神戸骨董祭に行きました。

同じ六甲アイランドの中の神戸ファッションマートで年2回、春と秋に3日ずつ開かれる催し。


正田は、柿右衛門が好きです。(こういうところは女性)


毎年、会場に入って右手の端に、いつも決まった石川県のほうの業者さんがブースを開き、このブースに柿右衛門の出物がいっぱいあります。
濁し手という、乳白色の地に赤や緑、黄色でいろどった絵付けがかわいいこと。


今年は中央に鳳凰の絵柄を配し、周囲に松竹梅のレリーフの入ったお皿が、

「○○円にしとくわよ」

と、ささやいてくれたのですが、さすがに手がでませんでした。

さて、正田ダーリンのお勤めの会社というのは、従業員2000人ぐらいで、上から下まで毎日多くの決断を迫られて、業界全体の人格のレベルはあんまり高くなくて(うちのダーリンは例外)というところです。


そのダーリン、

「上司にビジョンがなくていやだよなあ」

とぼやいています。


ビジョンがないとどうなるかというと、
やることが総花的になる。あれもこれも詰め込む。他社の動向ばっかり気になる。毎日他社のサイトをチェックして、他社があれした!これした!といって、下をおこってくる。横並びじゃないと気がすまない。一本軸のようなものがない。


「そんなに他社が気になるなら、毎日サイトなんか見ないでも、他社に電話して『今日どうします?』ってきけばいいじゃないですかぁ」

と、いいたくなるんだそうです。


ダーリンの年齢層の職人気質の人たちは、毎日「素材」をみながら、「今日はこれだ!」というのが皮膚感覚でわかって、大体はずれない。他社が違う判断をしようと、「他社のほうが間違ってます」と、いうこともできる。


しかし、それをおじさん層のかたがたは、理解しようとしなくて、毎日トラブルのたねになるのだそうな。


おじさんは、なぜビジョンがないのでしょうか。


あるおじさんに関してはね、とダーリン。

同じ年齢層の方が先にコケちゃったから、上の地位にきた。その地位にきただけで満足すればいいのに、そして「下」のケアをすることを考えたらいいのに、

なぜかもっと「上」を狙おうとする。

しかし、仕事の能力があってその地位にきたわけではない。


そうするとその人は、とにかく失点を恐れる。「上」から怒られないように怒られないように、とそれだけを考えて仕事する。それで、他社と判断が分かれて「上」からちょっとでも何か言われるのがやなものだから、「下」をがみがみ言う。


そういう、おじさん自身の文脈で考えると、結構カワイイな、と思えなくもないですね。自分が被害にあわなければ。

おじさんよ、ビジョンを持とう。
そのほうが出世できるかもしれないよ。



今朝の日経新聞『私の履歴書』はダイキン井上礼之会長。

「経営者には、美しいものを見たり聞いたりしたときに心底感動する人が多い。・・感動する感受性がなければリーダーとして成功しないようだ」


「何が正しい」という答えなんて、日々の決断のためにあらかじめ用意されているわけではありません。

正田だって、自分がブログに書くことがぜったい正しいなんて確信はないですもんね。

自分が感動することに素直にアンテナをはりたいな。