経営者さん「社員にいいところがなくて、ほめられないんですよ」
私「そうですか?脳科学では、叱られてばかりいると脳をオフにしてやり過ごそうとするので、社員の頭を悪くしてしまっているのかもしれませんよ。冬眠状態みたいなものですよ」
経営者さん「もう10年ぐらい冬眠状態なのかもしれません。ポカミスが多いです。叱っても叱っても、そのときはやりすごしてまたミスをします。いいところは全くないです」
私「人は、認められていないと思うとやる気を失いますし、問題行動も増えるものです。
その人は、ちゃんと出勤はされているんですか?無断欠勤、遅刻は?」
経営者さん「遅刻、欠勤はしないですね。休みもとりませんね」
私「そうですか。凄いじゃないですか。病気をしないのも1つの才能ですよ。皆勤賞じゃないですか」
しばらくして、この経営者さんは「1日1個くらいほめたらいいんでしょうか?」ときいてきた。
私「心理学ではほめ4:叱り1の割合が人を伸ばすとされています。貯金だと思って4回くらいほめてから叱ったらいかがですか」
経営者さん「そうですか。なるべく、ほめてみます」
この話の前、経営者さんは
「稲盛さんの若い頃は猛烈に叱る人だった。当時を知る人からそれをきいている」
と、おっしゃるので、
「稲盛さんの場合自伝を読んでも確かに叱ったエピソードが多いですね。でも、松下幸之助さんなんかは、叱るのもすごかったがほめる時はすごくほめていたそうですよ。あと叱った後フォローしていたそうですよ」
叱られたエピソードばかりが多く伝わりやすいのにはこれも理由があって、以前にもブログに書いたと思うが、人は生存本能で、マイナスの体験を強く記憶する性質がある。
だから「記憶に残った行為」と「観察に基づいたある行為の頻度」が一致しているとは限らない。
語り伝える人の性格によっては、叱られた記憶しか残らないことが大いにあり得るのです。
ダメですよ、あんまり上ばっかり見てあごの角度が上がってると。
ん〜、もどかしい。
ところで正田は?というと、
意外にスパナで頭殴るタイプだったりして…。
神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
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