兵庫県中小企業団体中央会の会報、月刊「O!」に連載中のコラム「誌上コーチングセミナー」第11回。10月号記事を同誌編集部のご厚意により、転載させていただきます。
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「誌上コーチングセミナー」(11)
人手不足時代に勝ち残る「経営」とは
兵庫県内に住む40代の主婦のA子さんは、最近自宅近くの工場と福祉施設でそれぞれ数か月ずつパートとして働いたあと、辞めました。
理由は「人間関係」。
工場では、製造課長の人を人とも思わない言動がどんどん息苦しくなっていきました。最後は子供の学校行事のため事前に休暇願を出したところ断られ、辞めることを決断しました。
福祉施設では、ベテラン職員が明からさまに利用者の悪口を言っているのがどんどん辛くなりました。
「仕事自体は楽しかったんですが…」
どちらの職場も人の入れ替わりが激しく、いつも求人広告が出ています。A子さんは今後は事務の仕事に就けないかと思案中です。
別の営業会社のとある営業所。
ここでは、所長が交代して以来人がどんどん辞め、20人いた営業所が今は16人になっています。
現所長は部下にまったく関心のない様子。「スキルの低い所員は会社も救済しませんから…」と、どこ吹く風です。前所長の下では士気高く働き、高業績を上げていた営業社員が辞めるのに対してもその調子です。
「離職」という現象に対して、これまでは「根性がない」「辞める人間のほうがけしからん」という見方がされがちでした。
しかし、「すき家」に代表されるような明らかなブラック企業以外にも、「マネジメントへの不満」は高いと言わざるを得ません。多くの離職は、マネジメントに対する声なき抗議と受け取っていいようなのです。
「入社3年以内に中卒の7割、高卒の5割、大卒の3割が離職する」という「七・五・三の法則」は有名ですね。
「入社3か月で約3割が辞めたいと思った」という数字もあります。採用・教育会社の(株)ジェイックが今年7月に新入社員523人を対象に行った意識調査では、入社3か月の時点で新入社員の28%が「離職を考えたことがある」と回答したそうです。
この調査では、「尊敬する上司・先輩がいる」「自分の成長を気にかけてくれる上司・先輩がいる」という要素が離職リスクを減らすことも分かっています。
今、「マネジメント」に何が求められているのでしょうか。人手不足時代、企業の良い風評を維持し人材を確保するためには何が必要でしょうか。
当協会は11月7日、三宮にて、過去12年にわたり業績1位を作ってきたマネジメント手法の直近の事例紹介のセミナーをいたします。
題して「夢物語みたいなこと、言うてもええんですか~承認マネジメント事例セミナー」。
「科学的方法でかつ簡単に実践できる」とマネジャーたちに賞賛され、かつ、現場の満足度も極めて高く業績向上効果も高い、人手不足時代を勝ち抜くマネジメント手法を体感してみませんか。
詳細・お申し込みはNPO法人企業内コーチ育成協会HP http://c-c-a.jp/ でどうぞ。
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中央会様、ちゃっかり記事の中に11月7日の「番宣」も入れてしまいましたのをあたたかくお目こぼしくださいまして、ありがとうございます!
記事にも書きましたように「人手不足解消」のためには「風評」、ばかにできません。
「あの会社働きやすいよ」という評判がたつのが一番望ましいですが、離職続出でネット上に悪評が出回る、という事態は絶対に避けたいところでしょう。
―残念ながら「悪意による悪評のアップ」という現象もありえなくはないのですが―
生き残りのために良いマネジメント。従来、「風が吹けば桶屋が儲かる」のように遠いロジックのように感じられたかもしれませんが、一度ちゃんと考えてみてはいかがでしょうか。
100年後に誇れる人材育成をしよう。
NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp