半徹夜明けのあと客先を回る。


このところ良い人との出会いが続いているなあと思う。


最近しきりに
「アクセルとブレーキのバランス」
ということについて、考えている。


吉田典生さんのセミナーに
「心の中のブレーキ」
という言葉があって、それがきっかけかな。



コーチングを含め人材開発ツール全般は、人の心にアクセルをかける方向に働くものが多い。
自己啓発セミナーとか成功哲学とかも、そう。


ところが、人によっては(あくまで人によっては、なのだが)
アクセルがききすぎ、
こんどブレーキがきかなくなってしまう。
というか自分の心の中にブレーキがなくなってしまう。


「ブレーキ」とは、子どものころからしつけとか人とのぶつかりあいによって学習した
「ここから先は、他人の領域を侵すからやってはいけない」
という感覚だったり、
社会人になってからでも失敗によって学習した、
「これ以上やってはいけない」
という感覚。
前者は、心理学では「禁止令」なんていって悪いものみたいに言われるけど、正田は実際に子どもを育てていて、必要なことだ、と思う。
「あのときかあさんに怒られたよなあ」
と、将来にわたるブレーキをつくってやるって、大事。
ほんとに親身になってる親しかできないと思う。


ブレーキばかり利いている人も困るのだけど、
(そういう人もたくさんいて、そこでコーチングとか効果を発揮するのだけど)

もともとあまりブレーキのない天真爛漫な人、というのもいて、
そういう人にはコーチングその他の人材開発ツールを導入すると、
利きすぎる。


利きすぎるとどうなるかというと、
際限なく仕事の手を広げるほうにはしって
お客様も同僚も、周りじゅうを振り回すようなことになる。

そして自分にブレーキをかけてくる誰かに対しては、
恨みの感情をもつようになる。

よくコーチングの本で「叱るのは一切良くない」
みたいに書いているのをみかけるけど、
そういう「ブレーキ不在」の状態になった人が
書いてるんじゃないかと思ったりする。
自分がブレーキをかけられると不快に感じるから。


正田は、けっこう叱るコーチである。
褒めるのも褒めるけど場合によって叱るのもやぶさかではない。

前からそういう人で、CLSでも公言していたけど、
去年「誇大自己妄想症候群」という本を読んで、
褒めてばかりのアプローチは相手を危険な状態にしてしまう、
ということを知りナットクした。


そういうスタンスを選んでいて、
良かったなと思っている。



ある受講生さんからメール頂いた。
ほんとうに深刻な状態の職場で、
この人はたたかっていた。

正田ははからずも「たたかう」姿を研修でみせてしまったのだけど、
彼ら自身の生き様に対して恥ずかしいことはしたくない、と思う。




人気ブログランキングに参加しています。あなたのクリックに感謝

 ↓

人気ブログバナー