今朝iPadを開くとこんな記事が「グノシー」から届いていました。


 「STAP細胞ビジネス」がついに欧米で始まった! 小保方潰しに没頭した日本は巨大マネーもノーベル賞も逃す羽目に?」
>>https://gunosy.com/articles/RoXC9


 この記事の筆者は(文=王山覚/グローバルコンサルティングファームに勤務するビジネスウォッチャー)となっており、肩書はなんだかすごそうですが、上田眞実氏大宅健一郎氏に続く新たなトンデモライターの出現です。

 
 わたし自身はSTAP細胞ネタは重要でもないし単なる目くらましの気すらして、早くこの話題から離れたいのです。しかし「あるある」の方々が絶え間なく話題づくりをして世論をかく乱します。


 たまたま上記の例は「グノシー」ですが、このところビジネスジャーナル上田眞実氏大宅健一郎氏の「STAPあるあるネタ」が「Yahoo!ニュース」「MSNニュース」等、大手ニュースサイトに上がってくる例が続きました。

 こうしたニュースサイトは、要は儲け主義なのです。記事のアクセス数が多ければ広告主からの評価が上がるので、「STAP―小保方ネタは美味しい」ということです。また、ニュースサイトの運営というのは少ない人員でやっており、「ビジネスジャーナル」などは2人でやっているのだそうです。勢い、他のニュースサイトの記事を裏も取らずに転載することになります。

 こうしてネットデマは作られていくというお手本。



 国会では、山本太郎氏が「小保方晴子氏を潰した理研が「特定国立研究開発法人」(スーパー法人)になるのはけしからん!」と候補から外すよう求める動議を内閣委員会に出したんだそうな。



>>http://biz-journal.jp/2016/06/post_15341.html

 これはおなじみ上田眞実氏の記事。


 STAP―小保方ネタ、国会に上陸。


●STAP特許のありえない大ウソと、STAPあるあるウイルスに罹患したひとのこころの病
 

 さて、上記のグノシーの記事にある「特許ネタ」は、これまで当ブログでは紹介していなかったのですが、先月ビジネスジャーナルが騒いでいました。

「STAP細胞の特許出願、米ハーバード大学が世界各国で…今後20年間、権利独占も」(by上田眞実)
>>http://biz-journal.jp/2016/05/post_15184.html

 ・・・・・あるあるの方々の情報を全部フォローしてご紹介する気力が正直いってないのです……

 
 で、手が回りきらないので上記の記事の裏取りはしないでほっておいたところ、スカッと気が晴れる専門家の検証記事が出ました。

「STAP細胞の特許と論文 見比べて初めてわかる図版の不自然さ」
>>http://bylines.news.yahoo.co.jp/takumamasako/20160603-00058326/

 正しい記事なのでタイトルを太字にしております(笑)STAP事件を発生当初から追っていた科学ライター、詫間雅子氏の記事。丁寧な検証の結果、衝撃的な結果が出ています。

 STAP論文で正式に不正と認定された4つの図版のうち、3つが特許の書類にそのまま残っている。
 STAP論文の図版は「おえかき」か

 ぜひ、この内容をみるために上記のリンクをクリックして記事を一度ご覧ください。
 どれだけ悪質なウソか。

 専門家がみるとこれらは一発で特許却下になるレベルなのだそうで、ハーバードというかブリガムウィメンズ病院がどれだけお金を使って話題づくりをしたかわかりませんが、だませるのは素人だけのようです。


 友人は、上記の詫間雅子氏の記事の内容などを米国の弁護士の友人に送ると言っています。確認が取れたら特許は一発アウトであろうとも。


 しかし。

 以前にも少し触れましたが、
 「STAPあるあるウイルス」に感染すると、人間がおかしくなってしまう。

 という例を、最近も新たに1例、友人で体験しました。


 私と同年代の既婚、個人事業者の女性です。
 この人が上記の上田眞実氏のSTAP特許の記事をフェイスブックでシェアし、自分のコメントとして
「これでまたアメリカがボロ儲けってことでしょうかねー」
と、揶揄うような言葉を添えていました。

 わたしはそれにコメントを入れ、そうではないということを説明しましたが、彼女は会話しているふりをしますが受け付けていないのでした。

 記事内容をもとに次から次へと質問を投げつけ、わたしがそれに答えても回答への応答はなし、次の質問を投げつけるのみでした。明らかに回答は読んでおらず、単なる悪意を投げつけられたとしか認識していないのでした。そして自分も手りゅう弾を投げつけて反撃するのでした。コミュニケーションではなく、勝ち負けの問題になっているのでした。

 なんでこんなふうになるんだろう。


 以前は、というかほかの点では聡明だった女性でした。哲学カフェを主宰もしていました。


 無力感でした。わたしがこれまでのノウハウを基に、丁寧に丁寧に、相手へのリスペクトを欠かさない姿勢で語っても、逆に相手は当方を「下」にみて嘲笑するのみ。

 単にネットでみたしょもないデマジャーナリズムを信じこみ、普通の誠実な人を信じなくなるとは。

 デマジャーナリズムの中にある、嘲笑、揶揄、居丈高、センセーショナリズム、そしてマスメディアより自分たちが偉いんだという「上から目線」に感染したとしか思えないのでした。

 自分がすごいことを知っている特別な人間だという思い込み。
 まるでSTAPを妄想した元研究者の人格をコピーしているようです。

 そして、単なるナルシシズムを通り越した攻撃性。
あとで友人と話しました。これは「下剋上感覚」なのではないかと。
研究者、理研、マスメディア。普段ならどうやっても太刀打ちできない大きな権力を持った存在に、「STAP細胞」「小保方さん」という題材は、「自分は不遇だ」「抑圧されている」と思っている人にとっては意趣返しするための有効なネタだ、と捉えられているのではないかと。

でも、STAPがこういう人間を作ったのです。こういう人が今後、Yahoo!、MSN、グノシーといった大手ニュースサイトを通じて次々つくられていく可能性があります。


 このブログを読んでいるあなたの隣の人も、既にそうかもしれません。

 そして国会にまで行っているし。


 ほらね、3月ごろブログに書いた、

「元特ダネ記者のわたしが『まずい』と思うことは多分本当にまずいのです」

当たってたでしょう?


 STAP細胞自体は科学的決着がついている問題なのです。わたしはそれより、人びとの「こころの病」の問題のほうが怖い。