盛和塾<神戸>の例会。


 千葉の塾生さんが発表されました。

 洋服リフォーム業から、その業態のフランチャイズを自分で立ち上げ(加盟料50万円という低額で)、加えて看板の電球交換業とか、ゴルフ道具リサイクル店とか、どんどん新業態に打って出られる。


「自分は人がやってないことをやろうと、一番新しいことをするのだが、きちっと仕組みを作るのが苦手で、あとの人がきちっとした仕組みで大きくなってしまう」


と苦笑して言います。


 
 そして従業員教育をおざなりにして売り上げがピーク時の半分以下に落ち、現在は盛和塾で一生懸命勉強されて半分程度に盛り返しています。


 という経緯を、魅力たっぷりに話されました。
 その中で


「傲慢さ」

への戒めが、繰り返し出てきました。


「傲慢になってはおかしくなって勉強し、ちょっとましになるとまた傲慢になり」

といいます。


 たいへん、頭の下がる努力です。

 経営者さんは、傲慢さが数字になって現れるからわかりやすいんだろうなあ。


 どこかに、傲慢さを戒める装置は必要なんだと思います。どの立場のリーダーさんであっても。


 
 …そして正田はというと、圧倒的な商才にめぐまれた人のお話をききながらくよくよ「商才のない自分」を振り返るのでした。




 コーチングを一言でどう伝えるか、いまだに語る言葉をもちません。


 状況によって、それは

「やる気を高める技術」

であったり、

「主体性のある人をつくる技術」

だったり、

「リーダーの意思決定を支援する技術」

だったり、

より若い人に対しては、

「言語技術教育―相手が言語化することを助け、それを通じて思考能力を育てる」

ことであったり、

場合によっては、


「困難な状況下の人の不屈の精神を支援する」

ことであったりします。

 全部言うと結局わけわからなくなると思います。



 ある程度応用編的なつかいかたとしては、

「リーダーの傲慢さを抑える」

というのもあります。

(時間がたつと結構そういうことが必要だったりします。商業教育ではなかなかできにくいことですが)



 どこかの公文書でコーチングが

「気づきを行動に落とし込む」

というふうに書かれていましたが、それはあくまでひとつの解釈。

自分はそういうことが必要だ、と思う人にとっての。

自分のやりたいように「自由に」やって何がわるいんだ、という論法も、これを推し進めると成り立ってしまうので、なにごとも「程度問題」と考えておきましょう。



 というわけで、

 今でももし

「一言で説明せよ」

という人の前に出たら、正田はシドロモドロになってしまうでしょう。

10年後でもやっぱりそうかも。