あの日


 「社会人のための『小保方手記』解読講座」
 少し中休みです。

 お蔭様で、一昨日メルマガでお知らせしたとおり、このシリーズが「社会人 小保方」で検索するとGoogleトップに出るようになりました。
 Googleは、記事の内容の質、量に基づいて表示順位を決めていると言われていますので、特別SEO対策などしないのにトップに表示されるということは、この記事内容が高く評価していただいていることと思います。大変、光栄なことです。

 読者の皆様、ご興味のありそうなお友達に教えてあげてくださいね!


 このブログの読者の方から、大変興味深い、また真摯なお便りをいただきました。
 ご了承をいただき、引用させていただきます。


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 小保方さんの記事、なるほどと思いながら興味深く読ませていただいています。

実は、私も過去に在籍した大企業で、既に退職した(当時は在職)理系高学歴男性の介入と妄言による組織運営の混乱に遭遇し、もしかしたら、彼も小保方さんのような問題を抱えていたのではないか?と仮説しています。

 私の遭遇した件の方は、結局、幸運なことに解決に向かって進みました。 当該の理系高学歴男性は、組織人として服務規程に違反することをしていたために、上司が激怒し大組織を退職することになったようです。しかし、彼には全く悪意もなく、自分は悪くない、組織では自分のやりたいことが徹底できない等と言っていたようです。が、それは明らかに言い訳だと思います。

  また、当該人物は、企業経営に関する知見があると勘違いしていて、大言壮語を繰り返し、周囲はその発言を信じて、信頼を寄せていました。しかし、ふたを開けてみれば、彼がこれまで繰り返してきた「自分は実力者」というアピールのほとんどは、実体のないものでした。  


 あまり具体的にお話しすることが出来ないのですが、とにかく、社会には高学歴だけれども社会性が欠如し、社会人として組織人として当然の常識を欠いた人物がいます。しかし、理系社会では、その欠如が、社会人初期では表面化しづらいのかもしれないと感じました。(当該の人物も入社以来研究部門にいたそうです。)

 結局、その当該人物の妄言被害?に遭った会社が複数あることがその後発覚しました。たまたま、被害に遭った社長と、私のいた会社の社長があるところで知己を得て、情報交換する中で、同じ人物が同じパタンで各社に迷惑をかけていたことが判明したわけです。

  実は、当該人物をここまで増長させた周囲の問題もあるような気もしています。 大企業の看板、高学歴、一見人当たりの良く話がうまい、スマートに見える立ち居振る舞い、だけを見て、その人の本質を見ようとしなかった周囲(今回のケースで言えば、私のいた会社の株主たちー地元の若手有力者)にも、表面的な情報だけで人間を評価してしまうところがあり、その当該人物をうまく「利用」しようと考えたこと。 お互いがお互いの利用だけを優先させて、共同のゴール・成功をめざすことをしなかったのだと思いました。


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 いかがでしょうか。
 大変、真摯な、リアリティのあるお便りでした。
 今、理研に在籍している研究員たちも同じ気持ちなのかもしれません・・・。

 どうも、わたしたちの社会では一定頻度でこういう問題が発生しているみたいなのです。本当は珍しくないことなのかもしれません。

 ただこのお便りのケースでも、社長さんや株主さん方まで巻き込んで騒動になるぐらいですから、ある程度世間を知っている人も騙される。
 だから、この「小保方騒動・その手記騒動」を契機に、学習したほうがよいですね。

 学歴、華やかな経歴、自慢話、に騙されない。心したほうがよいと思います。


 前にもお話したとおり、「小保方手記」に関しては、わたしの友人の真っ当な社会人は、はなから買ったり読んだりしません。
 でもそういっているうちに26万部のベストセラーになってきました。メディアでもまだしばらく取沙汰され、それをきっかけに読む人も多いでしょう。

 できれば、1つの会社が理研CDBのように機能不全になったり解体されたりしないために、この種の「人」の問題についても早い段階で共通認識をもつことができるようにしたいと思います。

 「承認マネジメント」としてはイレギュラーな話題ですけれども、言葉と行動の不一致な人にダマされないように。
 そこはやはり「行動承認」の価値にもういちど戻りたいものです。



 匿名希望さん、ありがとうございました!!

 このシリーズ記事に素晴らしい華を添えてくださいました。
 良識的な社会人の方のお声を聴けて、わたくしもほっといたしました。



これまでの記事:
●社会人のための「小保方手記」解読講座(1)―印象的な”ツカミ”のエピソードはこう読め!Vol.1
>>http://c-c-a.blog.jp/archives/51935543.html

●社会人のための「小保方手記」解読講座(2)―印象的な”ツカミ”のエピソードはこう読め!Vol.2
>>http://c-c-a.blog.jp/archives/51935599.html

●社会人のための「小保方手記」解読講座(3)―1位マネジャー製造講師・正田が読む・晴子さんのプロファイリングはVol.1
>>http://c-c-a.blog.jp/archives/51935610.html

●社会人のための「小保方手記」解読講座(4)―正田が読む・晴子さんのプロファイリングVol.2 小保方さんの生育環境は
>>http://c-c-a.blog.jp/archives/51935705.html

●社会人のための「小保方手記」解読講座(5)―プロファイリングVol.3 多彩な感情表現は人を被害者的にする!心理学セミナー、カウンセリングの副作用のお話
>>http://c-c-a.blog.jp/archives/51935878.html

●社会人のための「小保方手記」解読講座(6)―「私の会社でも」読者からのお便り
>>http://c-c-a.blog.jp/archives/51936058.html

●社会人のための「小保方手記」解読講座(7)―“惑わされる”理系男子:女性必見!もしもあなたの彼が「隠れ小保方ファン」だったら
>>http://c-c-a.blog.jp/archives/51936162.html

●社会人のための「小保方手記」解読講座(8)―「キラキラ女子」の栄光と転落、「朝ドラヒロイン」が裁かれる日
>>http://c-c-a.blog.jp/archives/51936340.html

●社会人のための「小保方手記」解読講座(9)―「STAP細胞はあります!」は本当か?Amazonレビュアーが読み解くプロジェクトの破綻
>>http://c-c-a.blog.jp/archives/51936570.html

●社会人のための『小保方手記』解読講座(10 )―再度「STAP細胞はありません」―「ウソ」と真実・ネット世界と現実世界のギャップ、社会人の分断リスク
>>http://c-c-a.blog.jp/archives/51936986.html

●社会人のための「小保方手記」解読講座(11)― 騙されないためのケーススタディー:小保方晴子さんが使った「ヒューリスティック(自動思考・錯覚)」の罠
>>http://c-c-a.blog.jp/archives/51937126.html

●社会人のための「小保方手記」解読講座(12)情けないぞおじさんたち!!「ええかっこしい上司」「放置プレイ上司」そして「欲得・不正系上司」(前編)
>>http://c-c-a.blog.jp/archives/51937436.html

●社会人のための「小保方手記」解読講座(13)情けないぞおじさんたち!!「ええかっこしい上司」「放置プレイ上司」そして「欲得・不正系上司」(後編)
>>http://c-c-a.blog.jp/archives/51937542.html

●社会人のための「小保方手記」解読講座(14)(最終) まとめ:あなたの会社から「モンスター」を出さないために―女性活躍、発達凸凹対応、そして改めて「行動承認」
>>http://c-c-a.blog.jp/archives/51937655.html


●エイプリルフール特別企画・シリーズ番外編:社会人のための「小保方情報」解読講座
>>http://c-c-a.blog.jp/archives/51937719.html