正田佐与の 愛するこの世界

神戸の1位マネジャー育成の研修講師・正田佐与が、「承認と職場」、「よのなかカフェ」などの日常を通じて日本人と仕事の幸福な関係を語ります。現役リーダーたちが「このブログを読んでいればマネジメントがわかる」と絶賛。 現在、心ならずも「アドラー心理学批判」と「『「学力」の経済学』批判」でアクセス急増中。コメントは承認制です

2013年05月

 先日の当協会総会で、団体理念改訂が議題になり、「行動規範」の項に「敬意」という言葉を入れた。


 理念ページは、こちら
 http://c-c-a.jp/profile/profile.html


 具体的なセンテンスでいうと、

「私たちは、組織の上下、内外にかかわらず、互いに尊重し、承認しあいます。私たちは、人としての基本の敬意、礼節と思いやり、誠実と正義を大切にします。」

というもの。

 背景説明として私は、

「今、メディアやネットの発達により人間観が『バーチャル』になっている。若い人からみると、偉い政治家や有名経営者にフェイスブック等でアクセスできる反面、目の前の普通のおじさん、おばさんである自分の上司を尊敬できないということがある。私たちがめざす承認とは、そうではない。目の前にいる、肉体をもった普通の人をリスペクトするということ。今このような時代だからこそ、改めて強調しなければならない」

と言い、高業績マネジャー揃いの会員さん方は非常に気持ちよくうなずいてくださった。


 これを総会議事で決定したあと、会員さん同士の自己紹介になった。

「やはりマネジメントで先ほどの『リスペクト』は大事だなと思った」

と、昨年度目覚ましい成果を上げた新会員さん。


 
 不思議なもので、当協会方式でもっとも強調してお伝えする「行動承認」を徹底しておこなっていただくと、この「リスペクト」が実現できてしまう。

 「行動承認」とは、「あなたは・・・しましたね」という、相手がおこなった行動を事実そのままに認める、それだけのもの。

 
 恐ろしく単純なこのことが、過去の経験ではもっとも行動促進効果が高く、人々のパフォーマンスを高めてしまう。(ほかの「期待」とか「感謝」とか「力づけ」などは全部これのバリエーションと考えていいですよ、とまで、当協会ではいう。)


 で、このブログではなんども出てきている話題だが、「行動承認」は、行動心理学的には相手がその行動を繰り返しとるようにさせるはたらきがあるが、一方で行為者のマネジャー自身にとっては、「ミラーニューロン」を活性化するはたらきがあるのではないか、という仮説を、わたしはもっている。

 ミラーニューロンは「心の理論」の核になる物質だけれど、人の行動をみて自分もそれをしているように感じる、「共感」をつくっているもの。

 
 それの働きがよくなれば、例えば部下がした仕事上の行動の価値や、たとえば新しい行動をとるときに伴う勇気の量も、正確に評価できるようになる。


 野中郁次郎氏のいう「フロネシス(実践知)」という概念の構成要素の1つに、「他者の文脈(コンテクスト)を取り入れる」という要素があるが、「承認」は本来非常にむずかしいこの部分をできるようにする。

 
 目の前にいる、肉体をもった普通の人をリスペクトする。その人がとった行動にともなう、流した汗、筋肉の痛み、創意工夫のこころの働き、あるいは奮い起こした勇気の量がわかる。

 そのこころの構えが一度できてしまうと、もう男性女性とか日本人中国人とか、関係なく優秀な人を育て長くともに働くことができる。

 なかなかふだんここまで説明できないのだが、「承認」にはここまでの意味がある。


 1年に1回ぐらいおさらいでブログに書かないといけない。



 一方で、メディアを通じてしかものを感じたり考えたりすることができなくなっている人が何と多いことか。
 
 人を「見上げるようなすごい人、えらい人」と、「自分が小ばかにしていい大多数の普通の人」の2種類に分ける思考法の人も何と多いことか。

 こうした人は、「リスペクト」という感情を出し惜しみする、それは「一番えらい人」―たとえばイナモリさんとか―にのみ捧げるべきものだから。目の前の普通の人には、意地でもリスペクトという感情をつかわない。


 私はこうした価値観をもった人の匂いはすぐ気づくし、できるだけ避ける。一緒にいると疲れる。



100年後に誇れる人材育成をしよう。
NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp
 

 当協会のもう1人の伝説の(元)会員・永井博之さん(IT関連販売会社営業部長)から嬉しいメールをいただきました。

 永井さんは昨年夏、他地域に転勤されました。現在はその元部下の柏原さんがNPOに残って貢献してくださっています。

 メール名人で部下に送るメールもつねに名文だという永井さん、当協会の受講生さんでもありますがいつも正田も学ばせていただいています。

 今回は永井さん流「現役マネジャーの『仕事の流儀』」。

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正田さん

ご無沙汰しています。永井です。

いつもメールマガジンありがとうございます。
お返事すら出来ないことを申し訳なく思いながらいました。
今日は少しだけ時間が出来たのでブログを拝見し
刺激をいただきましたのでお礼の気持ちで久しぶりにメールさせていただきます。

現場マネージャーとしての生の声をお伝えすることで
お仕事の参考になり多少でもお役にたてればと思い現在感じていることを羅列しました。

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*『正しくてマメなマネージャーの下で部下は伸びる』
 (仕事人として知識と情熱があり 人として味があり 嘘つかないやつ)
正しくてマメじゃないマネージャーでも昔は勝つのもいましたが、
今ではどれだけ他の能力が高くても、正しくマメじゃないとチームを勝たせることはできないです。
(勝つ=予算や目標を継続的に達成させること)

「承認」は絶対条件です。
ただ承認しようとして承認しているのではなく、
同じ目標を追っている仲間として絡んでいくのは本来当たり前なのだと思います。
それをしない人や下手な人は大勢いますから学ぶべきものですね。
また「承認」の効果は逃げたり間違っている人を逃がさないという効果も大きいです。
低実績であればどんな人間でも「隠れたり」「逃げたり」したくなるものです。
でも絡むことで、逃げないことを手伝ってあげることができます。

*『「プロとは結果で勝負する人」 だから どんなに頑張っていようが
結果が出なければ上司やステークホルダーから厳しく言われ続ける。』
という当たり前のことを教えた上で仕事や教育指導をすすめるといい。

世の中の多くのコーチング(廃れていると感じるが)に対する認識として
「厳しいことは言っちゃダメ」みたいなのがありますよね(笑)
でも、上司がダメな部下を叱らないなんて最悪です。それは上司自身が嫌われたくないだけの偽者です。
もちろん汚い言葉や罵声はよくないですが、仕事が下手な人ほどハッキリ伝えないとわからないものです。

*『ビジネスの基本中の基本を指導する。「型」を教え学ばせる。』
挨拶 ビジネスの流れなど 正しく実践しているマネージャーが少ないから教える人間も少ない。
だから本物が育たない。挨拶 時間を守る こんな当たり前を自ら実践し部下にも厳しく指導する。(秩序の形成にもなる)

*『仕事中は走り続ける。懸命に働き活動を止めない。』
私は以前 仕事中にもゆとりを求めてそういう環境を作り出そうとしていましたが今は違います。
パンパンに詰めて仕事してます。
当社の場合 月曜日と水曜日は19時前に帰社する「早帰りデー」があり
マイバカンス制度(年5日)、年末年始、GW、8月夏休み、
とすっごい休みが多いので、休む時間は十分すぎるほどあります。 
(厳しい環境の社員が聞いたら妬まれると思います。)
ユトリがないくらいにパンパンに詰めた仕事を自ら実践し
皆にも要求したら、皆ヘコタレルどころか精神的にも一気に強くなりました。
一日一日が濃くなりました。

*「報 連 相」 → 「報 連 早」
とにかく報告 連絡は早いほうがいい 修正も早くでき喜びや感動もフレッシュ
ツールとして社内のSNSみたいなもので「チャター」というSFAの機能を活用しています。
(柏原にでも聞いてみてください)(48営業部ある中で静岡営業部のほかには2,3の営業部しか活用していませんが)

*私からの毎朝のメッセージ(朝礼なくして時間も創出)と課員の定時連絡 それから
新鮮な「成功事例」の共有と「ツール」(提案書他)の配信をこの社内SNS「チャター」を使ってやるようにしたところ
業績が大きく伸びました。

*初めて出会った仕事のできる本部長(中部営業本部のトップ)の影響
 フェアな評価 率先垂範 トップコール 模範的な営業マン
大切なこと 基本や 方針 同じことでも言い続ける本部長は初めて会いました。

これらを実践して、私の静岡営業部は全国TOPを争うまでに変化しました。

正田さんならわかってくれると思いますが、自慢したくてこんなメールをしたんではありません(笑)
何か参考になって恩返しになればと思い書いたのでご理解ください。

突然だし文脈もないしごめんなさい。

とにかく、何か少しでもお礼の気持ちを伝えたくてメールさせていただきました。

また、いつできるかわかりません。それも許してください。

それではまた

お元気で ご活躍お祈りしています。

****
(引用以上)


 いかがでしたか?

 私などは、愉快で、1行1行読むのが快感でした。


 永井さん柏原さんの会社には代々優れたマネジャーの系譜があり、「あんな人になりたい」と下の人が思えるような人がいたそうです。もちろん永井さんもその系譜に名を連ねていましたが、ある時期から当協会の系譜にも合流してくれました。

 こういう、「自然界にいる名マネジャー」の系譜と当協会の路線が重なるのはまことに光栄なことです。

 もちろん、永井さんの方でも「正田さんの方式は世間一般のコーチングとは違う」と認めてくださっています。


 ブログを長く読まれている方はおわかりのとおり、正田は「承認」とか「コーチング」以前に怒りっぽかったりある部分では異常に狭量だったり、また結果にこだわって創意工夫しまくったり1つのことをずーっと言い続けたりする不完全な人間であります。

 しかし、全人生を所謂「コーチング」に捧げたような教条主義であったら仕事で結果を出せるわけもなく。

 では「破」の部分をどう正当化するか、正当化できるのかいつも頭を悩ませるところです。居直ってはいけないんでしょうけどね。


 「恩返し」なんて、思ってくださってるんだなあ・・・
 私はこのブログを、研修の1日2日だけでは到底マネジャーたちの日常を変え、かつそれを維持し続ける力はないからと、補完する通信講義として綴っています。良いことも悪いことも、それが現実の日常でありマネジャーたちにとっても現実なのだからと。

 で永井さんなどは「ネット上で読む価値があるのは正田さんのブログだけだ。これさえ読んでいればマネジメントが上手くいく」なんていう、人を喜ばせることを言ってくださいます。

 時々こうして現場からの声を返してくださるので、とても励みになっています。


 
****

 このところのフェイスブックのやりとりの中でうまれた感慨。

 これも以前ほかの記事にも書いた話題の掘り起しですが。


「承認欲求」の側から「承認」を語る本は世の中に多数ある。

 そうした論点から出てくる「承認」というものは、どこかいびつな人格の酸っぱい匂いがする、未熟な人に迎合するもの、よくないもの正しくないものである。

(またもし、「承認」という言葉からこの「承認欲求から語る承認」しか連想できないようであれば、その人は自分自身が満たされない承認欲求だらけの人なのかもしれない。そして他人の承認欲求を満たす側になることは考えも及ばない人なのかもしれない)


 ところが、あるフェイスブックのお友達(現役ビジネスパーソン)が言われた言葉、

「『承認』は誰にとっても力や愛情を示してくれる。私も実感しています」。

「仕事の普通の上司と部下の間で、力や愛情を与えることができる。それは凄いことですね」

と私は応じた。

 感謝によって呼応する承認がある。あるいは承認する側、行為者から語られる承認がある。

 それらは先の「承認欲求から語る承認」とは似ても似つかない、美しいもの。

 過去の歴史上にもなかったような。

 かつて著書の中で「崇高」という言葉を使った、今も「崇高」という大上段な言葉はその「与える承認」にはふさわしい、と思う。


 その「行為者の側から語る承認」をたっぷりの事例をもって語れるのは、当協会以外ないかもしれない。

 これほどに人に力を与え、人々を大きく動かすことができるものを私は知らない。

 私は自分に持ち重りのするものを与えられた。



****


 ところで、これも本当にちっぽけな話なので「蛇足」として記事の末尾にくっつけるのだけど、

 私を人に紹介するときに「実績のある講師の先生だ」と言えないのは何故だろう。

 すぐ、「一生懸命やっている人だ」とか言う、「上から目線」の言い方にすり替える。

 
 私は現実に実績を創ってきた、それは人の何倍も創意工夫をし一歩先をやる人間だからだ。だから、「行動承認」として分解すると
「人がやらないような創意工夫をし、実績を創ってきた」であり、つづめていうと「実績のある講師」である。

 女性だけれど、女性だからよく期待されるような「優しい先生」「癒してくれる先生」などをやっているつもりはない。あるいは、「(報われないけど)一生懸命やっている先生」なんていう可哀想な先生をやっているつもりもない。

 お客様の支出した研修費の何十倍もの成果を叩きだしお客様の会社に貢献する力量のある先生、である。


 なんで、そういう「行動の質量に応じた承認」をしていただけないものだろうか。

 そういう私を不遜だと言いたい人は言えばいい。



100年後に誇れる人材育成をしよう。
NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp


お世話になっている皆様


 おはようございます。
 企業内コーチ育成協会の正田です。


昨28日、近畿地方も梅雨入りとなりました。今朝もやや、じめっとした空気です。

 皆様、いかがお過ごしでしょうか。


 先週は、横浜市の林文子市長が、保育所に入れないで順番待ちをしている待機児童の問題を解消したとする「待機児童ゼロ」を宣言すると、呼応したように兵庫県内でも西宮市が「待機児童ゼロ」を宣言。


 先進国の中でもっとも遅れているといわれるわが国の女性活用は、こんなところから、個々の首長の「哲学」と「決断」によって、ゆっくりゆっくり変わりつつあるのかもしれません。

 本メールニュース読者の中高年男性の皆様ももう今更、「子どもを預けて働く女など怪しからん!」などと言わないでください。

 女性の就労率の高い地域のほうが出生率が高い。子どもを持っても働き続けられるほうが女性たちが子どもを持とうとする。思い込みのイメージではなく、こうした現実とデータに基づいてものごとを着々とおこなっていきたいものです。

 個別に「専業主婦でいるほうが好き」という女性がいることは、それはまた別のお話です。



※このメールは、NPO法人企業内コーチ育成協会のスタッフ及び代表理事・正田が、過去にお名刺を交換させていただいた方・当協会のイベントやセミナーにご来場いただいた方にお送りしています。ご不要の方は、メール末尾にありますURLより解除いただくか、このメールに直接「不要」とご返信ください。



 本日の話題は:




■わずか数日で「改善が進みました!」
 「研修なんて効果が出ない」はいまや過去のもの


■「男の美学」とは?
 迷走する日本男性の自意識と再構築



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■わずか数日で「改善が進みました!」
 「研修なんて効果が出ない」はいまや過去のもの



 「承認中心コーチング」という、日本でもここだけの特殊なコーチングの研修をご提供する当協会。

 昨年から、「製造業」と「介護福祉」に力を入れています。


 今年は、工場のリーダー層(係長級)を対象に研修をするものの、事前に上司の役員・部長・課長級にも説明会を行い、今からの上司部下関係のあるべき姿についてご説明し、また研修を受けるリーダー層への接し方についてお願いをするという、新しい試みをしました。


 その1週間後に実際のリーダー層の研修が始まりました。


 ふたを開けてみると皆様大変素晴らしい受講態度で、事前に上司の方から部下のリーダーの方々にしっかり意識づけをしていただいたのがわかりました。

 「型で教える」という、これもヒューマンスキル系の研修としては独自の、やや堅苦しい教授法をとる当協会にとっても、「講師への信頼感」は生命線です。


 そして研修数日後にリーダーたちから送られてきた「宿題」には…。


「承認の言葉を伝えたところ、こちらの指示を出す前に行動に移してくれたり、他の作業者に改善の水平展開を行うようになりました」

「自分が改善したところを、わざわざ現場まで行って説明してくれました」


と、いきなり作業者の方々の動きが変わったことを報告してくださったのです。

 読者の皆様は、これを「嘘だ」「でっちあげだ」と思われるでしょうか。


 わたくしには、これは不思議なことではありません。


 年々、「承認」の有効性を事前にしっかり周知したうえで研修を行うようになっているせいか、受講生様方も「本気」で取り組んでいただき、それにより得られる成果も大きくなっているように思います。

 直前に当協会の会員様、受講生様方が効果を証言してくださったことも、受講生様方の取り組みに影響を与えたかもしれません。



 一般に企業内研修は参加者のモチベーションが低く成果が上がりにくいものですが、当協会では独自の取り組みでそれを打破し、受講生様の心に響く研修をご提供しています。



 逆に、読者の方もいまだに「だって研修なんて成果の出ないものでしょ?」とおっしゃる方は、これを機に認識を改めていただきたいと思います。過去の他研修機関のことは、当協会では責任を負えません。


 安倍政権の成長戦略にも「3本の矢」の1つとして「製造業の復活」が謳われるといいます。

 製造業の国内回帰を進めるアメリカで、その最先端を行くGEは、わが国企業平均の約10倍の1人当たり教育研修費を支出しています。教育のチカラで人ひとりひとりの力を高めることはわが国でもどうしても必要です。


 「当協会方式」の効果を謳うことは、とりわけ年長者の方々の目には不遜にうつるかもしれません。しかし、この方式が実際に企業も人も幸せにする以上、これは当協会のミッションなのです。


 過去当協会と前身の任意団体は、「売上社内1位」「全国1位」といった成果を産み出し、それらを成し遂げた現役マネジャーたち自身に事例発表をしていただくという試みも2003年以来何度も行ってきました。しかし、成果が大きすぎるため逆に、「途中のプロセスがわかりづらい」というご批判の声もきかれました。

 その「途中のプロセスがわからない」というお声に応えるため、途中のプロセスだけを切り取った「承認大賞」のような形の事例発表も行ってきました。

 今回は、「研修数日後に本気のマネジャーの下で何が起こるか」のご紹介でした。

 少しでも読者の皆様のご理解のお役に立てればと思います。

 
 
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■「男の美学」とは?
 迷走する日本男性の自意識と再構築



 先週はまた、わたくし正田のブログのある記事にアクセスが集中しました。


 
「男の美学ってほんとはただの伝説なのだということを今のうちに伝えないと」

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51858265.html


 この記事に登場する昭和ひとケタの人個人の感慨を超えて、日本人の平均的な男性は、本当はどんな日常、どんな仕事人生を送っていたのか。

 このメールニュース1回でカバーできるところではありません。

 しかし、明治維新〜太平洋戦争といった、わが国の歴史上でも特殊な時期につくられた価値観が、今もし機能不全を起こしているのなら、
「本来の日本人とは何か?」
「日本男性とは何か?」
という問いに立ちもどらないといけないかもしれないと思うのです。



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★7月9日、10日に予定する「企業内コーチ育成講座 基礎コースA」。


 当協会方式で「承認」を学習していただいたマネジャーさんのもとでは、業種を問わずマネジメントが安定し、

その部門の仕事の遂行能力が高くなります。それは、恐らく従来のこうしたヒューマンスキル系の研修とは比較にならない成果です。

 詳細とお申込みはこちらのページをご覧ください。

 「企業内コーチ育成講座 基礎コースA」

 http://c-c-a.jp/info2/index.php?nw2=0






※このメールは、NPO法人企業内コーチ育成協会のスタッフ及び代表理事・正田が、過去にお名刺を交換させていただいた方・当協会のイベントやセミナーにご来場いただいた方にお送りしています。

今後ご不要の方は、
空メールをご返信いただくか、こちらのページ

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※このメールは転送歓迎です。
もしこのメールを新たに購読ご希望のかたがいらっしゃいましたら、
info@c-c-a.jp まで、「メールニュース希望と書いて
お申込みください。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

梅雨も元気に乗り切ってまいりましょう。
 



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100年後に誇れる人材育成をしよう。
特定非営利活動法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
代表理事 正田 佐与
----------------------------------------
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フェイスブックページ: http://www.facebook.com/sayo.shoda

ブログ「コーチ・正田の 愛するこの世界」
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愛する日本を、人が元気になる国にしませんか。
「承認大賞2011プロジェクト」
http://.shounintaishou.jp

「企業内コーチ育成のすすめ」
(株)帝国データバンク社『帝国ニュース兵庫県版』
2008年〜2012年 長期連載このほど完結
http://blog.livedoor.jp/officesherpa-column/
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 フェイスブックの方に一度書いた話題で、本来はその程度の小さな話題なのだけど、ただお客様が該当の記事を目にされたときに関係がどんなふうにこじれたことになるか?と想像するとやはりブログの方にも書いたほうがいいのだと思います。


 めったに目を通さない営業支援コンサルの人のメルマガを読むと、「コーチング」について世間の誤解を招きかねない記述があり目を疑いました。それも「永久保存版」なんてたいそうなタイトルをつけています。

 いわく、
1.コーチの対象は組織でなく個人である。
2.コーチングの主たる手法は質問である。アドバイスはしてはいけない。
3.相手の優位感覚を知らないと、コーチは効果的な質問ができない。


 等々、この人はNLPのトレーナーでもあるのだが商売敵のコーチングについて嘘八百書いている。
 根拠は「コーチングの第一人者の定義によると」などとあり、曖昧。そんな曖昧なものに「永久保存版」などとタイトルをつけているわけである。

(まあ、「第一人者」とよばれる人の顔は思い浮かぶし、確かにええ加減なこと書いたり言ったりする人やけどな、とは思う)

 わるいけど、売れっ子のこの人の手法より当協会方式の「承認中心コーチング」のほうが100倍シンプルで、かつ実際の成果が上がります。人びとがより強く、より幸せになります。

 最近こうしたコーチングへの誤解を煽るような記述やセミナーでの講師の発言をよく目にする。限られた研修マーケットをできる限り分捕りたいからだろうか。ひょっとしてこの人、そこまで追い詰められているのだろうか。

 何の根拠もない誹謗中傷なのだが、このメルマガを書いた営業支援コンサルは某大新聞関連会社のWEB上のコラムも書いているこの世界では結構な有名人である。(名を秘すのは武士の情けだと思ってほしい。)
 以前にきいた、これもコーチングについて唖然とするような嘘八百を言った部下を育てないで伸ばす技術とやらに関するセミナーも、某大新聞関連会社主催である。権威あるところが公然と嘘八百に加担している。

 これ、業務妨害で訴えたらあかんかな?ていうかコーチングの利益のためというより日本の国益を損なうと思うけど。

 てなことを思います。


 当協会はどうか、といいますと、ブログの長い読者の方はご存知のように、2004年頃から「1位マネジャー」を輩出し、業界でも並ぶもののない成果を叩きだしてきました。何度も事例発表セミナーを行い成果を発信してきたのはご存知の通りです。「コーチングは成果が出ない」という批判は、当協会方式に関しては全く当たっていません。事実と妄想は峻別しなければなりません。

 かつ、先般も自社の理念をわざわざ改訂し、「承認中心コーチング」と自分のミッションを規定してしまいました。一般論の「コーチング」と少し距離を置こうとしています。アメリカから入ったコーチング、大手研修機関のコーチングには確かに日本人に応用するのは無理な部分があると思っていますし、コーチングを標榜する人の中にはかなりおかしな主張、言動をとる人もいることは確かで、その人たちについてまで責任持てないとも思っています。

 だから、「コーチング一般」に対する批判は当協会方式に対しては当てはまらないのだ、と頬かむりすることもできます。
 「リーダー育成」という言葉も入れ、コーチングよりも少しずつ最終目的のリーダー育成の方に軸足をずらしています。

 とはいえお客様からみたら同じコーチングのように見えると思いますけど。


 ・・・ついでにこの営業支援コンサルの人が支持しているNLPというものについても、私は一応自腹で70万ほど払って受講しマスター・プラクティショナーの資格も持っているが、そのうえでフェイスブックでケチョンケチョンにけなしておいた。極めていかがわしい、非倫理的手法。ナルシシスト製造の手法。以前には同じことをブログにも書いたので古い読者の方ならご存知の内容です。

 他人の手法についてよく知りもせず汚らしいネガティブキャンペーンをした自分のお里が知れるよ。

 私は「売られた喧嘩は買う」ほうの人間でありまして、2011年暮れにも「報酬主義をこえて」をめぐって強烈な論争(というか喧嘩)をしたのは記憶に新しいのであります。人の幸福を損なうような言辞には我慢ならないほうです。


 追伸:NLPへの批判文はフェイスブックだけにとどめておこうかと思いましたがやはりこちらにも書いておきます。お客様の中にもひょっとしたらおられるかもしれない、
「自分はNLPを学んだ、NLPはコーチングより高級品だ、ゆえに自分は正田さんなんかより高級な人間である」
 あるいは「会社にNLPの人が営業に来た。NLPはコーチングより高級品らしい。よって私はNLPの方を使いたい。コーチングを標榜している正田さんは下等な人間である」
と思っている可能性もある。

良識的な大人(笑)はNLPをどう見ているか、というお話。


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あんまり言いたくないがそもそもNLPってセラピストでもない素人が催眠療法や恐怖症の治療とかをすることを勧める、極めていかがわしいもの。私は70万ほど払って自分自身受講した上でいうが、セラピストの領域を侵すものだし会社で普通の上司が部下に使うことも倫理的問題があると考え、マスタープラクティショナーの資格は持っているがそれを名刺などに表示してこなかった。一時期やたら流行ってコーチの人も「NLPコーチング」を名乗ったものだが当協会では取り入れないことが見識と考えた。NLPを受講直後の人が当協会で営業資料盗用問題を起こして除名したこともある。案の定NLPの人がおかしなことをメルマガに書きはじめた。

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ミルトン・エリクソンは卓越したセラピストですが、セラピストの基礎訓練に支えられた面と彼自身の天才性に支えられた面とあると思います。それを素人が真似ることができるかのように喧伝したバンドラーら彼の弟子たちがいるわけですが、まあ虎の威を借る狐というか底が浅いというか志が低いというか。それは__先生がエリクソンを踏襲されるのとは別次元の話です。NLPがカリスマに憧れる精神年齢の低い人々を取り込み他者への見下しを煽った罪は深い、『選択の科学』という本に自意識過剰でスノッブなNLP好き男性が出てくるがアメリカの知識人の間でもNLPってそういう扱いなのね、と笑いました。私は武田コーチングに出会って「コーチの非営利精神」という概念に出会い今のNPOにつながっていますが非常に幸運だったと思います。

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 フェイスブックからの転載は以上。

 わるいけど、もしNLPのセミナーを受講しながら上記のような問題点に気がつかなかった人は、その人自身非常に問題があると思います。その人の傲慢、思い上がり、ナルシシズム、不遜、上から目線、のツボにNLPの教えがうまくはまったのでしょう。

 冒頭のメルマガを書かれた営業支援コンサル氏の書くものも上から目線会話満載で、私が見ると「こんな上から目線の会話で相手を変えるなんてできるわけないよ…」とその現実味の薄さにあきれるばかりです。

 ところが、自分自身上から目線の人って案外、人から上から目線でもの言われると「きゃい〜ん」って喜んじゃったりもするので、SM的世界で書くほうも読むほうもお互い幸せなのかもしれないと思います。

 NLPが一番役に立つのは研修講師、タレントなど表現の世界で仕事をする人だと思います。政治家にも役立つかもしれない。一般の仕事をする人たちはどうかというと、私はNLPセミナーでご一緒した方々から「自分ひとりエネルギーレベルが高くて職場で浮いている」という話を何度かききました。セミナーを受講していない周囲の普通の人たちをリスペクトするように働きかけることは、NLPはしないのです。70万払って土日潰して習いにいく人々だけがより強くなる教えなのです。



100年後に誇れる人材育成をしよう。
NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp


 

 イラストレーターの(有)ファブリー 村岡みきこさんから嬉しいプレゼントが届きました。

 作成予定の「承認大賞」小冊子のためのイラストです。


 小冊子印刷・配布より先に一足早く公開いたします♪

 さあ、「承認大賞」にお詳しいブログ読者の皆様は、どれがどの事例かわかるかな・・・?


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 これまで、「上司部下のいい関係」を表現したイラスト素材集を探しましたが意外にこれがなかなか無かったのです。

 上司が心から部下を励ますなんて、これまでのイラスト業界では思いもよらなかったのかもしれませんね。


 村岡みきこさんのほのぼのしたタッチで表現していただきました。

 村岡さん、ご多忙なさなか素晴らしいお仕事をありがとうございました。



100年後に誇れる人材育成をしよう。
NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

 このブログに時々、というかごくたまーに登場する人で、


 江田島の海軍兵学校の最後の生き残りの世代の方がいる。


 鉄拳制裁で知られる旧海軍エリート養成学校。

「歯を食いしばれ!!」

と、道ですれちがった先輩に言われ、ウッと食いしばると殴り倒される。特に理由がなくてもやられるんだそう。そういう話をするときはほんとに梅干をのんだような、にがーい顔をされる。


 この人が先日言われたことでおもしろかったのが、


「鹿児島の知覧に特攻隊の基地があり、今は特攻平和会館になっている。

最近神戸市内の会社役員の人が私を訪ねてきて、その平和会館に行ったという。

あそこの展示の特攻隊員の遺書をみて、

『日本精神とはこういうものですなあ』

と、感嘆して言われる。

私は言ってやった、

『あんなもの信じたらアホですぜ、あれは単なる作文。作文ではお国のためとか天皇陛下のためとか美辞麗句書くんです。

私は特攻に行って運悪く(?)生き残った人から話をきいていますが、燃料を片道分だけ積んでいざ敵の空母に突っ込もうというとき、口から出たのは

『お母さーん』

だったそうです。みんな本当は、『お母さーん』と言って死んだんです」


 この人は海軍兵学校の3年目の夏に終戦になり学校を引き上げたが、そのとき「天皇陛下とかお国なんて大ウソや」と思ったそうで、今でも建国記念日とかその世代の人の好きそうなものはシカトしている。


 この世代の人が世を去ってしまうと、こういうその世代の人のホンネは伝承されなくなってしまうのかもしれない、知覧の特攻隊員の遺書だけが残るのかもしれない、と思う。

 日本人は本当は「お母さーん」の人々なのだ、骨の髄まで甘えん坊なのだ。男の美学など大ウソ、見栄なのだ。


 というようなことを、私がその手のことを公に言うようになっているのを知ってか知らずか言ってくれる。なので私もありがたく使わせていただこうと思う。


 また、この人自身は「歯を食いしばれ!」で育ったが、その同じ伝で下の世代を育てようとはしていない。本人が社長をクビになった経験もあるからか(その後復帰)、非常に話をよく聴く、80代半ばになっても明晰な人である。


 その世代自身ではないそれより下の世代が、かえって変な「男の美学」を振り回したようなリーダーシップをとり、会社を害する。
 というようなことを、以前よのなかカフェ「男のプライド」っていう回でやった。主に団塊世代を攻撃したけど。

 
 その人の後継社長には、「こいつは若い頃から上にガーガー物を言うおもしろい奴だった」という人を起用した。お勉強秀才タイプではなかった。でその後継社長もよく下の話を聴く人で、うまくいっているらしい。(その上の代の社長はお勉強秀才タイプだったが、話が長くて下を疲弊させていたそうだ)



 一度この人にうちの会員さんの前でしゃべってくんないかな、と思うが、最近は講演のたぐいを一切断ってるらしい。

 ので、時々ブログで発言を伝えます。



100年後に誇れる人材育成をしよう。
NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp


 

横浜市の林文子市長が「待機児童ゼロ」を宣言した。


 凄いことだと思う。首長の1期で1つの懸案に取り組み徹底的に解決した。


 ちょうどよのなかカフェでも林市長のこの取り組みに言及した矢先。


 カフェで言えなかった話で少し補足すると、「待機児童ゼロ」はもちろん子育て世代に照準を合わせた取り組みなので、適正な世代間配分を言う向きからは批判の声もあったろう。

 そこが「首長の哲学」の出番なのだと思う。

 「世代間配分」については、たとえば地元政令都市などは有識者の審議会などで話し合う問題らしいが、私からすると「有識者の集まり」に強い哲学がはたらくのかどうかは疑問がある。どちらかというと様々な学問分野、それぞれの学者のメンツが綱引きをし、総花的な結論になるだろう。1人の学者がガーッとものを言い、それが全体の結論になることは起こりにくいはずだ、大学の教授会がそうであるように。


 だから、「有識者の審議会」は玉虫色の結論を出すために存在する言い訳装置でしかない。


 「その件は大学教授などの有識者に審議いただいて」という答弁が出たら、それは無難に済ませたいだけだと思っていいと思う。

(もひとつ言うと、過去に助成金審査の場などに行くとまあ役所の御用学者というものはレベル低かった。偉そうにふんぞり返って座り学問でもなんでもないしょもないコメントをもったいぶってする存在だった。私に対する態度は女性で在野で知的な仕事をする人に対する憎悪でみちあふれていた)


 というわけで、欲しい「首長の哲学」。カフェで話題に出た武雄市の市長もそう。


 地元政令市の現首長に関してはその昔正田は手紙を書きそれが受理されたはいいがそのあとのものごとの運びが迷走し、とうとうこのオジサンの哲学の無さを露呈してしまっただけだった。二期目のこと。

 あのとき「哲学」さえあればどうにでもできたろう、そういう展開だった、と今も思う。リーダーには権力(Power)がある、それを自覚的に行使するかどうかが問われていた。(もちろん無自覚に乱用する人も世の中にはいっぱいいる)しかし重要なときに彼はびびった、ひよった。

 だからあのオジサンにはその後期待しないし、その後継者らしき人にも期待しないことにしてるのだ。


****

 
 よのなかカフェはまた、「清々しい場」と言っていただいた。初参加者の方から。

 おこがましいことだが以前から当協会がらみの場はなんどもそう呼んでいただいた。

 相互承認、相互リスペクトをむねとした場というのは「清々しい場」になるのだ。だれか個人がナルシシズムに任せて延々と終わりのみえないようなしゃべり方をしない。男同士、女同士の「べたっ」となれ合ったような井戸端会議的話し合いをしない。

 総会、よのなかカフェと、当協会のカラーを色濃く反映した場にしばらく身を置くと、それ以外の場が色あせてみえるかもしれないと自分を戒める。私の裁量でつくれる場ばかりではないのだ。


 そういえば以前、企業研修が終わったあとの受講生さんが翌年うちの会合にきて「清々しい」「さわやか」を連発していたなー。空気よどんだんだろな、また一気に。


****


そういえば、
先日のカフェでの冒頭の主催者挨拶文を、別に自慢したいわけではないがあくまで1つの文例として公開します。世間にはもっといい例もたくさんあると思いますが、これよりもはるかにレベルの低い主催者挨拶というのが溢れているので、少しでも全体のレベルアップにつながれば。


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主催者あいさつ・趣旨説明

本日は神戸まつりの中、ご関心の高い、そして見識の高い方々にお集まりいただき、大変心強く思っています。
首長選を前に、純粋に市民の立場で県政や市政をみる、議論する場が必要です。それをしてこその投票行動が本来の姿と思います。
私たちNPO法人企業内コーチ育成協会は社会人教育の団体で、リーダーシップ教育の傍ら社会人が時事問題を語る場としてよのなかカフェを37回にわたり運営してきました。これまでEU危機、−今日の松本茂樹先生に話していただいた回ですが―、また子どもの教育、高齢化社会など様々なテーマを扱ってきましたが、「政治」をテーマに据えるのは初めてです。
良い個人をつくる目的は良い市民をつくり、良い社会をつくること。というのを最近、学校の先生の集まりの席でききました。今回の場もその一環です。
ただし集客では非常に苦労しました。公務員さんなどは「政治色のある集会は」としり込みされました。だから本日他市の課長経験者の方がご参加くださっているのは正直少しびっくりしているんです。
それでもアロアロさんのご厚意で何とかこの素晴らしいカフェを貸切にしていただきました。
また兵庫県と神戸市それぞれ人は来ていただけなかったが、冊子のご提供という形で協力はしていただきました。 
司会は松本茂樹先生 関西国際大学准教授で、地域や自治体の政策にも大変お詳しい方にお願いすることができました。

(以下ルール説明)


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私は「今目の前にいる人、目の前にあるものをかけがえないものと思おう。そして有意義な時間を過ごそう」という意味のことをいつも言い続けるのだ。


 

100年後に誇れる人材育成をしよう。
NPO法人企業内コーチ育成協会
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お世話になっている皆様


 おはようございます。
 企業内コーチ育成協会の正田です。


昨日は雨の中の神戸まつり。フラワーロードを踊り練り歩いた皆様、お疲れ様でございました。

 さて昨日は当協会にとっても幸せな時間、そしてエキサイティングな時間でございました…。



※このメールは、NPO法人企業内コーチ育成協会のスタッフ及び代表理事・正田が、過去にお名刺を交換させていただいた方・当協会のイベントやセミナーにご来場いただいた方にお送りしています。ご不要の方は、メール末尾にありますURLより解除いただくか、このメールに直接「不要」とご返信ください。



 本日の話題は:




■初の政治カフェ。こんなところにも勇気が必要だった


■「元気な現場で儲かる中国工場」その秘密は?


■重量級バッター続々 当協会の通常総会



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■初の政治カフェ。こんなところにも勇気が必要だった


 
 神戸まつりのさなかそして雨の中、第38回よのなかカフェ「もしも私が首長だったら―データで考える兵庫県・
神戸市シミュレーション」を古巣アロアロさんにて開催しました。


 社会人8名、学生1名の方が参加。


 決していわゆる「プロ市民」の方々ではありません。当協会ことわたくし正田、メインファシリテーター松本さん、サブファシリテーター山口さんの伝手をたどって呼びかけてお集まりいただいた方々で、現役リーダー・マネジャーの方、大学教授の方、など背景はさまざま。


 中に神戸市以外の市の課長経験者の方や、市会議員の河南忠一氏もこられ、貴重なインサイドのお話もきかせていただくことができました。


「政治に無関心な国民がレベルの低い政治を作る」

 参加者の方からのご発言がありました。


 3時間の間、1人が発言すると他の2,3人からさっと手が挙がり質問やコメントをするなど、大変活発な意見交換や情報提供がされ、時間はあっという間でした。


 詳しい模様はこちらをご覧ください。

 
「初の政治カフェ盛り上がりました♪ よのなかカフェ『もしも私が首長だったら』」
 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51858044.html


 (今回の開催報告は速報です。議事録的な詳報は後日アップさせていただきます。
 ひとつひとつのご発言が大変エキサイティングでおもしろかったので、
 匿名化のうえご紹介したいと思います)


 やってみて思いましたのが、「タブー」は私たちの心の中にあること。だれかがそれを打破しなければならないこと。
 どうせだったら、大人の見識ある団体を自負する当団体がその役割を担いたい。

(普段の正田の言動をみている方々からは、「どこが大人の見識や」とお叱りを受けそうですが…)

 またドンキホーテ的なわたくしの決断と行動を温かくご理解くださる当協会会員の皆様、そしてこころよく場をご提供いただいた会場のアロアロ様、ありがとうございました。
 
 
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■「元気な現場で儲かる中国工場」その秘密は?



 先週はまた、嬉しいご報告をいただきました。


 2年前と今年、(公社)兵庫工業会で当協会方式の「承認中心コーチング」のセミナーを受講された、脇谷泰之さん(49歳・大島金属工業株式会社執行役員生産統括部長)より。


 本メールニュース読者の皆様、ほかのかたのところで「こんなに上手くいった」というお話を目にするのはご不快になるほうでしょうか、それとも「それは見てみたい」と思われるほうでしょうか。


 「それは見てみたい」の方は、どうかご覧ください:

「とにかく現場を見てください」で仕事が来る中国工場―脇谷泰之さん(大島金属工業執行役員)インタビュー

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51857608.html


 当協会の受講生様は、代々こうした偉業を作ってこられました。
 そのことをお伝えすることにやぶさかであってはならないと思います。
 それは、日本人があるいは人類が幸せになる道筋なのですから、その道筋を知っているものは、それを伝える責務を放棄してはならないと思うからです。



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■重量級バッター続々 当協会の通常総会


 
 冒頭の「よのなかカフェ」と同じ日、その直前に、当協会の通常総会を開催しました。

 NPOの構成メンバーとしては珍しいと思うのですが、会員はそれぞれの現場で実績をしっかり築いているリーダーたち。このたびも素晴らしい成果をご報告いただきました。皆さんいい顔をされています。

 その模様をこちらでご紹介しています。

 「重量級バッター続々 NPO第5回通常総会を行いました」
 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51858017.html



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★7月9日、10日に予定する「企業内コーチ育成講座 基礎コースA」。


 当協会方式で「承認」を学習していただいたマネジャーさんのもとでは、業種を問わずマネジメントが安定し、その部門の仕事の遂行能力が高くなります。それは、恐らく従来のこうしたヒューマンスキル系の研修とは比較にならない成果です。

 詳細とお申込みはこちらのページをご覧ください。

 「企業内コーチ育成講座 基礎コースA」

 http://c-c-a.jp/info2/index.php?nw2=0


★少し古くなりますが今年2月に行った兵庫県社協・青年協のセミナー時の参加者アンケート結果を県社協様よりいただき公開させていただきました。4時間半にわたり、「承認」だけをお伝えしたセミナーのものです。

 詳細はこちらです
 
 「わかる」研修のための血のにじむ努力―兵庫県社協様セミナーアンケート
 
 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51857933.html



※このメールは、NPO法人企業内コーチ育成協会のスタッフ及び代表理事・正田が、過去にお名刺を交換させていただいた方・当協会のイベントやセミナーにご来場いただいた方にお送りしています。

今後ご不要の方は、
空メールをご返信いただくか、こちらのページ

http://mag1.hyper-mail.jp/md/publish/quit.asp

より解除していただければ、
購読リストから外し、次回から送信されないようにいたします。


※このメールは転送歓迎です。
もしこのメールを新たに購読ご希望のかたがいらっしゃいましたら、
info@c-c-a.jp まで、「メールニュース希望と書いて
お申込みください。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

 皆様にとって素晴らしい1週間でありますよう。



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100年後に誇れる人材育成をしよう。
特定非営利活動法人企業内コーチ育成協会
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ブログ「コーチ・正田の 愛するこの世界」
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「企業内コーチ育成のすすめ」
(株)帝国データバンク社『帝国ニュース兵庫県版』
2008年〜2012年 長期連載このほど完結
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 総会に続いて同じ「アロアロ」さんにて15時より「よのなかカフェ」。


 今回は38回目にして初めて「政治」の話に踏み込みました。来る兵庫県知事選・神戸市長選にからめて県政・市政を語る場にしようと。


 どこの会派にも属さず中立で、すなわち「〇〇さん支持層」の勢いも借りずに、ということを意図すると、予想していたことではありますが非常に集客に苦労しました。

「いや、この時期に政治色のあることは」
「この時期だからやる意義があるんでしょー;;」

 変な不毛なタブー意識との出会い、不毛な掛け合い。
 研修機関としての「わが社」も変な目でみられてしまいそうな・・・。

 それでもフタをあけてみると、大変見識の高い、あるべき社会の姿をもった方々にお集まりいただきました。


「教育で優秀な個人をつくることの目的は何か。良い市民をつくり、良い市民社会をつくること。だから今回のこの場も、わたしたちの従来の願いの一環」 と正田。


「政治に無関心な国民が質の低い政治をつくる。若者の政治への無関心を何とかしなければいけないと思っている」
と参加者の方。


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 司会の松本茂樹・関西国際大学准教授(地域マネジメント専攻)からは、神戸市・兵庫県・武雄市・夕張市のキーデータを並べた非常に貴重な資料のご提供。この表だけで参加費2000円の価値はあった♪ 


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 市会議員の河南忠一(かわなみただかず)氏(中央区、みんなの党)も議会の立場から非常に具体的なコメントと提言。

 また、神戸市ではない他市の課長経験者の方からも行政の内輪のお話と内省の弁がありました。


 3時間はあっという間に過ぎ、カフェが終わったあとも会場のそこここで立ち話して帰らない人ばかりでした。


 皆様、お集まりいただきありがとうございました!

 また日を改めて完全バージョンの開催報告を出させていただきます。



 今回は、苦労しましたが記念すべき第一歩です。そしていずれ「歴史」になることでしょう。


 ブログ読者の皆様、政治カフェはすっごく面白いエキサイティングな場です。そして政治はイコール私たちの生活です。タブーだなんて思わず、次回開催時には、是非ご参加くださいね。



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 NPO法人企業内コーチ育成協会第5期通常総会を開催しました。


 今年は7名の会員様が実出席(+委任状2名)。三宮のカフェ「アロアロ」さんの大テーブルを囲んで。


 
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 いずれも錚々たるマネジャーの皆様。それぞれよき家庭人でもあられ、よく日曜日のこの日お集まりくださいました。


 
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 長年、「よのなかカフェ」をご一緒にやっているフリーライターの山口裕史さんが司会を務められました。正田は議長兼代表で各議案の背景をご説明。


「女性活用は、皆さんおやりになっているからわかると思いますが『承認』の応用でスルッとできちゃうことです。今後もこの分野で発言していきたいと思います。どうかご理解をください」

 また、理念に「承認中心コーチング」「リーダー育成」「敬意」の文言を新たに盛り込むことになりました。


 皆さんから「このNPOを大きくするために貢献したい」と力強いお言葉がきかれました。



 最後にかけつけた「伝説の会員」こと元銀行トップ支店長、現在大学准教授の松本茂樹さんも一緒に記念撮影。


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 唯一の女性会員お休みのため今年も男子校状態です。


 「承認大賞」の林義記さんはかっこいい眼鏡になりちょっと貫禄が出てきました。


 OA機器販売サービス営業課長の柏原直樹さんは全国100グループ中8位に入りました。30代の若い課長さんのグループが1ケタ代に入るのは非常に珍しいことだそうです。関西では2位。
「会社には色々なコーチングの研修が入っていますが、僕は『承認』が本当だな、と思います」
 


 姫路楽寿園の生駒眞一郎さんは同一指定管理者の16施設中モチベーション指数ぶっちぎりの1位。
「やっぱり今日の話にあった『リスペクト』は大事ですね」


 真ん中は今年80歳の間瀬誠先生、元旭化成の工場長です。もう10年ご一緒させていただいています。


 一番若いヨコヤマさんはまだ20代役職なしのナイスガイです。
「皆さんモデルにしたい方たちです。僕も成果を創ります!」


 
 皆さん会社でいじめられないでね(^^; 



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 ちょうど先般、2月の兵庫県社会福祉協議会・青年経営者協会での半日セミナーの参加者アンケートを主催者様からいただいていました。

 受講者数54名、回答数43名。

 公開についてお許しをいただいていましたので、公開させていただきます。


 「わかりやすかった」という感想が非常に多く、受講者様が真摯にこちらを向いてくださっていたのがしのばれました。もちろん、当方も限られた時間内でいかに「わかった」となっていただくか、死にもの狂いで知恵を絞ってご提供しています。


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1.内容について
「大変参考になった」54.8% 「参考になった」40.1% 「普通」4.8% 「あまり参考にならなかった」「参考にならなかった」0%

・自分の強みが分かり、自己分析が出来たと思う。承認の言葉の例を今後、職場で活かしたい。
・ほめ方の例など細かく書かれていて実践しやすそうに感じた。自分の事も知りたいと思った。
・自分自身を見つめなおす良い機会を作って下さった。
・タイプ別に分けてその特性を知ることで、より具体的な承認が出来ると思いました。
・実際の業務に直結していることで、自身の課題に関することも多く参考になりました。
・ソーシャルスタイル分類が分かりやすかった。
。人材育成の面において必要な情報であった。
・タイプがある事、承認してモチベーションを上げたいと思いました。
・承認の有効性が理論的でわかりやすかった。
・わかりやすかった。
・ポイントを承認にしぼっており、理解しやすい。
・内容も具体的であり、分かりやすかった。
・実践的な内容で良かった。
・明日からやってみます。
・コーチングについては様々な研修に行っているが、コーチング技術に関するものばかりで具体性に欠けていた。今回は、事例等も含んでいただき、何が足りていないのかを知ることができた。
・コーチングを学んできた中で、「承認」を改めて知った。
・コーチングの視点が広がりました。
・先生の話を聞きながら、実際自分がしていることと照らし合わせて聞けたので、イメージしやすかった。
・分析をしながらアプローチすることで、質の向上、能力UPなど考えていかないと難しい部分がありました。
・職場の中でやっていたことだが、しっかり分類出来てより効果が出そうです。
・レジュメが見やすかった。講師の方の話も聞きやすかった。
・色んな職種の方の話が聞けて良かったです。また、それぞれの職員に対してやり方を考えないといけないと学ばせていただきました。
・褒められることのうれしさ、承認されることでの効果UP、分かっていた部分をより深めれた。実践を継続していきたいと思った。
・自分自身の立場や性格を踏まえ、職場の同僚、部下へいかに物事を伝え、気持ちを高め、職場の環境を向上させられるかのヒントを得られた気がします。
・OJTを実施し、人材育成に取り組んでいます。自分の思いが先行してしまいます。どうしても孤立してしまいますが、承認を上手に活用すれば自分自身ももっとらくになるし、チームワーク作りにも活かせると思いました。


2.自身の業務に役立つか。その理由。
「活用できる」86.0% 「まあまあ活用できる」11.6% 「あまり活用できない」2.3%

・部下に対する言葉かけを実施したい。
・部下の指導に活かしていきたい。必ず役立てます!
・今からでもすぐに出来る、実施できること!
・今まで出来てなかったのでしてみたい。
・コーチングを難しく考えると出来ないと思うが、一言で変わるのであれば実践しやすい。
・今、思っている以上にコーチングの幅が広がった。
・すぐ実践できる内容から、その先のレベルまで分かりやすいから。
・事例があったり、自己分析ができ、わかりやすく誰にでも活用できる。
・活用していきます。
・特別な事でなく、実践してみようと思えるから。
・自分の立場で、相手とのコミュニケーション、お互いの理解が深まる、役立つと思います。
・現時点での一番自分に必要な内容であった。今後改善していきたい。
・現在の悩みがこの部分、部下を育てる関係を作る事だったので。
・従来言われていることと同様。承認=存在認める=褒める
・しかることが多いが、承認を実践していこうと思う。
・1人ずつ面談から始めようと思った。自分も褒めてほしいのかもと思って、人に対するほめ方をきっかけにしてみる。
・毎年面接をしなければならず、人数も多く、中には苦手な部下もいるから。
・自分の気持ち次第でやっていけることだと感じたからです。言葉かけ1つから意識していきたい。
・人として、人を扱う仕事ですので、楽しく働けるように活用していきます。
・1人1人への承認の仕方が違う事。相手の強みを知る事。さっそく「見方」を変えて関わりたい。
・後輩はタイプをよく見て、是非活用したいと思います。
・承認していくうえで相手の性格を知り使い分けていくことの重要性を学びました。
・1人1人をよく見てとらえて、良い所を褒めてお互いにのばしていきたいです。
・事例も近いものがあり、良かった。
・思い当たることが多かった。
・職員育成
・経営者の考えになじまない。



3.研究会全般について(運営面)−略


4.その他、意見や感想

・次回もしてほしいです。
・様々あらためて気付かされる言葉等あった。
・とても参考になりました。職員も利用者と同じく、認めて欲しいと変わりないと実感しました。
・すぐに実践でき効果が出てくればと思います。ありがとうございました。
・正田先生のお話が本当に心に響きました。明日より実践していきたいと思います。
・この研修参加者が実践していくことは理解している。組織としての取り組みや導入方法を知りたい。
・どんな人でも心を寄せ合う事、共感する事、認め合う事が何よりも本当に大切だと思います。


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 皆様、ありがとうございました。そしてこのアンケートをご提供くださった県社協様、ありがとうございました。


 こころの響き合う受講生さんと出会いたい。
 私からも全力でご提供する。あなたたちも全力でとりにきてほしい。

 「わからない」なんて言う人は要らない。


 それにしても昨年来、
 稚拙な主催者挨拶や講師紹介の多いこと。

 上記の県社協セミナーでは、主催者代表と事務局の方が大変見事な挨拶と講師紹介をしてくださったのだ。



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 またフェイスブックに書いてしまいました。あんまりこのブログの本筋の話ではないんだけど、このところの某首長の風俗発言とのからみで、はんらんする性情報と働く女性の関係について。

 登場人物は私とお友達の経営者のNさん。Nさんのご了承を得て、こちらへも転載させていただきます。


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正田:(フィードへの記事として)去年、ある「学級崩壊お助けマン」の先生を取材していて少し違和感を感じたことがあった。ある崩壊クラスで小学校高学年の女性の先生が、男の子たちにひどい性的なジョークを言われ続けながらしれっとしており、そのクラスを語り手の男の先生が救済した、男の先生からすると女の先生の受け答えが下手だ、というのだが。小学生の男の子が歪んだ性情報を容易に入手でき、それを身近な女性への攻撃材料に使うこと自体を不幸だ、異常だとは思わないのだろうか。そういう環境で仕事をせざるを得ない女の先生が大変だ、大人の男としてかばわなくては、と思わないのだろうか。そんな下らないことをアドバンテージだと思うほうがどうかしている、この男の先生のやっていること全体はすばらしいのだが。そんなことを思った。


以下はコメントのやりとり。

お友達Nさん:その1)いい環境の子供もいれば、とんでもない環境下の子供もいる。
その2)女性の先生はかわいそうだと思う神経は普通だと思う
その3)世の中、けっしてまともじゃないコンビにもネットもエロだらけ!
佐与さんの考え、感情は、まともだと思う。でも、世の中、現実とは違うと思うよ、世の中、現実が実在するからね〜


正田:Nさん、不思議と「私の生徒さん」は今の現実の大勢とかけはなれた別天地、ユートピアをつくれるらしいので。現実がどんなでもこういうふうにするんだ!という意志って大事だとおもいます


Nさん:「志」は何より大事だと思います。ぼくは本来、「野望」で生きているけっこう野蛮人、だから品格はあまり高くないし、ともすれば、下品な小学生男子だったと思います(いまもかなりスケベ、、、)だから、自分でがんばって無理して一所懸命、品格を上げる努力をしないとどんどん下衆になる、、、、あ〜しんど、って思いますね。
やっぱり、品格が大事です


正田:身近にいる、ひとりの働く女性、仕事の仲間。そのひとが嫌だと思うことを本気で自分も嫌だとおもえるだろうか。男性女性かかわりなく、そのひとがオギャアとうまれて、ご両親にいつくしまれて育ってひとりの責任感のある働き手になったことをかけがえない、と感じることができるだろうか。そういうのはとりたてて志とか品格とか、自分とかけはなれた高邁な問題ではなく、もっとありふれた人間観の問題のように、私はおもう。私は伝えていきたい、そのありふれた人間観を、出会う人達が共有してもらえるように。


Nさん:する!共有する!!!!



(以下略)

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 実際にはこのやりとりの間に他のお友達も真摯なコメントをくださりこの二者間のやりとりばかりではないのですけど。

 Nさんも私特有の、フェイスブックらしからぬ「重い」記事とコメントのやりとりに真摯に応じてくださり、ありがとうございました。







 私は対話する、出来るかぎりわかりやすい言葉で。相手がわかってくださるまで。


 でも、「わからない」で固まって大合唱する、「わかりたくない」人たちには打つ手なしだし、そういう人達と無理に一緒にお仕事する必要はないのではないかと思う。


 「正田さんのわかりやすい説明のお蔭でわかった」(承認)と言ってくださる方々とお仕事したい。



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 橋下知事発言。

 このブログであまり取り上げたくもないのだけど。

(もともと当ブログでは政治家の失言のたぐいをあまり取り上げたことがない。だってレベル低すぎるもの、どれも)


 「従軍慰安婦発言」に続いて、今日の読売新聞朝刊に「市職員のわいせつ不祥事対策に風俗業が有効」と同知事が発言した、と載り、おやおやと思った。


 この故事を知らないのだろうか。


 ちょっと忙しくて文献を正確にあたれないのだけど、

 米沢藩の名君・上杉鷹山の話。藩内に「赤線」―置屋街を置いておくかどうかを問われて、性欲を発散する場があったほうが風紀が良くなるという人に対し、鷹山は「そのような場所を置いておく方が風紀が乱れる」といい、赤線撤廃したのだった。

 結果どうなったかというと、鷹山のいう通り風紀は良くなった。


 これはどういうメカニズムなのだろうか。


 このブログでも以前紹介した『男の子って、どうしてこうなの?』(スティーブン・ビダルフ)では、現代の性情報のはんらんが男の子の健全な性意識の育成を阻んでいることを憂えている。


 過剰な性情報は、男性の健全な女性観を形成できなくするのだ。


 だから「市職員のわいせつ事案解決に風俗」なんてとんでもない話で、その手の性情報や風俗店が減って自然に近い正しい性意識を身につけるのが正しいのだ。

 風俗で発散出来たら職場その他の場所で良い人になれるか、狼にならないで済むかというと逆で、風俗でも性情報でも、煽られた性欲はまた次のターゲットを求める。煽らないのが正しいのだ。


 これは、『デブの帝国』でみるような、食欲を煽るコマーシャリズムでも一緒だし、『自己愛過剰社会』でみるような、ナルシシズムを煽る心理学セミナーも一緒だ。人の本能は煽られれば燃え上がり手がつけられなくなるようにできている。過剰にさせないことが大事なのだ。


 
 あと、『デフレ化するセックス』でみるように、風俗ではたらく女性の問題はすなわち貧困問題なのだ。

 これは野党女性議員の人も言ってるかと思うけど、とくに左翼の文脈にはまらなくてもそれが事実なのだからしょうがない。

・・・というような良識の言葉は新聞に載らないんだよねえ。




100年後に誇れる人材育成をしよう。
・・・という署名は今回はなし。しょもなさすぎるから。


 
 

「中国・上海での事業どうですか?」

 「ええ、むちゃくちゃ順調ですよ」


 そう答えたのは、大島金属工業株式会社(神戸市西区見津が丘、事業内容:精密金属プレス加工、精密板金試作加工、炭酸ガスレーザー加工及び金型の設計制作) 執行役員・生産統括部長の脇谷泰之さん(49)。


脇谷さん



 脇谷さんは(公社)兵庫工業会主催の2011年と2013年の承認コーチングセミナーを2回にわたり受講してくださいました。

 2013年、今年2月のセミナー終了時に


「前回(2011年)のセミナー以来、教わった通りやってみると、中国で思いのほか上手くいったんです」

と声をかけてくださいました。


 今日はその続きのお話を伺いに行ってまいりました。
 以下、一問一答形式で…。


 ―鶏インフルエンザとか大変なんじゃないですか?


「向こうはそれほどでもないんですよ。現地では報道規制であまり情報がないせいか、現地の人にきいても、『私は鶏を食べてないから大丈夫』『かかるのは年寄りだけだろう』とのほほんとしてる。こっちからは過敏になってマスクしていきますけど」


―中国事業はいつからですか。

「2005年に進出しました。当初はこちらの生産の仕事を移すためで商社と合弁会社をつくり、その後会社を分けたりして2つ会社をつくることになりました。今45人ほど従業員がいます。


 それまで私はマネジャー経験がなかったんですよ。最初は、こちらのやり方通りにさせようと怒ったりしてみたんですが当然上手くいかない。そのうち2008年のリーマンショックなどもあって苦しい時期が続きました。

 そんな時期を経験して、自分なりにとにかく相手を受け容れよう、いわば仲間として認めよう。うまくいったら一緒に喜び、だめなものははっきり言い、言ってきたことは間違っていてもとにかくまずは聴いてやろう、そのうえで意見しよう、とか。そう心がけていたときに、2011年の2月に「承認」の話を聴いたので、

『あ、オレのやり方で間違ってないんだな』

と思って。
 前の会社(某自動車電気機器メーカー)でありとあらゆる研修は受けました。でも研修は嫌いでしたけど。コーチングの本も色々読みましたが何だかよくわからなかった。ところがあの時の話は『わかった』と思えたんです。」


※正田注:2011年2月、兵庫工業会人材育成委員会主催のセミナーは、2時間の短いものでしたが、早回しで「承認」のやり方を一通り紹介し、「例の表」(承認の種類)もお配りし、かつ正田の著書『認めるミドルが会社を変える』を全員の方にお配りするという、今から思うと贅沢なものでした。あのとき参加された方はお得だったと思います。


「それ以来、私は中国法人の総経理としてそのやり方を徹底しました。ちょうど中国人の副総経理が偉くなって威張って下をガミガミ怒っていたんですが、そうすると下が畏縮してしまってはっきり元気がないんです。ですので副総経理にもやり方を教え、『こうやって下を育てるんやで』と。するとその下に4人、しっかりしたのが育ってきました。

 今はまたその4人に下ろしています、下の育て方を。それでうまい具合に、今年2月の講演の中にありましたね、ピラミッドの下につながりの円ができて、『子が孫を産む、コーチ型リーダーの下にコーチ型リーダーが育つ』という。あの循環の形になっています。ただ、一番若い層の子にやらせると、やっぱりほめたらつけあがっておかしくなるとか、あるんですね。だからその上の層のところで止めています。


 また、あの講演の中にあった「問題行動がなくなる」。見事になくなりました。問題行動というか、サボりっていうのがあったんですけど、仕事時間中にどこかへ行ってさぼってるというのがあったんですけど、それがきれいになくなった。


 今は、現場をよくお客様にほめていただきます。よく言われるのが、『みんな(中国人従業員)まじめに働いてますね』というのと、『見た目元気ですね』。先日は現場をみただけで、『よし、うちの生産の大半をお宅に回そう』。まあ、価格もありますから現場をみただけというわけにはいかないですけど。

 でも私もお客様に言うんです、
『とにかくうちの現場をみてください。私が言葉でうちの会社概要とかご説明するより現場をみていただければ一発でわかりますから』と」

 
―すごいことですね。


「みんな(従業員)もお客様がどう言われるかは非常に気にしてますね。『褒められたよ』と伝えると素直に喜んでます。

 私から見ても、中国法人の社屋はここ(日本本社)と同様、生産現場が一目でみられるようになっているんですが、何か問題や不良があったら必ず2-3人で固まって話をしている。問題の情報はすぐトップの私のところまで上がってくる。そういう雰囲気になったのはやはりここ3年ぐらいのことですね」


 脇谷さんからは、「みんな」という言葉がしょっちゅう出て、ぱっときいていると日本人だか中国人だかわからないような口ぶりです。「仲間として認めよう」というスタンスでいると、そういう区別の感覚がそもそもあまりなくなるのかもしれません。

 なお「私は言葉はできません」とのこと。

「その代り、こういうノート(リング式の切り離しができるB5判ノート)を持っていって図を描いてやりあいます。1週間の滞在でこのノートが2冊なくなります」


―定着率はどうですか。よく、ちょっと育ったら辞めてよそへ移ってしまう、とききますが。

「うちは辞めてないですね。はい、マネジャー以上で辞めた人はいません。若い人では、入ってすぐ社風に合わないとか仕事ができないとかいう理由で辞めた人はいますけど。マネジャー以上は全員残ってますよ。ボーナスが出なかったり苦しかった時期もありますけど、それでも」


―中国と日本、2つの文化の間で折り合いをつけることが色々あったそうですが、最近で中国の常識に合わせて譲ったことはどんなことですか。


「最近では、終業時間ですね。うちは8時半から5時半、というのが基本ですけど、向こうの人は5時から友達と外へ食べに行く習慣がある。これは結婚している子でも友達と外で食べるんです。で5時終業にしてくれって言うんです。
 悩みましてね、お客様は5時半までの所が多いですから本来はそれに合わせたい。ただ、彼らの言うことをきいていると、けっこう友達と交流する中で色々きいてくることもある。じゃあ5時からは社外活動に使いなさい、と。そこで終業時間を変えました。昼休憩の時間を短くして5時終業にしました。

 それから、社員旅行。日本だったら忘年会で飲むところですが、向こうでも女性は飲んだあとも家に帰ったら育児とか家のことをするので、ゆっくり飲めないという。飲んだら女性の方が強いんですよ(笑) それで1泊2日の旅行が中国式だというので、これは絶対毎年やっています。ボーナスが出なかった年もすぐ近くの1-2時間のところへバス旅行でしたが、それだけはやりました」


「逆にこちらの方式を押し通したこともありますよ。社屋を新しくするとき、総経理室や副総経理室は向こうでは普通、個室で壁で仕切って、謎の部屋にするものなんです。それは社員から随分言われました。でも私の意向で、総経理と副総経理は同室、かつガラス張りで外から見えるようにし、ドアは開け放っておく」



―脇谷さんにとって「仲間」というのはキーワードなんですね。

「はい、これは私のキーワードです。『いいことがあれば一緒に喜び、悪い事ははっきり言うのが仲間なんやで。単なる仲良しグループやったら仲間やない、傷のなめあいやったら仲間やない』って。イヤがられるときもありますけどね。
 これはいつからかなあ、学生時代のスポーツは水泳でした。ただ、高専だったんですけど、部活のかたわら、デパートの催事場でやるようなキャラクターショーのぬいぐるみを着て戦ったり踊ったりするアルバイトをしていまして。4年やって、最後は6人のチームのリーダーのようなことをしていました。それをやりながら気づいたのは、キャラクターショーに出るぬいぐるみを、ちびっこは本物だと思ってるんです。子どもの夢を壊しちゃいけない。だからTVを観て本物の戦隊の動きを研究しましたし、一緒のチームの人にも『困ったことがあったら助けるで。でも1人でも本気でやってない人間がおったら6人全員が本物じゃなくなってまう。だから全員本気やで』と。」


 静かに熱い脇谷さんでした。こういうタイプの中国事業成功体験談というのはあまり聞いたことがなかった私であります。以前にきいたダイキン工業さんの進出セミナー(2012年3月)などはもちろんこれよりかなり大規模なことをやっていますが、大島金属工業さんは日本本社38名、中国法人45名という規模のところなので大変普遍的価値があります。
 
 
 また国がどこであれ、良いリーダー、承認するリーダーのもとで仕事をすることができる人がいることは、その人の人生が他とは比べ物にならないほど意味のある、血の通った、輝きをもったものになるだろうことが想像されて、正田は無暗と幸せになってしまうのでした。脇谷さん、ご登場ありがとうございました。


 その後8月、大島金属工業・脇谷さんに再インタビュー。さらに9月には、上海工場に実際にお邪魔させていただきました。


シリーズ「『承認中国工場』・上海大島の奇跡」

「とにかく現場を見てください」で仕事が来る中国工場―脇谷泰之さん(大島金属工業執行役員)インタビュー
http://c-c-a.blog.jp/archives/51857608.html


「責めない現場」は可能か?脇谷さんインタビュー(2)
http://c-c-a.blog.jp/archives/51866966.html


承認の輸出先 「上海大島」訪問記(1) 手作り治具にウルトラC改善・知恵と工夫の戦場上海
http://c-c-a.blog.jp/archives/51871514.html


承認の輸出先 「上海大島」訪問記(2) ―「僕嫌われ者ですよ」―「まじめ」「元気」な現場づくりはダメ出しと質問と承認の風景
http://c-c-a.blog.jp/archives/51871516.html


ものづくり企業を元気にしたい!元気な現場、自然さと合理精神、グローバルリーダー―脇谷さんとの対話
http://c-c-a.blog.jp/archives/51891670.html


100年後に誇れる人材育成をしよう。
NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp


 14日、姫路の田中昭夫先生の「切琢書院」で孔子伝の勉強会。


 中国で作られた「孔子伝」DVDの視聴、『孔子の一生』(三戸岡道夫)などを読み解きながら。


 春秋戦国時代のもともとの国「周」は、諸侯の上にふわりと載っている少し大きな国というイメージで、もともとあまり統率力はなかった。その建国のころの君主で武王と成王を補佐した周公旦という人を、孔子は生涯敬愛した。孔子の600年ほど前の人、

「周公旦はすぐれた哲学者であり、すぐれた軍人、政治家であったが、よく兄の武王を援け、武王が死んだ後は若い成王を補佐して、周王朝の基礎を固めた。殷の神政を脱却して、礼を社会の基調としたのは、この周公旦によってなされたとされている」(『孔子の一生』)


 礼。
 このところ「遺伝子陰謀説」(笑)のようなものを唱えている正田はまた考える。

 日本人をはじめアジア人には「共感ホルモン」「信頼ホルモン」とよばれるオキシトシンの分泌が少ない遺伝子タイプをもっている人が多いといわれる。

 一番オキシトシンの分泌が少ないタイプをもつ人は、自閉症リスクが高いとも。

 こうした人々がつくる社会というのは、放っておくと人と人が共感しあわない、信頼しあわない、ギスギスした社会になるはずである。容易に争いも起こるだろう。

 またこうした人々の初期設定の感情は「見下し」だろう、と思う。基本、自分の個体を超えて他人をたいせつに思ったりはしない。どちらかというと自分の個体を守るためには相手を「下」にみたほうが楽だ、と考える(それが合理的かどうかはさておき)。


「礼」を最初に唱えた人というのは、この「初期設定:見下し」の人たちが上手くかみ合って暮らすためには、教育によってリスペクトの感情を教えなければならない、と考えたのではないだろうか。


 そこで、「承認」と「仁」との関係にもつながる。

 「仁」は"Compassion"(思いやり)と訳される。

 ただ、「思いやり」だけでは、見下しと同居しているかもしれない。相手を自分より弱い存在とみなすことに立脚して思いやっているかもしれないのである。

 だから、「思いやり」に「敬(リスペクト)」をプラスしてやる必要がある。それで初めて「対等」になれる。

「敬」は決して相手の方が自分より「上」だということだけを意味するわけではなく、相手は自分と同じように尊厳をもった存在だ、と考えることにもつかえるのである。

 「初期設定:見下し」なのだから、「敬」を意識的にもって初めて人と人とは対等になれる。


 これも安岡正篤先生のどこかの文章の受け売りだが、昔の日本人は「敬」を表す言葉を今よりもっと頻繁につかっていたのだという。語尾につける「さぶらふ」とか。


 それを行うことで初めて対等な良好な人間関係を保てる、と昔の日本人は知っていたのではなかろうか。


 しょもないことを考えてしまった。すきま時間に。



100年後に誇れる人材育成をしよう。
NPO法人企業内コーチ育成協会
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お世話になっている皆様


 おはようございます。
 企業内コーチ育成協会の正田です。


 「1ドル=101円」に揺れた週末でした。
 日本在住の外国人は思わぬ収入減に目を白黒。

 一方製造業では、「製造拠点の国内回帰のチャンス」とみる向きもあります。

 株価も好調ですが、「バブル」の狂騒を知っている世代にとっては、とにかく浮かれないこと、足元をしっかり見て、次の段階への備えをすることをお願いしたいもの。
 「失われた20年」とりわけリーマンショック後、東日本大震災後に手薄になった部分をしっかり補強したいものです。



※このメールは、NPO法人企業内コーチ育成協会のスタッフ及び代表理事・正田が、過去にお名刺を交換させていただいた方・当協会のイベントやセミナーにご来場いただいた方にお送りしています。ご不要の方は、メール末尾にありますURLより解除いただくか、このメールに直接「不要」とご返信ください。



 本日の話題は:




■派遣社員のモチベーション、哲学コンサルテーション…同時代の解は何か


■首長選を先どりよのなかカフェ
 「データで考える兵庫県・神戸市シミュレーション」(5/19)


■「学べば学ぶほど良い人になる」は正しいか?




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■派遣社員のモチベーション、哲学コンサルテーション…同時代の解は何か


 「35%」。

 これは何かというと、昨年11月発表の全雇用者数における非正規社員比率です(総務省労働力調査)。人口にして1829万人。

 はたらく人10人のうち3.5人は、パート・アルバイト・派遣社員などの非正規社員なのです。しかもそのうち、パート・アルバイトの比率が上昇しています。

 この人たちがどんな気持ちで働いているのか?当協会でも無関心ではいられません。

 ちょうど東京で関連のセミナーがありましたので、行ってまいりました。詳細をお知りになりたい方は、こちらの記事をご参照ください:

 
 「あきらめから転換するには?派遣社員のモチベーション―セミナー「無関心職場」からの脱却」

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51857289.html


 それによると、非正規社員でも既婚者(有配偶者)とそうでない人(無配偶者)でモチベーションが違い…。

 数年前にブームになった『下流社会』(三浦展)、それを私たちはまだ対岸の火事として読んでいたかもしれません。しかしそれが身近な人のうち35%を占める人々にとっての現実となっているのです。


 景気が良くなったことが単なる「瞬間風速」でなければ、この人たちに少しでも希望を与えるものであってほしい。そうしたことを、また単なる気まぐれの「ええかっこしい」ではなく、経営者さん方その人の哲学に根ざしたものとして揺るぎない信念をもって考えてほしい。せつに願います。


 
 哲学といえば、今首都圏では「哲学カフェ」一大ブーム。毎週のようにどこかで「哲学カフェ」と銘打ったイベントが開かれ、相当数の参加者を集めているようです。

 わたくしは3月にその1つ、「鎌倉哲学カフェ」に足を運んでまいりましたが、そのレベルの高さに驚きました。(カフェの類はファシリテーションの巧拙に左右されますが、上記のカフェでは立教大学教育学部の河野哲也教授がファシリテーターを務められ、超一流でした)

 その流れで、「哲学コンサルテーション/哲学カウンセリング」というものにも興味をもち、行ってまいりました。

 ご興味のある人はこちらをご覧ください(ただ、やや辛口調のトーンの紹介記事なので恐縮です)


 「哲学コンサルテーション、湯島聖堂」

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51857286.html

 
 
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■首長選を先どりよのなかカフェ
 「データで考える兵庫県・神戸市シミュレーション」(5/19)


 5月19日(日)15:00〜18:00、三宮のカフェ「アロアロ」にて、わが地元兵庫県と神戸市それぞれの自治体経営について、データと政策をもとにディスカッションするよのなかカフェをいたします。

 さあ、どんな話題が出るでしょうか…。

 過去37回を数えるよのなかカフェを主催してきた当協会にとっても初めて行う形式なので、どんな展開になるかさっぱりわかりません。どうぞお楽しみに!


 ファシリテーターは、「ど根性大根」(相生市)など地域おこしイベントのプロデュースを手掛けてきた松本茂樹・関西国際大学准教授。
 最近はゼミの学生を連れて、武雄市の視察旅行にも出かけられたそうです。


 参加費は社会人2000円、学生1000円でドリンク付きです。

 皆様、是非ご参加ください!沢山の皆様とご一緒できることを楽しみにしています。

 詳細とお申込み先はこちらです

 http://c-c-a.jp/cafe/

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■「学べば学ぶほど良い人になる」は正しいか?


 こちらは、当メールニュースでも古くて新しい話題です。

 
 コーチングも含めた心理学・コミュニケーション系の研修に頻繁に足を運ぶうちに、人として当然の思いやりや礼節などがなおざりになってきてしまう。本来それらの学びの場で学ぶことが望ましい本筋の部分より、心理学的にダメージを受けた人を労わるための論理―いわば「甘やかし」の論理―のほうを自分に都合のよいものとして受容し、「自分に甘い」人になってしまう。

 こうした現象を当協会では独自に観察し、起こってしまってからでは遅いので繰り返し警鐘を鳴らしてきました。最近ではこちらの記事で詳しく紹介しています。

 
 「またも研修のはしご現象への警告、いじめ大規模調査」

 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51856889.html


 「たくさん学んだ結果変になる」というのは、中国語でも「学壊(シュエホワイ)」という言葉があります。どうも「変になる」のは、心理学系に限らず、例えば中小企業の社長さんが異業種交流会を夜な夜なはしごする中でそうなっていく場合もあります。自分の会社の現実を丁寧にみることをせず、外から学んだことを受け売りして大風呂敷を広げてしまう。その結果問題を大きくしてしまう。

 すべての人がそうなるわけではなく、そうなりやすい素因をもった人がそうなる、ということですけれども。


 「答えは会社の中にある」
 
 これも古くて新しい言葉ですが、大事にしたいものです。



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★7月9日、10日に予定する「企業内コーチ育成講座 基礎コースA」。

 このほど(公社)兵庫工業会様、姫路経営者協会様のご後援名義をいただきました。また、早くも地域の心ある

企業様よりお申し込みをいただきました。

 当協会方式で「承認」を学習していただいたマネジャーさんのもとでは、業種を問わずマネジメントが安定し、

その部門の仕事の遂行能力が高くなります。それは、恐らく従来のこうしたヒューマンスキル系の研修とは比較に

ならない成果です。

 詳細とお申込みはこちらのページをご覧ください。

 「企業内コーチ育成講座 基礎コースA」

 http://c-c-a.jp/info2/index.php?nw2=0




※このメールは、NPO法人企業内コーチ育成協会のスタッフ及び代表理事・正田が、過去にお名刺を交換させて

いただいた方・当協会のイベントやセミナーにご来場いただいた方にお送りしています。

今後ご不要の方は、
空メールをご返信いただくか、こちらのページ

http://mag1.hyper-mail.jp/md/publish/quit.asp

より解除していただければ、
購読リストから外し、次回から送信されないようにいたします。


※このメールは転送歓迎です。
もしこのメールを新たに購読ご希望のかたがいらっしゃいましたら、
info@c-c-a.jp まで、「メールニュース希望と書いて
お申込みください。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

 皆様にとって素晴らしい1週間でありますよう。



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100年後に誇れる人材育成をしよう。
特定非営利活動法人企業内コーチ育成協会
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ブログ「コーチ・正田の 愛するこの世界」
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愛する日本を、人が元気になる国にしませんか。
「承認大賞2011プロジェクト」
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「企業内コーチ育成のすすめ」
(株)帝国データバンク社『帝国ニュース兵庫県版』
2008年〜2012年 長期連載このほど完結
http://blog.livedoor.jp/officesherpa-column/
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 10日午後、日経ビジネスオンラインの人気コラムニスト、河合薫さんのセミナー「『無関心職場』からの脱却〜派遣・アルバイトが”自分で考え、動き出す”職場を作ろう〜」に行ってまいりました。日経BP社主催。


 このブログの少し長い読者の方なら、タイトルを見ただけで「答えは、あれでしょ」となるかもしれません。いえ本当にそうだったのですけどね。でも改めて、あるスポットに焦点を当ててみるのは大事なことです。


 以前参加させていただいた「鎌倉哲学カフェ」―これの紹介記事を書くのをとうとう忘れちゃったこめんなさい 大変いい場でした―で、「リアルとは何か?」を問われて。

 私なりにその場で出した解は、「ある一点を凝視するといくらでもそこから情報が引き出せる、画素数が際限なくこまかくなる、それがバーチャルと比較したリアルというものの凄さ」と、言ったところ、それがかなり主催者さんの用意していた答えに近かったようで、逆に早い段階で正解を出したので残り時間の使い方で困らせてしまったらしい。いえ決して「荒らし」をしようなんて意図はなかったんです、みんなが沈黙してしまったので何か言おうと思っただけなんです。あと「愛はインタラクティブ」っていうのを言ったのも妙に早い段階で言って困らせたらしい。


 いやそんな自慢話はさておき。


 なのでこういうセミナーに行くのもまた新しい学びがあります。

 
 派遣社員、契約社員、パート、アルバイトといった非正規社員はリーマンショック後、増えている。とりわけ大企業の子会社で増えている、という。


 この講演では、「健康社会学」という分野の知見から、「慢性ストレッサーにさらされた人たち=あきらめてる人達」とし、慢性ストレッサーが健康を脅かす要因になることを提起しました。


 その中で2011年発表の労働政策研究所の調査「働き方と職業能力、キャリア形成」の数字も紹介されました。


 要は、非正規社員の人がいかに「あきらめてる」か、ということと、非正規の人でも配偶者の有無で開きがあり、無配偶者の人は収入への不満が高い、有配偶者の人は比較的モチベーションが高い、また「部下や同僚に教える機会をもつ」ことが自分の能力形成にもつながるという認識をもっている、などは興味ぶかいです。


 あとは、結論部分のキーワードを抜き書きしますと、

・上司の裁量
・職場の人間関係
・能力発揮の機会
・部下や同僚への指導的立場
・上司からの期待度
・雇用の安定性
・賃金
・今後のキャリアの見通し
・首尾一貫感覚
・有意味感
・応答の質、報酬
・自己決定
・敬意・理解・意見
・存在意義、存在価値へのメッセージ
・人として尊重してくれていると部下が感じられるメッセージの発信
・傾聴と感情の聞き取り
・ムダを大切に ムダな話、ムダな空間、ムダな時間
・あいさつは自分(上司)から


 え〜、「耳タコだ」とブーイングが起きるのを承知で…。

 同じことでもちょっと角度を変えると急に入りやすくなることもありますからね。
 河合さんもおっしゃったように上記のことは全部、正規の人も非正規社員も一緒なんです。


 で、当協会としてどうするかって?

 とくになにもしません。


 わが社は、「その先」の「トレーニング」と「定着」のほうに軸足を置きます。背景説明もしますが、背景説明をするのは自動車教習に例えると学科教習の部分なのであって、それをきいただけでは「できる」ようにはなりません。「できる」ためには実技教習が絶対に必要です。単純な行動を反復するようなトレーニングや、ときには教官にがーん、とブレーキを踏まれるような体験もしたほうがいいかもしれません。いえほんとはそこまで怖くありませんけど。

 学科の部分だけきいて自分はもうできる、みたいに言っている人をみると、教官の目からみると全然できていないので、笑止千万、というかうすら怖いです。こんなで突っ走るつもりなのか、と。


****


 これもフェイスブックの方には書いた話題ですが、私は仕事柄たくさんの学びをします。このブログに再三出る話題、「短期間にたくさんの学びをして変になる人々」は私自身のことではないのか?とお叱りを受けそうですが、まあ実際そうなのかもしれません。

 私的に心がけていることは、極力学んだことを「シェア」すること。

(それは学んだことを即教えられるようになることを意味するわけではありません。何かの入門編だけ学んでわかったような気になるのは、決してその学問の奥深さをわかっていることにはなりません)


 もともと学ぶことはすきなので学ぶことは心浮き立つことではありますが、さりとて何かを学んだからといってそれで私が偉くなったわけではないのです。単に今の私には子育て中より、また現役管理職であるうちの会員様方より時間があって、学びに行こうと思えば行ける、それだけです。

 学んだらシェアする。変にシークレットブーツみたいに隠さない、あるいはご印籠みたいに「どうだ!」という形で提示しない。それにより天狗になろうとする私の心を中和する、解毒する、そういうことを心がけているように思います。

 文章化することは自分の頭の中を整理し、浮き立った自分の心を鎮めることにも役立ちます。


 以前には、「家族」もまた私にとっての解毒剤でした


 こちらの記事などは、その代表例です:
 

日本人の自己観と幸福感(3) −心理学が強化した「アトム的自己」観?
http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51515163.html


 これに限らず、心理学系のさまざまな学びの中には、家族、とりわけ子どもの発達をみている眼には変なところが一杯あり、そうした現実を参照すればするほど、それらの学びに批判的な気持ちがわくのでした。コーチングはじめ心理学のかなり主だったところを学んでいる期間にちょうど家族と同居していたのは幸いでした。

 まただから、私がセミナーを提供する側になったときには、大人であるマネジャーたちに「現実を参照」する時間を確保してあげたい、という気持ちがどうしても湧くのです。一方的にこちらのペースでどこかへ持っていきたくはないのです。


 
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 9日夜、立教大学で行われた「哲学コンサルテーション/哲学カウンセリング」のワークショップに行ってまいりました。

 講師は、オランダから招聘したピーター・ハーテロー氏(オランダ哲学実践研究会会長)。通訳つき。

ハーテロー氏2 



 哲学は欧米ではここ数十年、一般の人のために

「それは何の役に立つのか?」
「どういう実践があるのか?」

を問い大学の外に出て対話するものになっている、とハーテロー氏。

 1981年、ドイツのゴールド・アヒェンバッハ(Gold Achenbach)という人が哲学者として初めて哲学コンサルテーションを始めたのが、近年のその潮流の起源だそうです。

 またそれはソクラテスの例をひくまでもなく、古代哲学の姿がそうだったのでありそこに回帰しているのだと。

 古代には、哲学は人にアドバイスする手法だった。

 セネカは暴君ネロの家庭教師だったが、セネカが最後どういうふうに死んだか知っているか?

 答えは、「ネロに自殺せよと迫られ自死した」。

 「だから、皇帝の哲学コンサルテーションをやるのは命がけなのです」と笑うハーテロー氏。


 暴君ネロと刺し違えて死ぬのはちょっと悪くないな、と一瞬思いましたが、Wikipediaをみるとそういう死に方ではなかったようです。だれか謀反をたくらんだグループがあって、その人に関与を讒言されて(真偽は不明)ネロに捕えられた。自殺せよと言われて毒をのんだが死にきれず、風呂場で神経を切ったという。

 そういうことが起きるということはそれまではネロに重用されてたのではないのかな?という疑問も湧きます。

 重用しながら煙ったく思っていたのかもしれませんが。

 暴君ネロは奴隷をコロセウムでライオンに食わせたのだっけ…焚書坑儒をした中国の皇帝もいたなぁ…高い地位の人がなぜそんなことをしたのだろう…大体ネロはこどものころから偉い学者について学んだのになぜ残忍な性格になったのだろう…ひょっとしたら自分がどう頑張っても敵わない「教養」というものに対して敵意をもったのかもしれない…高い地位にある人が教養を疎んじたら、それは極悪人として歴史に名を残すことになるかもしれない…こら、余計なこと考えるな。


 このあと「哲学コンサルテーション/哲学カウンセリング」の各流派の考え方の紹介とともにそれぞれの実践ビデオを見せてもらいました。

 ハーテロー氏が「これはアグレッシブ」という、「ソクラテス対話」スタイル(フランスの哲学者がやっていた)というのは、当協会で一番禁じているような、クライエント(コンサルティー)を質問ぜめにするやり方で、クライエントも思い切り防衛・抵抗しているし、みていてちょっとげんなりしました。

 でも初期のコーチングのデモンストレーションで、こういう強引なのあったよなあ、うんうん。みるからに「やらせ」っぽいやつ。「そんなんでうまくいくわけないでしょー」ってツッコミたくなるやつ。e-ラーニングとかで、ビデオ等でコーチングをならった人などは要注意です。現実にはありえないコーチングを商品化したやつって溢れてますから。そういうのをみて「自分もあれならできる」なんて、思い込んではいけません。



 このほかInterpretative/ therapeutic tradition (解釈的/治療的流派)という米国式スタイルは、心理学的な共感もあり、普通のカウンセリングやコーチングに近い。

 最後にHeuristic / hermeneutic tradition (問題解決的・解釈的流派)というのがドイツ式で、これは動画がありませんでした。


 哲学コンサルテーション/カウンセリングをするときに押さえておきたい哲学の大きな流派としては、
1.Ethics(倫理)
2.Extential(実存主義)
3.Language Philosophy (言語哲学)

このほか心理学的アプローチとして
4.Behavioral (行動療法)

があるそうです。

 これら全部ひととおり知っておかないと、「哲学コンサルタント」になるのは難しそうです。
(ハーテロー氏は、「最初は1つだけ知っておけばいいですよ」なんて言ってますが絶対無理。初期のコーチングもそういう調子のいいことを言ったんだわ)

 
 正田的には、コーチングというものに倫理的視点が必要だ、とこれはもう何年も前から口に出して言っている問題意識で、今回もそういう興味で参加してみたのですが、哲学コンサルテーション/哲学カウンセリングに、それほど画期的な解があるわけでもないかなあ、という感じです。

 企業に導入するとしたら、たとえば「残業減らし」という課題があったときにそれをどのような思想を援用してやるか?みたいな使い方をしたら面白いかもしれません。ただ、抽象的にものを考えることを純粋に面白がって参加する人がどれくらいいるかな?とも思います。


****

 
 翌10日午前は、お茶の水を歩きました。

 聖橋を渡って「湯島聖堂」に来ました。


湯島聖堂2



孔子像2


 
 3Mはありそうな孔子像。

 「私にできることは、学んだことを忘れないこと、学び続けること、そしてそれを人に教えること」

と語っています。


 今から考えると不思議な気がするのですが、もう30年以上前、高校時代の私は週に1回、ここに中国語を学びに来ていました。

 ネットなどない時代。小学校高学年に漢籍にのめりこんだのが高じて中学時代にTV講座で中国語を勉強していた(これも今から考えるとかなり変な女の子だ)、その延長でもう1度習ってみたい、と人に言ったとき「こういうところがあるよ」と教えてもらった、たったそれだけの縁で通いはじめました。

 ちゃんとした大学の先生(台湾系)がきて教えてくれていましたが一緒に習っている人の年齢層が高く、学習意欲は低く、一生懸命やるとすぐ浮いてしまう雰囲気の中でやっていたので大してものになりませんでしたが・・・、

 
 その当時は知りませんでしたが、この場所は江戸時代の日本の儒学のメッカのようなところであり(昌平坂学問所(昌平黌))、西郷隆盛ら維新の志士たちが私淑した幕末のリーダーシップ思想家、佐藤一斎もここで教鞭をとったのです。去年はそのゆかりの地岐阜県岩村町にも行きました。



湯島聖堂2-2






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 また補足すると孔子は生涯、コンサルタントとしては仕官できなかった人でした。終生、教団を連れて放浪していました。諸国の王に謁見したことはあったが王は孔子と問答はしたものの、採用には至らなかった。また役人層の無理解で仕官できなかったこともあった。
 正田もあまり長生きはしないだろう、と理解しております。ただそれは真剣に取り組んだ受講生さん方に非常に気の毒なことになるのですが。


 ・・・「藤堂高虎」もすきなんだよな・・・
 

 また、心痛む別れ。

 このブログでは何度も出てきている話題です。


「研修カクテルがもたらす副作用―傲慢、ナルシシズム、全能感、打たれ弱さ」
http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51819638.html


 これもいじめの記事と同様、過去の記事のまとめ記事のようなもので沢山のリンクがはってあります。


 要は、心理学・コミュニケーション系の研修を短期間に続けて受講して「ちゃんぽん」にしてしまう。

 と、見事に社会常識が失われる。さまざまな研修の中の自分に都合のよい甘やかし論理だけをつぎはぎで取り込んだ恐ろしく独りよがりな、鼻もちならない人格ができる。それはその人を幼児〜小学生時代から親御さんや先生方が丁寧につくってきた、周囲の人への思いやりとか、あるいは社会人初期に叩き込まれたであろうビジネスマナーとかをがらがらに崩してしまう。

 いちどこういう状態になった人が元の節度ある社会人に戻れる可能性はあるのか?

 ない。よほど徹底した頭打ちに遭った場合しか。

 そして、ある程度年齢のいった社会人になると(残念ながら往々にしてそうなのだが)周囲も遠慮するから、その言動が非常識だ、と親切にも指摘してくれる人など出てこない。

 リーダーの立場になってこういう状態になると、ほぼ「致命的」である。


 だから、上記のリンクをご覧いただければわかるのだけれど、このブログでは定期的に、ほぼ1年1回かそれ以上の頻度で、こうした現象に警告を発している。

 それでもやはりこうした現象は起こる。

 不思議なことに他研修機関でこういう警告を出しているのはみたことがない。
 お名前を出してしまっていいのかどうかわからないが、1つ2つ前の記事に出てくる多賀一郎先生はこうした現象についてご存知だった。
 「研修のはしごには高揚感だけで何の意味もない。消化するための時間が要る」
 と、若手を叱る、という。
 

 ごく一部知っている人は知っている現象。私は一応プロであるとともにNPOでもあるので、今後も警鐘を鳴らさなければならない。
 お客様のところでも、私の研修と同時並行してとかすぐ後に類似の心理学―コミュニケーション系の研修を採用してしまうような行為をされた場合には、先方が引き留めても当方から撤退する場合がある。「責任が持てません」と言って。


 …ここから先の記述はあまりにも不遜すぎるかもしれない…

私の教えは
忙しくて何年に一度しか研修に行けない、
会社が研修費を出してくれないマネジャーのために
コンパクトな一枚のシートに凝縮してある
大げさにいえば、
あれは「仁」というものだと思う
歴史上はじめて、
仁の活用形を教育プログラムにした
もちろんそれ単体でなく
それを産んだ考え方、背景などを同時に伝えるから効果が生まれるのだけど

だから、一人の人が何年もそれに取り組んで
その人の中で進化させるもの
他のものと無造作に混ぜるものではない
化学や物理や建築やその他多くの分野で
当然のことだと思うが、
優れた物性をもつ物質と他のものを混ぜたら
性質が変わってしまうというのは

小賢しい知性の人は
「いただき」という感覚で受け取り、消費してしまう
たぶん春秋時代にも無数にそういう人がいただろう
そして名が残らなかっただろう
誠実にやり続けた人は名が残り、
師からも聖人と呼ばれた
その人たちは他の選択肢が見えなかったわけではなく
これ以上に重要なことはないと心の深いところで気づいたのだ



****


 ある、中高年の社会的地位の高い男性向けの雑誌に載った「いじめ」に関する記事で、ノルウェーのいじめ研究の権威の先生による大規模調査の結果が紹介されていた。15万人という規模。前にもふれたが北欧の知性はこうしたとき大規模疫学調査をやって何かを立証する。

 それによると、いじめ加害者は居住国を問わず、その後犯罪者、それも累犯者になる確率が非常に高かったという。

 これは私の想像だが恐らく、加害者のもともと持っている攻撃的な素因が、学校でいじめ加害の体験をすることによって、被害者の苦しみを自分の快とするサディズムや周囲の大人の見て見ぬふり、要するに暗黙の追認を体験することになり、犯罪者的性格の形成を助長する、ということなのだろう。

 だから本人のためと同時に社会防衛のためにも、加害者には徹底した指導をしたほうがよいという結論だった。

 興味を持って編集部に問い合わせたところこの調査の原書を紹介していただくことができたが(編集部はこういうことの問い合わせにちゃんと応じるのだ。偉いなあ)

 なんと新しいものではなく、1994年のものだった。

 国内でこれまで紹介されてきただろうか。

 この同じ研究者によるいじめ対応メソッドのようなものも、2000年代に出ているようだ。これも興味ぶかい。


 私は以前にも述べたように親として我が子のいじめ的言動には非常に厳しい対応をしてきたほうだと思う。ただ、親単位でいくらそれをやってもそれが少数派であればクラスの中でハンデを負った子どもになるだけである。

 だから、集団をみている指導者が同じことをやってくれないと意味がないと思うのだが、これまでの日本の論調は「家庭責任」を言うばかりだった。
 教師たちの責任を言うと抵抗が強いので現実に推進できないので、責任転嫁しやすい家庭ようするに主婦をわるものにしてきた、といえないだろうか。

 もともとは家庭責任を強く言うことの多いこうした中高年向けの雑誌で、学校現場の対応について言うようになったのはそれだけでも画期的かもしれない。

 この原書(不思議と邦訳は出ていない)を取り寄せることにしたが8000円する。NPOの経費で許してもらえるかなあ…うちのNPOの守備範囲なのかどうか、よくわからない。


 でも私は確信しているのだ。以前にも書いたが今職場にいる人たちの少なくとも30代以下は全員、「いじめ―いじめられ世代」なのだと。いじめの存在を前提に、「出る杭は打たれる」「空気を読む」の人生観を構築している人々なのだと。(空気を読むのは日本人の遺伝子的性向だが、それが強められた状態)




100年後に誇れる人材育成をしよう。
NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

お世話になっている皆様


 こんにちは。
 企業内コーチ育成協会の正田です。

 いつになく大変お天気にめぐまれたGWでした。皆様、いかがお過ごしでしたか。
 連休明け、今日は朝からたまったお仕事の処理で息つく間もなかった…という方も多いことでしょう。


 わたくし正田は連休最終日には書類仕事日をつくりましたが、なんとも集中力が低く効率が上がらない。「感覚が戻らないものだなあ」と実感いたしました。


 信頼する知人からのメッセージは「ローギアで、ゆっくりスタートしましょう」。


 お蔭で本メールニュースの配信も本日はこの時間に…。(いえ、知人のせいではありません)






※このメールは、NPO法人企業内コーチ育成協会のスタッフ及び代表理事・正田が、過去にお名刺を交換させていただいた方・当協会のイベントやセミナーにご来場いただいた方にお送りしています。ご不要の方は、メール末尾にありますURLより解除いただくか、このメールに直接「不要」とご返信ください。



 本日の話題は:




■「叱れない若手」をつくるか、「教える・叱れるリーダー」をつくるか
 ―先生のセミナー「愛と勇気のチカラ」聴講記


■読書日記「伝統社会」「認知科学」「選択理論」



■首長選を先どりよのなかカフェ
 「データで考える兵庫県・神戸市シミュレーション」(5/19)




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■「叱れない若手」をつくるか、「教える・叱れるリーダー」をつくるか
 ―先生のセミナー「愛と勇気のチカラ」聴講記



 「叱れない」。
 ここ数年、本当にあちこちの経営者さんの集まりで出る話題です。経営者さん自身がではなく、中堅〜管理職クラスが。

 本来この層は、企業の若手に社会人として、あるいはその会社の社員としての規範を教える大事な役割があります。でも、若手を教えられない、叱れない。その前提としての踏み込んだ人間関係づくりができていない。

 以前にもご紹介した「パワハラを恐れて叱れない」という時代背景もあるのですが―、


 そんななか連休中の3日、わたくし正田は大阪で開催された「先生のためのとっておきセミナー『愛と勇気のチカラ』」に行ってまいりました。


 詳細はこちらの記事をご覧ください:


 優勝劣敗と種の保存、教師とコーチング教育―セミナー「愛と勇気のチカラ」
 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51856529.html 


 記事タイトルにちょっと私の主観が入っていますが、セミナーの主な話題は「命の教育」「道徳教育」「学級経営」「いじめへの対処」。


 登壇された3人の先生方(小学校1名、中学1名、小学校勤務を経て大学1名)はいずれも「教師の覚悟」「教師の断固たる決意」ということを語られ、決して肩に力の入ったとかおどろおどろしい感じではないのですが、淡々と熱く語られました。記事中にも書きましたが、こうしたスタンスのベテランの先生方が若い先生のロールモデルになることは素晴らしいな、と感じた次第です。


 また記事後半では、講師のお1人多賀一郎先生との対話の中で、「コーチング教育」の功罪にも触れました。

 コーチングや類似の心理学教育が「叱れない先生」をつくっていないか?ひいてはいじめの温床にもなっていないか?これは、管理職教育をするうえでのわたくしの常日頃の問題意識でもあります。

 そのことへのわたくしからのご回答、当協会のスタンスを上記の記事中に記載いたしました。

 
 少し我田引水になりますが、わたくしの著書『認めるミドルが会社を変える』は、神戸新聞の書評で「かつてなく厳しい国産コーチング」と呼んでいただきました。

 また、現在団体理念改訂も準備しており、一般的な「コーチング」よりも「承認中心コーチング」という、独自のカラーをより鮮明にした手法名にしようとしているのには、そのあたりも関係しているのでした。

 

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■読書日記「伝統社会」「認知科学」「選択理論」


 連休で積ん読になった本のページをゆっくり繰った、というかたもいらっしゃるでしょう。

 わたくしもささやかながら何冊か読み、ブログに読書日記をご紹介しております。

 一押しは

 
 とにかく面白かった伝統社会の考察―『昨日までの世界』(上)(下)
 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51856202.html


 そのほか

 
 何か1つだけでも「できる」ようになってね―『「認知科学」最強の仕事力』
 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51855560.html

 
 何度目かの選択理論と行動理論、「外的コントロール悪玉論」
 http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51855767.html

 メールニュース、ブログ読者のみなさまは、もしこれらの記事を通じて「おもしろそうだな」と思われたら、本をお買い求めくださいね。

 

 
 
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■首長選を先どりよのなかカフェ
 「データで考える兵庫県・神戸市シミュレーション」(5/19)


 5月19日(日)15:00〜18:00、三宮のカフェ「アロアロ」にて、わが地元兵庫県と神戸市それぞれの自治体経営について、データと政策をもとにディスカッションするよのなかカフェをいたします。

 さあ、どんな話題が出るでしょうか…。

 ファシリテーターは、「ど根性大根」(相生市)など地域おこしイベントのプロデュースを手掛けてきた松本茂樹・関西国際大学准教授。
 参加費は社会人2000円、学生1000円でドリンク付きです。

 皆様、是非ご参加ください!

 詳細とお申込み先はこちらです

 http://c-c-a.jp/cafe/

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■NPO法人企業内コーチ育成協会 賛助会員募集のお知らせ


 昨年に引き続き、当協会の「賛助会員」を募集いたします。

 賛助会員は、正会員と比べるといわば「サポーター」。当協会のメールニュース、ブログの読者の皆様でこれらから得る情報が有益だ、と思われた方は、どうかサポーターになってください。

 年会費は3000円、入会金は不要です。

 お申込みは、このメールへのご返信あるいはinfo@c-c-a.jp までメールで。お名前、ご住所を明記いただければ、当協会より郵便振替用紙をお送りいたします。


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★7月9日、10日に予定する「企業内コーチ育成講座 基礎コースA」。

 このほど(公社)兵庫工業会様、姫路経営者協会様のご後援名義をいただきました。また、早くも地域の心ある企業様よりお申し込みをいただきました。

 当協会方式で「承認」を学習していただいたマネジャーさんのもとでは、業種を問わずマネジメントが安定し、その部門の仕事の遂行能力が高くなります。それは、恐らく従来のこうしたヒューマンスキル系の研修とは比較にならない成果です。

 詳細とお申込みはこちらのページをご覧ください。

 「企業内コーチ育成講座 基礎コースA」

 http://c-c-a.jp/info2/index.php?nw2=0




※このメールは、NPO法人企業内コーチ育成協会のスタッフ及び代表理事・正田が、過去にお名刺を交換させていただいた方・当協会のイベントやセミナーにご来場いただいた方にお送りしています。

今後ご不要の方は、
空メールをご返信いただくか、こちらのページ

http://www.webcordial.com/bn/tk.html

より解除していただければ、
購読リストから外し、次回から送信されないようにいたします。


※このメールは転送歓迎です。
もしこのメールを新たに購読ご希望のかたがいらっしゃいましたら、
info@c-c-a.jp まで、「メールニュース希望と書いて
お申込みください。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

 少しずつ、連休前の勘を取り戻していかれてくださいね。



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100年後に誇れる人材育成をしよう。
特定非営利活動法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp
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代表理事 正田 佐与
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ブログ「コーチ・正田の 愛するこの世界」
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「企業内コーチ育成のすすめ」
(株)帝国データバンク社『帝国ニュース兵庫県版』
2008年〜2012年 長期連載このほど完結
http://blog.livedoor.jp/officesherpa-column/
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3日、先生のためのとっておきセミナー「愛と勇気のチカラ」(天満橋・エルおおさか)に行ってまいりました。


 「学校の先生研究」は昨年らいのマイブーム。コーチング業界の主流では、「学校の先生みたい」というのは褒めているのではなく貶し言葉として使われることが多いです。しかしどうしてどうして、優れた学校の先生のあり方というのはリーダーシップの範となり得るものであり、それらの先生方の振る舞いは多くのマネジャーたちにとって良いロールモデル、メタファーとなり得ます。


 今回の1日セミナーでは、多賀一郎先生・堀川真理先生・赤坂真二先生と豪華な3人の講師の先生が登壇されました。

(先生方のプロフィールなどはこちらの記事をご参照ください
http://www.taga169.com/archives/3677



多賀先生


多賀先生



堀川先生


堀川先生




赤坂先生


赤坂先生



 「学級経営」「道徳教育」「命の教育」と、「心」にかかわるテーマを重さをものともせず、正面から伝えたセミナーでした。


 アドラー心理学の赤坂先生は学級経営をリーダーシップとチームビルディングなどの観点から、また実践経験も踏まえつつ読み解かれましたがおもしろいことに正田がふだん言っていることと結論部分はほとんど同じ。会員様方は、講演資料などを読まれれば共通点を読み取っていただけるでしょう。


 道徳教育の堀川先生は、ご自身の実体験をクラスで語った顛末を語られました。

 私的に印象的だったその結論部分だけご紹介しましょう―

「女の体は、あかちゃんを妊娠したり出産したり授乳するようにつくられているのです。なんだかんだ言ってそういう機能があるのです。
 男の体にはそういう機能はありません。その代り男にはたくましい筋肉があります。それは女を守るためにあるのです。

 だから、女子は自分の身体を大事に。
 男子は女子を守ること。」


 なんともシンプル、でもこれは堀川先生個人の体験を超えて自然の摂理、ではないでしょうか。

 (もちろん、その大きなテーゼが伝わりやすいのは実体験を先に語られているからなのですが)

 種の保存のために私たちは基本的にどうつくられているのか。


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ここからはセミナー自体の学びというより当ブログの感慨です―


 実は当ブログで2月から先月初めに掲載した「城ヶ崎滋雄先生」に関する一連の記事について、反省を込めて触れておかなければなりません。

 城ヶ崎先生の実践は、極めて優れた「より強く、より大きく、より速く」子どもたちを伸ばす教育でした。
 グローバル化の現代、「強くなければ生きていけない」のもまた真理であり、そういう教育が求められており、そのニーズに極めてよくマッチした教育であります。

 しかし、「より強く大きく速く」があまりにも効果的で強力だけに、それは別の課題を産みます。
 
 それは「優勝劣敗思想」というものではないのか?

 たとえば堀川先生の結論部分にみる、

「筋肉をもつ性は産む性を守ること」

とは、優勝劣敗を超えた一段階高次な思想です。しかしそれが種の保存のために絶対必要なことであるのは、ご理解いただけるでしょう。


 短期的な勝ち負けではなく社会の持続可能性、ということまで考えたとき、「優勝劣敗」を超えた高次の思想が要るのです。

(これはぜひ、「運動会で手をつないで順位をつけないでゴールする」といった悪平等思想とも混同しないでいただきたいものです)

 今回この記事掲載に当たり、本件について城ヶ崎先生ご本人に質したところとうとうご回答はなかったのは残念です。


「優勝劣敗を超えた一段階高次な思想」は、堀川先生の例をまつまでもなく、その人個人の実体験から生まれることが多いです。歴史上では、吉田松陰が聾唖の弟をもっていたことから転じて弱者全般にやさしく、獄中で出会った女性とへだてなく話し合ったことも知られます。


 そうした実体験をもたないことは、教師にせよリーダーにせよ、決定的な能力の限界を示すことになるかもしれません。―真摯に努力すれば想像力で補うことはできるかもしれません―


 「より強く、より大きく、より速く」の方向にプッシュすることは、それが効果的強力であればあるほど、育った子どもたちの次なる世界観人間観をどう構築するか、という課題を産みます。それはないものねだりにみえるかもしれないが、車の両輪であるといえるでしょう。それがなかったら「強いことはいいことだ」という信念の権化のような人をつくってしまいます。ひいては強烈な格差社会や、男尊女卑社会をつくってしまうかもしれないのです。

―これは決して急に考えたことではなく、一部の非常に能力向上にすぐれた幼児教育を受けた人が、結局「競争心を煽る」という手法をとっているため、勝つためには手段をえらばないような、非常に人格のわるい、鼻もちならない人に成長することがあることなどをみた実体験などにもとづいています―


 男女共同参画とのからみでいうと、
 私は「女性=弱者」とは必ずしも考えませんが、現代ビジネス社会の「強く、大きく、速く」の中では妊娠出産育児はハンデになるのは確かです。(これも付記すると、女性が「とろい」わけではなく、特に育児を終えて職場復帰した女性は時間管理が上手く非常に生産性が高いというデータもあります)

 一方で伝統社会の中では男女とも働き盛りの間は働くのが正しかったのであり、女性を子育てに延々と閉じ込めるのは現代日本の特異な現象であります。いわば日本の男性たちの、カネにならないしんどい労力の要る子育てという行為からにげてる卑怯さがそうさせている、ともいえるのです。自分たちは妊娠出産しないでいいという「優勝劣敗思想」をとことんつきつめてしまったのです。

 フェイスブックの方には一度書いた話題ですが、日本の男性たちは、「産む性である女性を守れ」という当たり前の教えを長いこと教えられてきませんでした。日本のエリート教育の中にそういうものはありませんでした。欧米の騎士道精神の中にはありますし、アフリカのマリドマ・ソメ「ぼくのイニシエーション体験」の中にも女性との関係構築のプログラムが入っています。本来は日本にも必要なのです。


 過去の武士道精神や海軍エリートの教育よりさらに高度なリーダーシップ教育をしなければなりません。
 それがなかったがゆえの今の非常にいびつな状態です。


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 さて、セミナーの方のお話に戻って、このたびの講師の1人である多賀一郎先生とはその後、フェイスブックでかなり長いやりとりをさせていただきました。

 話題は「教師に対するコーチング教育の功罪」のようなものでした。これも重い話題に正面から向き合ってくださった多賀先生に感謝。

 お許しをいただいてその内容をブログに転載させていただきます(敬称略):


正田:(フィードへの記事として):教師セミナー午後は生命の教育、道徳教育、いじめへの対応とディープな話になった。「教師の覚悟」「教師の断固たる決意」という言葉が何度も出た。いずれも「にげない」先生方だった。こうした先生方があえてロール・モデルの役割を担って若い先生方の前で話をされることに安堵を覚えた。
私の親としてのいじめへのスタンスはこの記事に集約されている。
「さらば女性不在の議論―いじめ問題、わるいのはだれか」
http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51815730.html
懇親会は失礼させていただいた、あまりにも語りたいことが多すぎ少々酒飲んで語れる量ではなかったから。
しかし、我が子に対する躾が逆に我が子をいじめ被害者の立場に追いやっていなかったかと自責の念もある。いわばきっちり躾をされた子は無法集団の中ではババを引くことになるのではないか?そんなこともあって私はいじめを家庭教育の責任に帰すことに反対なのだ
補足すると、つらい思いをしている人に「つらいのはあなただけじゃないから」とか言っちゃう人は私見では恐らく「共感性」が低いか「調和性」「公平性」あたりの高い人だと思う。私自身はこのあたりの資質を意図的に下げている。お蔭で人とぶつかることも多いけれど


 
多賀:改めて、そのことについて書かれたブログを全部読みました。躾がいじめの原因になるとは、言い切れません。今の子どもたちの感覚の中で、きれいごとでなく、真剣にみんなが考え合わないといけないだけなのです。僕はそう思っています。最近、正田さん「コーチングを若い人にすすめない」という考え方に、感じるものがあって、考えています。昨日話した三人には、「調和」とか「公平」等という概念はありません。堀川さんは言いました。「なんで協調していく必要があるの。私は私が信じることをするだけ。」彼女は、ただの根性教師ではなく、心理学を真剣に学んで、その上で自分の等身大をさらけ出してきます。あんな人間には勝てません。とんでもない人ですが、尊敬しています。正田さん、また、ゆっくりとお話させてくださいね。

正田:Yes, someday in the future...Maybe the next month? (←照れている)コーチングを若い人に教えられないというのは私はもうこの稼業に入って以来ずっと持ち続けている問題意識です。業界全体としては、若い人をマーケットにすることが多いですがそれに懐疑的なので業界と距離を置いてきました。かなりおかしなことになっていると思います。心理学と倫理道徳の正しい棲み分け、ということにも通じると思います。心理学やそれ的なもの(コーチングをはじめとした)は一般社会の秩序の常識を覆すカウンターパワーのような力をもつので、若い人はそれにはまってしまい、逆に社会常識のほうがないがしろになってしまうことが多いです。うちの娘の中学の時の学級崩壊のときの先生は、どうもその傾向がありましたね…どこかでコーチング的なものを学んだ気配がありました…もともとそういうひ弱な資質をコーチング的なものの学習が助長する役割を果たしたと思います…だから学ぶ人の資質を選ばないといけない、と思っています。そのへんは研修でお世話になるお客様にも相当うるさく言っています。


多賀:ちょっと違うかも知れないが、若い人の感性は、ずるずると引き込まれていくようなところがあると思っています。僕は、若手をアジらないようにしているけれど。ときどき、DVで親から話された子どもたちの施設に講演に行くのですが、若い職員さんたちは、子どもの感情に引きずられていくので、僕から、子どもとの距離について話してほしいと言われます。若い人には、教えるということが大切だと伝えたいのですが、どうも、考えさせるとか自主的だとか言う言葉に引きずられて、違う形になっているように思っています。正田さんの言っておられることとは違うかも知れませんね。来月は、そういう時間ができるでしょうね。


正田:おはようございます。また寝てしまいました。いえ、仰っていることは違っていないと思います。私のコーチングの師匠の1人武田建氏は丁度似たようなことを言われていました。大学生のキャンプリーダーにカウンセリングを教えられない、リーダーとして駄目になってしまう、というようなこと。私の記事では
「何度目かの選択理論と行動理論、「外的コントロール悪玉論」
http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51855767.html
選択理論と行動理論―承認論の話などが少し近いです。これはコーチングの方式の違いを言っています。今教委などに入っている教育コーチングの研修というのがこの選択理論寄りの考え方ですね。またNLP的な、目標達成に強くフォーカスした要素も入っているのを感じます。そうじゃないんだけどな、それ以前に承認であり、かつ教えることを含めた従来的なさまざまな介入であり、その1つとして質問法とか目標達成なんだけどな、と思っています。


多賀:お早うございます。選択理論と行動理論そのものについては、僕は勉強不足です。正直、よく分からないですが、行動理論は、演繹的だということですか。ユングに長年傾倒して、その後、答を求めてアドラーを学びました。だから、中途半端な人間なんですね。僕のように発達の段階を見つめながら現場に携わってきた者としては、段階と個性によって違ったコーチングの仕方があるのかなあと思うのです。学校教育の場合は、リーダーシップという目標だけではないので、NLPが有効な場合もあれば、カウンセリングの有効な場合もあります。でも、幼稚園や小学校の若手の現状は、NLPやカウンセリングの広範囲の応用で、結局何もしていないという状態を作り出しています。「人をたたいてはだめだ」と教えることができずに、たたく子どもの気持ちも大切にしたいというバカな論理で行動している若手の多いこと。それが、いじめの種を作り出していることに気付かないのです。そのことを指摘する親を「モンスターペアランツ」と断罪して自己擁護します。


正田:そうですか。どうも、私もアドラー心理学を勉強しないといけないかもしれませんね…赤坂先生のお話の結論部分は私がさまざまな場面でオリジナルで伝えてきたことと一緒だったのでびっくりしました。私は企業のマネジャーを常に念頭に置いてやってきましたから、彼らにとってワンフローでやって効果の出るもの、使い勝手のいいものを提供することに腐心してきました。だからこれからも「承認コーチング」一本槍でいくことに変わりはないと思います。私は娘の中学高校の先生と相当ハードな交渉をしましたし息子の高校の先生に関しては県教委に怒鳴り込んだこともあり(なんであの場面で叱ってくれないんですか!っていう)モンスターペアレントと思われているのは間違いないです。仰る通りそういう現象と思います。いじめ防止のテクニカルな面でこういう議論をしないといけない節目になっているかもしれないですね。
以前にご紹介した「ストレングスファインダー(強み)」なんかも、リーダーや先生であれば自己理解―自己規制のツールとして使ってほしいんです。しかし、多くのコーチングは商業教育だから、そういう辛口のことは言わない。「あなたの強みを伸ばして活かして」と、「快」を与えるほうにばかり行っちゃう。いちどそういう教育を受けるとイデオロギー的に信じ込むので、その信念を崩すのに大変な時間と手間がかかる。教育が有害になることがある。コーチングや類似の心理学的手法にその弊害は大いにあります。


多賀:正田さんのしておられることをよく知らないで、いろいろ言って申しわけないですが、僕は、大いに進めていただきたいことだなあと思います。僕は、正田さんのめざすリーダー像と全く正反対の方にちくちくとやられてきましたから、ほんとに気持ちよくブログを読ませて頂いています。「承認コーチング」ということが、ますます鋭敏なものとして磨かれていかないと、その値打ちもはっきりしてきません。アドラーは、原因を探るよりも行動を変えていくものです。そこに人間関係というものが関わってきます。問題は、教育現場のリーダーにこういう発想を持たない人がかなりいるということです。僕は、中高の管理職の半分を女性にするだけで、大きく教育は変わっていくと本当に思っています。
それは、学校教育でも、全く同じことが言えます。塩味の効かないぜんざいは、あまくても美味しくないのです。「褒める」と「認める」の違いさえ、分からないで教育をしている先生がたくさんいます。


正田:ちょうどきのう英会話教室に中学の若い女の英語の先生が来ていて、同じことを言われていたんです。多くの先生が生徒や親に迎合し、叱っていない、あるべき指導をしていないと…その中学は兵庫県内のマンモス校で先生の多くが30歳前後、というので「ちょうどきのうこういうセミナーに行ってきました。こういう先生方がロールモデルになられていました。良かったですよ」と話したところだったんです。なんだかシンクロしますねえ…。


多賀:きちんとした叱り方のできないリーダーには、人生はあずけられません。そういうことだと、僕は思います。


(引用ここまで)

 …と、いうようなやりとりでございました。
 大変ジェントルマンの多賀先生、このかたが神戸の方でいらっしゃることはちょっと誇りでございます。


 また付記すると、ここでは「叱る」という行為を主にとりあげていますが、あくまで「承認」の次の段階としての「叱る」であり、これを読んだからといって読者の皆様がやたらめったら「叱る」人にならないよう、お願いいたします。経験上往々にして、「叱る」を話題にしたあとはそういう現象が起こります。


最後になりますが、この素晴らしいセミナーのとりまとめをしてくださった事務局の國野大樹先生、日々の教務のお忙しい中大変なご労力だったことと思います。改めてお礼申し上げます。


 読者の皆様、もしこの長文のブログを読まれましたら、是非ご感想をお寄せください。
 メールでもブログのコメントでもフェイスブックのコメントでも結構です。



100年後に誇れる人材育成をしよう。
NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

 

 この連休の中のある日の幸せ。


 午前、西脇市のお友達、エルソル広告相談所の内橋麻衣子さんを訪問。

 内橋さんが構想され、県の経営革新事業の認定もこのほどとった「起業女子会」の話を中心にしばらくおしゃべりしたあと、おしゃべりがエネルギーチャージになったのか、当初の予定を変更して一路北へ。


 出石に来てしまいました。


 目的地は、宗鏡寺(沢庵寺)。


 
投淵軒



 写真は「投淵軒」。宗鏡寺を中興した沢庵和尚が48歳のときから8年間住んだという庵です。写真からもわかるようにめちゃくちゃ小さく質朴です。ここでの暮らしの中で、あの「沢庵漬」も生まれたのだそうです。

 この庵のたたずまいから、沢庵和尚の質朴さ、高潔さ、気概、を学ぶことができればよいのですが…、


 私は勝手に沢庵和尚を「江戸時代のエグゼクティブ・コーチ」と心の中で命名しています。といっても現代の商業主義的なそれではありません。逸話では将軍家光をさんざん空腹にさせたあとで沢庵と白飯を出し、粗食の美味しさや空腹の価値を諭したとあります。そういう、自らを徹底的に高潔に律した上で、辛口の言葉を高貴な人にもあえて言う人であったようです。

 
 ・・・なかなかそこまでは行けない・・・でも現代に生きてそれなりにモノに囲まれた暮らしの中でそういう指針はもっていたい、とも…(歯切れ悪くなる私)


 
 それはともかく、禅宗の歴史についても思います(といってもそれほど詳しくありません。詳しい方は是非ご教示ください)。

 ある時期百家争鳴的に花開いた禅宗は、自分個人の安心立命みたいな個人志向の教義のものが一世を風靡したあと、より戒律の厳しい、大きな世界観のものが結局生き残って今に至っているそうであります。


 これは、現代の心理学教育がナルシシズム志向になるか利他志向になるか(もちろん当協会はあとの方を志向しています) ―商業的には現在前者が成功しています― とも、もちろん相通ずるものがあります。


 去年ぐらいから「100年後に誇れる人材育成をしよう」というスローガンを当協会が打ち出していることの背景をわかっていただけますでしょうか。


 逆にわからない人はどうぞお引き取りいただいて結構です。冗談ではなく。

 なお戒律の厳しいほうは、他宗派に対して結構手厳しいことも言いました。見方によっては排他的とも言えました。しかし厳しいほうがそのことの良さを守らなければならないとき、安きに流れることを防ぎたいとき、それは必要悪だったかもしれません。

 私も時には、他心理学流派について歯に衣着せぬ物言いをします。だってほんとに「有害」なんだもの。


  
 さて、禅宗の宗鏡寺をあとにしてすぐ近くの浄土真宗の本覚寺に来ました。

 本覚寺は「てっさい寺」の異名をもち6月に満開になるてっさいという花で知られます。

 境内に入ると、屋外で花の棚を大工仕事して作っているご老人がいました。最初大工さんだと思って花をみていましたが、とにかくお寺の建物だけがあって賽銭箱もご本尊もそのへんに見当たらないので思い切って
「あの、こちらのお寺はどうやってお詣りしたらよろしいんでしょうか」
と声をかけると、
「ああ、そこから障子を開けて入ってご本尊様を拝んだらいいですよ。終わったらごろっと畳に寝転がって天井をみてください。花の写真がありますから。寝たほうがゆっくり見られますよ」
と答えた、それがご住職さんでした。
 なんとも粋な計らい。

本覚寺



こちらがその本堂の天井。外陣はクレマチス、内陣はてっさいの花の写真がいっぱい。

 良い天気なのに連休の中日だったので他に誰も来ず、本当にごろんと大の字になって花々の顔を堪能させてもらいました。

 「宗教者のあり方」なんてことに思いを馳せました。



 この日は本来エルソルさんからほど近い、加東市の花のお寺、「播州清水寺」に行く予定でした。出石から車を飛ばし、やっと夕方4時半、閉門の30分前に清水寺に着きました。


しゃくなげ1


しゃくなげ2



 しゃくなげの季節でした。残りの連休あとわずかですが、読者の皆様是非この季節のうちにご堪能ください・・・。



100年後に誇れる人材育成をしよう。
NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

 『昨日までの世界』(上)(下)(ジャレド・ダイアモンド、日本経済新聞出版社、2013年2月12日)をやっと読みました。


 上下巻の本は積読にしがちで、この本もそうなっていましたが、いざ手にとると面白いこと、面白いこと。


 いつもの伝で書評もとい「公開読書ノート」にするとポイントが多すぎあまりにも長文になってしまうので、私的におもしろかったごく一部のポイントのみご紹介します。


・子どもに体罰をする社会、しない社会。大まかな傾向としては、狩猟採集民の小規模血縁集団は、最小限の体罰しかおこなわない集団が多い。農耕民の社会は、ある程度の体罰をおこなうところが多く、牧畜民の集団は、体罰をおこなう傾向が強い。

 狩猟採集民は所有物をあまり持たないので子どものいたずらの影響は本人のところでとどまり、他人の所有物まで悪影響をおよぼさない。農耕民は所有物を多く持っており、牧畜民にいたっては、家畜のような財産価値の高い所有物を持っている。たとえば、子どもが牛や羊の囲いの扉を閉め忘れたら、貴重な財産である牛や羊が逃げてしまう危険性がある。(上巻pp.332-333)

 ―自律性をおもんじる狩猟社会と集団の規律規範を重視する農耕社会、と考えると現代にも通じそうですね、。


・高齢者の役割とは何か。狩猟採集社会では、働き者の高齢女性たちが一日中根菜類やべりー類、ハチミツ、果物を採集して歩く。祖父祖母が生きている孫のほうが体重増加が多く、生き延びる割合が高かった。
 根菜掘りができなくなった高齢者は子守りをする。祖父母が孫の子守りをすれば、子ども夫婦は育児の心配をすることなく、食料探しに専心できる。(同pp.370-371)

 ―先日の「高齢化社会よのなかカフェ」であまり出なかった視点ですが正田はこれは重要、と思っていました。高齢者さん自身の何をしたいというニーズはさておき、社会の持続可能性という視点でいうとお年寄りはまずは子守りや子育て支援をしていただきたい、例えば保育所の送り迎えとかでもいいんですけれど。


・サービス分野のなかには齢を重ねた人のほうが、よりよいサービスを提供できる分野もある。それは、医療サービス、宗教サービス、娯楽サービス、人間関係の相談、政治的貢献といった分野のサービスである。伝統的社会では、助産婦や呪医が高齢であることが多い。呪術師や司祭、預言者、魔法使いも、たいてい高齢である。また、歌や遊びや踊りや通過儀礼といったものの教え手や率先者もまた、高齢であることが多い。(同pp.372-373)


・文字のない伝統的社会で生きる高齢者がはたせるもっとも重要な役割は、「生き字引」である。(同p.373)


・バイリンガルの利点。最近の認知科学の研究で、二言語以上の人は「実行機能」の制御をする能力が優れていることがわかった。実行機能とは選択的に注意を振り向けたり、注意力散漫になることを避けたり、問題解決に集中したり、取り組む課題を変えたり、言葉や情報を必要な瞬間に脳の記憶中枢から引き出したりするもので、人が的確に機能し、行動するには不可欠なものである。(下巻pp.244-245)


 ―同時に2言語の単語を想起してしまうのを、あえて1つを抑制して1つに集中することを絶えずやっていることが脳にいい、という話。興味深いですね。母校東外大の歴代の学長が毎年大阪のOB会に来て講演されるのですが、経営的にもなかなかうまいことやっている。(彼ら彼女らの話を信じるとすれば)、「語学を学ぶことは論理的になれる」ということをおっしゃっていました。


 
 この記事でご紹介するのはここまでにとどめ、あとはどうか本書をお買い求めください。面白いです。

 2年ほど前、「動物行動学」から人間社会のいとなみを説明するアプローチが流行りました。「伝統社会」からみるアプローチも大変エキサイティングですね。



『脳科学がビジネスを変える―ニューロイノベーションへの挑戦』(萩原一平、日本経済新聞社、2013年2月18日)。

 この本も2つ前の記事でご紹介した「『認知科学』最強の仕事力」と同様、このブログとリンクするところの多く、またカーネマンからの引用の多い本でした。カーネマンの本の下巻ちゃんと読書日記かかなきゃなあ。学術的に本書のほうがはるかに詳しいので、どちらか1つをと言えば本書のほうがお勧めです。
 本書にもまた、「日本人は不安だから経営もそれを前提として・・・」というフレーズが何度も出てきます。2013年、このコンセプトはやっと市民権を得つつあります。

 うちのNPOの会員さん方は「行動承認」ちゃんと習得してくれてるだろうか。私が死んだら、だれか追悼文で「日本人の遺伝子学的な不安感の高さに基づき『承認中心コーチング』『承認リーダーシップ』の重要性を初めて提起するとともに、その教育メソッドを確立した」ってちゃんと「行動承認」の形で書いてね。



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追記:
きのう5月2日から、フェイスブックの私のフィードを「友達だけに公開」の設定にしました。それまではすべて公開の設定だったので、友達以外や、フェイスブックをしていない人でも私のフィードを見ることができました。
フェイスブックでは、ブログよりもやや日常的な、どこに行ったとか何を食べたとかの話題と、プラスその時々の思いや考えでブログに書くほどのボリュームがないものを書いています。
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