『行動承認』を読まれてわたしのことを「承認の人」と思っている方は、わたしが「叱り技」に転じたときにびっくりして、そして「この人裏表がある」とか「期待を裏切られた。イヤだ」と思われるのかもしれない。


 実は本来めっちゃくちゃ「叱りキャラ」である。


 そういうわたしの近年「叱った」エピソードを挙げておくと、


1)ある人に書いたメール。


「あなたは思春期のお子さんをお持ちですね。あなたの少し口を尖らせたような甲高い声の短い最低限の受け答えは、思春期の反抗期の子供さんのそれを彷彿とさせます。
 あなたは、反抗期の子どもさんのような心理状態でわたしに対して会話しているのではないだろうか。自分のお子さんの日頃ご家庭でみせる態度をあなたも真似されているのではないだろうか。
 わたしはあなたのお母さんではありません。
 あなたのお母さんはご存命と伺っているが多分ご高齢ですよね。『反抗』するなら、その年老いたお母さんになさってください。そしてもしお母さんがそのために衰弱されたら、ご自身で責任もって介護を引き受けてください。
 わたしにはあなたのような大きな子供はおりません。また、やっと子育てを終えて今から社会を幸せにするための仕事をしなければなりません。でも年齢相応にあちこちガタがきています。今の段階で反抗期の子供にかかずらわっている暇はないのです」



2)またある人との電話でのやりとり。


正田「このところNさんがインタビューでわたしについて証言されたこと(要は、「承認研修」の講師である正田がいかにすみずみまでの配慮をもって「承認」を伝えているか)は、誇大広告ですかそれとも真実ですか?」

ある人「いえ、誇大広告ではありません」


正田「誇大広告でなかったら、何ですか?以前にも言いましたが否定形でなく肯定形で言ってください」


ある人「(強い口調で)誇大広告ではありません(←「誇大広告か、どうか」ということに目を奪われているので、否定形で強く言うことが正しい、と思っている)」


正田「『誇大広告ではない』を肯定形で言うとすれば、それは『真実である』ということです。『Nさんが言っていることは掛け値なく100%真実だ』ということが、どうして言えないのですか。
『あれは真実だ』と表現することを100点だとするなら、『誇大広告ではない』と表現することはそれを50点60点に勝手に『減点』していることになりますよ。どうして他人様のやっていることを勝手に減点できるのですか。それは無茶苦茶Nさんに失礼な話ですよ」


ある人「…20代の頃の上司に言われたことがあります、『出し惜しみするな』と。『いいものはいい、とはっきり言え』と」


正田「ほう。ではそれをどう思いましたか。どうしましたか」


ある人「その通りだ、と思いました。そうするように努力しました、その当時」


正田「では、なぜ今はそれができないのですか。若い頃上司の方に躾をされたことを、今は偉くなって忘れてしまったのではないですか。大切なことだったのではないですか。
 今、会社の人があなたの言うことをきいてないとしたら、あなたが率直に『いいものはいいと言う』態度を忘れてしまったからではないですか」


以上


 1)のケースも正直ほんとに沢山経験する。イクメンも決して100%いいわけじゃなく、自分のお子さんの精神年齢がその人に伝染っているのではないだろうか、お子さん並みの精神年齢になっているのではないだろうか、とくに女性のわたし、NPO代表のわたし、との関係性の中で、というのもよく思います。要は「子供に感情移入したうえでの投影」ですかね。「主婦」が働き始めのときに「仕事」の世界の人たちに言われたり思われたりすること―「子供を言い訳にするな」―は、意外にイクメンの方々にも当てはまったりするのです。

 かつ、お父さん世代の方々に要望したいことですけれども、お子さんが思春期の反抗期でお母さん(自分の奥さん)にやたらとつっかかっているとき、奥さんに対して「ざまあみろ」と思ったりしてないだろうか。正義がないのに子供のほうの肩を持ったりしてないだろうか。
 文脈にもよるが、
「お母さんに対してその口の利き方はなんだ!」
とお父さんが言うのが正しい、というケースはいっぱいある。またそれを自信をもって言えるお父さんは少ない、むしろ漁夫の利を得ようとすることが多い、とも。
 


 そして2)のケースはより普遍化すると、人は40になっても50になっても「上位」の人から叱られなければならないようなことをする、とりわけ男性ではそれがある、ということです。20代ごろに躾けられたことも忘れてしまって再インストールしないといけないケースがある。しかしその年齢になって「一から躾けなおしてくれる親切な上司」にめぐりあえる人は少ない、本人も既に躾など受けつけない心理状態になっていることが多い。

 ご家族のいる人は、一番率直に愛情込めて厳しいことを言ってくれるのは家族なので、「ご家族を大切にする」は大事なことですよね…。


 ―えと、1)2)とも直近にやりとりしている方々のことでは断じてありませんのでくれぐれも「自分のことだ」と思われませんよう― (えっ、「思うよ」って?ちがいますちがいますちょっと必要性があるもんですから;;)



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