受講生さんとメールでのディスカッションが続きます。


今どきの「やる気のない30代社員」―時代によってぶら下がり社員とか、フリーライダーとか、呼び名をささげられてきました―をどう再生するか、について。


最近の世間の流行りとしては、こうした社員に「人生の目的」をみつけさせる研修を受講させると、やる気に満ちてイキイキする、と言われます。が、受講生さんと私はこれに首を傾げます。


「仕事の生きるか死ぬか、の場面は『人生の目的』など考えていたらできません。それは動物的な本能であり、また『仕事を上手くなりたい』という種類の『欲』なんです」


と、受講生さんは言われます。

「仕事を上手くなりたい欲」

いい言葉ですね。

そう、目的を「自分」に置いていると、人間そんなに力が出ないものです。

また「お客様のため」「仲間のため」「家族のため」も、美しいんだけど。それらだけだと、やっぱりたどり着くまでに息切れしちゃいそうな気配があります。


「仕事」そのものに惚れ込んで、できるプロセスに執念を燃やしていると、「歯を食いしばって」という頑張りが通せそうです。

(正田がよくアメフトコーチングのメタファーを使うのは、やっぱりそんなに間違ってない、と思うのは、「できるようになりたい」という欲を思い出してもらうとき、学校時代の部活のたとえが割合わかりやすそうでからです。でも部活を頑張らなかった人だとわからないですね)


と、いうわけで今どきのもっともらしい言説は、却下。


(追記:パフォーマンスの上がらない人に「人生の目的をみつけさせる―自分に意識を向けさせる―」というのは、いわば、その人たちがもとから持っている偏りを強化するだけなような気もします。強化しているから、確かにイキイキすることはできます。しかし、現実世界に適応できるイキイキかというと、おそらく持続しないでしょう。正しい解は、それと比べて力技ではありますが、その人たちに外界の何かに集中するよう、意識の持ち方をかえさせることなのです)


やっと、か。


ふだんから正田は「10学んで9捨てる」ぐらいの勢いで学んだことを「捨てる」んだけど、そういうノリを共有する人はそんなにいなかった。正田が頑固な「開発者ノリ」なのに比べ、受講生さんで特に当事者意識の高い人は営業・サービス分野のマネージャーさんが多かったので、「捨てる」よりは好奇心旺盛によその学びをどんどん受け容れるほうに傾きがちだったかもしれない。疑いぶかい正田は狭量な人にみられてきたんです。(実際、すごく間口の狭い人だとは思います)



さて、当協会流「できない人の再生法」とは・・・?


(つづく)



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
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