去る8日、「第一回承認大賞」審査委員会が開かれ、大賞以下各賞を以下のように決定しました。


【上司部門】
◆大賞

1.部下の研究アイデアを引き出し「先生に突撃インタビューしておいで」「よくそんな良い先生がつかまえられたね」「いい情報が得られて良かったね。また、明日も頑張って」

 
annieさん(医療機器・試薬製造、主任研究員、47歳)


悩んでいた研究員の部下と何度も話し合ったところ、検査システムのアイデアは持っていたが臨床ニーズに自信が持てないことがわかった。ちょうど神戸で関連の学会が開かれていたので、上司は先生に突撃インタビューすることを提案、初日のインタビューから帰った部下を励ましたのが上記の言葉。部下は翌日もインタビューに行き、上司の携帯に「朗報です。先生から『是非そういう検査を作ってください』というコメントをいただきました」と報告メールをくれた。(この案件は現在研究プロジェクト立ち上げ準備中)

全文は⇒http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51628767.html



2.やる気の見えなかった女性部下に社外研修会に行かせ対外的に発言する機会を持たせた。すると当事者意識を持ち、積極的に発言・行動し周囲を引っ張るようになった

大里雄一さん(株式会社神戸設計ルーム 代表取締役社長  歳)


入社10年目の中堅社員だが同期の男性社員と比べ、積極的なやる気があまり見られなかった。今年3月から社外研修の場に出し、対外的な発言をする機会を増やした。役割を与え、成果の検証を行い、褒めることを意識した。「考え方のバランスが良いから、思ったことはどんどん発言して欲しい。」「勇気を出して階段を一段ずつ登れば、見える景色は変わるよ。」などの言葉がけをした。すると気づいたことを行動に移せるようになった。最近は他社の社内活性化の取り組み状況を学び、「社内での勉強会が必要です」と発言。非常に高い問題意識を持つようになった。

全文は⇒http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51630316.html


◆NPO法人企業内コーチ育成協会賞

置手紙で「等身大のあなたでいい」。混乱しやすいバイトの女性へのいたわり。優先順位をつけられるように

ハンドルネーム「恥ずかしがり屋なもので…」(ソーシャルワーカー事務所取締役、女性、36歳)


 4月に入ったばかりのアルバイトの女性。仕事がなかなか上手く進まないと悩み、段取りを気にして焦って空回りしていた。言葉で「あなたはあなたのままで一生懸命すればいい」と伝えたが伝わらないようだったので、出張のときメモを残して日々の感謝とともに「等身大の○○さんでいい」と伝えた。深夜にメールで「手紙があったかくて涙が出ました」と返信。以後は日誌を書くことを意識し、優先順位を整理し、混乱具合は減ったようだ。

全文は⇒http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51628461.html


◆審査委員長賞

同行して「しっかりした訪問ができているじゃないか」。全員の前で紹介、発言させる。力強く発言し、受注が増えた

永井博之さん(OA機器販売/サポート業、営業部長、46歳)
 

成績も悪く態度や目つきも悪かった営業社員。名前を呼んで挨拶することから始め、次に本人と営業同行をした。すると良いところを発見でき、「しっかりした訪問ができているじゃないか」「お前の発想悪くないなぁ。面白いよ」と伝えた。また朝礼で皆の前で、彼の仕事ぶりを紹介し、本人からもみんなにコメントしてもらった。最初はボソボソだったが2度目には力強く発言してくれ、見た目も顔の肌ツヤが良くなり、笑顔が増えた。結果受注が増え、返事が一言でなく意見を言ってくれるようになった。

全文は⇒http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51627236.html


【部下部門】

◆大賞

もう辞めようかというとき、他校の校長先生が「あなたはよくやっている。そのまま頑張ればいいんだよ」

万年青年教師さん(兵庫県内の高校の教頭先生)


問題山積のクラスを引き受けたが上手くいかず同僚の協力も得られず、もう教師を辞めようと思っていたときのこと。以前その学校に10年以上勤めていた先輩教師で、他校の校長がわざわざ学校を訪ねてくれ、「子どものことを第一に考えて頑張っていたら、子どもも保護者も同僚もわかってくれる。あなたはよくやっている。そのまま頑張ればいいんだよ」と言葉をかけてくれた。年甲斐もなく涙が出て、その後はできるだけ生徒と行動をともにし、家庭訪問を繰り返した。この先輩は翌年、校長在職中に亡くなった。

全文は⇒http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51617505.html


◆準大賞

厳しい名物部長が、静かに「お前なら当然やな」。大型案件を受注し最終日に予算達成クリアしたときの思い出

ハンドルネーム「ターニングポイント」さん(大手メーカー研修部門チーフ、49歳)


事務機の営業当時、最終日に部の予算達成が厳しい状況の中、奇跡的な出来事の連続で大型案件を受注できた。全国一厳しい名物部長はこのとき、いつもの檄を飛ばす口調ではなく、静かに周りにも聞こえない位の声で「お前なら当然やな」と言ってくれた。表面上「はい」と答えたが、本当に嬉しかった。以来自分も、後輩や子どもたちに「頑張ってるな!」「良かったな!」「さすが!」「お前なら当然や!」を言っている。人材育成の道にシフトしたきっかけになった。

全文は⇒http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51630312.html

◆NPO法人企業内コーチ育成協会賞

転勤の時「よく頑張ってくれたな。ありがとう」
ハンドルネーム「ほしちゃん」さん(金融機関、28歳)


少しのミスも見逃さない、寡黙で仕事一筋の男性上司。緊張感を持って仕事していた。3年その下で働いたあと自分が転勤することになり、最後の日の昼休みに二人きりになった時、上司が「よく頑張ってくれたな。ありがとう」。とても嬉しく、涙ぐんでしまった。

全文は⇒http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51628446.html

◆代表理事賞

迷っていた時「中途半端はやめろ!」

岡田悦夫さん(私立大学総務部長、56歳)


34年前、大学に就職して2カ月のころ。書類未提出の学生への督促業務で、掲示などで呼びかけても、なかなか未提出者が減らないので、この業務を打ち切ろうかと迷っていたところ、上司から「中途半端はやめろ!」。中途半端で投げ出すのは、きっちり提出している大勢の学生に対して失礼ではないか。と叱られた。自分の甘さに気づき、ずいぶん考えさせられた。以来、学生の立場や業務の目的などを考えながら、仕事をするように務めた。どのような小さいと思える仕事でも、最後まで丁寧に業務を行うようになった。現在は、上司の立場で黙認や遠回しの発言は避け、自分が嫌われても部下には直接注意している。

全文は⇒http://blog.livedoor.jp/officesherpa/archives/51617799.html


●その他の応募事例●

【上司部門】
「俺はイーブンな立場で君に接することにする」1962_tigerさん(事業部長、48歳)
「いつもありがとう。忙しいことは重々承知していますが…」N.Aさん(医療用具メーカー、営業部長、56歳)
「○○さんに、すべてを任せます」オオマエさん(人材派遣業、常務取締役、38歳)
「もう私がいなくても大丈夫でしょ」オオマエさん(同上)

【部下部門】
「遠慮は無用」橋尾ちさとさん(ひょうご仕事と生活センター、相談員、35歳)
「おまえならやれると思った」廣瀬愛之さん、((株)ウエストデータプロ、28歳)
「あなたがやってくれる方が安心して見ていられる」としくんさん(製造業(化学)、主任研究員補、41歳)
「○○さんって人から頼りにされ、信頼されるでしょ」オオマエさん(同上)





審査委員会はすごく難航しました。
今年の応募事例はレベルが高い!どの例が大賞を受賞してもおかしくないものがひしめきあいました。

惜しくも選にもれた事例も、上司の方の一生懸命さ、部下に対する優しい思いやりや信頼が伝わるものばかりです。

ご応募くださった皆様、本当にありがとうございました。

是非、また来年も新しい事例でご応募くださいね。



神戸のコーチング講座 NPO法人企業内コーチ育成協会
http://c-c-a.jp