7月31日、兵庫工業会・池田辰雄会長の講演を聴きました。


 同会長について、恥ずかしながら「神鋼出身の人」という認識しかなかったわたしですが、日本高周波鋼業株式会社の社長も務められ、関学で経営学の教鞭をとられているという知識の厚みとともに、社長経験者ならではの大きな決断の軌跡もしのばれました。


 その非常に興味ぶかいご講演内容を駆け足で―。


 「企業の多面性」として、
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 ⊂霾鹵濱兮
 資金結合体
 づ治体
 セ餮伺枴体
 κ配機構体

 と定義します。

 
 また「実物経済と金融経済」の関係では、

 現在から今後(2013年〜2033年?)は、「第III段階」であるとします。サブプライムローン問題がはじけ、金融バブルの後始末に奔走していた第II段階から、こんどは「実物経済が拡大して、金融と実物のバランス回復」する段階なのだと。

 すると第2次産業、今からですね。


 日本企業の強みとしては、「インテグラル型(すりあわせ型)」すなわち、自動車のサスペンションやボディやエンジンをが、それぞれ走行安定性や乗り心地、燃費と複雑にかかわるように、自動車メーカーと部品メーカーが綿密にすり合わせをしながら作る。部品メーカーと鋼材メーカーもそう。こうした仕組みがブラックボックスのように自分の技術を防護するのであり、日本が大事にしたいもの。韓国はここが下手で、「モジュラー型(独立性の高いものを組み合わせる)」が得意。


 そして、「見えない競争力」という概念をつかいます。

 目に見える競争とは、差異化、セグメンテーション。これに市場がついてくる。株主はここをみる。

 しかし目に見えない競争とは、マネジメント・パワーであり、マン・パワー。組織能力(ケイパビリティ)を問われる。いい組織をつくろうと思ったらここを強化しないといけない。

 経営革新のターゲットとは、この部分である。

 事象・実情・真情。目に見える事象(結果)は氷山の一角で、その奥に巨大なプロセス系=業務系がある。そこには、見方・考え方(思考性、態度、行動パターン、リーダーシップ・スタイル、意思決定の仕方など)がある。一番奥にある「真情」とは、人のこころの問題。


 そして、提言として

「自走する前線」をもちなさいと。

 「前線をもっと使ってほしい。提案を経営に反映する。前線に対してよく説明する」

 「日本の場合は、経営者が一番ダメ、訓練を受けていない」(池田会長)


「日本人の得意」はだいぶ変化した、と池田会長。

 「現場力」(職場のチームワーク、提案力、協調性)は以前より低下。

 「高品質志向」は、依然強い。

 「都市インフラの信頼性」これも以前より低下。

 「食の安全性」と「クールジャパン」は健在。


一方、「日本人の不得意」とは。

 「戦略性」

 「概念構成力」(ものをつっこんで考えない、すぐハウツーに走っちゃう)

 「豊かなビジネス発想」

 「異端に対する包容力」

 「リスクをとる逞しさ」


そして、「グローバル人になるためには、何が必要か」。

○ 「得意」の維持向上

○異なる価値観の吸収(海外体験)

○グローバルな家庭教育やグローバル情報の獲得

○敗者復活の価値観強化(敗者や異質を叩く風土を排除)


おわりに

★経験や固有技術という船 + 時代の風に順応する操舵

★モノづくりは大切だが・・・
 ・製造業⇒サービス業化(モノづくり + 価値創造 + 商社的機能)
 ・得意技術や固有価値が本質(内製には拘らない)

★日本(企業)の優位性は人材(人財)にしかない


 
やや、正田の「人」分野に関わりのあるところに偏って抜き出した講演抜粋となりました。

大きな視野で自分の分野の意味づけを知ることは何度でも必要なことであります。

池田会長、またご講演を主催しお誘いくださった兵庫工業会の皆様、どうもありがとうございました。


神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
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