友人たちとの心温まるメールのやりとりに終始。


 最近、メルマガで「企業風土改革」を取り上げたせいか、それに関連したメールをいただくことが多くなりました。



 お返事をかく時には、うんうんうなって書きます。(大したこと書いてないくせに^^)

 

 先日メルマガに掲載させていただいた友人から、また続きでこんなメールをいただきました。お許しをいただいて掲載します:


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正田さま

 TwitterのDMみました。ご承知の通り”心をオフ”にしながら
 仕事をしている人達の中で過ごしているので自分も”オフ”に
 なりがちな心を如何に”切らずに”維持し続けるか?と葛藤の
 中で過ごしてきたので些か疲れ気味です(笑)

 心のオン/オフという表現は流石に上手く言い表わされている
 と思います。
 組織の中でマイナスな意識で仕事をしている人達のパターンは
 どの様に分類されるのでしょうか?

 ちょっと考えてみましたが…。

 (1)仕事へのモチベーションが無い、或いは小さい人
 (2)チームのメンバーであるという意識が無い人、或いは
    小さい人
 (3)人との付き合いが苦手な人、或いは嫌いな人
 (4)会社や組織の方針に反対している人、又は賛成できない人
 (5)自分が一番だと思っている人、又は他の価値観を認めない人
 (6)他人より自分がより努力していると思っている人、又は
    他人は仕事をしていないと蔑んでいる人

 私の周りの人の言動を”傾聴”すると

  会社人として生きてきた人に(3)の人はあまり居ない様です。
  表向きは上手く付き合い術に長けている人が寧ろ多い。
  又、担当者の人たちも意外と(1)の人は少なく、やるきだけは
  あるけれど、上手く機能していなかったり、何をやって良いのか
  理解できていないパターンが散見されました。

  周囲から疎まれるマネージャは(5)、(6)集中するのですが
  実は、(2)の人が多い。
  マネージャとリーダを混同していて、マネージャである前に
  組織をけん引する機関車的な意識が強すぎて引っ張っている
  貨車の中身を理解していない人が結構いました。
  
  世の中でリーダ待望論がもてはやされていますが、管理者としての
  マネージャ、とりまとめ、調整役としてのマネージャ像を
  あまりに軽視しているからではないだろか?と思ったりします。

  マネージャが(2)の意識でいるとメンバーは必ず(2)に陥り
  ます。当然(4)の感情が顕在化する筈もないので
  その組織は、通りいっぺんの目標に向かってお付き合いだけの
  時間が過ぎるものになってしまいます。当然、成果は芳しくない。

  トップから叱咤された時だけ、当のマネージャ氏は(2)では
  いけないと反省するも、暫く経つと”坂本竜馬”を目指して
  指南書を乱読する…。
  こんなパターンが多いのはやぱりマネージメントという仕事を
  軽視しがちな昨今の風潮や、ビジネス雑誌漬けの経営者に
  あるのでしょうね…。

  またまた、愚痴が大半のメールですいません。
  ちょっと疲れているのでしょうか(笑)

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 これに対して正田のお返事です。



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___さま


メール、ありがとうございます。

大変興味深く拝読いたしました。

お返事が遅くなり申し訳ございません。


(1)〜(6)の分析、興味深かったです。

そして


>   周囲から疎まれるマネージャは(5)、(6)集中するのですが
>   実は、(2)の人が多い。
>   マネージャとリーダを混同していて、マネージャである前に
>   組織をけん引する機関車的な意識が強すぎて引っ張っている
>   貨車の中身を理解していない人が結構いました。
>   
>   世の中でリーダ待望論がもてはやされていますが、管理者としての
>   マネージャ、とりまとめ、調整役としてのマネージャ像を
>   あまりに軽視しているからではないだろか?と思ったりします。


なるほど。そうかもしれないです。


今、昇任昇格にアセスメントをからめることの是非について関心があるのですが、
「リーダー」の行動様式をアセスメントを通じてみることは
ある程度までできるかもわかりませんが、(もちろんそれも限定的です)

「マネージャ」の行動様式を測ることはおそらく不可能でしょうね。

それくらい、「マネージャ」の行動様式は複雑なものです。




>
>   マネージャが(2)の意識でいるとメンバーは必ず(2)に陥り
>   ます。当然(4)の感情が顕在化する筈もないので
>   その組織は、通りいっぺんの目標に向かってお付き合いだけの
>   時間が過ぎるものになってしまいます。当然、成果は芳しくない。


これもなるほど、ですね。
(4)の感情が顕在化するのは、むしろある程度「成熟」した組織
なのかもしれないですね。


>
>   トップから叱咤された時だけ、当のマネージャ氏は(2)では
>   いけないと反省するも、暫く経つと”坂本竜馬”を目指して
>   指南書を乱読する…。
>   こんなパターンが多いのはやぱりマネージメントという仕事を
>   軽視しがちな昨今の風潮や、ビジネス雑誌漬けの経営者に
>   あるのでしょうね…。


はー、いましたね。にわか竜馬の政治家とか・・・
恥ずかしい^^:



「ビジネス雑誌漬けの経営者」については、思うところが多々あります。

わたしの経験で、50代以降の中小企業の経営者さんが、
「学習欲」が昂進され

(おそらく一種の加齢変化なのだと思います)

ありとあらゆる有名経営者、コンサルタントのセミナーに
行かれたり、本を読んだりして「つぎはぎ」の知識をもって、
毎日のように違うことを言われる。


そのせいで社内が振り回され、疲弊するという図式があります。

なまじっか、ありとあらゆる知識にアクセスできる情報過多の時代だから
起きる現象と思います。

その結果、社内のフォロワーの人達は「学ばなく」なります。
学習することの弊害ばかり見せられますから。

人の上にたつ人は、学ぶことは全然学ばないよりいいことなんだけど、
程度問題があるということを知って、自重していただきたいですね。


お疲れ様です。

何かと疲れることが多いですねー。



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 なんだか救いのない終わり方をしたメールですけど、いいのだ。


 友人も割と「問題発見」の資質のある人らしく問題を直視したことを言うけれど、それを基にちゃんとやるべきことをやる人でもあります。

 「暗い現実の中の希望」を見出す力のある人です。



 
「道をきく女ときかない男〜本のタイトルふうに」という記事を2007年2月に書いていました。


http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51082812.html



 男性の「人の世話になりたくない」「感謝したくない、できない」は根深い問題で、


 一生そこから抜けられない人もいますし、


 何かのきっかけにひょい、とできるようになる人もいます。


 「人の世話になる」

 「感謝する」

 「『お蔭様で』と考えることができる」

 ということが。



 やっぱり、「中年期」が転換点になることは多いです。



 
 正田のようなサポート業では、

「人を援助する前に人から援助される体験をしなければならない」

 ということを言われます。


 
 それで、カウンセラーさんなんかも「スーパービジョン」を受けます。
 
 コーチも「メンター・コーチ」を一般的にはつけます。


(この制度はネットワークビジネスみたいで悪名高いですが)




神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp