「下の者は、下の者のほうを見なあきません」
お客様で卸・小売業の社長の「Bさん」が言った。
きょうは特別にBさんのご了解のもと、セッションでの発言を公開させていただいております。
Bさんは、30代前半の切れ者の社長さんです。去年名古屋に進出、今年は4月に楽天店オープン、そのあと心斎橋、東京店オープンが控えています。
お客様で卸・小売業の社長の「Bさん」が言った。
きょうは特別にBさんのご了解のもと、セッションでの発言を公開させていただいております。
Bさんは、30代前半の切れ者の社長さんです。去年名古屋に進出、今年は4月に楽天店オープン、そのあと心斎橋、東京店オープンが控えています。
「下の者」という言い方にはちょっと解説が要りそうです。
最初に出てきた「下の者」は、どちらかといえば中間管理職のこと。Bさんの会社(かりにB社とします)では、「リーダー=社員」がそれに当たります。
そのあとに出てきた「下の者」は、いちばん末端のアルバイトの人などのことで、
詳しくいうと、
「中間管理職である社員は、目上の経営陣のほうを向かなくてよい。
アルバイトの方だけを向いていればよい。
それができていれば、末端のアルバイトは安心してお客さんのほうを向いていられる。それで会社が繁栄する」
というのが、Bさんの持論なのでした。
「でも上の人にとっては、下の者が上を向いてくれたほうが気持ちいいですよね」
と私。
「われわれはそれ(下の者に上を向かせること)が仕事じゃありませんから。リーダーが下を向いているかいないかは、職場を一回りしてみんなに声をかけて回ればすぐわかります。『忙しいです』という子、『しんどいです』という子、微妙なニュアンスからわかります。
われわれ経営陣に対しては、・・・人として最低限のマナーがあれば、それでいいです。マナーは大事です、人間同士一緒に暮らしていれば」
おやおや、Bさんもこのブログ読んでてくれたのかな?
Bさんのような経営者は、会社では体じゅう感覚器官のようになって、社員やバイトの顔色、一挙手一投足、アンテナを張り巡らしているのだ。
ただし、「会社にいるときは」と条件がつく。
業界団体の役職を色々引受けているBさんは、しょっちゅう会社を空けるので、
「だいじょーぶですかぁ?」
「今月は何日会社にいるんですかぁ?」
と、時々意地悪ツッコミを入れるのが正田の業務の1つである。
お気楽でしょ、コーチって。
「ぼくの仕事は経営とかじゃないんですよ。社員の調子をみて回ること。それさえしていれば、戦略は社員が組み立てる。自分らで組み立て、計画し実行するから、自分らの心に形として残ります。うちは、社長のぼくがどっかからとってきた仕事というのはないです。全部彼女らがやる。地道だけど、確実な方法です。
うちの社員がこのあいだ他社に行ってきまして、
『今日の売り上げなんぼか知らないの?』
とか、
『自分で仕事の組み立てとかしないの?』
とか、
びっくりしてました。
うちでは、数字でものを言う、期限を切るとか予算を立てるとか、女の子が当たり前にやっています。他社ではそうではない、というのがすごく新鮮で、うちの会社でよかった、と思ったそうです。
うちは社員もバイトも、『なぜB社で働くのか』を書かせると、
『自分が成長できるから』
と、みんな書きますね。本当にそう思っているようですよ」
・・・自分がそこで成長できるから。
なんだか、今の私の胸にはこたえる言葉だなあ。
夜、ダーリンとまた色々話した。
私「どうもねえ、私は『大学で勉強する』っていうことのイメージが人と違うのかもしれないと思った。
昔、中嶋嶺雄さんのところで中国学の勉強したじゃん。私は中国屋で、香港について論文書いて、中嶋さんと専門かぶってたんだけど、中嶋さんは私が何か書くたび、ほめてくれるのね。
『○○さん(←旧姓)は北京語もできるし広東語もできるし、何をやっても大丈夫だねえ』とかいって、根拠がよくわかんないほめ方なんだけど。
でも、恩師がそうやってほめてくれるから図に乗って当時で180枚も論文書いたんだわ。
そうやって、『大学で勉強する』っていうと、ベストを尽くすとか、自分の頭の中を深掘りするとか、そういうものだと思ってたんだね。
今から考えると自分と専門かぶってる教え子の書くものほめるなんて、中嶋さんはできた人だったよね」
夫「その中嶋さんがあんたの書くものどう思ってたか、ほんとのところはよく分らんぞ。にしてもできた人だったな。
(注=過去形で書いてるけど死んでません。中嶋嶺雄氏は、その後東京外語大の学長を務めて調布キャンパス移転を実現したあと、今は東北の国際大学の学長をやっています)
要するに社会人大学院って、社会人を10年も20年もやって自分でいい仕事をした人間を教えられる資質のある人なんかいない、ってことやろ」
私「うん、そうだね。入学したころ舞い上がってて、ごめんね」
夫「いいよいいよ」
考えてみると、お客様はどなたも、自分や社員がどこかの学校に行くことと無縁ではない。
私が「学校」でいろんな体験したことも、勉強以外の変なところで役に立ってたりする。
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最初に出てきた「下の者」は、どちらかといえば中間管理職のこと。Bさんの会社(かりにB社とします)では、「リーダー=社員」がそれに当たります。
そのあとに出てきた「下の者」は、いちばん末端のアルバイトの人などのことで、
詳しくいうと、
「中間管理職である社員は、目上の経営陣のほうを向かなくてよい。
アルバイトの方だけを向いていればよい。
それができていれば、末端のアルバイトは安心してお客さんのほうを向いていられる。それで会社が繁栄する」
というのが、Bさんの持論なのでした。
「でも上の人にとっては、下の者が上を向いてくれたほうが気持ちいいですよね」
と私。
「われわれはそれ(下の者に上を向かせること)が仕事じゃありませんから。リーダーが下を向いているかいないかは、職場を一回りしてみんなに声をかけて回ればすぐわかります。『忙しいです』という子、『しんどいです』という子、微妙なニュアンスからわかります。
われわれ経営陣に対しては、・・・人として最低限のマナーがあれば、それでいいです。マナーは大事です、人間同士一緒に暮らしていれば」
おやおや、Bさんもこのブログ読んでてくれたのかな?
Bさんのような経営者は、会社では体じゅう感覚器官のようになって、社員やバイトの顔色、一挙手一投足、アンテナを張り巡らしているのだ。
ただし、「会社にいるときは」と条件がつく。
業界団体の役職を色々引受けているBさんは、しょっちゅう会社を空けるので、
「だいじょーぶですかぁ?」
「今月は何日会社にいるんですかぁ?」
と、時々意地悪ツッコミを入れるのが正田の業務の1つである。
お気楽でしょ、コーチって。
「ぼくの仕事は経営とかじゃないんですよ。社員の調子をみて回ること。それさえしていれば、戦略は社員が組み立てる。自分らで組み立て、計画し実行するから、自分らの心に形として残ります。うちは、社長のぼくがどっかからとってきた仕事というのはないです。全部彼女らがやる。地道だけど、確実な方法です。
うちの社員がこのあいだ他社に行ってきまして、
『今日の売り上げなんぼか知らないの?』
とか、
『自分で仕事の組み立てとかしないの?』
とか、
びっくりしてました。
うちでは、数字でものを言う、期限を切るとか予算を立てるとか、女の子が当たり前にやっています。他社ではそうではない、というのがすごく新鮮で、うちの会社でよかった、と思ったそうです。
うちは社員もバイトも、『なぜB社で働くのか』を書かせると、
『自分が成長できるから』
と、みんな書きますね。本当にそう思っているようですよ」
・・・自分がそこで成長できるから。
なんだか、今の私の胸にはこたえる言葉だなあ。
夜、ダーリンとまた色々話した。
私「どうもねえ、私は『大学で勉強する』っていうことのイメージが人と違うのかもしれないと思った。
昔、中嶋嶺雄さんのところで中国学の勉強したじゃん。私は中国屋で、香港について論文書いて、中嶋さんと専門かぶってたんだけど、中嶋さんは私が何か書くたび、ほめてくれるのね。
『○○さん(←旧姓)は北京語もできるし広東語もできるし、何をやっても大丈夫だねえ』とかいって、根拠がよくわかんないほめ方なんだけど。
でも、恩師がそうやってほめてくれるから図に乗って当時で180枚も論文書いたんだわ。
そうやって、『大学で勉強する』っていうと、ベストを尽くすとか、自分の頭の中を深掘りするとか、そういうものだと思ってたんだね。
今から考えると自分と専門かぶってる教え子の書くものほめるなんて、中嶋さんはできた人だったよね」
夫「その中嶋さんがあんたの書くものどう思ってたか、ほんとのところはよく分らんぞ。にしてもできた人だったな。
(注=過去形で書いてるけど死んでません。中嶋嶺雄氏は、その後東京外語大の学長を務めて調布キャンパス移転を実現したあと、今は東北の国際大学の学長をやっています)
要するに社会人大学院って、社会人を10年も20年もやって自分でいい仕事をした人間を教えられる資質のある人なんかいない、ってことやろ」
私「うん、そうだね。入学したころ舞い上がってて、ごめんね」
夫「いいよいいよ」
考えてみると、お客様はどなたも、自分や社員がどこかの学校に行くことと無縁ではない。
私が「学校」でいろんな体験したことも、勉強以外の変なところで役に立ってたりする。
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