ブログ読者のみなさま、あけましておめでとうございます。

 今年もどうぞよろしくお願いいたします。



 2009年、みなさまにとってどんな年でしょうか。

 
 かつてないスピードで不況の深刻化が進んだ2008年暮れ。

 ここ半世紀では最悪の1年になるかも、といわれております。

 それでも、正田は社会のそこかしこに、

「何とかしなくては」

と、行動を起こす人たちを垣間見た気がするのであります。

 このブログでは、昨年11月のある日熱を出した正田が、こんな文を書きました:


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100年に一度の恐慌かという状況で、中小企業の倒産、大企業のリストラ、失業率の増大など、間近にあらゆる事態が想定されます。


 それに対する私たちひとりひとりの態度のシナリオとして、悲観的なものと楽観的なものが考えられます。


 まず悲観的なものは、


 ますます相互不信になり、
 それぞれの集団が内向きになり、 
 だれかスケープ・ゴートを作っては表面的な安定をつくり、
 自分が集団からはじき出されないかと汲々とし、
 高いストレスを抱えながら同質化圧力の中に生き、
 疑似科学がますます流行り、不可知主義、神秘主義が席巻し、
 ゆえに人々の間で科学的に合意に達することが少なくなり、
 是非善悪の軸はなくなり、
 倫理全般は建前として嘲笑され、
 弱肉強食がはびこり、
 人の誕生も成長も老いも死も尊重されず他人事、
 他人の不幸は蜜の味で、
 共感しあうことがなくなり、
 信頼が崩壊し、
 底無しの不安を抱え、
 そこに着眼した詐欺はますます増える。
 人びとは根拠のあいまいな金融商品に手を出しては
 失敗し、自暴自棄になり、ギャンブル的になる。
 一獲千金の射幸心をくすぐるために
 判断力を撹乱する技術や話し方の教室はますます盛んになる。
 企業活動は当り前のように法令違反の上に成り立ち、
 組織レベル・個人レベル両方でモラルハザードが起きる。
 共通の規範や倫理的基盤がないので、
 その代わりにルールの運用がますます細かく厳格になり、
 ささくれたギスギスした世の中になる。
 燃料、原材料の価格はますます不安定で
 基本的な消費財が突然店頭から消えることが
 日常的にある。
 格差はますます拡大し、
 経済活動に参加できない貧困層が一層増え、
 そこへの有効な救済はなされず、
 フラストレーションの行き場として犯罪がますます増え、
 単純な粗暴犯が増え知能犯はますます巧妙になる。
 規範意識が低いので過ちを認められず、
 交通事故は起きても届け出が少なくなる。
 人をはねたら引きずってでも逃げる。
 
 
 


 いっぽうで楽観的なシナリオというのもなくはなくて、


 そこでは人々は逆境の中にも建設的で、
 スケープ・ゴートなどに頼らなくてもよい人間関係を保ち、
 よい感情の交流があり、
 互いに助け合い、高め合い、尊重し合い、
 強いものは弱いものをいたわり、
 世代の上のものは下のものを導き、
 人びとは刹那的ではなく、より深く思考し、
 科学の再評価が行われ、
 人びとが合意に達することが多くなり、
 一方で宗教や死生学にも敬意を払い、
 生と死の両側から逆算して
 倫理の再構築が行われ、
 人びとは互いに共感しあい、
 非営利セクターはさらに活発になり、
 非営利活動に参加することは一層一般的になって
 人びとの心を豊かにし、
 企業活動は法令以前に倫理的に行われ、
 聡明で人間性豊かななリーダーが盛んに育成され、
 どの企業・組織でも組織のミッションと個人のミッションの
 整合が自然に行われ、
 人びとは安心して購買し消費でき、
 従業員も人道的に扱われ、
 より多くの人が十分に豊かに生存できるよう英知をつかい、
 さらに地球環境の維持向上にも英知を結集し、
 ・・・・


 たぶん「楽観シナリオ」の中では物価は今より若干高めになる。
 それは雇用と給与水準が確保され、
 十分な福祉国家となるために消費税も上がり、
 またアジア諸国も十分に豊かになっているので。
 人びとは丁寧に吟味して物を買い、
 大事に使う。質実な暮らしになる。
 (流通業の人はちょっと困るかもしれない)


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 考えてみると、
 
 バブル崩壊後の16,7年ほど、
 私たちは不況だ不況だと言いながら、
 一方で100円ショップに代表されるような
 価格破壊の恩恵も受け、
 その低コストとはアジア地域の人々の
 低賃金労働に支えられていました。


 そのぶん国内にはコスト競争に敗れ、
 工場を海外移転したり、倒産したりする企業が
 出ました。

 コスト競争力をつけるために
 非正規従業員の雇用が盛んに行われました。

 そして貧困層が生まれ、格差社会ができました。


 途上国の低賃金労働によるコスト競争の
 ゆきつく先は、
 単純に、
 国内の貧困層の誕生であり、
 「日本人の賃金・生活水準の部分的なアジア化」
 に、帰結したといえなくもありません。


 正田は、
 (今こんなタイミングで言うのは顰蹙を買うかもしれませんが)
 途上国の低賃金労働を前提としたビジネスモデルは
 遠からず崩壊する、というような

 くらい予感をもって生きていたのでした。


 否応なく、世界は急速に平準化していく、
 ただしそれぞれの国内の格差拡大をともなって、
 貧困層の誕生と増大をともなって。



 
 さて、超ネガティブ人間の正田は
 お正月早々くらいトーンのブログで始まったのですが、

 あえてそこに、「教育」の可能性を見たいのであります。


 
 高度情報化社会が、一方に人びとの視野狭窄と反感の増大をもたらしている現実。

 
 力一杯、反対方向に振り戻す仕事が要ります。


 
 そのことに気づく人が増えるなら、「最悪の1年」を過ごすことにも、積極的な意義があると思えましょう。



 このブログを読んでくださっているあなたも、既に気づいている人でしょうか。