正田佐与の 愛するこの世界

神戸の1位マネジャー育成の研修講師・正田佐与が、「承認と職場」、「よのなかカフェ」などの日常を通じて日本人と仕事の幸福な関係を語ります。現役リーダーたちが「このブログを読んでいればマネジメントがわかる」と絶賛。 現在、心ならずも「アドラー心理学批判」と「『「学力」の経済学』批判」でアクセス急増中。コメントは承認制です

カテゴリ:出会いに感謝(研修・セミナー出講記) > 承認マネジメント事例セミナー

 11月7日の「承認マネジメント事例セミナー」において、一部残念な事態があり、ここにお伝えいたします。


 当日発表された篠山市商工会事務局長原田豊彦氏の発言の中で、


「今日の事例セミナーには正田先生から電話があり『事例セミナーに来なさい』と言われた」

と、登壇を強制されたような発言、(「来なさい」という表現は事実として一切ない)

また

「われわれの商工会が『共済1位』『補助金1位』という成績を出していることは承認研修のお蔭だから発表しなさいと言われた」

と、まるで成果と承認研修の間には因果関係がないものを正田が強引に結びつけているかのような発言、

また


・上記と関連して、全体的な被害者意識
・2013年2月工業会講演での正田の発言の捏造
・宿題に関して「邪魔くさい」と発言、出来るようになった喜びなど一切触れなかった


など、当協会及び正田にとってイメージダウンにつながる発言が多数含まれ、来場者の方には誤解を招いたかもしれないと思います。

本日これらについて同氏より口頭で謝罪がありました。

 法的手段をとるかどうかは追って検討いたします。



 今年というタイミングできわめて残念なのは、春先に理研の女性研究者の研究不正とみられる行為があり、そのことできわめて高いエビデンスを出す当協会や正田もダメージを被ったことです。データ捏造のイメージがついてしまったのです。

 過去12年にわたり地道に教育をし、事例収集や統計調査を積み重ねてきた当協会ですので、そうした負のイメージは極めて不当であり残念なことでした。


 やや時間が経った今秋、3年ぶりの事例セミナーを開催することで、「異常値」ともいえる成果事例を並べて聴いていただき、「本当に成果の出るものなのだ。また成果の出方は本当に尋常ではないのだ」と多数の方にわかっていただきたく思いました。


 しかし、せっかくのその場で、原田氏により研修の効果やセミナー登壇の自発性を疑わせるような発言が出てしまったことはきわめて遺憾であります。

 ちなみに原田氏に登壇を依頼したいきさつはこちらの記事

 事例セミナーに4人目の論客登場。。
 http://c-c-a.blog.jp/archives/51894318.html

にあり、この記事でもわかるように強引に引っ張るような言い方は一切しておりません。正田は普通の常識人です。


 ただ、男性スピーカーは往々にして、女性について、発言内容をデフォルメし攻撃的で強引な人格の女性であるかのように表現することはあります。

 それはイメージ商売のコンサル業にとってはときに「致命的」になることがあります。


 ですので、今後のアクションについては少し考慮させていただきます。


 ご来場の皆様には、大変残念な、事実と離れた発言をおきかせしてしまい、おきき苦しく本当に申し訳ありませんでした。この場を借りてお詫びさせていただきます。


 原田氏以外のスピーカーはみな事実に基づいて発表しておりますので、何卒ご信頼くださいますよう。




 わたしも心したいと思います。一部でも事実でない発言があると、発言全体が信用できないものにみえてしまうな、と。これまでも相当気をつけ、デフォルメなどしないようにしてきましたが。また近著『行動承認』は各エピソードの関係者と丁寧に時間をかけ取材し確認作業をし、「この形で出して間違いない」というものを書いているのですが。




100年後に誇れる人材育成をしよう。
NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

 7日、兵庫県経営者協会会議室にて 承認マネジメント事例セミナー「夢物語みたいなこと、言うてもええんですか」を開催しました。

 地域の経営者、管理職、商工会関係者らが来場され「全国でここにしかない奇跡のマネジメント事例発表」に熱心に耳を傾けられました。


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 姫路市立楽寿園園長・生駒眞一郎さんの開会の辞で開始。
(生駒さん、指定管理者更新おめでとうございます!)


・OA機器販売営業課長 柏原直樹さん(39)
・介護施設相談室長 林義記さん(35)
・中国工場総経理 脇谷泰之さん(50)
・篠山市商工会事務局長 原田豊彦さん(56)

の順に、発表いただきました。
 関西国際大学経営学科長 松本茂樹先生(58)からコメントをいただきました。

 
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 なりたかったマネジャーになったのに、成績が上がらず「もうマネジャーから降ろされるかも」と思っていた、と柏原さん。当時の上司、永井博之さんから「承認」の伝授を受け正田の「孫弟子」に。以後、部内の活気が出、2013年には上下半期とも社内表彰を獲得しました。

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 31歳の若さで「承認」に出会い担い手となった承認王子・林さん。今回も史上最年少の発表者となりました。当時、「頑張っていたのに認められない」「ダムが決壊した気分だった」。中堅の立場で辛抱強く「承認」を続け、涙の法人内表彰式という夢のような出来事を生みました。以後、5人の部署で4年間離職ゼロ。部署を超えて離職防止に取り組み続けています。

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 中国工場総経理の脇谷さんは「承認」前は「毎日誰かが遅刻早退。出荷前の不良対応による異常作業多発。顧客からのクレーム多発」で、脇谷さん自身が手を動かしてものを作っていた状態だといいます。(「最悪ですね」と松本先生)それが、「承認」後には顧客が現場を見学すると受注確定、倍々に近いペースで売上増、そして「2年間、顧客のもとに流出する不良ゼロ」を達成。ものづくりの世界でもきいたことのない、「奇跡」のような工場になりました。
  

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 篠山市商工会の原田事務局長。「承認研修」を導入したものの途中、職員からの辛口アンケートにびっくり。しかし気を取り直してワールドカフェ2回を経て、県下28商工会の中で「共済加入1位」「持続化補助金採択1位」を獲得します。途中、言葉に詰まった瞬間は、部下の名選手・北島氏の頑張りに感極まったのでしょうか…(ご本人はあとで「作戦だ」と言っておられました)



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 コメンテーターの松本先生から興味深いご発言。
 大学教育の世界でも今、「承認」「コーチング」の効果が検証されつつあります。
 関西国際大学では、松本先生ともうひとりコーチング的な手法を使う先生の学生が、大学全体の成績上位者10%を占めているそうです。
 また「離職防止」ならぬ「退学防止」に向けて、「最近どう?」というような「声掛け」(存在承認)を励行したところ、退学者が3分の1になったそうです。

 


 質疑の時間…。

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 脇谷さんに「中国での離職率は」。「1週間での離職率は80%です」とびっくりするようなお答え。 
 さらに独自の採用方針「ウソをつかない」などについても説明がありました。

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 柏原さんの元上司、永井博之さんの3年前の事例発表をきかれた方から。「まったく同じことを言っている。『承認に力を持つ』とはどういうことか」「私自身がぶれないことだと思います」。


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「私は部下に『任せる』ということをしていたが、承認といえるのか」「『君の判断力はOKだよ、信頼しているよ』という意味での承認だと思います。ただある程度経験値の高い人に使える手法」


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「組織の中で他にだれも知らない段階で自分ひとり使い始めるのは勇気の要ることだと思うが」
「私にも『お返し』が返ってきますから」

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 正田から締めのご挨拶。

「『承認』はきわめて有効な手法です そして今回は過去7回のなかでも、また国内のコンサルティング業界全体を見渡しても、最高レベルの粒ぞろいの成果事例であったと思います
 残念ながら、全国でもここにしかないものですので、皆様はこれまでこれに類したお話をおききになったことはないかもしれません まったく初めてかもしれません しかしわたしどもは12年間こうした成果をみてきまして、これは本物だと確信しております
 わたし自身も自分がこういう経営学上の法則を発見してしまった、これはものすごく強力な手法だ、ということを喧伝することが、どれほど知らないかたからみて不遜にみえるだろう、ひとりの女性として傲慢にみえることをやっていることだろうと忸怩たる思いになることがあります
 それでも、こういうものを知ってしまった以上、また現実の成果を手にしてしまった以上、わたしたちは伝え続けなければなりません このシンプルな手法で沢山のかたが幸せになっていただくために
 また、わが国が一層の躍進とはむずかしいまでも グローバルで一定の地位を できればリスペクトされる地位を確保していくために。
 わたしたち日本人が、持って生まれた遺伝子的な弱さも克服して、とりわけ地方に住んでいる人たちの良さを最大限発揮してローカル経済を繁栄させていただくために
 ここにいるわたしたちは既に知ってしまって共有しているんですけれども、逆にこれを知らないばかりに今も毎日苦しんでいる人がいかに多いかを思います これをその方々に届けてあげられないことがいかに損失かを思います
 ともすれば意気阻喪しそうになるわたしをいつも支えてくださる受講生の皆様に心から感謝いたします 今回は初めて平日開催の事例セミナーとなり 現役マネジャーであるパネリストの皆さんもそれぞれ職場に申告してお休みをとってくださいました そして経理の山口元子さん 素敵なスタッフもわたしの元気のもとです
 そして本日ご来場いただいた会場の皆様、本当にありがとうございます まだ第二ラウンド懇親会もありますので、物足りなかった方はそこで熱く語って本領発揮していただきたいと思います このメンバーで本日一堂に会せたことは奇跡のようなことです 会場を提供してくださった兵庫県経営者協会様にも感謝申し上げます」


 生駒さんから閉会の路

 
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 皆様、改めて本当にありがとうございました。
 今回の事例セミナーの動画は近日公開させていただきます。
 

 懇親会の席上、どなたかが「Amazonで『行動承認』品切れになっていますよ」と教えてくださいました…



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9日、10日と、事例セミナーパネリストの柏原直樹さん、林義記さん、脇谷泰之さんがみえて事例発表の打ち合わせ。

 詳しく言うと9日午前に柏原さん、同午後に林さん、10日午後に脇谷さん、です。


 それぞれ個性豊かな方々であり打ち合わせでした。

 少しずつ「ネタバレ」をお許しいただくと…


 柏原直樹さんは、「すみません、今朝上司に報告を出せって急に言われて。目標50%達成だったものですから」と、珍しく10分遅れでやってきました。

 目標50%、というのは今期の、じゃなくて今月の、らしい。9日にして50%ですか。さすがあ。


 柏原さんの資料に、

「承認に力を持つ人になる」

というフレーズがありました。

 これはどういうこと?と伺うと、

「『この人から認めてもらえたら嬉しい』という人になりたい、ということです。
自分が全然できてない人から認められても嬉しいと思えない、ってあると思うんです。
だから私自身何事も一生懸命やるし、
自分のこともさらけ出していますし」


 なるほどー。

 前半は行動理論の「モデリング」だ、ともいえそうなんですが、後半の「自分をさらけ出す」というのも確かに。

 どこの理論にあるのかわからないけれど「この人の言うことは本当だ」と思ってもらうために「さらけ出す」って大事なことですよね。


 元々「統合性(一貫性があるとか裏表がないとかの意味です)」という素晴らしい美点のある柏原さん、フェイスブックでは休日にご家族と過ごされている様子をUPしたりされていますが、そういう意図があるのですね。


(ちなみに正田もブログやフェイスブックでかなり自分をいいことも悪いことも(露悪的なぐらい)さらしていますが、そしてたぶん目の肥えた受講生さんにとっては、「この講師のいうことは本当だ」と思ってくれる重要な根拠の1つになっていて、「12年1位」をつくる原動力にもなっていると思いますがお客様はそういうことまで評価してくれないんだよねー。どさくさに紛れて何を言っているのか)


 柏原さんは、永井博之さんから「承認」を学んだいわばわたしから見て「孫弟子」なんですが、その永井さんから柏原さんへのOJT指導の話もおもしろい。部長から課長へ、リーダーシップというのはこういうふうに技術伝承できるのだな、と思わされます。

 

 続いて、林義記さん。

 ほぼ完璧に発表原稿を作ってきてくださったので打ち合わせといいながら雑談を延々としていましたが、

 雑談の中の1つの話題として、林さんは介護施設相談室長のかたわら自施設内や他所でも講師をされているのですが、このところ

「受講態度が悪くて、わかりやすく説明してあげてもその人たちだけ通らなくて、かつアンケートに悪い評価を書く」

受講生がいる、という話になりました。

 今からそういう受講生が増えてきて、集合研修どうよ?っていう話になるのかもしれませんね。

 でも「e-ラーニングは絶対イヤだ」はうちのNPOでは一致した意見で、じゃあ集合研修でとくに「悪質受講生をどうマネジメントするか」というのは重要なトピックになるかもしれません。

 その1つの方策として、セミナーって人数が多ければいいってものじゃなくて人数を絞ってもやる気のある人が受講した方がいい。人数の多いセミナーだと、経験上どうしても「吹きだまり」みたいなグループができ、そこで生まれる悪意をコントロールできなくなります。今年の場合とくに、打ち合わせ段階では「15〜6人でしょう」と言ってたのがふたを開けたら30人、なんてケースが多く、研修事務局が経験不足であればあるほど「大人数で受講したほうがいい」と勘違いしやすいようです。

ーちなみにうちの団体主催講座の場合、「承認研修」は定員12名。講師が受講継続不能と判断した受講生は退室してもらう、としていますー

 閑話休題、
 その林さんが、また別のところでは「承認研修」をしたとき、施設内の頑張り屋の女の子が泣き出してしまった、
という場面があったそうです。

 それで従来「承認」にあまりご理解のなかった林さんの上司も、

「『承認』ってすごいなー、力のあるものだなー」
「林君、力がついたなー」

とほめてくれたそうです。

 ほんと、あたしももう追い越されたかもしれない。
 実践レベルでは林さんのほうがはるかに濃い実践をしてますしね。


 
 ラストバッターは中国工場総経理の脇谷さん。

 このところ忙しそうだったので、「何か問題があったんですか?」と伺うと、

「いえ、新規のお取引先を開拓して受注がキャパオーバーで忙しいんです」

と、憎たらしくなるようなお答え。

 このたびの打ち合わせの中では、正田が「それ、詐欺じゃないですかあ」と叫ぶようなくだりがありました。さあ、それは本番で出ますかどうか、聴衆の方の「質疑力」によると思います。ご本人はちょっと伏せておきたいらしいです。


 
 そんなこんなで、

 打ち合わせ段階で採点すると、「ジェットコースターおもろい大賞」原田局長、「ビジュアル資料大賞」柏原さん、「表現力大賞」林さん、そして「ビフォーが情けない大賞」脇谷さん、という感じです。


 「ビフォーが情けない」というのは何かというと、このたびの事例セミナーでは

「ビフォー」(承認に出会う前=業績向上が起こる前)がどんなだったかできるだけ具体的に話してください、その方が「アフター」の「夢物語みたいなこと、言うてもええんですか」の話をしたときにリアリティが持てるから、ということを各スピーカーさんにお願いしていたわけですが、

 そこで脇谷さんはこのたび初披露となる「ビフォー」のエピソードをいくつか持ってきてくださり、それがあきれるぐらい情けなかったのです(失礼)。

 「ビフォーが情けない中国工場」

これも、結構な「ききもの」です。


 
 林義記さんの帰り際、

「林さんと一緒に何かするの、楽しい」

ぽろっと出ました。これも、ほかのすべての方にも言えることなんですが。

 「承認」の世界の人ですし「責任」の世界の人ですしね。


 ひるがえって、あたしは「一緒に仕事して楽しい人」って思われてるだろうか。とも思いました。謎。


 

 10日朝は、出勤日だった経理のYさんからお電話が入り

「腹痛を起こしてましたが、今から出ます。遅れてすみません」

「え〜、大丈夫ですかお休みしてもいいですよ。あたしならさぼっちゃうかもしれませんよ」

「いえいえ」

 10分ほど遅れで出勤したYさんは午前中の短い時間でしたがてきぱきたくさんのお仕事をこなして帰っていかれました。このかたも「責任感の人」なのでした。


 7日の事例セミナーは、Yさんとその前任の経理担当者Uさんに受付に入っていただくことになりました。その依頼のためのお電話で久しぶりにUさんとお話できました。お金に困っているわけでもないのに「NPOで仕事したい」と来られ、目の病気で退職されるまではとても責任感高くてきぱきとお仕事してくださいました。



 この方々を愛してる。この気持ちをずっとわたしの中に留めておきたいな。




100年後に誇れる人材育成をしよう。
NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp

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