引き続き、企業内コーチ事例セミナーの事前打ち合わせをしています。
今回の相手は、分科会で話をされる元銀行支店長、松本茂樹さん。またまたワクワクする話が出てきました。
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http://c-c-a.jp/koza/caseseminar0417.html
松本さんは銀行支店長として、「トップ支店」「目標達成率150%」をやり、一方で「残業ゼロ」を成し遂げた人でもあります。
前者を強調すべきか後者を強調すべきか迷うところですが――、
ここでは「後者」、つまり「残業ゼロ」のほうのお話がでたのをご紹介しましょう。
松本さんは、支店で自身がコーチング実施して1年ほど経ったころ、「残業バスター」というのをやりました。
目安箱のようなものを置いて、「残業の原因になっていることを無記名でいいから書いて入れてほしい」というものです。
そして出た残業原因を1こ1こ、つぶしていった。結果が「残業ゼロ」。
「みんな、5時半には事務所をみんなで出よう」
「空いた時間は勉強して資格取得をしたり、家族や自分のための時間にしなさい」
と、徹底してやったそうです。恐れ入ります。
その「残業原因つぶし」のプロセスも1つ1つおもしろい。
原因になるお取引先と交渉し、できなかったら「切った」という話もすごいですが、
内部の同僚の中にもどんくさい人がいて、
例えば1週間前にきいた話を今きいたように言って、今日じゅうに稟議書を上げないといけない、みたいなクセのある人がいる。
そうするとその稟議書作成の仕事を全員に割りふり、協力し合って5時半までに終わるようにしたそうです。
それぐらい、やはり個々の場面で強い目的意識とリーダーシップを発揮していた、というお話なんです。
しかし、そう言ってまとめてしまうと、この話はたぶんあとに残らない。
精神とノウハウ的な話、両方やっぱり大事なんです。
そして、目の前にいる生身の人から、そういうことをしたという話をきくこと。
それによって初めて、ノウハウかあるいは精神が血肉となって残っていきます。
本とかネットで読んだからといって、決して残るものではない。
マネージャーの暗黙知の世界というのは、大きく茂った樹のようなもの、と正田はおもいます。
コーチングを活用したあとの方は、私などが思いもよらないような暗黙知の葉を茂らせる。
でも、その葉を茂らせた大きな枝の骨格の部分だけは、恐らくコーチングで学んでいただけるのです。
外部への知覚センサーの感度、並びに行動力・決断力を高めますから。
幹の部分は、その人自身ですね。
だから、やはり部分最適的な教育ではなく、「コーチング」というパッケージが有効なのだ、と言い続けたいのであります。
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