(これまでのあらすじ:1988年春、卒業旅行で中国・チベット自治区のラサに強引に行った正田は、祭りの最中に暴動に遭う)
宿に戻って、外国人旅行者たちは私もふくめて放心状態でした。
ほんとに起こってしまった。
まったく予測しない事態ではなかったけれど。
あの優しい人々の強烈な怒りと、用意してあったような冷徹な対応。
いったい、何人が死んだのだろう。何人が拘束されたのだろう。
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宿に戻って、外国人旅行者たちは私もふくめて放心状態でした。
ほんとに起こってしまった。
まったく予測しない事態ではなかったけれど。
あの優しい人々の強烈な怒りと、用意してあったような冷徹な対応。
いったい、何人が死んだのだろう。何人が拘束されたのだろう。
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その日からラサには戒厳令がひかれ、夜間の外出は禁止されました。
外国人―同じ宿にいたのは日本人、アメリカ人、フランス人でした―たちは顔を合わせると暴動の話をし、沈鬱な表情になりました。
チベット人のほうに大方は共感していました。フランス人の20代の女性はチベット医学の勉強をし、チベット語を話し、もう何年にもわたってチベットに数ヶ月ずつ滞在していて、はっきり「親チベット」でした。
しかし、中には「中共支持」がだんだん鮮明になってくる人もいました。アメリカ人の中年の女性民俗学者でした。とても人柄のいい人なのに、チベット人が中国政府の世話になっている以上自己責任だ、不満を言うべきではない、という言い方をするのは当時不思議でなりませんでした。
この人は女性であるうえ自身がエスニック―中南米のどこかの出身でした―で、アメリカではマイノリティであり、そういう立場で東洋を捉えると、アメリカでもエスタブリッシュメントに支持者の多いチベットよりも、中共政府に傾斜する、ということがあったかもわかりません。あくまで想像ですが。
人によっては「彼女は中共政府から研究資金を貰っているのだろう」という言い方もしました。
そこで交わしていた会話は、当時はどれも印象深いものでしたが、残念ながら今はほとんど覚えていません。もう17年もまえのことなので、お許しください。
とりあえず、日本人大学生連中で、昼間に動き回ってみようということになりました。翌日から私たちは郊外の寺へ出かけました。
大企業の人事を10数年担当して今は専業コーチだという人がCLSに入会を申し込み、お断りすることにしました。
理由は、リーダーシップについて意見がかみ合わなかったため。
先方は「コーアクティブ・コーチング」という流派で、
「リーダーがメンバーに共感すれば、メンバーの共感が得られる」
「『だれ1人として、間違っている人はいない』という原則を踏まえなければ、本当の意味での企業へのコーチング導入はできない」
という主張でした。
私のほうは、順序が逆だという考えです。
「ある集団に属するにあたり、メンバーがその集団の理念に『共感、賛同』することが何より優先する。リーダーが個人に対するコーチングをするかどうかはその後のはなし」
この考え方が正しいかどうかはともかく、CLSが、前身の「ohcoach ML」のころから丸3年、何とかつぶれないでやってこれているのは端的にこの考え方を守っているおかげです。
いま、「CK2005」のための事前準備で「チーム・CK2005」の隊員さんたちと頻繁にメール交換しているさなか、1人でも「だれひとりとして、間違っている人はいない」教の人が混ざっていたらどんなに大変だろう、と思います。
そういう教えは、チームで共通のタスクをするなかでかならず、
「○○さんの一言が気にさわったから、やめる」
「なんとなく気が乗らないから、やらない」
「心がざわざわするから、やらない」
といった、たちの悪い言い訳にすりかわるのです。
以前にそういう「だれひとりとして」教の人と仕事をして、どれだけ振り回され感を味わったことか。
リーダーの仕事は、わがまま勝手な人のキゲンをとることじゃありません。
そんなもの、コーチングじゃありません。
残念なことに、「だれひとりとして」教―コーアクティブ・コーチングともいいますが―は、大企業のそれも人事の人に信奉者が多いのは事実です。
独身者が多いのと関係あるのかな。あ、独身者さべつ。
「それ、コーチングちゃうよ」
正田は、声を大にしていいたい。
小善は大悪に似たり。
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チベット人のほうに大方は共感していました。フランス人の20代の女性はチベット医学の勉強をし、チベット語を話し、もう何年にもわたってチベットに数ヶ月ずつ滞在していて、はっきり「親チベット」でした。
しかし、中には「中共支持」がだんだん鮮明になってくる人もいました。アメリカ人の中年の女性民俗学者でした。とても人柄のいい人なのに、チベット人が中国政府の世話になっている以上自己責任だ、不満を言うべきではない、という言い方をするのは当時不思議でなりませんでした。
この人は女性であるうえ自身がエスニック―中南米のどこかの出身でした―で、アメリカではマイノリティであり、そういう立場で東洋を捉えると、アメリカでもエスタブリッシュメントに支持者の多いチベットよりも、中共政府に傾斜する、ということがあったかもわかりません。あくまで想像ですが。
人によっては「彼女は中共政府から研究資金を貰っているのだろう」という言い方もしました。
そこで交わしていた会話は、当時はどれも印象深いものでしたが、残念ながら今はほとんど覚えていません。もう17年もまえのことなので、お許しください。
とりあえず、日本人大学生連中で、昼間に動き回ってみようということになりました。翌日から私たちは郊外の寺へ出かけました。
大企業の人事を10数年担当して今は専業コーチだという人がCLSに入会を申し込み、お断りすることにしました。
理由は、リーダーシップについて意見がかみ合わなかったため。
先方は「コーアクティブ・コーチング」という流派で、
「リーダーがメンバーに共感すれば、メンバーの共感が得られる」
「『だれ1人として、間違っている人はいない』という原則を踏まえなければ、本当の意味での企業へのコーチング導入はできない」
という主張でした。
私のほうは、順序が逆だという考えです。
「ある集団に属するにあたり、メンバーがその集団の理念に『共感、賛同』することが何より優先する。リーダーが個人に対するコーチングをするかどうかはその後のはなし」
この考え方が正しいかどうかはともかく、CLSが、前身の「ohcoach ML」のころから丸3年、何とかつぶれないでやってこれているのは端的にこの考え方を守っているおかげです。
いま、「CK2005」のための事前準備で「チーム・CK2005」の隊員さんたちと頻繁にメール交換しているさなか、1人でも「だれひとりとして、間違っている人はいない」教の人が混ざっていたらどんなに大変だろう、と思います。
そういう教えは、チームで共通のタスクをするなかでかならず、
「○○さんの一言が気にさわったから、やめる」
「なんとなく気が乗らないから、やらない」
「心がざわざわするから、やらない」
といった、たちの悪い言い訳にすりかわるのです。
以前にそういう「だれひとりとして」教の人と仕事をして、どれだけ振り回され感を味わったことか。
リーダーの仕事は、わがまま勝手な人のキゲンをとることじゃありません。
そんなもの、コーチングじゃありません。
残念なことに、「だれひとりとして」教―コーアクティブ・コーチングともいいますが―は、大企業のそれも人事の人に信奉者が多いのは事実です。
独身者が多いのと関係あるのかな。あ、独身者さべつ。
「それ、コーチングちゃうよ」
正田は、声を大にしていいたい。
小善は大悪に似たり。
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