『女性資本主義論』(高橋仁、幻冬舎、2014年5月)という本を手に取りました。

 著者は株式会社ジンコーポレーション代表取締役社長。脱毛エステサロン「ミュゼプラチナム」を2002年にオープンし成功させた人らしいです。今回初めて知りました。

 日頃このブログでは紹介しない系の本なのですが今回は例の「オキシトシン」を掲げ当協会の主張とも一部重なっているので・・・、「要おさえ」かな、とおもいました。


 「経済を動かすシステムが確実に変わってきている」と著者は言い、20世紀の価値観を「おっさん資本主義」と名付けます。

 いわく、勇敢さや野心、即断や戦略、競争でできた「おっさん資本主義」。しかしそれが決定的に綻びだしたのが21世紀の現代だとし、その綻びの一例として若者の離職も挙げます。

  強く自信に満ちた態度で競争を勝ち抜き、野心的態度で他者よりも多く利益を手にすることで尊敬され評価されてきたことを、おっさんたちはそのまま拡大再生産しようとしてきたと著者。そうした働き方や生き方をカッコいいものだとも、憧れだとも思わないどころか「あり得ない」ものとして完全否定しているのが今の若者たちだ、といいます。

ーわたしも某所でいいました「おっさん価値観がイヤだから若者は辞めちゃうんです!!」って

 その「おっさん資本主義」にとって代わって台頭してきたのが「誠実さ」「利他的」「共感力」「忍耐強さ」「愛情の深さ」などの「女性的価値観」であるとします。そこで例の「オキシトシン」にも触れ、

 その例にバングラデシュ発のバッグのブランド「マザーハウス」を挙げます。

 「女性資本主義」の担い手は「女性」と、「女性のようにものを考える男性」なのだそうで、
 
 『女神的リーダーシップ』という本では、「むしろ、男が女性的価値観を身に付けることで、より男にとっても女にとってもよいことが増えるだろう」と言っているそうです(この本はまだ読んでないので受け売り。これも読みましょう)


女性が消費の主役になったからそれ向けのマーケティングを、というだけだと目新しくないのだが…、本書は例の「オキシトシン本」と前掲の『女神リーダーシップ』の二冊の出版を背景に新しいタイプの「女性ヨイショ」論を展開しています。


 女性のわたしの立場では言いにくいことを言ってくれている本。

 「男性」「女性」という括りはかなり雑で、おおざっぱな極論を言うと反動がきて淘汰され、という流れになるのでわたしはあまり好きではない。でもこういうことを男性が言ってくれると風よけにはありがたい。

 男性が大半の「うちの会員さん」がたは、どう思うんでしょうか・・・、かれらは例外なく「お父さん」なので男性の中でも幸いにもオキシトシン的なひとたちではあります。風貌はけっこういかつい人もいます。「女」って呼ばれるのはかれらでも今いちなんじゃないかなあ。

「うちの団体」は女性講師が主宰するリーダーシップ教育の機関、という今のところ珍しい形態です。


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 ところで「男性、女性」という括りがでてきたのでひとつ思い浮かんだことを言うと、最近の週刊文春の土屋賢二氏の連載で、

「男性は女性が重大視することを過小評価することで優位に立とうとする」

という意味のフレーズがあって、笑った。

 「女子供は些細なことを重大視する。そんなことに右往左往しないのが大人だ」と男性は考え、女が騒ぐことを黙殺することで自分の大人としての面目を保とうとする。

 その結果が多くのことについての問題解決能力の低さではないのだろうか、とわたしは考える。

 オスとしての自分の能力の高さを証明したければ、女性が「大変だ」ということについて、

「これは本当に大変なことです。われわれも重視しており、一刻も早く対策をとろうとしています」

と真顔で言ったほうが得策だとおもう。とりわけ、民族としてあるいは自治体としての消滅がかかっているような事柄についてはそうだとおもう。

 うちの会員さんはおおむねそういう人たちだな。



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NPO法人企業内コーチ育成協会
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