13日(金)の19:30〜より、NHK総合「かんさい熱視線」という番組で、「不況で広がる『ほめる』ブーム」という特集。



 ほめる覆面調査、ほめる研修の紹介を経て、
ほめると脳の「線条体」−ドーパミンの分泌にかかわるところ―が活性化する研究の紹介、
そして森永卓郎さんから、アメリカ式経営と成果主義により、トップダウンと減点法の傾向が強まり、意識的にほめる必要があることなどを解説。
さいごに太田肇教授の「認める」論を紹介し、森永さんから「これは正しい」と好意的なコメントがあって終わり。


 30分の番組としては、よく目配りされていたと思います。
 あと一過性のブームとしてからかい目線で編集してなかったのでよかったです。



 そこで事前に「一抹の不安」を口にしていた正田は…、

 大筋いいことだと思いながら、やっぱりいくつかの「違和感」があり、整理してみようと思いました。



■ほめることばかりを強調し、ほめる会話ばかりが飛び交うと、相手が言ってることがほんとかどうかわからない。自分の実像がわからなくなる。

■自分の実像がわからない人というのは、実際に「ほめる大国」アメリカでは多いのだそう。客観的な能力に比べ本人の自己評価が高い。

■ほめることばかりを強調すると、「当たりさわりなく会話」しようとする姿勢にならないか。アサーション的なものがなおざりにならないか。


■以前にも書いたが、身内同士ほめあってる組織というのは外から見ていてそんなに気持ちいいものではない。「身内かばい」の傾向のある組織はそれが助長されるおそれがある。


■研修風景をみているとかなり講師が「上から口調」なのだがそれでも身につくのだからすごい。モデリングはあんまり考えてないみたい?



■関西、とくに大阪の人は極端から極端に動くところがある。これまでは関西的な会話とは、親しい仲ほど「おとし合う」会話だった。それに「ほめる」をやや高圧的に導入すると、一時的にはわっとブームになるかもしれないが、冷めた時の風当たりがこわい。

・・・


 ああなんてくらい女、正田。

 私は結局、「承認」をふくめ人が人を育てる総合技術としての「コーチング」がすきなのだ。でもこれって一種のセクショナリズムかも?


 
 きのうからコーチング基礎コースA。


 すごく意識の高い、セミナー上級者の受講生さん方です。
 正田はやや「受け」ができてなかったと反省。きょうは2日目、楽しみましょう。