正田佐与の 愛するこの世界

神戸の1位マネジャー育成の研修講師・正田佐与が、「承認と職場」、「よのなかカフェ」などの日常を通じて日本人と仕事の幸福な関係を語ります。現役リーダーたちが「このブログを読んでいればマネジメントがわかる」と絶賛。 現在、心ならずも「アドラー心理学批判」と「『「学力」の経済学』批判」でアクセス急増中。コメントは承認制です

2015年07月

 胸を打たれる研修の風景でした。

 29日、東京・江戸川区のベーカリー「リヨンセレブ」(株式会社牧)の店長様、リーダー様方に「承認研修」をさせていただきました。


 確信をもって研修を企画された同社の牧田雄治社長・飯田万里子マネージャーのもと、12名の受講生様に事前に拙著『行動承認』をお配りいただきました。

 そして研修開始前に「アイスブレイク」として受講生様1人1人からの発声があり、
 そのごあいさつから、配られた拙著に皆さんしっかり目を通されていたことがわかりました。中には既に職場で始めて手ごたえをつかみつつある、という方も。

 それも「皆さん、ご挨拶を」と飯田GMが促すと、指名されるのを待たず端から順番にでもなく、自発的にどんどん手が挙がり発言されるのでした。会社でこんなの見たことない、大人の学校をみるよう。良い会社は学校に似ているのです。

研修風景3-1



 それから4時間。
 「承認」のすべてのプログラムの最後の実習では、やはりこのうえなく真摯に皆さん取り組まれ、「本番」をイメージした形で実習されているのが伝わりました。

 質疑の時間にもまた多くの手が挙がり、質の高い実践的なご質問が出ました。


 締めくくりもまた、お1人お1人からのご挨拶があり、ここでも指名されるでもなく自発的に手が挙がりました。


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 株式会社牧では、前社長(会長)の時代から、「職人になるな。管理職であれ」との号令のもと、パートの販売職の人から店長になる流れをつくり、このたびのご参加者も約半数は女性店長です。中には、2歳の保育園のお子さんのいる女性店長も。凛とした人、優しいフンワリした人、分析型系の人、どの人もとても有能そう。

「彼女たちも予算をきっちり立てますよ。月の途中で予算に届かなさそうだとわかると知恵を絞って色んなイベントを打ってきます」と牧田社長。飯田GMもパート出身です。


 ベーカリー業界では例外といっていいくらい人材育成に力を入れる同社では、一昨年より牧田社長、飯田GMがコーチングを学ばれ社内で店長たちを対象にコーチングし、冒頭のような自発的に発言し、考え行動する文化をつくってきました。でもあと一歩足りない、というとき牧田社長が『行動承認』に出会われました。


 牧田社長によると当初は本を読んでも「こんなこと(承認)到底できない」と思われたそうですが、当協会にコンタクトをとられて史上初の「メールサポート」を受け、「宿題」のやりとりもすると、ちゃんとできるように。できた結果、困っていた人間関係が劇的に改善、その後飯田GMも本を読んで「承認」に取り組まれ、やはり店長やスタッフたちの変容につながったそうです。


「こんな単純なことが、こんなに多くの問題解決につながるとは」

牧田社長は言われ、正田は

「ありがとうございます。わたしもひそかに『すごく単純ですごく役に立つ良いものをみつけた』とうぬぼれているんですが、お客様からそう言っていただくのは初めてで、嬉しいです」

と頭を下げました。


 飯田GMからは、あるスタッフに最近投げかけた「承認」の言葉をきかせていただきました。
 以前から関係がこじれ、ほとんど「絶体絶命」だった個人面談で、飯田GMが言った言葉。

「あなたを数年前の面接で『すばらしい』と感じて採用した私の気持ちは今も全然変わっていません。あなたを信頼しているし、認めています。あなたの今からの3年間を私にください。絶対あなたに満足してもらえる会社にしてみせるから」

 そこまで言うと、スタッフからはもう不満は出なかったそうです。
 飯田GMの渾身の承認。


「正田先生のご本のお蔭で承認ができました」

 そういう飯田GM。いえいえそこまでウルトラC級の「承認」は、あの本では想定していなかったんですけれど。きっかけぐらいは、作って差し上げられたでしょうか。

 こころのエネルギーが高くまっすぐな飯田GMの人柄を載せた「承認」。
 「承認ワールド」の英雄列伝に、また女性マネジャーが1人名を連ねてくださったのでした。


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 翌30日朝、リヨンセレブ鹿骨(ししぼね)店を牧田社長のご案内でご訪問させていただきました。


 朝9時、ぴかぴか輝く焼き立てパンが店の棚にずらり並び、そしてその時間にもかかわらずお客様がどんどん入ってこられます。パンはカレーパン100円をはじめ1個100〜200円と、神戸の有名店に比べれば庶民的なお値段。でも試食でいただいてみると、外側カリッ、中はモチッ、だったり、コロッケパンはミンチが具だくさんに、明太フランスは明太子と海苔のふくよかな香りが。製法に独特のこだわりがあちこちにあり、粉も独自の「リヨン粉」だったりミキシングの工夫ですばらしい香りを出したりするそうです。

 お客様は近隣からも遠方からも来店され、両手にパンの詰まった大きな袋を2つ下げて帰られる方が多い。「夏はパンが売れなくて」というのが嘘のよう。月商1000万。

 きのう受講された小林店長と中村トレーナーが抜群の笑顔で挨拶してくださいました。

「次回も楽しみにしています」
「その前に宿題、楽しみにしていますよ」

 お店のイートインコーナーで沢山の種類の焼き立てパンを少しずつ切り分けて試食させていただいたのはちょっと王侯貴族、「セレブ」のような気分でございました…。
 鹿骨店の皆様、牧田社長様ご馳走さまでした!!

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 「私は自己懐疑と自信の間を揺れ動いています」

とこの日なんどか言いました。

「これまで研修のお客様が出してくださった成果が、あまりに凄すぎて、『これは全部妄想なのではないか』『自分は妄想の中を生きているのではないか』と思う自分。

お客様が『そうではないよ、あなたの研修導入後こんないいことが起こったよ』と言ってくださって、『そうかやっぱり全部現実だったのか』と自信を取り戻す自分。

その両方の間を揺れています。

自信を持っている自分が優勢になったらどんな傲慢な嫌な人間になるだろう、と思います」



『ヤフーとその仲間たちのすごい研修』(日経BP社)という本を読みました。

 ヤフー、インテリジェンス、日本郵便、野村総研そして北海道美瑛町の職員という異色のコラボで、ベンダーを通さない人事の人主導のプロジェクト型研修のもようをドキュメント風に語った本です。


 幹部候補生のリーダーの研修と「地方創生」のテーマを組み合わせた意欲的なプロジェクトであり関係者のかたの熱気と労力がしのばれます。
 こういう研修を企画するのは人事担当者の人にとって「夢」であろうなあ、とも。


 登場する有名教育学者の言葉の端々からは「ベンダー(教育研修業者)を使う研修は悪い研修」という含みが感じられます。不定形なものがすきなのだろうなあ、このひとは。


 さて、詳細は本書を読んでいただくとして、
 ベンダー(のはしくれ)として思うところを述べます。

 
 自社の研修をベンダーに依頼する風景の中に思考停止のもの粗悪なものがある、ということは認めるにやぶさかではありません。その結果ゆがんだ市場原理が起き現場のマネジャーとその部下が翻弄されるのはわたしもずっと危惧してきたところでした。

 しかし、「だからベンダーを使わず自前でしたほうが優れた研修効果が得られる」と結論づけることはできない、とも。短絡的な「ベンダー悪玉論」は正しくありません。

 というのは、しょってる言い方ではありますがわたしが過去お邪魔してある程度の時間数を確保して研修をさせていただいた先では、むしろ劇的な各種指標の向上が起こっている、という単純な事実から言うのであります。


 それは、わたし流に種明かしをするなら、
1.「定番」であること。
2.専門ベンダーによる研修であること。

 管理職研修にも「定番中の定番」と位置づけるべきものが本来存在する、それが「承認研修」。
 ただ、定番だから変化がなくておもしろくない。未知のフロンティアを探究するプロジェクト型研修ほどには。

 ところがその定番であるべきものが定番である、そもそも定番が存在する、というコンセプト自体がまだ普及していない。管理職研修のメニューも無数にある中で「どれが基本でどれが応用」という階層的なイメージが見えないまま選択されることが多い。さらにともすれば中小〜中堅企業では、「管理職に研修などけしからん。若いやつらにこそ研修を手厚くするべきだ」という考えが支配的になり、研修の導入がなかなかできないうちに若手の離職がどんどん起きてしまう。


 定番/基礎編をすっ飛ばして応用編ができるのかというと…、

 わたしは例えば、本書の1人の登場人物の言葉
 「ただ外国人を入れました、女性を入れましただけがダイバーシティじゃない」
 という言葉に「一部賛成、一部反対」なのだけれども、

 そう言っている人自身、例えば「女性」や「外国人」に対するバイアスを卒業できているだろうか?という疑問があるのです。

 意識の高いブログ読者のかたは「まさか」と思われるかもしれません。
 あまりにも基本中の基本、耳にタコができた、でも本当はその段階を卒業できていない。
 実際は世の中にはそういうことがいっぱいあります。

 「バイアス」について最近新しく思ったことをこの記事のあとのほうで述べます。


 …で、「承認研修」は、多分講師のわたし自身が女性であることも手伝って、「バイアス」全般をとるのに大きな効果を発揮します。
 こんなことを書くとまた、
 「要は宣伝したいんでしょ」
 と思われるでしょうか。

 
 そして、2番目の点、「ベンダーであること」も、「承認研修」に関しては大事なのだろうと思います。

 その会社の従来の管理職のありかたとは真逆で社内にロールモデルがいない、自分が部下時代に上司をみていて管理職の振る舞いとして学んだことをアンインストールしないといけない、そういう種類のものについて、それでも時代の趨勢によりやらなければならない研修というのは、信頼できるベンダーから学んだほうがいい。

 その場合重要なのはなんなのだろうか。

 管理職にとって重要なのは、「コンテンツをきっちり確信をもって教えてくれる先生」であろうとわたしは勝手に思っています。
 同じ手法でこれまでの成功したマネジャーたちの群像も、社内でロールモデル不在の状況で学ぶには参考になる。


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 「バイアス」「ヒューリスティック」については、このブログでは2013年前後にシリーズで、認知科学の一連の知見を紹介してきました。もしご興味のある方がいらしたら、「判断を歪めるものとの闘い」という言葉でこのブログの検索窓に入れてみてください。

 自分自身女性なので、こうした問題はいつもひとごとではないのです。またこうした問いを立てることは、このブログによく登場する発達障害をはじめ障害者や外国人、あらゆるダイバーシティの問題についても役に立つと思います。


 最近の見聞でまたおもしろかったこと。

 あるところから取材を受けたのですが、取材者のかたが「専業主婦からリーダー教育の第一人者になったのはなぜか」という問いをもっていて、「専業主婦」という言葉を繰り返しぶつけてこられます。

 わたし自身べつに「専業主婦」に対してバイアスをもっているわけではなく、だからこそ自ら一時期専業主婦にもなれたので、経歴の中にも長いバージョンの中では1行「子育てのため専業主婦8年」と入れています。

 「生老病死」
という、人生の基本のところを大事にしたい、というようなことは過去にもこのブログに書いたことがあります。「専業主婦」を一時選択したのは自分にとってはそういう意味あいがあったでしょう。


 ところが、どうも話がかみ合わないなあ、と思ったのは、取材者のかたが途中で

「西も東もわからない専業主婦」

という言葉を使われたので。
 
 ああ、そういうイメージでこのひとは「専業主婦」をつかっているのか、と思いました。

 わたしの場合、実家も遠い中で子育てを自分でちゃんとやりたかったので人生の一時期無職期間をつくったが、一生そうしていたいと思っていたわけではなく、子どもがある程度手を離れたら仕事の世界に戻ることは念頭にありました。1人M字カーブ。たまたま仕事として選んだのが当初は医薬翻訳者であり、次にコーチング、そしてマネジャー教育の研修講師、だったのであります。

 そしてあまり傲慢な言い方にならないよう気をつけたいのですが結婚前の職業は通信社記者であり、女性としてはかなりさまざまな世界に触れさせてもらったほうなのです。


 このインタビューでは結局取材者のかたの期待されるようなお話はできなかったのではないかと思います。


「困られたのはどんなことですか」
「そうですね、早くから成果は出ていたのですが、皆さんがなかなかそれを信じてくださらない、そのことが辛かったです。この手法が普及しないということは、この手法によって幸せになれるはずの人を幸せにできないということですから」

 わたしは淡々と言いました。

「2003年から14年までの間に『業績1位になった』などの成果事例発表のセミナーを通算7回やっています。いかに長い間信じていただけなかったかということですよね」


 たぶんこういう答えは取材者のかたにはおもしろくなかったのだろうと思います。期待されていたのは、たとえば

「私は仕事になど興味はなかったのです。若い頃から花嫁修業をして主人や子供のためだけに生きることが夢でした」
といった、絵に描いたような優等生の「専業主婦」の答えなのでしょう。それと「リーダー教育」のイメージギャップを記事に仕立てよう、という構想があったことでしょう。

 取材者のかたが自分にとってピンとくる「フック」に出会えずにじりじりされているのがなんとなく伝わりました。でも嘘は言えないんですよね。

 もうひとつ付け加えるなら、わたしの研修講師として駆け出し時代のころから出会ったマネジャーたちは、わたしについて「専業主婦」という言葉では考えなかった、「正田さん」という一人の真摯な人として出会い、遇してくれたのです。そしてわたしも彼ら彼女らを心からリスペクトしていたのです。

 そういう言葉をこの取材の中で言ったかどうか、ひょっとしたら嫌味に響くかもしれないから言わなかったかもなあ。


 こうした行き違いもいずれは笑い話になるでしょう。

 それにしても、「取材」を業とする人は読者のかたにわかりやすい物語をつくろうとするあまり、自分自身もステレオタイプの思考にはまっていることが多いです。この件にかぎらず。


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 NHKの朝ドラ「まれ」。

 このブログではよく朝ドラをネタにとりあげるので、そういう行動傾向はまんま専業主婦なんですが、、
 過去には朝ドラに明らかに「発達障害」を思わせる人物が、それもヒロインの恋人役という重要な役どころで登場したことに注目し、今世の中の認識はそうなってるのかと思ったり。


 この春からやっている「まれ」ではどうなのかというと、多分初めて、「中国人」が登場しています。ヒロインの「まれ」の横浜での修業先の洋菓子店のご主人の奥さんがやっている中華料理店のシェフの陳さん。

 この陳さんは実生活でも本物のシェフらしいのですが、劇中では在日経験が長いにもかかわらず日本語は片言(かたこと)。いつも「はい、激辛マーボー豆腐〜」と激辛料理をつくって出す。

 しかし、しょっちゅう本質を突いたことを言ったり、あるときには合コンをやろうと「まれ」たちのために若いイケメンの男の子をつれてきたり、不思議なところで能力を発揮する、おもしろいキャラクターです。


 何がいいたいのかというと…、

 朝ドラは当然「主婦」がみることを前提につくられていますが、
 「主婦」たちのイメージする「中国人」はドラマとはいえまだこれぐらいステレオタイプだ、ということ。
 もちろん、差別だと腹を立てるのも大人げないように漫画チックにデフォルメされていますが。


 ―異質な者の存在を認めるとき、わたしたちはまず「ステレオタイプ」として認めるのだ。でもいつまでもその段階に留まっているべきではない―


 そしてまた、

 メディアの世界の人にとっての「専業主婦」という言葉もまた、「主婦」が魚眼レンズから世の中をみている世界の「中国人」と同じくらいステレオタイプなイメージを誘発するのではないか、と。

 ひどい言い方をすると、「主婦」の世界も「メディア」も実は鏡のこちらとあちら、よく似ているのではないかと。


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 『月刊人事マネジメント』誌での連載は、3回目の「女性活躍」に関する記事を編集部にご送付したところです。

 締切より10日ほど早めに提出し、「ご意見お願いします」と言葉を添えましたら、「これでいきましょう」というお返事をいただきました。
 自分のものの見方がおかしいんじゃないか、ときにそんな不安に襲われるときに、すこし元気になります。


 今月号に掲載された同誌での連載記事『上司必携!人手不足時代のチームをやる気にさせる 行動承認マネジメント』第1回の記事は、編集部様のご厚意で8月上旬にブログにもUPさせていただきます。


 猛暑の中、読者のみなさまもくれぐれもお体お労りください。

 

(一財)承認マネジメント協会
正田佐与

 「月刊人事マネジメント」((株)ビジネスパブリッシング)誌様よりお声がけいただき、「行動承認マネジメント」についての全7回の連載をさせていただくことになりました。


 その第1回が7月号に掲載されています。

5月刊人事マネジメント10705月刊人事マネジメント2


 表紙にも「新連載」として取り上げていただきました。

 題して
「上司必携『行動承認マネジメント読本』〜人手不足チームのやる気と力の引き出し方〜」 
とこの連載タイトルは編集部の方が案を出していただきました。

 中身はちょっと格式あるフォントやレイアウトで、「行動承認マネジメント」というやや硬い定番チックなタイトルに見合うように。

 全7回の構成は以下の通りです:

第1章 「行動承認」は”儲かる技術”である(7月)
第2章 「承認研修」の実際(8月)
第3章 女性活用と登用は「上司の眼差し」次第(9月)
第4章 上司の「承認」が若手の早期離職を防ぐ(10月)
第5章 「踏み込みすぎない」メンタルヘルス対策(11月)
第6章 部下の凸凹を戦力化に転じる(12月)
第7章 「腹落ち感」をつくる「伝え方」とは(2016年1月)


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 「ああ、やっぱりそうですか」

 このところ続けて、研修や講演のご依頼に対してそんなお返事をしました。

「介護施設の離職原因は給与や労働環境より、スタッフ間の人間関係のほうが大きいのだという」

「チェーンストアの売上は立地もさることながら、スタッフ間の人間関係が大きく影響する」

 お客様のそうした問題意識に基づいて「承認研修」のご依頼をいただくのです。

 それも聡明なトップの方ご自身が気づかれて、というパターンが続きましたので、有難いことと感じます。

 当方のソリューションにあまりバリエーションがないのがちょっと悲しいです。


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 「たった一度きりしかない人生」

 51歳、当たり前のこの言葉が繰り返し頭をめぐります。

 不完全で取り立てていいところのないわたしも、この人生を一度きりしか生きられない。泣いても笑っても。
 またほかのかたにとっても。

 「自己受容」や「個別性」、長年学んできたつもりではありますが、時に応じて新しい言葉で腑に落ちることがあります。
 今のわたしにとっては、(輪廻転生のような可能性を排除すれば)与えられた生命と人生は一度きりしかない、ということが、歯ぎしりするような現実として腑に落ちているのであります。

 それはまた、研修に行かせていただいた先の、わたし自身は出会うことのない若手や中堅や役職定年後の人びと、研修のエンドユーザーである管理職のそのまた先にいる人びとの人生もまたそうなのだ、と頭はそこに向かいます。



(一財)承認マネジメント協会
正田佐与

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