おせち料理を一通り作り買い出しもすませたのでまた読書に戻っています。


 『U理論〜過去や偏見にとらわれず、本当に必要な「変化」を生み出す技術』(C・オットー・シャーマー、英治出版)がいう「リーダー」「リーダーシップ」についての記述を再度。


 マネジメントとは「ものごとをうまく行わせる」ことだが、リーダーシップとは、より大きな状況(コンテクスト)である活動の場を創り出し育む――共通の土壌を豊かにする――ことだ。

 かつてビジネス・リーダーといえば指示を出す人だった。命令し管理する。課題と目的を明確にし、全社を動かし導こうとする。こうしたリーダーシップのあり方が時代遅れだとは言わないが、この複雑で変化に満ちた不安定な職場環境では、何か別のものが必要であることが明らかになりつつある。最も重要な目標や目的、問題や機会があらかじめ存在しているのではなく、そのときどきに現れてくるとすれば、どう「命令」し、「管理」できるというのだろう。

 このような状況では、組織はより現場に密着した、参加や学習を重視するプロセス志向のリーダーシップ・スタイルをとらざるを得ない。(略)この第二段階でのリーダーの課題は、目標や方向性を定めることと、組織のあらゆる場面で人々の参加を促すこととのバランスの取り方を学ぶことだった。(p.108 「第4章 組織の複雑さ」




 指示命令型から参加型へ。これまでによく知られているリーダーシップの転換はしかし、その次の段階があるのでした。


 「リーダーシップの第三段階」についての記述。



 この段階のリーダーに求められることは、人々あるいは集団が「別の場所」、すなわち経営の輪の中心から発想し行動するよう促す状況を作り出すことだ。サーチ・アンド・サーチのケビン・ロバーツはこう言っている。「私たちはすでにマネジメントからリーダーシップに移り、さらにリーダーシップからインスピレーションの段階に進もうとしています。二十一世紀の組織が最高の業績をあげるには、人々が惜しみなくエネルギーを発揮できるような環境を作り出さなければなりません――リードするのでも管理するのでもない。共インスパイア(触発)することが必要です」

 高いパフォーマンスをあげる組織として進化するには、プロセス重視のリーダーシップから「空白のキャンパス」のリーダーシップへの変容が求められている。すなわち、人々がインスピレーションや直感、想像力の源に近づけるように援助することが必要だ。


(略)


 だからこそ、空白のキャンパスを前にリーダーシップを発揮するということは、何かをすることと同じぐらい何もしないことが重要になってくる。集団の意識が自分たちの源に向かうように、多くを語らない勇気が必要なのだ。(pp.108-110、同)
 



 

 
 Leadやleadershipの語源であるインド・ヨーロッパ語のleithは、「出発する」、「出発点(敷居)を超える」、または「死ぬ」という意味なのだそうです。


 Uプロセスの図では、左上の過去のパターンを再現し続けるダウンローディングからUの最も深い領域に入って右上へ浮かびあがろうとするときに、「敷居を超える」ことが必要になる、と著者はいいます。



 では、リーダーの「敷居を超える」作業とは。


 そこでお話はやっと、「Uの領域に入る(第二部)」に入ります。




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