今年、このブログに2回登場された「Y子さん」(仮名)から、また丁寧なメールをいただき、それへのわたしのご返信を紹介します。

 Y子さんの登場記事


「研修営業」をしないわけ、ブログ発・幸せな発達障害部下? (9月8日)
 http://c-c-a.blog.jp/archives/51922006.html

働くことの重さと貴さ、幸せ連鎖の頂点、そして自信のない正田(9月18日)
 http://c-c-a.blog.jp/archives/51922570.html


 Y子さんが、メールの中で

「マネジメントに愛のブログ、心に響きました。
承認は愛の技術だなあと、つくづく感じております。」

と書かれていたことを受けてのものです。


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____さま

メールありがとうございます。正田です。
札幌は40cmの雪ですか。__さん、お元気でお過ごしですか?

私は今は財団の解散登記の雑用などをしていて、
こうした作業は少し気がふさぎます。

(中略)

ブログ読んでいただきありがとうございます。
__さんはじめ、今年は研修業の方の中から
行動承認を良いと言ってくださる聡明な方が登場されました。

そしてドイツ思想がかなり入ったので
研修業としては、道なき道だなあと思っていたところ
思いがけず、多くの方から支持していただきほっとしています。
メジャーなブログに比べるとささやかなものですが―。

「マネジメントに愛」は、
これも研究者の方からは賛同を得られないので
現場の方々からのご支持を頼みにしてすすむしかないことだと思います。
「愛の技術」と言っていただいてありがとうございます。
思うのですが、「愛」とか「やさしさ」と言えば、
広く賛同は得られるのですが現実の力にはなりにくい。
本気で現実を変えようと思ったら「力」に変換する必要があり、
そのとき「承認」はその受け皿になりうる概念なのだと思います。

財団は解散しましたが、
いつか、本当に良いと思って下さる専門職の方が集まって
何らかの形にできる日がくるかもしれませんね。

先般お会いしたヘーゲル研究の札幌大学の高田純教授は、気さくな良い方でした。
__さんもしご興味があれば、コンタクトとられてみてください。


それでは
いつかお会いできることを楽しみに。


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 ここでは、「マネジメントに愛」と考えていることに加え、過去のY子さんとのやりとりならびにブログ記事に出ていたのでメールでわざわざ触れなかったのですが

「社会に愛を伝播させるには、マネジメントに働きかけることがもっとも効果が高い」

と考えていることも、付け加えないといけないかもしれません。


 そういうのは経営者さん方は本来預かり知らないことで、そんなのは国とか自治体がやってくれよ、と思っているかもしれませんが。
 でも結果的には、そうなるんです。

 (これも研究者さん方に理解していただいたり裏づけていただくのは難しいことなので、ただ「実感」として、現実に起きていることを丁寧にご紹介しながらすすむしかないことなのでしょう。)


 ささやかな身ではありますがそれほどの大きなものに関われる人生であることに感謝していたいと思います。

 こういう感覚をともにできる友人とつながっていられることにも。





※なお、研究者さん方が「マネジメントに愛」という考えへの抵抗が強いのは、自身が大学教員であり講義対象が大学生さんである、という制約が大きく影響していると考えたほうがいいかもしれません。
 わたしでも、仮に今から社会に出ていく大学生さんに向けて、
「マネジャーに承認教育を施すことによって愛のあるマネジメントとなり、成員のパフォーマンスが上がり組織のアウトプットが上がる」
てなことを講義できるか、というと、いささかためらいをおぼえます。
 大学生さん〜若手社会人は、それに関して「受益者」の立場であります。「実践者」ではありません。
 マネジメントにそういうものを期待して、虫の良い考えで社会に出ていったら、不幸になるのは目に見えています。

 しかし「承認教育で強烈な業績向上が起きる」という現実は、10数年前から厳然としてあるわけです。
 大学や研究機関は、それを証明するにふさわしい機関では恐らくないということです。

 そしてまた、目を転じれば、わが国には「会社は家、従業員は家族」という言い方はもともとあり、もちろんそれは「家父長制」「私物化」などとも繋がりやすいものではありますが、「家族愛」に近い感情的距離の近さは現場では普通にあったわけです。ただの家族愛ではなくそこに「公正さ」を持ち込んで、かるく修正を加える、という効用も「承認」にはあります。


※なお繰り返しになりますが正田も、あからさまに「マネジメントに愛を」という教育をしているわけではありません。「行動承認」というごく簡単な行動をマネジャーの皆さんにやっていただき、それが結果的にほぼ「愛」と同じ効用―オキシトシン値の上昇とか信頼感のアップとか規範の取り込みや行動量創意工夫の増加とか―をもつことを実際に体験してもらう、ということをやっているだけです。



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 フェイスブックで新しくお友達申請いただいた方(複数)から丁寧なメッセージをいただき、このブログの「発達障害」関連の記事を読まれ「当事者でないのにここまで深く探求している」ことに感銘を受けたことが述べられていました。
 いや正田も限りなく怪しい、「半当事者」のようなものだと自分で思っていますが(苦笑)

 大手メディアが「触らぬ神に祟りなし」と避けているぶん、いまだに「知っている人だけが知っている」話題です。(研修でご紹介すると「初めてきいた」というリアクションがかなりあります。)でも日本はそんなことをやっているから発達障害への学校・職場の対応が先進国の中でも遅れるのです。

 このブログの発達障害関連の記事の中には、個別には、ちょっとキャッチ―なものもあるのですが、そこだけを見ずに全体を真摯なものとして受け止めていただいたことに感謝でした。


正田佐与