないのだ。

―もちろんどんな制度でも形骸化する可能性はあり、間違えてわるい業者が落札しちゃった、ということもあるだろう―


 私の考えではヒューマン・スキル系の研修は大きく分けて二通りで、

・単なる「気づきを産む」ところまでのもの
・具体的に何かを習得させるもの。コーチング研修はこれに入る


である。
気づきを産むだけの研修というのが圧倒的多数で、これらはちょっとしたカタルシス作用があるぐらいで、毒にも薬にもならない。「楽しかった」とは、言うだろう。だれも大きく文句は言わない。

具体的に何かを習得させるものは、受講生の恨みつらみを買うリスクを負う。
正田は、行動理論の「無条件の畏敬と尊重」の援用で、受講生に対するリスペクトを欠かさない形で研修することで、できる限り恨まれるリスクを減らしつつ、実は強いリクエストをかけている。

でも管理職と「ガチンコ勝負」をしていることに変わりはない。とくに承認コーチングは。

研修が終わったらどっと疲れが出る、数日疲れが抜けない、というのは、他分野の講師の方にはわかっていただきにくいんではないかと思う。


(だから、今月は基本「充電期間中」なのだ)


世間では、なんら苦労のない、受講生から恨みつらみの出ない形で研修して、1日50万とかとって社長あいさつが入る講師の方もいる。この不況の今でも。

いいなあ。
苦労しないで研修してみたいよ。

「この研修には何の効果も期待してませんからやってください」
なんていう太っ腹な事務局の人、どこかにいないかなあ。


正田は、自分がそんなに取りたいとは思ってないけど、
よその人がそんなに楽をしていると知ると気分が良くないのは確かだ。

生身の人間だからね、さすがに。




神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

ご近所の英会話教室に見学に行った。


うちの娘達が以前ならっていた来日20年の「クリストファー先生」が、マンションのカルチャールームで開いているもの。


イーライリリーOBでヒューマン・リソースを担当されていたという方と、その人が雇った元スタッフで今は介護ステーションを経営されている、という女性の方がいた。


すごい人がゴロゴロしているなあ。


このクラスは「中級」なので、クリストファー先生が新聞記事をいくつかコピーしてきたものを教材にする。


たまたま福知山線事故を起こしたJR西日本の旧経営陣の公判の記事があり。

彼らは事件にresponsibleか?という問いかけに、

「経営判断として競争に勝つために過密scheduleを作ったのだから、yesだと思う」

と答えた。


わたしの考えでは、経営者は責任の重さを受け止めて胃潰瘍を起こしてのたうちまわるぐらいでないといけないのだ。
それぐらいの覚悟のある経営者ならサポートしたい。


なんだかよのなかカフェの英語版みたいなところだった。


英語は、抽象的にものを考えるためには良いですね。



今月はこれ以降先生の里帰りのためにお休みなんだそうだ。

来月からならうことにした。




神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp






ミッション

■企業内にコーチを育成する活動を通じ、活き活きした人の創出と経済活性化に努めます。
■自主・尊重・友愛の精神に基づき、人と人とのよりよい関わりを模索します。
■企業内の活用事例を社会へ向けて発信し、コーチングの一層の普及定着を図ります。
■コーチングとリーダーシップの調和を図り、21世紀にふさわしい新しいリーダー像を確立します。


 行動規範

○私たちは、組織の上下、内外にかかわらず、互いに尊重し、承認しあいます。私たちは、人としての基本の礼節と思いやり、誠実と正義を大切にします。
○私たちは、約束を守り、行動する勇気を重んじます。私たちは、つねに自己責任の感覚をもち、社会、顧客、仲間、自己それぞれに対して力の限り責任を果たします。
○私たちは、理性と感情の両方を重んじます。私たちは、よき社会人として節度をもち、法令を重んじ、倫理と規範ある行動をとります。私たちは、他者の感情を思いやり、自己の感情を認識し制御し、適切な形で伝えます。
○私たちは、つねに謙虚に、あらゆる場面で学び続けます。
 


人を管理する能力、議長役や面接の能力を学ぶことはできる。管理体制、昇進制度、報奨制度を通じて人材開発に有効な方策を講じることもできる。だがそれだけでは十分ではない。根本的な資質が必要である。真摯さである。
―ドラッカー『マネジメント』




理念に照らして、ひとつの決断をすることにしました。



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

神戸市内にお住まいの「匿名希望」さん(女性)より、最近のよのなかカフェに関するブログ記事に関してこんなメールをいただきました。

嬉しかったので、ご本人様の承諾をいただいてこちらにUPさせていただきます。


****************************


正田 様

こんにちは、お久しぶりです。
匿名希望@自宅です。
遅くなりましたが、お嬢さんの大学合格おめでとうございます。
私は、国の根幹は<教育>だと思っていますので、
1人でも将来をしょって立つ若人が増えることは大変素晴らしい☆
ちょっと時期が遅いですが、エールを送ります。
頑張れ〜!!

実は、今回の”よのなかカフェ”はどんな感じだったかなと
ブログを拝見しましたら、「カフェをしばらくお休みします」との
文章を読んでびっくりしてのメール送信です。

しばらく”子供・子育て”がカフェのテーマが続いていて、
「独身・子供無し」の私が何を言っても、意見がしょせん
他人事で軽い感じになっちゃうなーと勝手に思いまして
(私の主観です)、参加せずに、後でブログを拝見して
『なるほど、なるほど』と共感したり、感心したりしていました。

ここ数年、個人的に1対1で話すと、話が出来た気になるのに
多人数で話す場だと、話が出来ないというのか、独りよがりに
なるというか、何かしっくりいかない自分を持て余していました。
たぶん私のように感じている人は多いのではないでしょうか。

だからこそ、”よのなかカフェ”のように年齢や性別や価値観が
違うもの同士が寄り合って忌憚の無い意見が話せる場が、
本当に必要だと実感してます。

でも、リベラルに継続するのはとてもむずかしいですね。
主催される方は、ひとかたならぬのご苦労があったと
いまさらながらに思います。
ふらっと行って好きなことを話す私のような参加者は
本当にとっても無責任ですね、申し訳ありません。

幸い、”一時的なお休み”と解釈しておりますので、
どうか今秋の夜長からでも、哲学チックに再開して
頂けるのを首を長くして、お待ちしております。

わかりにくい文章を長々と書きました。すみません。

追伸
佐与さんのブログは、ほぼ毎日楽しく読ませて頂いています。
あいかわらず気骨が感じられて、良いですね。
それでは、また。


匿名希望様

***************************





匿名希望様、ありがとうございます。

娘のことは、自慢話みたいに見えるだろうな〜と思いながら、親としても1つ1つ貴重な体験だと思い書いていたので、こうしてエールをいただくとすごく励みになります。

本人は電話するたび、「○×のシェリー先生が宿題がめちゃくちゃでこんなことをやらされて」とか、魔法学校みたいなことを言っています。
本人にもありがたくメールを転送させていただきます。


よのなかカフェのことでご心配をお掛けしてしまい、申し訳ないです。

しばらく”子供・子育て”がカフェのテーマが続いていて、
「独身・子供無し」の私が何を言っても、意見がしょせん
他人事で軽い感じになっちゃうなーと勝手に思いまして
(私の主観です)、参加せずに、後でブログを拝見して
『なるほど、なるほど』と共感したり、感心したりしていました。



いえいえ・・・来てくださったら良かったのに・・・
ここ2回子どもネタ
(「子どもたちが危ない!」と「幸せな子どもを作るには」)
ですが、毎回、子どものいない人、まだの人も
こ〜んなにご意見をもってらっしゃるんだなあと、
見守られていることのありがたさを感じていました。


ここ数年、個人的に1対1で話すと、話が出来た気になるのに
多人数で話す場だと、話が出来ないというのか、独りよがりに
なるというか、何かしっくりいかない自分を持て余していました。
たぶん私のように感じている人は多いのではないでしょうか。



これ、おっしゃる通りですねえ〜。
最近もわざわざ足を運んでも、大人数で話すことで
話が薄まってしまい、表面的な話を
「こんなことを話したいんじゃないのに・・・」
と内心つぶやきながらしていることが続きました。
ここ数年の現象なんでしょうか?!
1対1に、心を鬼にしてもってかなければならないっていうことですよね。


ひるがえって、よのなかカフェが大人数でもちゃんと忌憚なく語り合える場になっているか、というと
あまり自信がありません。
微妙にかっこつけあってる気もします。
それでも、少なくともこのところよのなかカフェに足を運ばれる方は匿名希望さんを含め、
どこかで読みかじった知識ではなく、ご自分の生活実感を自分の言葉で言われるので、
ご立派だと思います。
そして若い人や女性がよく発言されますね。
色々な会に足を運びますが、こういう場はあまりほかにないですね(自画自賛)


それと、ほんとは社会のさまざまな面をカバーできるような場でありたいんです。
「幸せな子ども」ということでいえば、
例えば虐待の専門家などもいたらいい。
(ほんとは去年アンベッケン先生に紹介されたデンマーク人の先生が来てくれないかな、と思ったけど帰国されてしまったようだ)
こちらのパワーが落ちていると、そうした異なる視点の人を取り込めなくて、限られた人だけが発信する場になってしまいます。
元々あんまりパワーないので・・・


だんだん言い訳がましくなってきましたが、
私1人では絶対力不足なので、
色んな才能が集まって力を発揮してくれるような
活動主体になっていきたいなーと思うところです。
柱があと2本か3本欲しいです。
あと魅力的な題材と。
開催地も神戸以外に考えてみたいです。


おっしゃるように、秋ごろからでも
”哲学チックに再開”したいですねー(←決意ではなく願望)


応援してくださり、またブログにも目を通してくださり
ありがとうございます。
気骨あるって言っていただくとうれしい元ドッジボール少女です。
・・・って、匿名希望さんも私からみてびっくりするほど気骨ある女性ですヨ!
神戸にこういう女性がいらっしゃることが心強いです。


匿名希望さん、これからもよろしくお願いいたします!!



しょうだ


神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

「思い出したくない、幼稚園ママ時代」という昔のこのブログの記事に見知らぬ人からコメントをいただき。


このブログのコメントは(炎上とかすると面倒くさいので)承認制にしてあり、今回は承認したかったのだけれど、やや口調というか文体がこのブログには合わないような気もして「非公開」にしてあります。ごめんなさい。


でも当事者のかたには切実なことで、あまりにも非生産的なことだから「ない」ことにしたいけど本当になくするためには「ある」ことを前提に対処法を考えなければならないことだろうと思います。

ひまを持て余した母親同士のいじめなんてことは。


女性はときどきくだらない駆け引きをします。マウスを使った実験では、姉妹のマウスだけを一緒にしておくと攻撃性が高まった、だから「女の園」は攻撃性が高くなるんだ、なんて話もあります。(この実験話には続きがあり、雄のマウスをそこに1匹だけまぜると攻撃性は低下したんだそうです)


正田は、上記の記事にあるようにずっと共学育ちなのでその手のことには強くありません。
お兄ちゃん子だったしいつも男の子とドッジボールして遊んでる子でした。


(でも今度、バリバリ「女の園」を覗いてみることになったんだな〜)


*******************************


よのなかカフェは、2009年4月からもう3年、34回にわたり続けてきたわけですが、どうも今年に入って盛り上がらない。

去年ぐらいまでは「スウェーデンシリーズ」をやったぐらいで、赤字とはいえパワーあったんですが。


政局がダラダラモタモタしてたりするから、新しい切り口、「これでやりたい」という切り口を見つけられないのかもしれません。


このところの常連の1人、北中先生ともご相談して少しお休みすることにしました。


今、「公」がどこにあるのか。
残念ながら自治体も新聞社も大学人も、信頼できる「公」の担い手とは言えなくなりました。


で、「天下の公論」とかって言ってる定年後世代の方々の識見が完全に信頼できるとも、残念ながらあまり言えません
(生意気で、ごめんなさい)


でも現役世代の方々はこういうところに中々足を運ばない。
われわれのやり方がわるいのか、正田が女なのがわるいのか

(はっきり言って、神戸の土地柄ではそれはけっこう関係してそうな気もする)


私は、「私の視点」にはわりとstickしたいところがあります。
そして、それを信頼してくれる人と一緒にやりたい。


一時期この事業に深くコミットした人(男性)がいて、
その人はだんだんその人の視点を中心にやろうとするようになった。

とりわけ「女性活用」については意見が合わなかった。
それにはNOと言った。

世界一女性活用の遅れている先進国ニッポンの「慣性の法則」でやりたくはなかったのだ。
男性同士中心でやっていたら、きっと集客はもっと楽だったろうけれど、
その代わりみる影もなく「女性不在」の議論をしていただろう。


性差別の国ニッポンに、差別される性として生まれ、
もう身体のあちこちガタがきて来年には50になろうとする。
正直あまり長く生きていたくないけど、
娘達にとって少しでも住みよい国にしたい。


娘達は、母親が流した涙をおぼえていてくれるだろうか。



*******************************


人間関係で、例えばソーシャルスタイルとか強みとかそれに類した学びをしたとき、じゃあ相手が望むようなコミュニケーションとかかかわりをいつもいつもできるのかというと、

例えば相手が「自分のスイート・スポットにきてほしい」と、やたら敷居を高くしてくる場合がある。

それは要するに「高望み」「ないものねだり」なのだけど、なまじこういう種類の学びをした人が、かえってそんなふうに、とくに私への要求水準を高くしてくることがある。

時々、人間関係で「むずかしいなあ」と感じるとき、そういう現象が起きているかもしれないことに気づく。


(本来人は自分のストライクゾーンそのままでなくても人と会話できるものなのだ。それは当たり前の「生きる力」なんだけど、下手に若い人がコーチングをならうとそれがわからなくなることがある。若い人だけでなく結構いい歳をした人もそういう勘違いをする)


あとその手のはき違えでなくても、単に移り気でほかの物や人に気が移ったからこちらを向かないとか、ほかに尊敬してるすばらしい人がいてそれ以外の人は全部「雑魚」にみえるとか、色々ある。(もちろん、「承認」的には困ったことではある)


そういうときには絶対になにが効くという処方箋はないのだけど、

私の場合は「至誠」という言葉がそこで出てくる。


私にしても、自分の固有の気質というのがあって、それに年の功で多少のお化粧を施している1人の人間に過ぎない。その固有の気質を、相手によっては鬱陶しい、暑苦しいと感じる時もあるのだと思う。


その気質自体は変えようがない、その場合は「至誠」である。ともかく自分の狭い視野でみれる、相手にとっての最善を考えて、尽くす。その結果受け入れられなかったら仕方がないこと。

物別れに終わっても、悔いを残さずにすむ。


うまくいかないときに限って、その「至誠」が出てくる気がする。
くれぐれも自己満足にならないよう願う。


*******************************


今年、公益社団法人兵庫工業会の管理監督者大会の講師を務めさせていただくことになりました。

女性としては初かな(?)

ベストセラー本を書いて虚名を馳せる事などより、たぶんそういう事の方が嬉しい、かけがえがない。


また去年の「承認大賞」の林義記さんの施設で講師をさせていただくことになりました。
かれは若くして「承認」を学んでも道を踏み外さなかっただけでなく、承認の奥の精神、「畏敬と尊重」ということについてもマスターしてくれた人でした。
「あなたなら自分で講師をできるよ」って、林さんには言ったんだけど。

施設外から講師を招くのは初めてという、忙しい介護職の方々のための、やっと2時間半の勉強会です。そういうのも嬉しい。



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

6日、よのなかカフェ「幸せな子どもを作るには」開催。


1333



今回はお客様わずか2人と小さな集まりで、20代の男女2人(カップルではない)、40代の男女(同)同士の世代間対話というおもむきになりました。


「子育てがしたい」と、政府・自治体が喜びそうな志高い20代、そしてそれぞれ3人の子持ちで大分人生に疲れてるおじさんとおばさん・・・さてどんな対話となりましたでしょうか。



「1日中TVゲームばかりしている子が多い中で、どんな子が幸せか?と考えた。一緒に遊んでくれる友達がいる子ども。だれかにかけがえのない存在だと言ってもらえる子ども。・・・子どもにとって幸せな環境とは何だろうか、そのために私たちができることは何だろうか」


と、フリーライターの山口裕史さん。

(ちなみに山口さんは上海から話題のLCCの1つ、「春秋航空」での帰り。到着地は高松で、高松〜神戸間でバスに揺られてる時間の方が飛行機より長かったという。でも上海2泊3日で9800円は魅力ですネ)


中国での1人っ子政策は今も厳然としてあり、2人目以降を産むと年収の5倍の罰金をとられる。上海市民で年収が100万円ぐらいとすると500万円。でも富裕層はお金を払って子どもを産む。また、晩婚化や共働きのこともあり、庶民は本音として「1人しか産めない」ともいう。6ポケッツという甘やかしも横行。そして「80後」という、独特の価値観をもつ世代をうみました。



田村(20代男):「母が民生委員をしています。うちは恵まれてるんですけれど今、考えられない勢いで片親のご家庭が多い。1人で頑張っている親御さんもいらっしゃるけれど・・・、
片親になっている背景は何なのか。かつては恥とか村八分と言われた歯止めがないからか。両親がいて、という僕らにとって当たり前の幸せが崩れている。それが疑問」


加藤(20代女):「昔は家族というとモデルにサザエさん一家が出てきて両親がいておじいちゃんおばあちゃんがいて、と説明することが多かった。家族という言葉が使われなくなるんじゃないか。家族や両親がなくばらばらになるとそれをみて育った子は結婚したくなくなるんじゃないか。私、結婚適齢期過ぎだけど。。。 」


正田(40代おせっかいおばはん):「加藤さんご自身の問題としては、結婚はしたいですか」


加藤:「結婚・・・できればしたい。ひとりの自分よりだれかがそばにいる。いろんな意見がきける。支え合う人生。子供もできればほしい。自分が親にしてもらったように子育てもしたい。」


田村:「ぼくも定職に就いたら結婚したいという人ができた。やはり親がしてくれたように子どもを育てたい。先祖を大事にしてくれというのがほとんど唯一の父の教えだった。できれば2人以上の子どもを育てたい。」


1294



山口:「すごくほっとしたというのが感想。世間で言うように子どもがほしくないとか結婚したくないとか意見が出てきたらどうしようと思った。やはり親御さんの気持ち、思い、育て方がすごい大事。自分に今それをつきつけられたようだ。
いずれわかるだろう、親になればわかるだろうと思っていたが、言葉で伝えることは大事だなと改めて思った。」


正田:「何が幸せかということで言うと、例えば去年よのなかカフェで『スウェーデン』を2回にわたって取り上げてるんですが、そこでは離婚再婚は当たり前で、片親家庭、連れ子同士のステップファミリーも当たり前。でも幸福感は高い。自己決定の文化があるから。(あとそういう境遇でも差別されない環境があるから)」


・・・このあたりで「結婚生活は無理して続けるべきか」の議論も本当はあったのですがそこは割愛・・・

・・・でも、定年後の「濡れ落ち葉」とか「熟年離婚」が話題になる時代であれば当然出てくる議論で、べつにタブー視する必要もないとは思う・・・


山口:「スウェーデンの人のような割り切り方はまだできないですね。体面を考えるわけではないんですが子どもたちのためを考える。それを最優先。子どもも大きくなってくるとそれぞれ自分のことを考えるようになって…、 」


田村:「民生委員の母は、今2年目。1期でやめたい、すごくつらかったという。お子さんだけでなく独居老人も訪問する。地域は何をしてくれるんですか?と学校からの問い。見守るだけ。しかも地域全体でなく民生委員だけが見守っている。そういうご家庭が地域に2〜3いると民生委員はつらい。ほぼボランティア。昔だったら自治会とか老人会とか集団での見守りがあった」


山口:「地域の人の子どもとのかかわり方は、色んな入口があると思っていて、この間も取材で神戸の少年野球のチームを訪問したんですけど、普通は監督が1人でやる中で、そこはお父さん方がもっと関わろうと。グラウンド整備とか、試合の情報をネットにあげるとかお父さんがやろうと。子どもがチームに入るとお父さんも必ず活動に参加してくださいね、という。
お父さん同士、子ども同士だけでなく、お父さんと地域のつながりが強くなった。悪いことしてる子がいたら注意したり。地域全体が元気になる。
今のお父さんは意外と時間ができてるんですね。でもどこから地域に入ればいいか「わからない。今の話は少年野球ですけれども色んな入口があるんじゃないか。 」


(ここでツイッターで賛同のツイート。「息子が小学校3〜6年のとき校区単位の少年団野球チームに入り、私もコーチのお手伝いしていましたが、確かにその通りでしたね。それと町内の小さな横断歩道でも子供の目があって信号を無視して渡れなかったことを思い出しました。」)


(正田心の声:「意外と時間があるのはどんな業種のお父さんなんだろうな〜。身近では、人繰りが苦しくなって時間のないお父さんのほうをよくきくけど・・・」)


加藤:「私は恵まれてるんです。マンションですが、親同士結束が強くて子供のことは親が叱るけどそれは自分の子どもだけじゃない、よその子も叱る、こらーって。今はそんなのなくなっちゃってるんで、少し昔に戻ったほうが子育てしやすくなるんじゃないか。」


田村:「ぼくも恵まれていて姫路の町内会とか、ボウリング大会とか町内のつながりはすごくある。
ただうちの地域は道ごとに見守りに立っていて、それは幸せなことだけど見守り人がいないといけない社会、子ども達にとってどうなのかな」


正田: 「日本以外の先進国ではもっとひどくて、例えばイギリスでは確か12歳?以下の子どもを1人で外出させたら親が処罰されるんです。放課後友達の家に行くのも、塾に行くのも全部親が送り迎えする。日本ではそういうのは基本幼稚園まででしょう。だからまだ恵まれてるといえます、見守りがあるから子どもが1人で外出できるというのは」


「(防犯に過敏になるのは)凶悪事件を昔は知らないですんだのが今は大きく報道されるからでしょうか?」

山口:「いや、ぼくらが新聞社入社したころはちょっとした殺人事件でも大きく報道したが、今は凶悪性とか事件性とかですごく大きな事件しかとりあげない」


「性犯罪とか不審者とか、昔もいたけど許容されてたのかな?」
「でも幼女対象の性犯罪とかは今時の風潮で増えているのでは?」


・・・このあたりは正確な数字をだれも持っていなく、空想上の議論です・・・


正田:「今年、うちのマンションで六甲アイランドの単独のマンションとしては初のお祭りをしました。おじちゃんおばちゃんが模擬店をして、小っちゃい子が買い物やゲームをしに来て。そういうときの小っちゃい子の笑顔はかわいいですね。一緒に模擬店をやった人らは私と同年代、子ども同士も同年代(高校〜大学)なんですけれどもみんな笑顔になりました。そのお祭りで33万使ったっていうんですが、その価値はある、住民同士の親睦は大事だから今後もどんどん親睦のために修繕積立金を使う、と言われていました。そういう機運はあるんですよね」


1236



山口:「それは自治会のどなたかがリーダーシップをとったからでしょうね。マンションのお祭りなんかでもだれかリーダーシップをとればできると思うんですよね 何かできないかとみな思っていてきっかけさえ作れば私も私もって出てくるんじゃないか 加藤さんのおっしゃった昔に戻るということが」


加藤:「皆さんほんとは関わりたがってるんじゃないか?今素材はそろってるんですよね でもしゃしゃり出たら叩かれるんじゃないか 何か言われるんじゃないか 昔はものがないから手作りで だから結束して、となった。

私のマンションは毎年餅つき大会があります。年末の忙しいときによくやるなあと思うけど。子どもの声って確かにいいですよね。電車の中でも子どもが笑ってるとなごむ 」


田村:「ぼく自身おせっかいやきで最近フェイスブックを使って友人たちと再会して 同窓会をやろうと 地元が一緒で年齢が一緒で 子どもを持ってるひともたくさんいて。そういうところに子どもを連れてきたら同じ親同士 わいわい語り合えるな 地域もそうだし 同学年もそうやって集まったら色々できるな、と」


田村:「話は違うんですが、自分の親御さんに対して『なんでこういう風に育ててくれなかったんだ?』と言ったことはありますか。ぼくはありました。高校の友達にいつも『なんで?』ってきくロジカルな子がいて、なんでああいう風に育てなかったんだと、親をせめました(笑)」


(正田心の声:「それはねー、ストレングスファインダーでいう『分析思考』っていうやつだから育て方というよりかなり遺伝よ田村さん。あなたはそういう風じゃなく生まれたというだけよ」)



加藤:「反抗期はありました。私左ききで外の先生に矯正されたんです。それから姿勢も直されたんです。でも両親は笑っていて、いいじゃないかと。反抗期のときに、なんでお母さんは右利きになおしてくれなかったの?と(笑)親にきくと 左ききで大変だなと思ったけどめがねをかけている子もいるし体が不自由な子もいるし でもその子が泣いてるかって言ったらそうじゃないでしょ、と 」


・・・一同、「ほ〜いい親御さんでしたね〜」・・・


山口:「ぼく自身はすごく引っ込み思案な子だったんで、親は心配してほかの学校と一緒にいく林間学校に行かせたり 塾に行かされたのもほかの子とまじわりなさいということだったらしいんです。でもそれがつらいんですね。なかなかそれで変わるもんではない しかし同じようなことを自分の子にもしようとしている」


正田:「自分の親ではないんですが、このテーマでよのなかカフェをしたい、と思ったきっかけは、コーチングでたまにお母さんの集まりによばれて話すことがあるんです。で行動理論でほめて伸ばすとかを教えると、どうなるかというと、『よく頑張ったわね。じゃあもっと頑張りなさい』という使い方になってしまう。今時の早期教育ずきのお母さんです。どこまでもどこまでも頑張らされて、果てしがない。うわ〜この人たちに教えたのは間違いだった、とか思う。『私は頑張ることが人生で大事なことだと思っています』って言うけど、『今の時点のあなたは頑張れる人かもしれないけど、お子さんはどうなの?』って言いたくなる。言ってますけど(笑)

 『子どもにはインターバルを与えてやりなさい』って、プログラム化しなきゃいけないのかと思う。ほんとは、子どもにはぼーっとする時間が必要なんです。」

(あと当日の発言としてはできなかったんだけど今年に入ってグーグルの創業者らが幼少期に「モンテッソーリ教育」を受けてたことが話題になった。これも本当は主題の1つとして言いたかったこと。モンテッソーリは子どもが自発的に何かに興味を持ち、集中して何かをやり込むことを大切にする。細切れに大人が何かをする時間を与える育て方では創造的な人が育たない可能性がある)


1299



ある20代:「母はその早期教育好きで、母の日記を今読むと 『なぜ100点取れないのか』って書いてある 今それをみて爆笑してますけど。1階から30分に1回「勉強してるの?!」って怒鳴るとか」


加藤:「親の人生経験を子どもに入れようとして怒鳴ったりするんだろうな。確かに今のお母さんはすごいなと。 電車の中でもすごい勢いで怒ってる。病気的なんだろうな。親が子どもとの距離感がなくなっている」


正田:「最近ちらほらそういう親御さんの話をきくんですけど、私まだみたことがないです。実際いるんですか?」


加藤:「割と遅い時間、10時すぎとか。塾のかばんを持ってるので、塾の迎えだと思います。よくやるなーと」



田村:「子どもが勉強できないことって自分のことのように思ってがーっと怒ったりすることはありますか」


山口:「勉強に関しては怒らないとやらないのでどっかで堪忍袋が切れることはありますね」


正田:「上の子は言葉が早かったけど2番目の子は遅く、心配した。5歳ぐらいのときADHDを疑って施設に連れて行って知能をみてもらったら正常だった。そのうち小6ぐらいで言葉の能力が追いつき、ハリポタみたいな字の多い本を読むようになった。映像的知性だけが先に発達して言語の知性があとから伸びる子もいて正常のうちなんだな、と自分の子どもで初めてわかった。

あと末っ子はストレングスファインダーをとったら適応性が高く(たぶん)規律性や責任感が低い。この子にはイライラして徴兵制があれば軍隊で鍛えてほしいと思った。強い男の人に強制的に躾けられないといけないんじゃないかと思ったが、今は達観して20代ぐらいに仕事に就いてから規則正しく生活するとか約束を守ることの価値を学ぶんじゃないかと思っている。しかも調和性が高いので怒鳴られるといやがるだけ。なのでお互いにストレスにならないようやんわり言うようにしている。それまでは随分怒鳴っていた」


加藤:「子育てについて相談できる相手ってありましたか?」


山口:「うちはほとんど情報交換とかしなかったですね。上の子は育児百科の通りでないと気がすまない。今のようにネットもない時代で迷いながらやっていた」


正田:「上の子は、いわゆる『ディフィカルト・チャイルド』という、育てにくい子どもでしたねぇ・・・(ハルカ、見てるか)勘がきつくてぎゃあぎゃあ泣くし月齢がすすんでも夜中何度も授乳で起こされましたし。『たそがれ泣き』という、夕方になるとわけもなく泣く症状で育児相談電話にかけまくったが、その現象を知っている人(保健婦さん)がいなかった。そのうち『抱っこされ足りないんじゃないですか?』とか、落ち込むようなことも言われたが、たくさん文献をあたった結果、『そういう症状のある子もいる。ほっといてよい』と書いてあってほっとした。そういう100人に1人とかの頻度の現象って、親や親せき、近所の人友人に相談してもわかってもらえず落ち込むだけなんです。だから情報はあったほうがいいと思う。

あとうちの婚家の両親とかは、わりあいオープンに『ああ、○○(夫の名前)はこういう子だったよ』と言ってくれる人たちだったので助かった。子どもの変なところって大体親に似てる、遺伝ですから。しかも大人と違ってストレートに変なところが出ますし。子ども時代の変なことの話はつつみ隠さず言ってあげたほうがいいです。遺伝情報だいじです。親だけじゃなく隔世遺伝とか、おじさんおばさんとかもですね。アトピーなんかもそうですし。

(ここでまた言葉足らずだったが・・・、このブログによく出てくる「氏か、育ちか」というお話。双子研究などからわかっているのは、子どもの気質、性格は遺伝の影響が支配的で親の育て方は大した影響を及ぼさない、ということ。人見知りしてギャーギャー泣きわめく子はお母さんの育て方がわるいわけではなく、どちらかの親御さんからそういう気質をもらってるんです。そういう、「育て方のせいではない」ということを知っていると、子育ては随分らくになるはず。今はどちらかというと、「子どもの欠点はお母さんのせい」とお母さんの不安をあおるような育児情報や専門家が多いのでは?)



・・・このあたりで若い2人(しつこいけどカップルではない)に話を戻し

正田:「ご自分にお子さんができたら、どんな子育てがしたいですか?」


田村:「いろんな世界をみせてあげたい。勉強も大切、音楽、色、におい。「なんで?」と問うことも大切。色んなものに触れさせて何に興味をもつかみたい。」


加藤:「親に幸せに育ててもらった、自由に育ててもらった。私だけの世界を押しつけるんじゃなく、子どもは子どもの世界で育ってほしい。どこか連れていってって言われたら連れていってあげるぐらいの距離感。私自身も仕事をしていたいというのがあるが、まずは押しつけない親でありたい」


1387



・・・40代への逆襲。「お子さんが結婚、子育てするようになったらどう関わりたいですか?」 と水を向けられました。


山口:「子どもたちには子どもたちの価値観があるので、じゃまにならない範囲でどこかに連れていってあげたり、鬱陶しがられない範囲で。うちの親もそうしてくれたし。僕らが思いつかないところに連れていってくれるんですよね 」


正田:「(孫ができたら)人格壊れるでしょうね。赤ちゃんのあの柔らかい肌、乳くさい匂い。めちゃくちゃ可愛がって泣いたら子に押し付ける最低のババアになるんじゃないかな」


山口元子(カメラ担当・50代):「可愛いですよね(笑)娘には子どもができたら働きなさい、子どもはみてあげるからって言ってるんです。娘は『いやよ、どんなに甘やかされるかわからない』と 言い返してきますけど」


山口:「ぼくもひそかに少年野球の監督を狙っているんです。千本ノックとか、そういうところに入った以上は親もしっかりサポートできるような形ができればいいな。

今日は若いお二人の話に大変励まされました。ついつい親がいろんなことを押しつけている現状。自分も辛抱づよくならなきゃいけないな。自分がもっと何かできないか考えさせられた 」



以上で第34回よのなかカフェ「幸せな子どもを作るには」は終了であります。


お客様、スタッフの皆さん、そしてキンキンにお店を冷やしてくださった会場のアロアロさんに感謝。

個々に非常におもしろい話は出ましたが、


ほんとは「次の社会を作る」ことに直結する大きなテーマだったので、少人数でやってしまったのはちょっと残念。


しばらく、「よのなかカフェ」のあり方をまじめに考えるため、お休みしたいと思います。私たちがいい加減にやってしまっていいことではない気がします。



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp


 日曜の図書館。


 あんまりお客様のことを書くのは憚られるのだけど、とある研修の宿題が返ってきて、それの「共有ファイル」というのをつくっています。

 しかしなかなかはかどりません。


 このお客様とは、お名前を出すのは控えますが兵庫県西部の公的施設、たとえば市立野外活動センターやスポーツ施設、宿泊施設などの運営をどんどん受託している企業。その公的施設の施設長さん達に「承認・傾聴」の研修を1日でさせていただきました。


 施設長さん方は、民間企業で活躍されて定年退職後の人が多く、60歳代の方が大半。


 この世代の方は優秀ですが、一方これまで「承認研修」をしても中々受け付けてくださらなかった世代でもあり・・・、


 案のじょう、研修当日の手ごたえは決して良くありませんでした。


 
「研修をしたら、絶対にお客様に行動していただき成果を創る」

のが身上の正田もさすがに

「今回は難しいのかも・・・」

と弱気になっていましたが、


返ってきた宿題をみましたら、なんと素晴らしい実践のかずかず。

きっと、事務局の方々が言葉を尽くして「宿題をぜひやってください」と施設長さんがたに言ってくださったに違いない。



 ご了解がないので具体的に事例をお出しできないのが残念です・・・。


 で、今は「共有ファイル」というものを作るためにPCをもって図書館にいるのですが


 何度も手が止まってしまい、はかどりません。

 

 だって、感動してしまうから。場面を想像して、そしてそれらの公的施設にお勤めする人たちの人生を想像して。


 仕事のほとんどはルーチンの「雑用」で、ときどきイベントを主催して成功を問われたりします。


 たぶん、営業でとったとられたとか、ニュースを抜いた抜かれたとか、そういう種類の仕事には向いてない人が多いだろうと思います。


 この人たちは、自分では気づかなくてもどれほど「承認」に飢えていただろう。


 施設長さんがそこに温かい眼差しを向け、言葉で伝えてくださることで、どれほどこの人たちの人生は価値あるものになったことだろう。


 そういう無駄なことを一々考えるので、手が止まる止まる。

 

 また、こういう瞬間に立ち会わせてもらえることは幸せだなあと、この仕事をやってきて良かったなあと思う雨の日曜であります。


 素晴らしいお仕事に出会わせてくださったお客様に感謝。


 雨、皆様の施設に大きな支障がありませんように。






このページのトップヘ