昨夜(25日)NHKスペシャル・新シリーズ・日本新生「私たちのエネルギーをどう選ぶ」をみていた。


 NHKは、このところ骨太の番組を作る。
 三宅アナがいう。


「ここ数か月菅首相が辞めるか、辞めないかということばかりがメディアを賑わしてきましたが、エネルギーをどうするかということは、本当に今考えなければいけない問題ですよね」


 そうそう、と膝を打ちたくなった。


 「菅首相」にかまけているうちに、どれほど多くの時間を損失したことだろう。


 ずっと思ってきた。それよりずっと大事な話題があるのに、なぜどうでもいい話題に時間を費やすのだろう、と。

 震災以来、受講生さんと話してきた。


「これだけのことを経験して、なおも何も学ばなかったら、日本は本当にダメですよね。空恐ろしくなります」


 そうしているうち一時期「脱原発では国際競争力がなくなる」という論調が強くなった時期があり、このまま臭いものに蓋でいくのかと思っていたら、地元では7月末に財界トップの集まった席で防災学の先生が
「これだけ多くの原発が活断層の上に乗っている。災害大国日本では原発は危ない」
と話をされ、その方向にコンセンサスができたようだ。


 「原発推進」の人の思考回路をみていると、「脱原発は非現実的、感情的、比較考慮がない」と、むしろそちらのほうがイデオロギー的に決めつけるゼロサムの思考で、


 たとえば滋賀の嘉田由紀子知事が「卒原発」―段階的に原発を減らし最終的には卒業しましょう―を唱えているなど、穏健な主張もあることをまったく黙殺していた。


 あと原発の発電コストについてもいつまでも電力会社の発表する「1kw当たり5〜6円」という数字を鵜呑みにし、それに対して疑義を呈しただけで「脱原発論者」ときめつけてきたり・・・、


 
 「原発」の話題にこれ以上は深入りしないことにして、

 不毛なイデオロギーの話にすりかえてしまうことも1つだし、

 どうでもいい話題で騒ぎ立てて本質的な問題を先送りする、ということも、日本の意思決定を遅らせる原因の1つなのだと思う。


 有名タレントが暴力団との交際発覚で引退、ということを読売新聞は一面トップで報じ、今日の紙面ではそのことに読者から疑問や抗議の声が出たことに対するお詫びではなく「正当性の主張」の記事を載せていた。


 ああどうでもいい。

 本当は、何が大事なのかをみんな薄々感じているのではないか、と思う。でも薄々感じているからこそ、かえって目をそらしたい。ほかのどうでもいい話題が出てくると、救われたような気分で飛びつく。


 こういうのは、コーチングでいうグレムリン(言い訳)の一種。




 そんな中でNHKの姿勢は、「本当に大事なことを大事に真剣に議論しよう」と、大変まっとうなことを訴えている気がする。


 今、私たちは歴史的にどういう時期にいるのか。そのことを自覚している人が、NHKの要職にはいるのだな、と思う。



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 腕時計の電池が切れた。

 そんなに高価なものではないが、有名ファッションブランドの時計。(たぶん中身はOEMだろう)


 六甲アイランドには時計屋さんが一軒もない。三宮に出てファッションビルの中の時計屋さんで見せると、


「この時計は輸入物なので、電池の交換はメーカーに送って2〜3週間かかります。費用も3500円ぐらいになります」


 とのこと。


 ほんとかなあ、と元町高架下まで歩き、花隈交差点のすぐそばの時計店「センコー堂」できくと、その場で交換してくれ、お値段は800円だった。


 こういうお店は潰れてほしくないなあ。



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 このほか最近聞いた印象的な言葉。


「今、グローバル経済の動きに神経をとがらすことには意味がない。われわれの手の届かない動きになっています。今大事なのは、自分の目の前のことを大事にやっていくことだ、と話しています」

(ひょうご産業活性化センター理事長・表具喜治氏の言葉)
 


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